介護職が英語を必要とする場面は、海外の介護施設だけではありません。日本の高齢者施設や訪問介護でも、外国人利用者や家族への挨拶、体調確認、食事、移動、入浴、服薬の説明などで英語が必要になることがあります。
この記事の検索意図
ここでは英語表現そのものを大量に暗記するのではなく、介護職にどんな英語力が必要か、業務から逆算して何を練習すればよいかを整理します。すぐ使える場面別フレーズは、b-cafe.netの「介護職・介護施設で使う英語フレーズ」で確認できます。

介護職に必要な英語は「難しい医療英語」だけではない
介護現場で最も頻繁に必要なのは、利用者の生活を支える短い英語です。たとえば、名前を呼ぶ、体調を尋ねる、食事や水分を勧める、立ち上がる前に待ってもらう、これから行う介助を説明するといったやり取りです。
専門用語を増やすだけでは、現場で話せるようになりません。必要なのは、短く伝える・相手の返答を聞く・理解を確認する・分からないときに助けを求める力です。
介護職が英語を使う主な6場面
1.挨拶・体調確認
朝夕の挨拶、睡眠、痛み、気分、食欲などを確認します。自由回答の質問だけでなく、「痛みはありますか」「昨夜は眠れましたか」のような答えやすい質問も使えることが大切です。
2.食事・水分
食事内容、飲み物、アレルギー、飲み込みにくさ、食事量などを確認します。施設の食事形態や嚥下・栄養管理に関する説明は、必ず勤務先の手順と個別のケア計画を優先します。
3.移動・転倒予防
立ち上がり、歩行、車いす、ベッドへの移乗では、介助の動作と英語を同時に行います。「ゆっくり立ちましょう」「手すりにつかまってください」など、短い指示を落ち着いて言える力が必要です。
4.入浴・着替え・排泄
プライバシーと尊厳に配慮しながら、何を手伝うか、どこまで本人が行えるか、痛みや寒さがないかを確認します。命令形だけで進めず、許可を取る表現も重要です。
5.服薬・健康確認
服薬時間や体調変化を確認する場面では、推測で対応しないことが最優先です。薬の内容や用量に疑問がある場合は、看護師・医師・薬剤師や施設責任者へ確認します。
6.家族対応・緊急連絡
日々の様子を家族へ伝える英語と、転倒・発熱・呼吸苦などの変化を適切な担当者へ報告する英語は分けて準備します。緊急時は英語力よりも、施設の緊急手順と通訳体制を優先します。
介護職に必要な5つの英語力
- 短い声かけ:一文一情報で、これから行う動作を伝える
- 確認する力:痛み・めまい・寒さ・希望などを質問する
- 聞き返す力:聞き取れないまま推測せず、言い直しを求める
- 報告する力:観察した事実を時刻・場所・変化とともに共有する
- つなぐ力:看護師、医師、通訳、責任者へ引き継ぐ
英語初心者が最初に覚えたい文の型
- Are you …?:寒いですか、痛いですか、めまいがありますか
- Do you need …?:お手伝い、水、休憩が必要ですか
- Please …:座ってください、待ってください、つかまってください
- I’m going to …:これから何をするかを先に伝える
- Let me …:お手伝いします、確認します
- I’ll get …:看護師や担当者を呼ぶ
介護英語では、難しい文法を増やすより、この6つの型に現場の語彙を入れ替え、口からすぐ出る状態にする方が先です。
業務から逆算する勉強法
ステップ1:自分の勤務場面を棚卸しする
特別養護老人ホーム、デイサービス、有料老人ホーム、訪問介護などでは必要な表現が違います。まず1日の業務から、英語が必要になりそうな10場面を選びます。
ステップ2:一場面につき3~5文に絞る
最初から100文を覚えず、「挨拶」「移動」「食事」など一場面に3~5文だけ用意します。日本語を見て英語を思い出す練習だけでなく、実際の動作をしながら声に出します。
ステップ3:利用者の返答もセットで聞く
質問だけ言えても、返答を聞き取れなければ会話は止まります。Yes/Noだけでなく、痛みの場所、程度、希望、拒否など、想定される短い返答も音声で練習します。
ステップ4:申し送り形式で要点を話す
「いつ」「何があった」「現在どうか」「何を確認したいか」を短く報告する練習をします。医療・介護判断はせず、観察した事実と本人の言葉を分けて伝えます。
避けたい勉強法
- 介護・医療用語の単語帳だけを暗記する
- 長く丁寧な英文を一息で言おうとする
- 質問文だけ覚え、返答の聞き取りを練習しない
- 翻訳アプリの結果を確認せず、そのまま重要事項に使う
- 分からないのに理解したふりをする
海外の介護施設で働きたい場合に追加で必要な英語
海外就職を想定する場合は、日常の介助表現に加えて、資格要件、記録様式、感染対策、守秘義務、職場での報告方法を現地制度に合わせて学ぶ必要があります。caregiver、care worker、personal care assistantなど、職種名や業務範囲も国・地域・施設によって異なります。
まとめ
介護職に必要な英語は、流暢な雑談よりも、安全と尊厳を守る短い声かけ、理解確認、報告、適切な引き継ぎです。まず自分の業務10場面を選び、一場面3~5文と相手の返答をセットで練習しましょう。
実際の介助では、利用者ごとのケア計画、施設の手順、医療職の指示、通訳利用のルールを優先してください。
すぐ使える英語フレーズを確認
挨拶、食事、移動、入浴、服薬、家族対応の具体的な英会話は、b-cafe.netの「介護職・介護施設で使う英語フレーズ」をご覧ください。
子ども・保護者対応の英語
保育園での登降園、食事、昼寝、体調・けが、外国人保護者対応を学ぶ方は「保育士に必要な英語力と勉強法」をご覧ください。



