putのコアイメージは「置く」だけではない|put on・in・awayまで一本で理解

putは対象をある位置や状態へ置くことを示したイラスト

「put=置く」と覚えている方は多いと思います。 もちろん、それは間違いではありません。ただ、putは日常会話でとてもよく使われるぶん、「置く」だけでは説明できない表現が次々に出てきます。 Put your phone on silent. スマホをマナーモードにして。 She put me at ease. 彼女のおかげで安心できた。 It’s hard to put it into words. それを言葉にするのは難しい。 スマホはどこかに「置かれて」いませんし、人を棚の上へ置いたわけでもありません。それでも、英語ではputが自然です。 なぜでしょうか。 先に結論を言うと、putのコアイメージは、「対象を、ある位置・状態へ置く」です。 大切なのは、「置く」という手の動きだけではありません。
  • 何を
  • どこへ・どんな状態へ
この二つをセットで見ることです。モノでも、人でも、考えでも、putは対象をあるゴールへ動かして、そこに位置づけます。 この記事では、put on、put in、put away、put it into wordsまで、日本語訳を増やさず、一つの景色から理解していきます。

putのコアイメージは「対象を、ある位置・状態へ置く」

putには、基本的に「対象」と「置き場所・行き先」があります。
putのコアイメージとput it in the bag、put on a jacket、put it into wordsの図解
たとえば、青い本を手に持っている場面を想像してください。 I put the book on the table. 私はその本をテーブルの上に置きました。 この文では、対象はthe book、ゴールはon the tableです。 the book → on the table 本が手元からテーブルの上へ移り、そこで位置づけられます。これがputの最も見えやすい景色です。 ただし、putのゴールは物理的な場所だけではありません。 Put the milk in the fridge. 牛乳を冷蔵庫に入れて。 Put your name here. ここに名前を書いて。 Put the children to bed. 子どもたちを寝かせて。 The news put him in a difficult position. その知らせは彼を難しい立場に置きました。 対象がモノから人や情報へ変わっても、putの矢印は同じです。 対象 → 指定された場所・位置・状態 putを見たら、まず「何を、どこへ置いている?」と考えてみてください。日本語訳を当てるのは、そのあとで十分です。

putは「置く動作」よりも置いたあとの配置を見る

putと聞くと、手で何かを持ち上げて、机にそっと置く動作を想像しやすいですよね。 でも、putの焦点は動かし方そのものよりも、対象をどこに落ち着かせるかにあります。 She put the key under the mat. 彼女は鍵をマットの下に置きました。 鍵を投げたのか、そっと置いたのかは、この文だけでは分かりません。英語が伝えているのは、鍵の最終位置がunder the matになったことです。 He put his hand on my shoulder. 彼は私の肩に手を置きました。 ここでも、his handがon my shoulderという位置へ移ります。 Put the chairs in a circle. 椅子を円形に並べてください。 一脚だけを置くのではなく、複数の椅子を「円形という配置」にします。日本語では「並べる」になりますが、putの景色は変わりません。 つまり、putは「置く」という日本語に固定するより、対象の行き先を決め、そこへ収める動詞として捉えると使いやすくなります。

put+モノ+場所:何をどこに置くかを一本の矢印で見る

putの最も基本的な形は、次の並びです。 put+対象+場所・位置

put+対象+on:表面に接触させる

Put the cup on the desk. カップを机の上に置いて。 I put a picture on the wall. 私は壁に写真を掛けました。 Put a stamp on the envelope. 封筒に切手を貼って。 日本語では「置く」「掛ける」「貼る」と訳が変わります。しかし、対象をonが示す接触面へ位置づける景色は共通です。

put+対象+in:空間の内側に入れる

Put the keys in your bag. 鍵をバッグに入れて。 She put some flowers in the vase. 彼女は花を花瓶に生けました。 Put the information in the report. その情報を報告書に入れてください。 「入れる」「生ける」「盛り込む」と訳し分けなくても、対象をinの内側へ置くと考えればつながります。

put+対象+under / next to / behind:位置を指定する

Put the box under the table. 箱をテーブルの下に置いて。 Put the lamp next to the bed. ランプをベッドの横に置いて。 Put the umbrella behind the door. 傘をドアの後ろに置いて。 putそのものが細かな位置を決めるわけではありません。putが対象を動かし、前置詞がゴールの景色を描く。この役割分担が大切です。

