breakは「壊す」と訳される基本動詞ですが、窓・機械・骨・約束・記録・沈黙など、形のないものにも広く使われます。一見ばらばらに見える意味は、すべて一つのコアイメージからつながっています。
breakの中心にあるのは、「力や変化が加わり、それまで保たれていた形・流れ・つながりが保てなくなる」という感覚です。このイメージをつかむと、break a window、break a promise、take a break、さらにbreak down・break up・break outなどの句動詞まで理解しやすくなります。
しゅみすけ(大山俊輔)
breakは「バラバラにする」だけではありません。それまで続いていた形や流れを保てなくする動詞です。形を壊すか、流れを断つか。この2方向で考えると意味が整理できます。
英会話スクール「b わたしの英会話」・英語コーチング「be:RIZE」創業者
目次
breakのコアイメージは「形・流れが保てなくなる」

breakの意味は、大きく二つに分けられます。
- 形を壊す・形が壊れる:窓を割る、棒を折る、機械が故障する
- 流れ・つながりを断つ:休憩する、約束を破る、沈黙を破る
どちらにも、それまで保たれていた一つの状態が、外からの力・変化によって続かなくなるという共通点があります。
breakは「壊す」と「壊れる」の両方に使える
breakは他動詞なら「〜を壊す」、自動詞なら「壊れる」を表します。同じ単語の中で、壊した側と壊れた側の両方を表せます。
- He broke the window.
彼は窓を割りました。 - The window broke.
窓が割れました。 - I broke my phone.
私はスマートフォンを壊しました。 - My phone broke.
私のスマートフォンが壊れました。
日本語では機械について「壊した/壊れた」、ガラスについて「割った/割れた」と表現を変えますが、英語ではどちらもbreakで捉えられます。
物の形を壊す|割る・折る・ちぎる
物理的な形が保てなくなる使い方は、breakの最も分かりやすい中心です。日本語訳は対象によって変わります。
- She broke a glass.
彼女はグラスを割りました。 - He broke the stick in half.
彼は棒を半分に折りました。 - Break the chocolate into small pieces.
チョコレートを小さく割ってください。 - She broke her arm.
彼女は腕を骨折しました。
breakを「壊す」の一語で暗記するより、もとの一体的な形が維持できなくなると考えると、割る・折る・ちぎる・骨折するが自然につながります。
機械・設備が壊れる|breakとbe brokenの違い
breakは壊れるという出来事・変化、be brokenは壊れた状態に焦点があります。
- The washing machine broke yesterday.
洗濯機は昨日壊れました。 - The washing machine is broken.
洗濯機は壊れています。 - Be careful not to break it.
それを壊さないように気をつけてください。
has brokenも使えますが、日常会話では壊れて使えない状態を伝えるならIt’s broken.が簡潔です。
流れを断つ|take a breakが「休憩する」になる理由
仕事・勉強・会議などの連続した流れをいったん切るものがa breakです。そのためtake a breakで「休憩する」になります。
- Let’s take a short break.
少し休憩しましょう。 - I need a break from work.
仕事から少し離れて休む必要があります。 - We took a coffee break.
私たちはコーヒー休憩を取りました。
「休む」という新しい意味を丸暗記する必要はありません。続いている活動の線を一度切る、と考えればbreakの中心と同じです。
約束・規則・法律を破る
約束や規則は、関係者の行動をつなぎ、秩序を保つ枠組みです。その効力やつながりを壊すため、breakを使います。
- Don’t break your promise.
約束を破らないでください。 - He broke the rules.
彼は規則を破りました。 - They broke the law.
彼らは法律を破りました。 - She broke her word.
彼女は約束を破りました。
break a promiseとbreak one’s wordはどちらも「約束を破る」。後者は「自分が口にした言葉を守らない」という響きがあります。
記録・沈黙・習慣を破る
目に見えない状態でも、連続性や境界があるものはbreakで表せます。
- She broke the world record.
