- 何を
- どこへ・どんな状態へ
putのコアイメージは「対象を、ある位置・状態へ置く」
putには、基本的に「対象」と「置き場所・行き先」があります。
putは「置く動作」よりも置いたあとの配置を見る
putと聞くと、手で何かを持ち上げて、机にそっと置く動作を想像しやすいですよね。 でも、putの焦点は動かし方そのものよりも、対象をどこに落ち着かせるかにあります。 She put the key under the mat. 彼女は鍵をマットの下に置きました。 鍵を投げたのか、そっと置いたのかは、この文だけでは分かりません。英語が伝えているのは、鍵の最終位置がunder the matになったことです。 He put his hand on my shoulder. 彼は私の肩に手を置きました。 ここでも、his handがon my shoulderという位置へ移ります。 Put the chairs in a circle. 椅子を円形に並べてください。 一脚だけを置くのではなく、複数の椅子を「円形という配置」にします。日本語では「並べる」になりますが、putの景色は変わりません。 つまり、putは「置く」という日本語に固定するより、対象の行き先を決め、そこへ収める動詞として捉えると使いやすくなります。put+モノ+場所:何をどこに置くかを一本の矢印で見る
putの最も基本的な形は、次の並びです。 put+対象+場所・位置put+対象+on:表面に接触させる
Put the cup on the desk. カップを机の上に置いて。 I put a picture on the wall. 私は壁に写真を掛けました。 Put a stamp on the envelope. 封筒に切手を貼って。 日本語では「置く」「掛ける」「貼る」と訳が変わります。しかし、対象をonが示す接触面へ位置づける景色は共通です。put+対象+in:空間の内側に入れる
Put the keys in your bag. 鍵をバッグに入れて。 She put some flowers in the vase. 彼女は花を花瓶に生けました。 Put the information in the report. その情報を報告書に入れてください。 「入れる」「生ける」「盛り込む」と訳し分けなくても、対象をinの内側へ置くと考えればつながります。put+対象+under / next to / behind:位置を指定する
Put the box under the table. 箱をテーブルの下に置いて。 Put the lamp next to the bed. ランプをベッドの横に置いて。 Put the umbrella behind the door. 傘をドアの後ろに置いて。 putそのものが細かな位置を決めるわけではありません。putが対象を動かし、前置詞がゴールの景色を描く。この役割分担が大切です。put+人・モノ+状態:「〜の状態にする」に広がる
putのゴールは、目で見える場所だけではありません。形容詞や前置詞句が、対象の新しい状態を示すこともあります。 Put your phone on silent. スマホをマナーモードにして。 phoneをon silentという状態へ置きます。 This music puts me in a good mood. この音楽を聴くと気分がよくなります。 meをin a good moodという状態へ運びます。 Her smile put me at ease. 彼女の笑顔で私は安心しました。 meをat ease、つまり緊張がほどけた状態へ置きます。 Don’t put yourself at risk. 自分を危険にさらさないで。 yourselfをat riskという位置・状態へ置かないで、ということです。 日本語では「する」「させる」「陥れる」「安心させる」などになります。しかし、putの中で起きていることは一つです。 対象 → 新しい状態 ここは、getのコアイメージと比べると、さらに分かりやすくなります。getは対象自身が変化して新しい状態へ到達する感覚、putは誰か・何かが対象を指定の状態へ置く感覚です。 I got nervous. 私は緊張した。 The question put me under pressure. その質問で私はプレッシャーを感じた。 getでは自分の変化にカメラが向き、putでは何かがmeをunder pressureへ置いた因果関係が見えます。put onが「着る・つける・塗る」になる理由
put onは、日本語訳で覚えると大変です。- 服を着る
- 帽子をかぶる
- メガネをかける
- 化粧をする
- 日焼け止めを塗る
- 体重が増える
put in・put intoは「内側・枠の中へ入れる」
in / intoは、対象を空間や枠の内側へ位置づけます。 Put the money in the drawer. お金を引き出しに入れて。 She put a lot of effort into the project. 彼女はその企画に多くの努力を注ぎました。 effortは手で持てませんが、projectという活動の中へ投入されます。 It’s hard to put my feelings into words. 自分の気持ちを言葉にするのは難しい。 頭や心の中にあるfeelingsを、wordsという形の中へ移して収めます。「言語化する」という訳を丸暗記しなくても、気持ちから言葉への矢印が見えます。 Let me put it another way. 別の言い方をさせてください。 it、つまり伝えたい内容をanother wayという別の表現形式へ置き直します。putは物理的なモノだけでなく、考えや情報の形を整えるときにも使える動詞なんです。put awayが「片づける」になる理由
