関係代名詞とは?who・which・thatを「後から足す」感覚で例文解説

関係代名詞を使って名詞のあとから情報を付け足すイメージ

関係代名詞を見ると、英文を後ろから訳し直していませんか。 学校では「先行詞」「主格」「目的格」「制限用法」など、多くの文法用語と一緒に学びます。そのため、関係代名詞は“長い英文を作る難しい文法”に見えやすい単元です。 しかし、英語の流れはもっとシンプルです。 まず人やものを置く。そして、その人・ものについて言い足りない説明を後から加える。 I met a woman / who works in London. 私はある女性に会いました/その人はロンドンで働いています。
関係代名詞は名詞のあとから説明を足す仕組みであることを示した図解
関係代名詞の基本は、名詞を先に言ってから説明を付け足すこと。
関係代名詞を「後ろから前の名詞を修飾するルール」としてだけでなく、「説明を後から足す道具」として理解すると、長い英文も前から処理しやすくなります。 この記事では、関係代名詞の意味・種類・使い方を一般的な文法ルールから確認したうえで、英会話とリスニングで使える感覚へ整理します。

関係代名詞とは?人やものの説明を後から足す言葉

関係代名詞とは、前に出てきた人やものを受け、その説明となる文を後ろにつなぐ言葉です。 I have a friend. She lives in Canada. 私には友達がいます。彼女はカナダに住んでいます。 この2文で、a friendSheは同じ人です。そこでShewhoに変えて、説明をつなげられます。 I have a friend / who lives in Canada. 私には友達がいます/その人はカナダに住んでいます。 学校文法では、a friendを「先行詞」、who lives in Canadaを「関係詞節」と呼びます。また、whoは接続詞と代名詞の両方の働きを持つと説明されます。 これらの用語は文法を整理するときには便利です。ただ、英語を聞いたり話したりする瞬間は、次の順番で十分です。
  1. I have a friend.で骨格を受け取る
  2. whoが来たら「その人について説明が続く」と構える
  3. lives in Canadaを前の人へ足す

関係代名詞が日本人に難しい理由|日本語と英語の語順が逆になる

日本語では、名詞の説明を先に置きます。 カナダに住んでいる友達 何について話しているかを示す「友達」は、説明の最後まで出てきません。 英語では反対に、中心となる名詞を先に置きます。 a friend / who lives in Canada 先に「友達」を出し、そのあとで「どんな友達か」を説明します。 この英文を「カナダに住んでいる友達」ときれいな日本語へ訳そうとすると、最後まで読んでから前へ戻る必要があります。しかし、意味を理解するために戻る必要はありません。 「友達がいる → その人はカナダに住んでいる」と、英語が出てきた順番に場面を更新します。この情報を後から足す認知処理が、関係代名詞を前から理解する土台になります。

関係代名詞の種類一覧|who・which・that・whose・whom

関係代名詞 主な先行詞 文中での役割
who 主語・目的語 the woman who called me
which もの・動物 主語・目的語 the book which changed my life
that 人・もの 主語・目的語 the movie that I watched
whose 人・もの 所有 the man whose car was stolen
whom 目的語 the person whom I met
日常会話では、人ならwho、ものならwhich、どちらにも使えるthatが中心です。目的格のwhomは改まった文体で使われることが多く、会話ではwhothat、または省略が一般的です。

関係代名詞whoの使い方|人の説明を後から足す

whoは、前に出た人について説明するときに使います。 The woman / who is talking to Tom / is my manager. その女性は/トムと話している人ですが/私の上司です。 日本語訳では「トムと話している女性は私の上司です」と前後を入れ替えますが、理解するときは入れ替えません。
  1. The woman:その女性
  2. who is talking to Tom:その人はトムと話している
  3. is my manager:私の上司です
途中に説明が入っても、文全体の主語はThe woman、動詞は最後のisです。関係詞節をひとかたまりとして捉えると、長い主語の骨格を見失いにくくなります。

関係代名詞whichの使い方|もの・動物の説明を足す

whichは、ものや動物について説明するときに使います。 I bought a book / which explains English grammar clearly. 私は本を買いました/その本は英文法を分かりやすく説明しています。 まずI bought a book.で意味の核は完成しています。which以下は、どのような本なのかを後から詳しくしています。 This is the bag / which I bought in Paris. これがそのバッグです/私はそれをパリで買いました。 2つ目の例では、whichI bought ititにあたります。この違いが、次に説明する主格と目的格です。

関係代名詞thatの使い方|人にもものにも使える

thatは、人にもものにも使える関係代名詞です。 The person / that helped me / was very kind. 私を助けてくれた人は、とても親切でした。 The movie / that we watched / was interesting. 私たちが見た映画は、面白かったです。 会話ではwhowhichの代わりに使われることも多いため、最初は次のように整理できます。
  • 人を説明する:whoまたはthat
  • ものを説明する:whichまたはthat
ただし、コンマの後ろで補足する非制限用法ではthatを使いません。まず通常の会話で使う基本形を安定させ、その後に例外を整理すれば十分です。

