しゅみすけ(大山俊輔)
リスニング練習は、回数を増やすだけではなく、今どこで処理が止まっているかを確認すると効果が変わります。音・単語・骨格・語順を切り分け、必要な練習だけを選ぶのが、僕がYouTubeやbe:RIZEで伝えている方法です。
英会話スクール「b わたしの英会話」・英語コーチング「be:RIZE」創業者
リスニングの復習が「聞き直すだけ」になりやすい理由
音声は、同じ素材を繰り返すほど内容を覚えます。二回目に理解できたとしても、本当に音から意味を取れたのか、すでに知っている内容を思い出しただけなのかは区別しにくくなります。 また、聞き取れなかった理由を分けずに再生すると、毎回同じ場所で止まることがあります。- そもそも音を単語として認識できなかった
- 単語や表現の意味を知らなかった
- 文の構造や英語の語順で迷った
- 一文は分かったが、前の内容を保てなかった
- 一語へ引っかかり、その後の流れを失った
リスニングの復習方法|聞き直すだけで終わらせない4段階
第1段階:初回の理解を、答えを見る前に残す
最初に音声を一度、できれば途中で止めずに聞きます。その直後、スクリプトや日本語訳を見る前に、分かったことを短く残してください。- 誰が話していたか
- 何についての話だったか
- 問題・理由・結論のどこまで取れたか
- どの辺りから流れを失ったか
- 確信はないが聞こえた単語や表現
第2段階:聞けなかった原因を4つに分ける
次にスクリプトを確認します。ただ答え合わせをするのではなく、聞けなかった箇所を次の4種類に分けます。| 詰まりの種類 | 確認方法 | 必要な対策 |
|---|---|---|
| 音 | 文字なら知っているのに、音では分からなかった | 音声変化・強弱・リズムを確認する |
| 単語・表現 | スクリプトを見ても意味が分からなかった | 意味と使われた場面を確認する |
| 文構造・語順 | 単語は分かるが、誰が何をしたか取れなかった | 主語・動詞・修飾関係を前から整理する |
| 内容保持 | 一文ずつは分かるが、全体の流れが残らなかった | 意味のかたまりと話の展開を追う |

第3段階:音・文字・意味を結び直す
原因を確認したら、詰まった箇所を音声とスクリプトで結び直します。- スクリプトを読み、単語・文法・内容を理解する
- 文字を見ながら音声を聞き、実際の音とのズレを探す
- どの語が強く、どの語が弱く短くなるかを確認する
- 意味のかたまりごとに、英語の順番で内容を受け取る
- もう一度、スクリプトを外して聞く
第4段階:時間を空けて、字幕なしで再確認する
その日の最後に聞けるようになっても、内容や音を短期的に覚えている可能性があります。本当に復習できたかは、少し時間を空けて確認します。- 翌日:スクリプトなしで一度聞く
- 3日後:同じ音声を止めずに聞き、話の流れを説明する
- 1週間後:余裕があれば、似た話者・テーマの新しい音声を聞く
4段階の復習で、何を記録すればいい?
学習記録は、長い日記にする必要はありません。次の5項目を一行ずつ残せば十分です。| 項目 | 記録例 |
|---|---|
| 初回理解 | 旅行計画の変更。理由は取れなかった |
| 詰まった場所 | butの後、一語を考えて流れを失った |
| 原因 | ended upを知らなかった+弱く聞こえた |
| 行った復習 | 意味確認、意図的清聴、オーバーラッピング3回 |
| 翌日の変化 | 話の流れは取れた。別の一か所だけ要確認 |
10分しかない日のリスニング復習メニュー
| 時間 | 行うこと |
|---|---|
| 1分 | 音声を止めずに聞き、分かったことを一行残す |
| 3分 | スクリプトで詰まりを確認し、原因を分類する |
| 4分 | 詰まった部分を意図的清聴し、必要なら発音する |
| 2分 | 字幕なしで聞き直し、翌日の再確認箇所を決める |
20分取れる日のリスニング復習メニュー
| 時間 | 行うこと |
|---|---|
| 3分 | 初回視聴と内容メモ |
| 5分 | スクリプト確認と原因分類 |
| 7分 | 意図的清聴・意味のかたまり確認 |
| 3分 | 必要な箇所だけオーバーラッピング |
| 2分 | 字幕なしで再確認し、記録を残す |
リスニングの復習でよくある5つの失敗
1.聞こえるまで無制限に再生する
回数を決めずに聞き続けると、音から理解したのか、内容を暗記したのか分からなくなります。二、三回聞いて変化がなければ、スクリプト確認へ進みましょう。2.聞こえなかった箇所を全部書き取る
ディクテーションは狭い箇所の音確認には使えますが、毎回全文を書き取る必要はありません。綴りや記憶の作業が増え、話の流れを受け取る練習から離れることがあります。3.知らない単語をすべて単語帳へ入れる
一度しか出ない専門語まで全部覚えようとすると、復習が終わりません。話の理解を止めた語、今後も使いそうな基本表現を優先してください。4.意味を理解する前にシャドーイングする
内容が分からないまま音だけを追うと、発声へ注意を取られます。先にスクリプトで意味と構造を理解し、オーバーラッピングで音と文字を合わせてから次へ進みます。5.毎日新しい教材へ進む
新しい音声は現在地を測れますが、聞けなかった処理を作り直す時間がなければ、毎日「できなかった確認」だけが増えます。同じ短い素材を数日に分けて使いましょう。同じ音声は何回・何日復習すればいい?
全員に共通する回数はありません。回数より、次の変化を基準にします。- スクリプトなしで話題と結論を追える
- 以前引っかかった音が、意味のかたまりで聞こえる
- 一語抜けても次の内容へ戻れる
- 翌日や数日後にも同じ流れを取れる
- 似た新しい素材でも、同じ表現や音を認識できる
「復習できた」と「覚えただけ」を見分ける方法
同じ音声を聞けるようになったら、次の三つを試します。- 再生前にスクリプトを見ず、時間を空けて聞く
- 速度や区切りを変えず、最初から最後まで止めずに聞く
- 同じ話者・似たテーマの新しい音声で試す
まとめ:復習は「再生」ではなく、処理の変化を作る時間
リスニングの復習は、同じ音声を何度も流すことではありません。次の4段階で進めます。- 初回確認:答えを見る前に、分かったことと詰まった場所を残す
- 原因分類:音・単語・文構造/語順・内容保持に分ける
- 結び直し:スクリプトを使い、音・文字・意味を結びつける
- 後日確認:時間を空け、字幕なしと新しい素材で確かめる
聞き直しても同じ場所で止まる方へ
be:RIZEでは、音・単語・文法・語順・内容保持のどこでリスニング処理が止まっているかを整理し、同じ音声を消費するだけにならない復習方法を組み立てます。
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