awayは、今いる場所・中心から離れたところを示します。 Put your clothes away. 服を片づけて。 Please put the dishes away. 食器を片づけてください。 服や食器を適切な収納場所へ置き、目の前の中心から離します。その結果、日本語では「片づける」になります。 I put some money away every month. 私は毎月少しずつ貯金しています。 お金を普段使う場所から離し、取っておく場所へ置きます。ここから「蓄える・貯金する」という意味が生まれます。 put+対象+away=対象を離れた場所・保管場所へ置く 句動詞を一語の日本語に置き換える前に、putの矢印とawayの方向を重ねてみてください。put off・put aside・put backも矢印を足せば分かる
putは、後ろの語がゴールや方向を描くため、句動詞へ非常に広がりやすい動詞です。put off:今の予定から離して先へ置く
We put off the meeting until Friday. 会議を金曜日まで延期しました。 meetingを今の予定からoffし、未来のFridayへ置き直します。put aside:中心から脇へ置く
Let’s put that issue aside for now. その問題はいったん脇に置きましょう。 issueを話の中心からasideへ動かします。 She puts aside some money every month. 彼女は毎月いくらかのお金を貯めています。 使うお金とは別の場所へよけておく景色です。put back:元の位置へ戻して置く
Please put the book back on the shelf. 本を棚に戻してください。 bookをback、つまり元の位置へ置き直します。 「延期する」「保留する」「貯める」「戻す」と別々に覚えるより、putが対象を動かし、off / aside / backが行き先を決めると見たほうが、初めての表現にも対応できます。put up withはどうして「我慢する」になるのか
put up withは、まとまりとして「我慢する」と覚えることが多い表現です。 I can’t put up with this noise anymore. この騒音にはもう我慢できません。 この表現は現代英語では一つの句動詞として定着しているため、毎回、単語を完全に分解して考える必要はありません。 ただ、感覚としては、嫌なものや困難を自分のそばに置いたまま、その状態を受け入れて持ちこたえるような景色です。 How do you put up with the long commute? その長い通勤によく耐えられますね。 無理に日本語の「置く」へ戻す必要はありません。それでも、putが「ある状態へ置く」という動詞だと知っていると、完全に無関係な暗号には見えにくくなります。putとtakeの違い:takeしてからputするとモノが動く
しゅみすけの昔の教材では、日常生活にはtakeしてputする動きがとても多いと説明していました。 これは、putを理解するうえで面白い視点です。 Take the book and put it on the desk. その本を取って、机の上に置いて。 takeは、対象を自分の意志で選び、自分の側へ取り込みます。putは、その対象を次の位置へ置きます。- take:対象を選び、自分側へ取り込む
- put:対象を、指定した位置・状態へ置く
会話でputを使うときの3ステップ
putを日本語から選ぼうとすると、「置く」以外の場面で出てきにくくなります。次の順番で景色を作ってみてください。- 動かす対象を決める:モノ、人、情報、考え、気持ちのどれか
- ゴールを決める:場所、配置、状態、表現形式のどこへ置くか
- put+対象+ゴールの順に並べる:日本語訳は最後に整える
動画でputを含む基本動詞の感覚を確認する
しゅみすけの「基本動詞Top55」では、putを含む会話の中心動詞を、イラストとコアイメージでまとめて解説しています。まとめ:putは対象をゴールへ置く動詞
putのコアイメージは、「対象を、ある位置・状態へ置く」です。- put the book on the table:本をテーブル上の位置へ置く
- put the keys in the bag:鍵をバッグの内側へ置く
- put on a jacket:ジャケットを身体の表面へつける
- put me at ease:私を安心した状態へ置く
- put it into words:内容を言葉という形へ置く
- put it away:対象を中心から離れた保管場所へ置く
putで対象をある位置・状態へ置いたあとは、keepのコアイメージへつながります。keepは、その対象を同じ場所・状態に保ち続ける動詞です。
置いた対象をそのまま残し、自分がそこから離れる感覚は、leaveのコアイメージで詳しく解説しています。
putをkeep・leaveと並べて整理したい方は、put・keep・leaveの違いもご覧ください。
turn on・turn offなど、向きや状態を切り替える表現は、turnのコアイメージで図解しています。
putで場所へ置いたあと、目的に合わせて位置・時刻・状態を定める感覚は、setのコアイメージで詳しく比較しています。
基本動詞を全体から整理したい方は、英語の基本動詞とは?コアイメージ学習法と解説記事一覧もあわせてご覧ください。



