英語会議では、参加者の意見を聞くだけでなく、途中で論点を整理し、同じ理解に立っているかを確認し、合意できるところまで進める必要があります。ところが、英語を一文ずつ聞き取ることに集中すると、「何について話しているのか」「どこまで決まったのか」が見えなくなりがちです。
会議をまとめるときに必要なのは、難しい英語ではありません。論点を示す、複数の意見を分ける、自分の理解を要約する、相手に確認するという順番です。この記事では、参加者として理解を確認したい場合と、進行役として合意を作りたい場合の両方で使えるフレーズを紹介します。
英語会議は「集める→整理する→確認する→合意する」で進める
意見が増えてきたら、次の4段階で交通整理します。

| 段階 | 目的 | 基本フレーズ |
|---|---|---|
| 1.集める | 意見や懸念を出してもらう | What are your thoughts? |
| 2.整理する | 共通点と相違点を分ける | We seem to agree on A, but not on B. |
| 3.確認する | 自分の理解を参加者とそろえる | Have I understood that correctly? |
| 4.合意する | 会議としての結論を明確にする | Can we agree to proceed with option A? |
途中で別の議題へ移ったり、脱線した話を戻したりする表現は、英語会議で議題を進める・話題を切り替えるフレーズで詳しく解説しています。
まず論点を示してから要約する
いきなり全員の発言を再現しようとすると、要約が長くなります。先に「今、何を整理するのか」を示しましょう。
- Let’s take a step back and look at the main issue.
いったん少し戻って、主な論点を見てみましょう。 - Let’s focus on the two questions in front of us.
今検討すべき2つの問題に集中しましょう。 - The key question is whether we can meet the deadline.
重要な問題は、期限に間に合わせられるかどうかです。 - There are two separate issues here.
ここには別々の問題が2つあります。 - Before we move on, let’s clarify the main point.
次へ進む前に、主な点を明確にしましょう。
issueは「問題」だけでなく、会議で検討している「論点」という意味でも使えます。人ではなく論点に焦点を当てるため、対立がある場面でも使いやすい単語です。
共通点と相違点を整理するフレーズ
合意形成では、全員が完全に同じ意見になる必要はありません。まず、すでに一致している部分と、まだ意見が分かれている部分を分けます。
共通点を示す
- We all seem to agree that the current process needs to change.
現在のプロセスを変える必要がある点では、全員一致しているようです。 - There seems to be broad agreement on the overall direction.
全体的な方向性については、おおむね合意があるようです。 - We’re on the same page regarding the goal.
目標については認識が一致しています。 - Both sides agree on the need for more testing.
双方とも、追加テストが必要な点では一致しています。 - One thing we agree on is the importance of quality.
品質の重要性については、意見が一致しています。
相違点・未解決点を示す
- The main difference is how quickly we should proceed.
主な違いは、どの程度の速さで進めるべきかという点です。 - We seem to have different views on the budget.
予算については意見が異なるようです。 - The remaining question is who will lead the project.
残る問題は、誰がプロジェクトを主導するかです。 - We haven’t reached an agreement on the timeline yet.
日程については、まだ合意に至っていません。 - This point is still open.
この点はまだ未決です。
We agree on the goal and the basic approach. The remaining question is whether we launch in October or November.
目標と基本的な進め方については合意しています。残る問題は、10月に開始するか11月に開始するかです。
賛成・部分賛成・懸念・反対・代案を自分から伝える表現は、英語会議で賛成・反対・懸念・代案を伝えるフレーズも活用してください。
自分の理解を要約するフレーズ
要約は「あなたの発言はこうでした」と断定するより、「私の理解では」と置く方が安全です。理解が違っていても、相手が訂正しやすくなります。
- Let me summarize what I’ve heard so far.
ここまでに伺った内容を要約させてください。 - If I understand correctly, you’re suggesting that we delay the launch.
正しく理解していれば、発売延期をご提案されているのですね。 - So, your main concern is the lack of resources.
つまり、主な懸念は人員不足ということですね。 - What I’m hearing is that we need more data before making a decision.
私の理解では、決定前にさらにデータが必要ということです。 - In other words, option A is faster, while option B is less risky.
言い換えると、選択肢Aは速く、Bはリスクが低いということですね。 - So far, we’ve identified three priorities.
ここまでで、3つの優先事項を確認しました。
要約は「結論+理由+未決事項」に絞る
全発言を順番に言い直す必要はありません。次の3点だけで十分です。
- 結論・共通認識:何について一致しているか
- 主な理由・懸念:判断を左右する材料は何か
- 未決事項:何をさらに決める必要があるか
To summarize, we agree that the system needs to be replaced because maintenance costs are rising. We still need to decide when to make the change.
まとめると、保守費用が上昇しているため、システムの交換が必要という点では一致しています。いつ変更するかは、まだ決める必要があります。
理解が合っているか確認するフレーズ
要約したら、そのまま次へ進まず、参加者に確認します。疑問形を一つ加えるだけで、独断的なまとめになるのを防げます。
- Have I understood that correctly?
その理解で合っていますか。 - Is that a fair summary?
そのようなまとめでよろしいでしょうか。 - Does that reflect everyone’s understanding?
皆さんの理解を反映していますか。 - Is there anything I’ve missed?
私が見落としている点はありますか。 - Would anyone like to add or clarify anything?
何か補足または明確にしたい方はいらっしゃいますか。 - Are we aligned on this point?
