leaveのコアイメージは「そのまま残して離れる」
leaveの景色には、二つの要素があります。- 対象・場所・状態が、その場に残る
- 人や意識が、そこから離れる

leave+場所:「その場所をあとにする」
まずは、離れる側にカメラを向けた基本形です。 She left the office at six. 彼女は6時にオフィスを出ました。 We should leave the hotel early. ホテルを早めに出たほうがいいですね。 Please watch your step when you leave the train. 電車を降りるときは足元にお気をつけください。 office、hotel、trainは出発点です。leaveはその場所を背後に残し、主体が離れていく様子を描きます。 この形で注意したいのは、leaveの直後にfromを置かないことです。 leave the office leave自体に「そこから離れる」が入っているため、場所をそのまま目的語にできます。leaveとgoの違い:出発点を見るか、移動先を見るか
leaveとgoは、どちらも今いる地点から離れる動きを表せます。ただし、話し手のカメラが違います。- leave:どこをあとにしたか、出発点に焦点
- go:どこへ向かうか、移動・行き先に焦点
leave+モノ+場所:「モノをそこに残して離れる」
次は、残された側にカメラを向けます。 I left my umbrella on the train. 電車に傘を置き忘れました。 She left her keys on the desk. 彼女は鍵を机の上に置いていきました。 Don’t leave your bag here. ここにバッグを置いたままにしないで。 umbrella、keys、bagはその場所に残り、持ち主は離れています。 この形が日本語で「忘れる」と訳されることがありますが、leaveそのものがforgetになったわけではありません。 I left my wallet at home. 財布は家に残っていて、自分は家から離れた。その結果、今ここに財布がないので、日本語では「家に忘れた」が自然になるだけです。 一方、I forgot my wallet.は、財布を持ってくることを忘れたという「記憶・注意」の側から述べています。- leave:財布が家に残っている景色
- forget:持ってくることが意識から抜けたこと
leave+人・モノ+形容詞:「その状態のままにする」
leaveは、モノだけでなく状態も残せます。 Leave the door open. ドアを開けたままにしておいて。 Don’t leave the lights on. 電気をつけっぱなしにしないで。 The news left me speechless. その知らせに、私は言葉を失いました。 His question left me confused. 彼の質問で、私は混乱したままになりました。 形は次のとおりです。 leave+対象+状態 the doorはopenのまま、the lightsはonのまま、meはspeechlessやconfusedの状態に残ります。 ここでは「主体が物理的に立ち去る」とは限りません。ポイントは、働きかけが終わったあとも、その対象・状態が残ることです。keep the door openとleave the door openの違い
keepとleaveは、どちらも日本語では「〜のままにする」と訳せます。ただ、話し手が見ている動きは違います。 Keep the door open. ドアを開けた状態に保っておいて。 Leave the door open. ドアは開けたままにして、そこから手を離して。- keep:同じ状態が続くように保つ・管理する
- leave:その状態を変えず、介入せずに離れる
Leave me alone.が「一人にして」になる理由
映画や海外ドラマでも圧倒的によく聞くのがこの表現です。 Leave me alone. 一人にして。/放っておいて。 meをaloneという状態に残し、話しかけたり追いかけたりせず離れる。コアの景色がそのまま表れています。 me → aloneの状態で残る 強い口調で言えば「放っておいて!」になりますが、pleaseをつけて穏やかにお願いすることもできます。 Could you please leave me alone for a while? しばらく一人にしてもらえますか。 似た形に、次の表現があります。 Leave it alone. それには触らないで。/そのままにしておいて。 itに手を加えず、今の状態に残すという意味です。機械、傷、議論中の問題など、余計に触らないほうがよい対象に使えます。leave a message:「相手があとで受け取れるものを残す」
Can I leave a message? 伝言をお願いできますか。 She left a note on my desk. 彼女は私の机にメモを残しました。 Please leave your name and number after the tone. 発信音のあとに、お名前と電話番号を残してください。 自分はその場・通話から離れても、message、note、name and numberは残ります。相手があとからそれを受け取れるため、日本語では「伝言する」「書き置きをする」「録音する」などに訳されます。 leaveを使うときは、「自分がいなくなったあと、何が残る?」と考えてみてください。この問いが、自然な目的語を見つける助けになります。leave it to me:「それを私のところに残して、任せる」
