医療・介護・製薬の仕事で使う英語は、流暢さを競うための英語ではありません。
本人確認、症状、検査、薬、アレルギー、安全上の注意、研究データなど、判断に必要な情報を正確に確認し、誤解なく伝える英語です。
この記事では、医師・看護師・歯科・薬剤師・介護職・製薬会社・国際学会で必要な英語を整理し、職種別の詳しい記事へ案内します。
医療・介護・製薬で共通して重要な英語力
職種が違っても、次の力は共通して必要です。
- 氏名・生年月日などを確認する
- 症状や経過を具体的に聞く
- 数字・単位・薬剤名を復唱する
- 手順と注意点を短く説明する
- 理解できたかを確認する
- 自分の権限を超える判断をしない
- 必要な担当者や通訳へ引き継ぐ
難しい専門用語を一方的に話すより、患者・利用者・同僚と同じ情報を共有できているかを確認することが重要です。

医療英語は「説明」だけでなく「確認」が中心
医療現場では、英語が話せることと、安全に業務を進められることは同じではありません。
例えば薬の説明では、用法を伝えるだけでなく、
- 現在服用している薬
- アレルギー
- 年齢や妊娠の可能性
- いつから症状があるか
- 説明を理解できたか
まで確認する必要があります。
不明な点を推測で補わず、聞き返し、復唱し、必要に応じて専門職へ引き継ぐ力が医療英語の土台です。
医師に必要な英語
医師の英語は、大きく次の領域に分かれます。
- 外国人患者への問診・診察・治療説明
- 英語論文の読解・執筆
- 国際学会での発表と質疑応答
- 海外の医療者・研究者との共同研究
詳しくは、医師に必要な英語力とは?論文・国際学会・外国人患者対応から逆算する勉強法をご覧ください。
看護師に必要な英語
看護師は、患者と医師・検査部門・家族をつなぐ場面が多くあります。
必要になるのは、本人確認、症状の変化、バイタル、採血・点滴、検査・処置、入退院説明などの英語です。
看護師に必要な英語力とは?問診・バイタル・採血・入退院対応から逆算する勉強法
短い声かけだけで終わらず、患者が説明を理解したか、不安や異変がないかを確認する力が重要です。
歯科医師・歯科衛生士・受付に必要な英語
歯科では、予約、問診、痛みの場所、検査、治療方針、診療中の声かけ、会計・次回予約まで、複数の担当者が患者対応に関わります。
特に、痛みの程度や治療中の合図を事前に共有しておくことが、安全と安心につながります。
薬剤師・ドラッグストアで必要な英語
薬剤師・登録販売者・ドラッグストアスタッフは、商品を案内するだけでなく、安全に使用できるかを確認します。
薬剤師・ドラッグストア店員に必要な英語力とは?症状確認・服薬案内・安全対応から逆算する勉強法
重要な確認項目は、症状、年齢、服用中の薬、アレルギー、用法、使用上の注意です。判断できない場合は、医師・薬剤師・医療機関へつなぐ表現も必要です。
介護職に必要な英語
介護現場では、挨拶や日常会話に加えて、食事、水分、移動、転倒予防、入浴、着替え、服薬、体調変化を確認します。
介護職に必要な英語力とは?食事・移動・入浴・服薬・家族対応から逆算する勉強法
利用者の同意や不安を確認しながら、一つずつ動作を説明する短い英語が役立ちます。
製薬会社で必要な英語
製薬会社では、患者対応とは異なり、会議・資料・メール・海外本社との連携が中心になる職種も多くあります。
- 研究開発
- 薬事
- 安全性情報
- 品質保証
- メディカルアフェアーズ
- マーケティング
- 海外本社との会議
製薬会社で必要な英語力とは?会議・資料・海外本社との仕事に備える方法
ここでは流暢な会話よりも、事実、データ、判断、未確定事項を区別して伝える力が重要です。
国際学会で必要な英語
国際学会では、準備した発表を読む力だけでなく、質疑応答、ポスター発表、研究者との会話に対応する力が必要です。
国際学会の英語が聞き取れない|発表・質疑応答・懇親会に備える勉強法
すべてを聞き取ろうとせず、質問の焦点を確認し、必要なら言い換えや再質問を依頼する練習が有効です。
最初に覚えたい医療・介護英語の型
本人・情報を確認する
- Could you confirm your name and date of birth?
- Are you taking any medication?
- Do you have any allergies?
症状を確認する
- When did the pain start?
- Where does it hurt?
- Has it gotten worse?
手順を説明する
- I’m going to check your blood pressure.
- Please take this medicine after meals.
- Let me know if you feel any pain.
理解を確認する
- Is everything clear?
- Could you tell me how you will take this medicine?
- Do you have any questions?
引き継ぐ
- Let me check with the doctor.
- I’ll ask the pharmacist.
- We need an interpreter for this explanation.
医療英語を学ぶときの注意点
やさしい英語と説明不足は違う
短い英語を使うことは大切ですが、安全に必要な情報まで省略してはいけません。
Yesだけで理解を判断しない
相手がYesと答えても、説明を十分に理解しているとは限りません。必要に応じて、相手の言葉で説明を繰り返してもらいます。
専門判断を英語力で補わない
英語が得意でも、職務権限を超えた診断・薬の推薦・安全判断をしてはいけません。適切な専門職へ引き継ぎます。
固有名詞と数字は必ず再確認する
薬剤名、用量、日付、時刻、検査値は、スペルや数字を復唱して確認します。
医療・介護・製薬英語の勉強法
1.自分の業務場面を一つ選ぶ
問診、服薬説明、バイタル、介助、会議、学会など、自分が最も困る場面を一つ選びます。
2.日本語で実際に使う質問を書き出す
普段の業務で必ず確認している項目を、日本語で漏れなく整理します。
3.短い英語に置き換える
一文に多くの情報を詰めず、一つの確認を一つの文で伝えます。
4.聞き返しと引き継ぎを練習する
完璧に対応する練習だけでなく、分からないときに止める、確認する、担当者へつなぐ練習も行います。
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医療・介護・製薬以外の職業も含めて必要な英語を探したい方は、仕事で使う英語|職業・業界・仕事内容別の英語学習ガイドをご覧ください。
まとめ
医療・介護・製薬で必要な英語は、専門用語をたくさん知っていることだけでは測れません。
本人確認、症状、薬、検査、数値、手順、注意点を正確に確認し、理解を確かめ、必要な担当者へ安全につなぐ力が中心です。
まず自分の職種の記事を選び、実際の仕事で毎日使う確認と説明から練習してください。





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