関係代名詞の主格と目的格の違い

主格と目的格の違いは、関係代名詞の後ろを見れば判断できます。

主格|関係代名詞が「する人・もの」になる

I know a woman / who speaks four languages. 私はある女性を知っています/その人は4か国語を話します。 whoの直後に動詞speaksがあります。who自身が「話す人」、つまり節の主語です。 主格の基本形:先行詞+who/which/that+動詞

目的格|関係代名詞が「される人・もの」になる

The woman / who I met yesterday / is a doctor. その女性は/私が昨日会った人ですが/医師です。 whoの後ろにI metという主語+動詞があります。「私はその女性に会った」の「その女性」にあたる部分がwhoです。 目的格の基本形:先行詞+who/which/that+主語+動詞 用語を覚えるだけでなく、「関係代名詞の後ろにすぐ動詞が来るか、別の主語が来るか」を見ると判別しやすくなります。

関係代名詞を省略できるのは目的格

目的格の関係代名詞は省略できます。 The movie (that) we watched was interesting. thatを省略すると、The movie we watched was interesting.になります。 日本人には「名詞の直後に主語+動詞が来る」不思議な並びに見えますが、処理は変わりません。
  1. The movie:その映画
  2. we watched:私たちが見た
  3. was interesting:面白かった
一方、主格を省略すると関係詞節の主語がなくなります。 I know a woman who speaks French. このwhospeaksの主語なので、通常は省略できません。

関係代名詞の訳し方|後ろから訳さず前から理解する

関係代名詞を含む文を、日本語として自然に訳すことと、英語を理解することは別の作業です。 I visited a restaurant / that my friend recommended. 自然な日本語訳は「私は友達が勧めてくれたレストランを訪れました」です。しかし、リスニング中にこの順番へ並べ替えると、後半が出るまで意味を保留することになります。 英語の順番なら、次のように理解できます。 私はレストランを訪れた → そのレストランは友達が勧めたものだった。 関係代名詞が出たら、次の3点だけを意識します。
  • 説明される人・ものは何か
  • その人・ものについて、どんな情報が足されたか
  • 説明が終わったあと、元の文がどこから再開するか
この方法は、返り読みを減らすだけでなく、長い英語を聞くと途中でフリーズする状態の改善にもつながります。

関係代名詞と関係副詞の違い

関係代名詞と関係副詞は、どちらも前の名詞へ説明を足します。違いは、後ろの節で何が不足しているかです。 This is the house / which I bought. これがその家です/私はそれを買いました。 I boughtの目的語が不足しており、whichが「それを」の役割を持ちます。 This is the house / where I live. これがその家です/私はそこで暮らしています。 I liveは主語と動詞がそろっており、whereが「そこで」という場所の情報を加えます。
  • 関係代名詞:後ろの節で、主語または目的語の役割を持つ
  • 関係副詞:後ろの節へ、場所・時間・理由などの情報を加える
この違いは、関係代名詞と関係副詞の違い|which・whereを後ろの文の形で見分けるで、例文と図解を使って詳しく解説しています。

英会話で関係代名詞を使う練習方法

最初から長い日本語を関係代名詞で英訳しようとすると、語順変換の負担が大きくなります。短い文を先に完成させ、あとから一つだけ説明を加えましょう。

ステップ1|短い文を言う

I met a woman.

ステップ2|その人について別の短い文を作る

She works at a bank.

ステップ3|whoでつなぐ

I met a woman / who works at a bank. 同じ方法で、自分の身近な人やものへ書き換えます。
  • I have a friend who lives in Australia.
  • I use an app that helps me study English.
  • I watched a movie which made me cry.
関係代名詞を使うこと自体を目的にせず、「先に言った人やものへ、もう一つ説明を足したい場面」で練習するのがポイントです。

まとめ|関係代名詞は長文を難しくするものではなく、説明を足す道具

関係代名詞とは、先に出した人やものへ説明を後から加えるための言葉です。
  • who:主に人を説明する
  • which:主にもの・動物を説明する
  • that:人にもものにも使える
  • 主格:関係代名詞が後ろの節の主語になる
  • 目的格:関係代名詞が目的語になり、省略できる
日本語の自然な訳を先に完成させようとせず、「人やものが出た → その説明が足された」と英語の順番で理解しましょう。 関係代名詞は、最初から長い文を設計するためのラスボスではありません。短い骨格を先に出したあと、言い足りない情報を届けるための便利な道具です。 関係代名詞を含む難しい英文法を共通の感覚から整理したい方は、英会話のラスボス英文法一覧もあわせてご覧ください。自分が文法知識を会話で取り出せない原因から整理したい方は、be:RIZEの英語コーチングと学習メソッドをご案内しています。

関連記事:関係代名詞節は前の名詞を説明する「形容詞節」です。一方、what he saidのように節全体を名詞として置く仕組みは、名詞節とは?that・whether・疑問詞の使い方で比較しています。

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