こんにちは、しゅみすけです。
moveと聞くと、まず「動く」「動かす」を思い浮かべますよね。もちろん正解です。ただ、move to Tokyoが「東京へ引っ越す」になったり、I’m moved.が「感動した」になったりすると、「意味が増えた!」と感じる人も多いはず。
でも、丸暗記せんでも大丈夫。moveのコアイメージは、「場所・状態を変えて動かす」です。目に見える物も、人の居場所も、話題も、心も、今の位置・状態から別のところへ動く。この一本の矢印で、moveの使い方はかなり見通せるようになります。
moveのコアイメージは「場所・状態を変えて動かす」

moveの中心にあるのは、「今いる位置・今ある状態」から「別の位置・状態」への変化です。
- 物の場所が変わる
- 人の住む場所が変わる
- 話や計画が次の段階へ進む
- 心の状態が変わる
つまり、moveは単なる「移動」より少し広いんです。矢印の先で、場所や状態が変わっている。ここを押さえておくと、句動詞や感情表現もバラバラになりません。
自分が動くmove:その場から位置を変える
まずは、主語自身が動く使い方です。
Don’t move.
動かないで。
映画でもよく聞く表現ですね。今いる位置や姿勢から変わらないで、ということです。命令形のMove!なら「動いて!」「どいて!」。相手に今の位置を変えてほしい、という感覚から出てきます。
The train started to move.
電車が動き始めた。
止まっていた状態から、動いている状態へ。この「状態の変化」もmoveの守備範囲です。
物を動かすmove:目的語を別の位置へ
moveの後ろに物を置けば、今度は「その物の位置を変える」という意味になります。
I moved the car across the street.
車を通りの向こう側へ動かしました。
Could you move this chair?
この椅子を動かしてもらえますか?
日本語では「車を移す」「椅子をどける」と訳し分けますが、英語ではどちらも「別の位置へ動かす」という同じ矢印です。訳語を増やすより、対象物の場所が変わる絵を思い浮かべるほうが早いで。
move toは「生活の場所を移す」
I moved to Tokyo last year.
昨年、東京へ引っ越しました。
move to+場所では、人の生活拠点が別の場所へ移ります。だから自然な日本語では「引っ越す」になるんですね。
I went to Tokyo.なら、東京へ「行った」という一回の移動を表せます。一方、I moved to Tokyo.は住む場所そのものが東京へ変わったということ。goのコアイメージは「今いる場所から離れて進む」、moveは「位置・状態が変わる」に焦点があります。
move on・move forward:次の状態へ進む
moveは物理的な場所だけでなく、話題・仕事・人生の段階も動かせます。
Let’s move on to the next topic.
次の話題へ進みましょう。
move onは、今いる段階にとどまらず「次へ移る」。会議で話題を切り替えるときにも、つらい出来事から気持ちを切り替えるときにも使います。
We need to move forward.
私たちは前へ進む必要があります。
move forwardでは、矢印の方向が「前」。計画や交渉を前進させる感覚です。向きや状態が変わるという点では、turnのコアイメージとも近いですが、turnは「向き・流れがくるっと変わる」、moveは「別の位置・段階へ動く」が中心です。
人の心もmoveできる
His speech moved us to tears.
彼のスピーチに、私たちは涙が出るほど心を動かされました。
ここでは、スピーチが私たちの心を「涙が出る状態」まで動かしています。目には見えませんが、心の状態に矢印があるんです。
I was deeply moved by the movie.
その映画に深く感動しました。
be movedは、自分の心が何かによって動かされた受け身の形。だから「感動する」になります。feelが自分の中で感覚・感情をキャッチするのに対し、be movedは外からの働きかけで心の状態が変わるところまで描いています。
moveを使うときの型を整理しよう
| 型 | イメージ | 例 |
|---|---|---|
| move | 自分が位置を変える | Don’t move. |
| move+物 | 物を別の位置へ動かす | Move the chair. |
| move to+場所 | 生活拠点を移す | move to Tokyo |
| move on / forward | 次の段階・前方へ進む | Let’s move on. |
| move+人 / be moved | 心の状態を動かす/動かされる | I was moved. |
moveでよくある疑問
moveとmove toはどう使い分ける?
後ろに目的地を置くなら、基本的にmove to+場所です。
We moved to Osaka.
私たちは大阪へ引っ越しました。
ただし、home、here、thereのように、それ自体に方向の感覚がある語の前にはtoを置きません。We moved here.(私たちはここへ引っ越してきました)のように言います。これはgoでもgo homeになるのと同じ考え方です。
「引っ越す」はいつもmoveでいい?
日常会話ならmoveがいちばん使いやすいです。We’re moving next month.なら「来月、引っ越します」。行き先を伝えたいときはWe’re moving to Kyoto.、新居そのものを強調したいならWe’re moving into a new apartment.と言えます。
toは目的地への矢印、intoは新しい空間の中へ入る矢印。前置詞まで絵にすると、選びやすくなります。
movingとmovedの違いは?
感情の話では、movingは「人の心を動かす性質がある」、movedは「心を動かされた状態」です。
It was a moving story.
それは感動的な話でした。I was moved by the story.
私はその話に感動しました。
話が矢印の出発点で、人の心が矢印の受け手。この関係を見れば、-ingと-edを丸暗記せずに選べます。
move onは「忘れる」という意味?
必ずしも「忘れる」ではありません。中心は、今の地点にとどまらず次へ進むこと。話題なら「次の話題へ移る」、仕事なら「次の作業へ進む」、人間関係やつらい経験なら「気持ちを切り替えて前へ進む」と、場面に合わせて日本語が変わります。
しゅみすけの基本動詞解説を動画で確認
moveを含む基本動詞55個は、YouTubeの総集編でもイラスト付きで解説しています。記事でコアイメージをつかんだあとに動画で音と例文を確認すると、記憶に残りやすいですよ。
【イラスト付き/教材級】英会話の9割がわかるようになる基本動詞Top55【総集編】をYouTubeで見る
まとめ:moveは「場所・状態の変化」を描く動詞
moveのコアイメージは、「場所・状態を変えて動かす」です。
- Don’t move.:自分の位置を変えない
- move the car:物を別の位置へ動かす
- move to Tokyo:生活の場所を移す
- move on:次の段階へ進む
- be moved:心の状態を動かされる
日本語訳は違って見えても、全部「今の場所・状態から別のところへ」という同じ矢印です。この絵が頭にあれば、初めて見るmoveの表現にも対応しやすくなります。
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