この点について認識はそろっていますか。
Are we aligned?は便利ですが、合意を強く求めるように聞こえる場合もあります。まだ議論の途中なら、Is that a fair summary?やIs there anything I’ve missed?の方が、相手が修正しやすい表現です。
合意を取る英語フレーズ
理解の一致と、意思決定としての合意は別です。「話の内容は分かった」だけなのか、「その案で進めることに同意した」のかを明確にします。
方向性への合意を確認する
- Can we agree on this approach?
この進め方で合意できますか。 - Are we comfortable moving forward with option B?
選択肢Bで進めて問題ないでしょうか。 - It sounds like we’re ready to proceed.
進める準備ができたようですね。 - Can we take this as our agreed direction?
これを合意した方向性としてよいでしょうか。 - Does anyone have a strong objection to this proposal?
この提案に強い反対がある方はいらっしゃいますか。
条件付き合意を確認する
- Can we agree to proceed, provided that the budget is approved?
予算承認を条件に、進めることで合意できますか。 - We can move forward as long as the legal team confirms the terms.
法務チームが条件を確認する限り、進められます。 - It sounds like we have agreement in principle.
原則的な合意は得られたようですね。 - We agree on the direction, subject to final approval.
最終承認を前提として、方向性には合意しています。
合意できない場合は無理に結論を作らない
- It looks like we need more information before we decide.
決定前に、さらに情報が必要なようです。 - We’re not ready to make a final decision today.
本日、最終決定をする準備はできていません。 - Let’s keep this point open for now.
この点はいったん未決としておきましょう。 - Could we revisit this after reviewing the numbers?
数字を確認した後、再検討できますか。
「合意できなかった」という結論も、会議の重要な成果です。未決であることと、次に必要な情報を明確にすれば、同じ議論を繰り返さずに済みます。
会議で使える実践会話例
社内会議:発売時期をまとめる
Facilitator: Let me summarize what I’ve heard so far. We all agree that the product needs more testing. The main difference is whether we delay the launch by two weeks or one month. Is that a fair summary?
Lisa: Yes. My preference is one month because the development team is already at full capacity.
Ken: I understand. I could support a one-month delay if we keep the current marketing schedule.
Facilitator: So, can we agree to delay the launch by one month and keep the current marketing schedule?
Lisa: Yes, that works for me.
Ken: Agreed.
この例では、「全員の共通点」「残る相違点」「条件付きの提案」を分けたうえで合意を確認しています。
顧客会議:その場で決められない場合
Client: We’d like the new feature to be included in the first release.
You: If I understand correctly, the feature is essential for your sales team. Our concern is whether we can complete enough testing before the current launch date. Have I understood that correctly?
Client: Yes, exactly.
You: In that case, we need to confirm the development schedule before making a final commitment. Could we review the updated timeline together on Friday?
Client: Yes, that makes sense.
顧客の要望にすぐYesと言えない場合も、要望の重要性を要約して確認してから、次の判断時点を提案すれば、単なる拒否には聞こえません。
参加者として使える短い確認フレーズ
進行役でなくても、会議の途中で理解をそろえる発言はできます。
| 状況 | フレーズ |
|---|---|
| 主な論点を確認する | So, is the main issue the cost? |
| 二つの案を整理する | Are we choosing between option A and option B? |
| 決定済みか確認する | Has that been decided? |
| 未決事項を確認する | What still needs to be decided? |
| 自分の理解を確かめる | Just to make sure I understand, are we delaying the launch? |
| 合意範囲を確かめる | Are we all agreed on the overall direction? |
会議で一度も発言できないときは、長い意見より、このような確認質問から始めるのも有効です。発言の入り方は英語会議で意見を言う3ステップでも紹介しています。
合意を取るときの注意点
- 沈黙を自動的に合意とみなさない:重要な判断では、参加者へ明示的に確認します。
- 理解と賛成を混同しない:I understand.は「理解しました」であり、「賛成します」とは限りません。
- 全員一致が必要かを事前に決める:最終決定者がいる場合は、その人の判断と参加者の意見を区別します。
- 条件を落とさない:予算承認や法務確認が条件なら、合意内容に含めます。
- 未決事項を隠さない:決まっていない点を明確にした方が、次の会議が速くなります。
すぐ使える要約・合意の基本テンプレート
Let me summarize where we are.
現在地をまとめさせてください。
We agree on [共通点].
[共通点]については合意しています。
The remaining issue is [未決事項].
残る論点は[未決事項]です。
Based on today’s discussion, I suggest [提案].
本日の議論を踏まえ、[提案]を提案します。
Can we agree to move forward on that basis?
その前提で進めることで合意できますか。
この5文を、自分の業務でよく使う議題に置き換えて練習すると、要約から合意まで一続きで話せるようになります。
まとめ
英語会議をまとめるときは、すべての発言をきれいな英語で再現する必要はありません。まず論点を示し、共通点と相違点を分け、自分の理解を短く要約します。そのうえで、理解が正しいか、どこまで合意できるかを参加者へ確認します。
集める→整理する→確認する→合意するという流れを持っていれば、英語が完璧でなくても会議の前進に貢献できます。英語会議全体の準備から締め方まで確認したい方は、英語会議の完全ガイドもご覧ください。
会議で相手の英語を聞き取り、その場で要点を整理して返す力を個別に鍛えたい方は、英語パーソナルリスニングもご覧ください。
合意後にアクション・担当者・期限・進捗確認日を確定する場合は、英語会議で決定事項・担当者・期限を確認するフレーズへ進んでください。