put+人・モノ+状態:「〜の状態にする」に広がる

putのゴールは、目で見える場所だけではありません。形容詞や前置詞句が、対象の新しい状態を示すこともあります。 Put your phone on silent. スマホをマナーモードにして。 phoneをon silentという状態へ置きます。 This music puts me in a good mood. この音楽を聴くと気分がよくなります。 meをin a good moodという状態へ運びます。 Her smile put me at ease. 彼女の笑顔で私は安心しました。 meをat ease、つまり緊張がほどけた状態へ置きます。 Don’t put yourself at risk. 自分を危険にさらさないで。 yourselfをat riskという位置・状態へ置かないで、ということです。 日本語では「する」「させる」「陥れる」「安心させる」などになります。しかし、putの中で起きていることは一つです。 対象 → 新しい状態 ここは、getのコアイメージと比べると、さらに分かりやすくなります。getは対象自身が変化して新しい状態へ到達する感覚、putは誰か・何かが対象を指定の状態へ置く感覚です。 I got nervous. 私は緊張した。 The question put me under pressure. その質問で私はプレッシャーを感じた。 getでは自分の変化にカメラが向き、putでは何かがmeをunder pressureへ置いた因果関係が見えます。

put onが「着る・つける・塗る」になる理由

put onは、日本語訳で覚えると大変です。
  • 服を着る
  • 帽子をかぶる
  • メガネをかける
  • 化粧をする
  • 日焼け止めを塗る
  • 体重が増える
ところが、putとonを別々に見ると整理できます。 putは対象をある位置へ置く。onは表面への接触です。 Put on your jacket. ジャケットを着て。 She put on her glasses. 彼女はメガネをかけました。 I put on some sunscreen. 私は日焼け止めを塗りました。 ジャケット、メガネ、日焼け止めを身体の表面にのせ、接触した状態にします。日本語で使う動詞は違っても、英語の景色は同じです。 He put on some weight. 彼は少し体重が増えました。 この表現では、weightが身体にonされたように加わります。訳語だけを見ると急に別の意味に感じますが、イメージは切れていません。 なお、動作を表すput onに対して、身につけている状態はwearで表します。 She put on her coat. 彼女はコートを着た。〔着る動作〕 She is wearing a coat. 彼女はコートを着ている。〔着用中の状態〕 putは変化を起こす側、wearはその状態を見せる側です。

put in・put intoは「内側・枠の中へ入れる」

in / intoは、対象を空間や枠の内側へ位置づけます。 Put the money in the drawer. お金を引き出しに入れて。 She put a lot of effort into the project. 彼女はその企画に多くの努力を注ぎました。 effortは手で持てませんが、projectという活動の中へ投入されます。 It’s hard to put my feelings into words. 自分の気持ちを言葉にするのは難しい。 頭や心の中にあるfeelingsを、wordsという形の中へ移して収めます。「言語化する」という訳を丸暗記しなくても、気持ちから言葉への矢印が見えます。 Let me put it another way. 別の言い方をさせてください。 it、つまり伝えたい内容をanother wayという別の表現形式へ置き直します。putは物理的なモノだけでなく、考えや情報の形を整えるときにも使える動詞なんです。

put awayが「片づける」になる理由

awayは、今いる場所・中心から離れたところを示します。 Put your clothes away. 服を片づけて。 Please put the dishes away. 食器を片づけてください。 服や食器を適切な収納場所へ置き、目の前の中心から離します。その結果、日本語では「片づける」になります。 I put some money away every month. 私は毎月少しずつ貯金しています。 お金を普段使う場所から離し、取っておく場所へ置きます。ここから「蓄える・貯金する」という意味が生まれます。 put+対象+away=対象を離れた場所・保管場所へ置く 句動詞を一語の日本語に置き換える前に、putの矢印とawayの方向を重ねてみてください。

put off・put aside・put backも矢印を足せば分かる

putは、後ろの語がゴールや方向を描くため、句動詞へ非常に広がりやすい動詞です。

put off:今の予定から離して先へ置く

We put off the meeting until Friday. 会議を金曜日まで延期しました。 meetingを今の予定からoffし、未来のFridayへ置き直します。

put aside:中心から脇へ置く

Let’s put that issue aside for now. その問題はいったん脇に置きましょう。 issueを話の中心からasideへ動かします。 She puts aside some money every month. 彼女は毎月いくらかのお金を貯めています。 使うお金とは別の場所へよけておく景色です。

put back:元の位置へ戻して置く

Please put the book back on the shelf. 本を棚に戻してください。 bookをback、つまり元の位置へ置き直します。 「延期する」「保留する」「貯める」「戻す」と別々に覚えるより、putが対象を動かし、off / aside / backが行き先を決めると見たほうが、初めての表現にも対応できます。

