英語で物や道具の名前が出てこないときは、正しい名詞を思い出すまで黙る必要はありません。まず「何に使う物か」を短い英語で伝え、必要に応じて使い方・形・場所・結果を足せば、知っている基本単語だけでもかなり正確に説明できます。
たとえば「ホチキス=stapler」が出てこなくても、You use it to put papers together.(紙をまとめるために使います)と言えば、相手はかなり早い段階で想像できます。この記事では、物・道具を説明する順番、すぐ使える型、具体例、練習法までまとめます。
物・道具は「用途」から説明すると伝わりやすい
物の説明で最も強い手がかりは、多くの場合「何に使うか」です。色や大きさだけでは候補が多すぎますが、用途にはその物らしさが表れます。「小さくて金属製です」より「紙をまとめるために使います」のほうが、ホチキスへ早く近づけます。
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物の名前が出ないときは、頭の中で日本語名を検索し続けるより、「これは何をするための物か」と問い直してみてください。説明に必要な基本動詞が見つかりやすくなります。
英会話スクール「b わたしの英会話」・英語コーチング「be:RIZE」創業者

名前が出ないときに見る5つの視点
| 視点 | 考えること | 使える英語 |
|---|---|---|
| 何に使う? | 目的・用途 | You use it to … / It’s for … |
| どう使う? | 押す、切る、入れるなど | You push / cut / put … |
| どんな形? | 形・大きさ・素材 | It’s round. / It’s made of … |
| どこにある? | 使う場所・置かれる場所 | You can find it in … |
| 何が変わる? | 使用後の結果 | It makes / keeps … |
5つ全部を言う必要はありません。最初は用途を一文で伝え、相手が分からなければ二つ目の情報を足します。説明は「短く始めて、反応を見ながら具体化する」のが会話向きです。
まず覚えたい6つの基本パターン
- You use it to + 動詞.:それを使って〜します
- It’s something you use for + 名詞/動名詞.:〜に使う物です
- It helps you + 動詞.:〜するのに役立ちます
- It looks like + 名詞.:〜のような形です
- It’s made of + 素材.:〜でできています
- You can find it in + 場所.:〜にあります
難しい動詞を探す必要はありません。use, put, make, keep, cut, open, close, turn, push, pullのような基本動詞を組み合わせるほうが、その場で文を作りやすくなります。単語を一語ずつ増やす学習と、知っている単語を組み替える練習は、別の能力です。
身近な物・道具を実際に言い換えてみる
stapler(ホチキス)
You use it to put papers together. You push the top down.
紙をまとめるために使い、上の部分を押します。用途だけで足りなければ、操作を足しています。
peeler(皮むき器)
It’s a small kitchen tool. You use it to take the skin off vegetables.
小さな台所用品で、野菜の皮を取るために使います。peelが出なくても、take the skin offへ分けられます。
measuring cup(計量カップ)
It’s a cup with lines on the side. You use it to see how much water or milk you have.
側面に線があり、水や牛乳の量を見るためのカップです。形と用途を組み合わせています。
remote control(リモコン)
You use it to control a TV from a distance. It has many small buttons.
離れた場所からテレビを操作するために使い、小さなボタンがたくさんあります。
colander(ざる)
It’s like a bowl with many small holes. You use it to remove water from pasta or vegetables.
小さな穴がたくさんあるボウルのような物で、パスタや野菜から水を除くために使います。
extension cord(延長コード)
It’s a long electric cable. It lets you use power far from the wall outlet.
長い電気ケーブルで、壁のコンセントから離れた場所でも電気を使えるようにします。「何が可能になるか」で説明した例です。
humidifier(加湿器)
It’s a machine that puts water into the air. People often use it when the air is dry.
空気中に水分を出す機械で、空気が乾燥しているときによく使います。難しい「湿度」を使わず、起こる変化へ分けています。
伝わる説明と伝わりにくい説明の違い
| 伝わりにくい | 伝わりやすい |
|---|---|
| It’s a thing. | It’s something you use to cut vegetables. |
| It’s small and white. | You push it to turn the light on. |
| It’s like a machine. | It puts water into the air when the room is dry. |
thingや外見だけでは候補を絞れません。「誰が・どこで・何をするために使うか」「使うと何が変わるか」のうち、区別に役立つ情報を選びましょう。辞書のように完全な定義を作ることが目的ではなく、会話相手が推測できるところまで案内することが目的です。
説明は一文で完璧にしなくてよい
実際の会話では、説明を小分けにできます。
A: What’s that?
