turnのコアイメージは「クルッと回って変わる」
turnの出発点は、物理的な回転です。 人が体の向きをクルッと変える。ハンドルやつまみを回す。道の角で進行方向を変える。ここまでは日本語の「回る・曲がる」とほぼ同じです。 ただ、回転すると何が起きるでしょうか。 正面を向いていた人が後ろを向く。右へ進んでいた人が左へ進む。OFFだった機械がONになる。緑だった葉が赤くなる。 つまり、turnが見ているのは回る動作だけではなく、回転や方向転換を境に、向き・状態・局面が切り替わることなんです。
まずは物理的に「回る・向きを変える」turn
いちばん基本的なのは、人や物の向きが変わるturnです。 Turn left at the next corner. 次の角を左に曲がってください。 まっすぐ進んでいた方向が、角を境に左へクルッと変わります。 She turned and looked at me. 彼女は振り向いて、私を見ました。 彼女の体や顔の向きがこちらへ変わっています。日本語では「振り向く」と訳しますが、英語ではシンプルにturnです。 Turn the handle slowly. ハンドルをゆっくり回してください。 この文では、主語がハンドルを回転させています。turnは自分が向きを変えるときにも、何かを回すときにも使えます。 He turned the key in the lock. 彼は鍵穴の中で鍵を回しました。 鍵をクルッと回すことで、ドアは施錠された状態から開けられる状態へ切り替わります。turnの「回転」と「状態変化」が同時に見える例です。turn+形容詞で「状態が切り替わる」
物理的な回転から一歩広がると、turnは状態の変化を表します。 The leaves turned red. 葉が赤くなりました。 葉っぱが実際に一回転したわけではありません。緑の状態から赤の状態へ、見た目がクルッと切り替わった感覚です。 Her face turned pale. 彼女の顔が青ざめました。 普通の顔色から、急に青白い状態へ変わっています。色や見た目の明確な変化とturnは相性がいいんです。 The sky turned dark. 空が暗くなりました。 明るかった空が暗い状態へ移りました。境目を越えて、景色の状態が変わるイメージです。 The weather suddenly turned cold. 天気が急に寒くなりました。 暖かい状態から寒い状態へ、流れが切り替わっています。特に、はっきりした変化や予想外の変化にはturnの感覚がよく合います。turn+年齢で「人生の節目を越える」
turnは年齢にも使われます。 I turned thirty today. 今日、30歳になりました。 29歳から30歳へ、人生の節目をクルッと越えたイメージです。 My daughter will turn ten next month. 娘は来月10歳になります。 年齢の数字が次へ切り替わるのでturnになります。 日本語では「〜になる」なのでbecomeを使いたくなりますが、年齢では通常turn+数字が自然です。カタカナの「ターニングポイント」も、ある地点を境に人生や状況の向きが変わる場所ですよね。turn intoは「別の姿・状態の中へ変わる」
intoには、外から中へ入っていく矢印があります。turnの変化にintoが加わると、クルッと変わって、別の姿・状態の中へ入るイメージになります。 Caterpillars turn into butterflies. イモムシは蝶になります。 イモムシだった存在が、蝶というまったく別の姿へ変わっています。 The discussion turned into an argument. 話し合いが口論になりました。 最初は落ち着いた話し合いだったのに、流れが変わり、argumentという別の状態へ入ってしまいました。 His hobby turned into a business. 彼の趣味はビジネスになりました。 趣味だった活動が、収益を生むビジネスへ姿を変えています。 「AがBになる」と訳を覚えるより、Aの状態がクルッと変わり、Bの中へ入ると見るほうがturn intoらしさを感じられます。turn on・turn offは「機能する状態を切り替える」
Turn on the light. 電気をつけてください。 Turn off the TV. テレビを消してください。 昔の機械は、つまみを物理的に回してONとOFFを切り替えるものが多くありました。そのためturnとon・offが自然につながります。 今はボタンを押す機械でも、英語では同じ表現を使います。turnが「回す」という物理動作から、機能している状態と、止まっている状態を切り替える動詞へ広がったわけです。 Could you turn on the air conditioner? エアコンをつけてもらえますか? Don’t forget to turn off your phone. 携帯電話の電源を切るのを忘れないでください。 ちなみに、服を身につけるput onでは、対象を身につけた状態へ「置く」のが中心です。putの感覚が気になる方は、putのコアイメージもあわせてどうぞ。turn up・turn downは「つまみを上・下へ動かす」
Could you turn up the volume? 音量を上げてもらえますか? 音量のつまみを回して、レベルをupへ向けます。 Please turn down the music. 音楽の音量を下げてください。 こちらは、つまみをdownの方向へ動かします。今は画面上のボタンで操作しても、回転式のつまみから生まれたイメージが表現に残っています。 turn downは、申し出などを「断る」という意味でも使います。 She turned down the offer. 彼女はその申し出を断りました。 差し出された申し出の向きを下へ向け、受け入れずに返すような感覚です。音量を下げるturn downと完全に同じ場面ではありませんが、「望ましい方向へ上げず、下へ向ける」という矢印が残っています。turn aroundは「反対方向へクルッと変わる」
