看護師が外国人患者に対応する場面では、専門用語の知識だけでなく、本人確認、症状の聞き取り、処置前の説明、痛みや不安の確認、入退院時の案内を短く明確に行う英語力が必要です。病棟・外来・救急・健診など配属先によって優先場面が異なるため、自分の業務から逆算して学ぶことが重要です。
この記事の守備範囲
この記事では、看護師に必要な英語力と業務別の練習順を整理します。外国人患者への具体的な声かけ・問診・処置説明のフレーズは、b-cafe.netの「看護師のための医療英語」で紹介します。

看護師が英語を使う6つの場面
- 受付・病室での本人確認
- 主訴・症状・既往歴・服薬・アレルギーの確認
- 体温・血圧・脈拍・酸素飽和度などの測定
- 採血・点滴・注射などの処置前後の説明
- 検査・移動・食事・安静・ナースコールの案内
- 入院生活・退院後の注意・受診予定の説明
医療英語では「話せる」より安全に確認できることが重要
患者の氏名と生年月日など複数の情報で本人確認し、処置や投薬の前に対象患者と内容を照合することが基本です。英語が流暢でも、推測で進めてはいけません。また、説明後は「分かりましたか」と聞くだけでなく、患者自身の言葉で内容を確認する方法が役立ちます。実際の対応では勤務先の本人確認・通訳・医療安全の手順を優先してください。
配属先別に優先したい英語
外来・クリニック
受付、本人確認、主訴、症状が始まった時期、既往歴、服薬、アレルギー、検査室への案内を優先します。短時間で必要情報を一項目ずつ確認する力が中心です。
病棟
バイタル測定、食事、排泄、清潔、体位、移動、疼痛、睡眠、ナースコール、服薬、面会、退院説明など日常的な声かけを準備します。同じ患者と繰り返し話すため、安心感を与える表現も重要です。
救急・急性期
本人確認、意識、呼吸、痛み、発症時刻、アレルギー、服薬歴などを短く聞き、指示を明確に伝える必要があります。自由会話より、決められた質問と引き継ぎ表現の正確さを優先します。
健診・検査部門
絶食・飲水、採尿、着替え、体位、検査中の呼吸や静止、終了後の案内を練習します。動作を表す基本動詞と順序表現が中心です。
看護師に必要な5つの英語技能
- 短い質問で情報を集める力
症状、時期、強さ、既往歴、薬、アレルギーを一度に聞かず、一問ずつ確認します。 - 処置の前に見通しを伝える力
何をするか、どのくらいかかるか、何を感じる可能性があるかを短く説明します。 - 患者の反応を確認する力
痛み、めまい、吐き気、息苦しさ、不安を定期的に聞きます。 - 理解を確かめる力
説明内容を患者自身の言葉で言ってもらう、動作を示してもらうなど、理解確認まで含めます。 - 通訳・医師・他職種へつなぐ力
十分に伝わらないときは止まり、通訳や適切な職種へ引き継ぎます。
初心者が最初に覚える基本の型
- Could you tell me your full name and date of birth?:氏名と生年月日を教えてください。
- What symptoms do you have?:どのような症状がありますか?
- I’m going to check your blood pressure.:血圧を測ります。
- You may feel a small pinch.:少しチクッとするかもしれません。
- Please press the call button if you need help.:助けが必要なときはナースコールを押してください。
- Let me call an interpreter.:通訳を呼びます。
業務から逆算する練習順
- 自分の配属先で英語が必要な場面を10個に絞る
- 本人確認・アレルギー・痛みなど安全に直結する質問を先に固定する
- 処置ごとに「説明→実施中の確認→終了後の案内」の台本を作る
- 患者側の多様な回答を聞き取る練習をする
- 聞き取れない・通訳が必要・急変した場面までロールプレイする
専門語は日常語とセットで覚える
hypertensionとhigh blood pressure、nauseaとfeel sickのように、医療者が使う語と患者が使う日常語をセットにすると問診で役立ちます。単語帳だけでなく、患者の答えを聞いて復唱する形で練習しましょう。
まとめ
看護師の医療英語は、専門語の暗記量より、本人を正しく確認し、患者の症状を一問ずつ聞き、処置前に見通しを伝え、反応と理解を確かめる力が中心です。自分の配属先で頻度の高い場面から、短いロールプレイを繰り返しましょう。
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