B: It’s something you use in the kitchen.
A: For cooking?
B: Yes. You use it to take the skin off vegetables.
A: Oh, a peeler!
このように、相手の質問も説明の一部になります。最初から辞書の定義を言い切ろうとせず、手がかりを一つずつ渡せばよいのです。「英語が出ない時間」を共同で意味を探す会話へ変えられます。
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言い換えは、知識不足をごまかす技術ではありません。相手に合わせて意味をほどき、通じる形へ組み直す技術です。この力がつくと、初めて扱う話題でも会話を止めにくくなります。
英会話スクール「b わたしの英会話」・英語コーチング「be:RIZE」創業者
1日5分でできる「身の回りの物」練習
- 机や台所から物を一つ選ぶ
- 英語名を言わずに「何に使うか」を一文にする
- 使い方・形・場所・結果から一つ足す
- 音読し、相手が推測できるか確認する
- 最後に本来の英単語を調べる
先に単語を調べないのがポイントです。たとえば充電器なら、It’s something you use to put power into your phone.のように、まず手持ちの英語で説明します。そのあとでchargerを確認すると、新しい単語が既知の表現と結びつきます。
人・職業の言い換えとは、見るポイントが少し違う
人や職業は「その人が何をするか」「誰を助けるか」「どこで働くか」が中心です。一方、物・道具は「何に使うか」「どう操作するか」「使うと何が変わるか」が中心になります。意味の分け方を対象ごとに変えると、説明が具体的になります。
人・職業編は人・職業を知っている英語で説明する方法で練習できます。言い換え全体の考え方と7ステップは、親記事の英語で言葉が出てこないときの言い換え方にまとめています。
相手の反応を使えば、説明はもっと短くできる
物の説明は、話し手だけが最後まで言い切るものではありません。用途を一つ伝えたら、相手の表情や質問を見てください。候補が合っていそうなら情報を一つ足し、違っていそうなら別の視点へ切り替えます。この往復ができると、長い英文を準備しなくても会話の中で意味を共同で絞れます。
| 会話の段階 | 使える英語 | 役割 |
|---|---|---|
| 大きな分類を示す | It’s a kind of kitchen tool. | 候補の範囲を狭める |
| 用途を示す | You use it to remove water from food. | 中心的な働きを伝える |
| 特徴を足す | It has many small holes. | 似た物と区別する |
| 確認する | Do you know what I mean? | 相手の理解を確かめる |
相手から Do you mean a colander? のように候補が返ってきたら、Yes, that’s it.(はい、それです)で会話を続けられます。違う場合も、Not exactly. It’s smaller.(少し違います。もっと小さい物です)のように、相手が出した候補との差だけを示せば十分です。説明する力には、最初から完璧な定義を作る力だけでなく、相手の推測を材料にして説明を修正する力も含まれます。
情報を足す順番は「分類→用途→違い」が基本
何から話せばよいか迷ったら、まず大きな分類、次に用途、最後に区別に必要な特徴という順番を試してください。たとえば充電器なら、It’s a small electronic device. You use it to put power into your phone. It has a cable. と進めます。最初の文で分野を示し、二文目で働きを伝え、三文目で形を補っています。
ただし、用途だけでほぼ特定できる物なら分類は省略できます。ホチキスなら You use it to put papers together. から始めるほうが速いでしょう。順番は規則ではなく、相手が最短で想像できる情報を選ぶための目安です。「それらしい特徴」ではなく「ほかの物との違いが分かる特徴」を足すことが、伝わる説明の鍵になります。
まとめ:物の名前ではなく、働きを英語にする
物・道具の英語名が出ないときは、まず「何に使う?」と考えます。You use it to …で用途を伝え、必要なら操作・形・場所・結果を一つずつ足してください。正解の一語がなくても、意味は複数のやさしい文へ分解できます。
この練習を続けると、語彙を忘れたときの応急処置だけでなく、基本動詞を使って考える力そのものが育ちます。次は、目に見えない「動作・出来事」を知っている英語で説明する方法へ進みます。
次は、時間の流れと状態変化を使う動作・出来事を知っている英語で説明する方法へ進みましょう。





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