Turn around and look behind you. 振り返って後ろを見てください。 aroundには、周囲をぐるっと回る感覚があります。turn aroundなら、体の向きを反対側へ変えます。 この物理的な180度の方向転換から、状況が大きく好転する意味も生まれます。 The new manager turned the company around. 新しい経営者が会社を立て直しました。 悪い方向へ進んでいた会社をクルッと反対へ向け、よい方向へ進ませています。 Our life turned around after that. 私たちの生活は、その後好転しました。 日本語でも企業再生を「ターンアラウンド」と呼ぶことがあります。まさにturnのコアイメージがそのまま残った使い方です。turn backは「元の方向・地点へ戻る」
It was getting dark, so we turned back. 暗くなってきたので、私たちは引き返しました。 進んでいた向きをクルッと変えて、back、つまり元の場所へ戻ります。 There’s no turning back now. もう後戻りはできません。 これは比喩的な使い方です。進んできた決断や計画の向きを変え、元へ戻ることはできない、と言っています。turn toは「向きをそちらへ向ける」
She turned to me and smiled. 彼女は私のほうを向いて微笑みました。 体や視線の向きをto me、私のところへ向けています。 そこから、困ったときに人や物を頼る意味にも広がります。 I turned to my friend for help. 私は友人に助けを求めました。 問題を抱えたとき、自分の意識や行動の向きを友人へ変えています。 Many people turn to the internet for information. 多くの人が情報を求めてインターネットを頼ります。 情報が必要になったとき、探す方向をインターネットへ向けるイメージです。turn outは「結果として別の姿が現れる」
turn outには複数の使い方がありますが、会話で特に重要なのが「〜だと判明する」「結果的に〜になる」です。 It turned out to be true. それは本当だと分かりました。 最初は真偽が見えていなかったものが、出来事の展開を経て、trueという結果の姿で現れました。 The meeting turned out better than expected. 会議は予想よりうまくいきました。 途中では結果が分かりませんでしたが、最後に「予想以上によかった」という状態へ着地しています。 Everything turned out fine. すべてうまくいきました。 turn outは日本語一語にきれいに固定しにくい表現です。「結果が進んでいった先で、最終的な状態が表に出る」とイメージしておくと使いやすくなります。turnとgetはどちらも「〜になる」?
turnとgetは、どちらも形容詞を後ろに置いて状態変化を表せます。 The weather got cold. 天気が寒くなりました。 The weather turned cold. 天気が寒くなりました。 getは、変化して新しい状態へ到達することを広く表します。一方turnは、向きや局面が切り替わるような、はっきりした変化を感じさせやすい単語です。 そのため、色の変化、天候の急変、状況の好転・悪化などはturnと相性がよくなります。 getの「変化して到達する」感覚は、getのコアイメージで詳しく解説しています。名詞のturnも「順番がこちらへ回ってくる」
turnは名詞でもよく使います。 It’s your turn. あなたの番です。 順番がぐるっと回り、あなたのところへ来たイメージです。 Let’s take turns. 交代でやりましょう。 一人が行い、次の人へ順番を回します。take turns doingなら「交代で〜する」です。 We took turns driving. 私たちは交代で運転しました。 運転する役割が、一人からもう一人へ順番に回っています。 In turnにも「順番に」「今度は」という意味があります。 Each person spoke in turn. 一人ひとりが順番に話しました。 これも、発言する番が人から人へ回っていく感覚です。検索でよく調べられるin turnやtake turnsも、動詞turnと同じ「回る」イメージから理解できます。turnを選ぶための3つのチェック
会話でturnを使えるか迷ったら、次の3つを確認してみてください。- 人・物の向きや方向が変わる? → turn left / turn around / turn to
- 色・年齢・天候・状況などの状態が切り替わる? → turn red / turn thirty / turn cold
- 前置詞や副詞が、変化後の方向を示している? → turn into / turn on / turn off / turn back / turn out
動画で基本動詞のコアイメージを確認
turnは、しゅみすけの基本動詞Top55動画では第39位として登場します。動画内でも「クルッと回って変化する」というイラストから解説しています。 【イラスト付き/教材級】英会話の9割がわかるようになる基本動詞Top55【総集編】をYouTubeで見る 基本動詞は、日本語訳をたくさん並べるより、まず中心の動きを頭の中に置くほうが、聞くときにも話すときにも使える知識になります。まとめ|turnは回転から変化へ広がる
- turnのコアイメージ=クルッと回って、別の向き・状態へ切り替わる
- 物理的な回転から、方向転換・色・年齢・天候・状況の変化へ広がる
- turn intoは別の姿へ、turn aroundは反対方向へ、turn backは元の方向へ変わる
- turn on・off、up・downは、機械のつまみを回して状態を切り替える感覚から理解できる
- 名詞のturnも「順番がこちらへ回ってくる」と考えればつながる
位置・段階・心が別の状態へ動く感覚は、moveのコアイメージで詳しく解説しています。turnとの違いも矢印で比べてみてください。