会話で便利なのがleave+対象+to+人です。 Leave it to me. 私に任せて。 I’ll leave the decision to you. その決定はあなたに任せます。 Let’s leave the details to the experts. 細かいことは専門家に任せましょう。 itやdecisionをto me / to you / to the expertsのところに残し、自分はそれ以上手を出さない。そこから「任せる」という意味になります。 丸暗記するならleave it to meだけで終わってしまいます。でも「仕事・判断を相手の手元に残し、自分は離れる」と見れば、decisionやdetailsに目的語が変わっても応用できます。leave behind:「後ろに残す」
behindは「後ろに」です。leaveのコアにbehindが加わると、主体が前へ進み、対象が後ろ側に残る景色がはっきりします。 I left my phone behind. スマホを置き忘れました。 She left her old life behind. 彼女は過去の生活をあとにしました。 No one should be left behind. 誰一人取り残されるべきではありません。 モノだけでなく、習慣、過去、心配事なども後ろに残せます。 Leave your worries behind. 心配事は置いていきましょう。 物理的な移動から抽象的な変化へ広がっても、「前へ進む主体」と「後ろに残る対象」の位置関係は同じです。leave out:「枠の外に残す」
outは「外」です。leave outは、一覧・会話・計画などの枠内に入れず、外側に残す感覚です。 Don’t leave out any important details. 重要な詳細を省かないでください。 You left my name out. 私の名前が抜けています。 I felt left out. 私は仲間外れにされたように感じました。 detailsやmy nameが情報の枠外に残れば「省く・抜かす」。人がグループの外に残れば「仲間外れにする」になります。 これも「省く」という新しい日本語訳をleaveに追加する必要はありません。 leave + out = 外に残す 二つの小さなイメージを重ねるだけで十分です。leave off:「続きから離れて、そこで止める」
leave offは、作業や話の流れから離れた地点を表します。 Let’s continue where we left off. 前回やめたところから続けましょう。 本を閉じた位置、会議を中断した位置、学習を止めた位置が残っています。そこへ戻って再開するのがwhere we left offです。 なお、leave offには「身につけない」「省く」などの用法もありますが、まず会話で非常によく使うwhere we left offを、離れた地点が目印として残る景色で押さえておくとよいでしょう。put・keep・leaveを同じ本で比べる
ここまでの三語を、同じ青い本で並べてみましょう。- put:本を棚へ動かし、そこに置く
- keep:本を棚にある状態で保ち続ける
- leave:本は棚に残し、自分がそこから離れる
会話でleaveを選ぶための3ステップ
leaveを使いたいときは、日本語から英訳する前に次の順で景色を作ってみてください。- 何が離れる? 自分、人、電車、会社を辞める人など
- 何が残る? 場所、モノ、人、情報、状態、仕事など
- どちらにカメラを向ける? 離れる側か、残される側か
動画でleaveを含む基本動詞の感覚を確認する
しゅみすけの「基本動詞Top55」では、leaveを含む会話の中心動詞を、イラストとコアイメージでまとめて解説しています。まとめ:leaveは「残るもの」と「離れるもの」を同時に見る
leaveのコアイメージは、「対象・状態をそのまま残して、主体がそこから離れる」です。- leave Japan:日本を背後に残して離れる
- leave my wallet at home:財布を家に残して離れる
- leave the door open:ドアをopenの状態に残す
- leave me alone:meをaloneの状態に残す
- leave a message:自分が離れたあとにも伝言を残す
- leave it to me:仕事・判断を私のところに残す
- leave behind:後ろに残す
- leave out:枠の外に残す
leaveをput・keepと並べて整理したい方は、put・keep・leaveの違いもご覧ください。
Leave the water running.では、runが「水が流れ続ける」、leaveが「その状態を残す」を表します。run側の感覚は「runのコアイメージ」で詳しく解説しています。