彼女は世界記録を破りました。 - He finally broke the silence.
彼はついに沈黙を破りました。 - I’m trying to break this habit.
私はこの習慣を断とうとしています。 - Her joke broke the tension.
彼女の冗談で緊張がほぐれました。
記録なら以前の限界を越える、沈黙なら続いていた静けさを終わらせる、習慣なら繰り返しの流れを断つ。このように意味が派生しています。
break one’s heartは「心を壊す」
break someone’s heartは、人の心を形あるもののように捉え、それを壊す比喩です。「ひどく悲しませる・失恋させる」という意味になります。
- He broke my heart.
彼は私をひどく傷つけました。 - It breaks my heart to see her suffer.
彼女が苦しむ姿を見ると胸が痛みます。
ただし日本語の「関係を壊す」は常にbreak a relationshipとは限りません。恋人と別れるならbreak up、信頼を損なうならdamage trustなど、何が壊れるのかに応じて表現を選びます。
break the iceはなぜ「場を和ませる」?
break the iceは、初対面などの冷たく固まった空気を「氷」に見立て、それを割る表現です。会話のきっかけを作り、緊張をほぐすことを意味します。
- I told a joke to break the ice.
場を和ませるために冗談を言いました。 - Let’s start with a simple question to break the ice.
緊張をほぐすため、簡単な質問から始めましょう。
分ける・細かくするbreak
一つのまとまりを壊すと、複数の小さな部分になります。そこから「分ける・細分化する」という意味が生まれます。
- Let’s break the task into three steps.
その作業を3段階に分けましょう。 - Can you break this bill?
この紙幣をくずしてもらえますか? - Break the problem down into smaller parts.
問題をより小さな部分に分解してください。
特にbreak A into Bは「AをBという部分に分ける」、break A downは「Aを細かく分解して分かりやすくする」という形でよく使われます。
breakを使った代表的な句動詞
- break down:故障する・崩れる・分解する
- break up:ばらばらになる・解散する・別れる
- break out:突然発生する・勃発する
- break into:侵入する・突然〜し始める
- break in:侵入する・割り込む・慣らす
- break through:障壁を突破する
- break away:つながりを断って離れる
- break off:折れて取れる・急に打ち切る
どの表現にも、breakの「形・流れ・つながりを保てなくする」という感覚が残っています。個別記事への入口は、b-cafe.netのbreakを使った句動詞一覧にまとめています。
break・destroy・damageの違い
- break:形・機能・流れが保てなくなる
- damage:損傷を与える。完全に使えなくなるとは限らない
- destroy:元に戻せないほど完全に破壊する
- I broke the chair.
椅子を壊しました。 - I damaged the chair.
椅子を傷めました。 - The fire destroyed the chair.
火事で椅子は完全に焼失しました。
breakでよくある間違い
- × My phone was break.
○ My phone was broken. - × I breaked the glass.
○ I broke the glass. - × Let’s take break.
○ Let’s take a break. - × He broke up me.
○ He broke up with me.
breakは不規則動詞で、break–broke–brokenと変化します。また「休憩」は数えられる名詞なので、通常はa breakと冠詞を付けます。
まとめ|breakは形・流れ・つながりを保てなくする
breakを「壊す」だけで覚えず、「力や変化が加わり、それまでの形・流れ・つながりが続かなくなる」と捉えましょう。
- 物の形を壊す・物が壊れる
- 機械の機能が止まる
- 活動の流れを切って休憩する
- 約束・規則・沈黙・習慣を破る
- 一つのまとまりを細かく分ける
- 前置詞・副詞との組み合わせで句動詞へ広がる
基本動詞をコアイメージから学ぶ全体像は、英会話で重要なコア単語とは?で解説しています。句動詞の仕組みは英語の句動詞とは?、より多くの表現は句動詞一覧436選も活用してください。