put up withはどうして「我慢する」になるのか

put up withは、まとまりとして「我慢する」と覚えることが多い表現です。 I can’t put up with this noise anymore. この騒音にはもう我慢できません。 この表現は現代英語では一つの句動詞として定着しているため、毎回、単語を完全に分解して考える必要はありません。 ただ、感覚としては、嫌なものや困難を自分のそばに置いたまま、その状態を受け入れて持ちこたえるような景色です。 How do you put up with the long commute? その長い通勤によく耐えられますね。 無理に日本語の「置く」へ戻す必要はありません。それでも、putが「ある状態へ置く」という動詞だと知っていると、完全に無関係な暗号には見えにくくなります。

putとtakeの違い:takeしてからputするとモノが動く

しゅみすけの昔の教材では、日常生活にはtakeしてputする動きがとても多いと説明していました。 これは、putを理解するうえで面白い視点です。 Take the book and put it on the desk. その本を取って、机の上に置いて。 takeは、対象を自分の意志で選び、自分の側へ取り込みます。putは、その対象を次の位置へ置きます。
  • take:対象を選び、自分側へ取り込む
  • put:対象を、指定した位置・状態へ置く
つまり、手元へ取り込む矢印がtake、そこからゴールへ送る矢印がputです。 takeのコアイメージもあわせて読むと、「取る」「置く」の訳ではなく、二つの方向として整理できます。

会話でputを使うときの3ステップ

putを日本語から選ぼうとすると、「置く」以外の場面で出てきにくくなります。次の順番で景色を作ってみてください。
  1. 動かす対象を決める:モノ、人、情報、考え、気持ちのどれか
  2. ゴールを決める:場所、配置、状態、表現形式のどこへ置くか
  3. put+対象+ゴールの順に並べる:日本語訳は最後に整える
たとえば、「うまく言葉にできない」と言いたいとき。 動かす対象はit=伝えたい内容。ゴールはinto words=言葉の中です。 I can’t put it into words. 「言語化する」という英単語を探さなくても、putで英文を組み立てられます。 「スマホをマナーモードにして」なら、対象はyour phone、ゴールはon silentです。 Put your phone on silent. putを使えるようになるとは、訳語を増やすことではありません。対象とゴールを英語の順番で見つけられるようになることなんです。

動画でputを含む基本動詞の感覚を確認する

しゅみすけの「基本動詞Top55」では、putを含む会話の中心動詞を、イラストとコアイメージでまとめて解説しています。
https://www.youtube.com/watch?v=e-TEo9BBfKw
putだけでなく、have、take、get、make、do、go、comeなどを同じ考え方で見ると、英語が日本語訳の寄せ集めではなく、矢印と状態の組み合わせとして見えてきます。 基本動詞を3語まとめて整理したい方は、have・take・getの違いも参考にしてください。

まとめ:putは対象をゴールへ置く動詞

putのコアイメージは、「対象を、ある位置・状態へ置く」です。
  • put the book on the table:本をテーブル上の位置へ置く
  • put the keys in the bag:鍵をバッグの内側へ置く
  • put on a jacket:ジャケットを身体の表面へつける
  • put me at ease:私を安心した状態へ置く
  • put it into words:内容を言葉という形へ置く
  • put it away:対象を中心から離れた保管場所へ置く
日本語では「置く」「入れる」「着る」「する」「安心させる」「言葉にする」「片づける」と訳が変わります。 でも、英語の中ではずっと同じです。 対象 → 指定された位置・状態 この一本の矢印が見えれば、putの意味を場面ごとに丸暗記する必要はありません。 be:RIZEでは、こうした基本動詞のコアイメージを、英文の骨格や実際の発話練習につなげます。単語は知っているのに会話になると動詞が出てこない方は、資料請求、または無料カウンセリングから気軽にご相談ください。 次は、対象をその場所・状態に保つkeepのコアイメージへ進みます。putが「ゴールへ置く」、keepが「そこに保つ」と並べると、状態変化の流れがさらに見えやすくなります。

putで対象をある位置・状態へ置いたあとは、keepのコアイメージへつながります。keepは、その対象を同じ場所・状態に保ち続ける動詞です。

置いた対象をそのまま残し、自分がそこから離れる感覚は、leaveのコアイメージで詳しく解説しています。

putをkeep・leaveと並べて整理したい方は、put・keep・leaveの違いもご覧ください。

turn on・turn offなど、向きや状態を切り替える表現は、turnのコアイメージで図解しています。

putで場所へ置いたあと、目的に合わせて位置・時刻・状態を定める感覚は、setのコアイメージで詳しく比較しています。

基本動詞を全体から整理したい方は、英語の基本動詞とは?コアイメージ学習法と解説記事一覧もあわせてご覧ください。

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