関係代名詞の制限用法・非制限用法とは?カンマによる意味の違いを例文解説

関係代名詞の制限用法と非制限用法はカンマで意味が変わることを示すアイキャッチ

関係代名詞の制限用法非制限用法の違いは、説明が「どの人・物かを絞るために必要」なのか、「すでに特定できる人・物への補足」なのかです。

My brother who lives in Osaka is a doctor.
大阪に住んでいる兄(弟)は医師です。

My brother, who lives in Osaka, is a doctor.
私の兄(弟)は医師で、ちなみに大阪に住んでいます。

見た目の違いはカンマですが、意味の組み立て方が異なります。制限用法は候補から対象を絞り、非制限用法は特定済みの対象へ横から情報を足します。

しゅみすけ(大山俊輔)

カンマを句読点のルールとして暗記するより、聞き手が「どの人か分かっているか」を考えましょう。まだ分からないなら絞り込み、分かっているなら補足です。

関係代名詞の制限用法は対象を絞り非制限用法は補足することを示す図
制限用法は候補を絞り、非制限用法は特定済みの対象へ情報を足します。

制限用法とは?説明がないと対象を特定できない

制限用法は、先行詞が指す範囲を関係詞節で限定します。カンマは置きません。

先行詞+who/which/that+説明

  • The students who studied hard passed the test.
    一生懸命勉強した生徒たちが試験に合格しました。
  • The book that I bought yesterday is interesting.
    昨日買った本は面白いです。

最初の文が指すのは「生徒全員」ではなく、その中の「一生懸命勉強した生徒」です。関係詞節を外すと、誰のことかという範囲が変わります。

非制限用法とは?特定済みの対象へ補足する

非制限用法では、固有名詞や文脈ですでに特定できる先行詞へ、カンマで区切って追加情報を添えます。継続用法と呼ばれることもあります。

  • Ms. Brown, who teaches English, lives nearby.
    ブラウン先生は英語を教えていて、近所に住んでいます。
  • This laptop, which I bought last year, still works well.
    このノートパソコンは昨年買ったもので、今もよく動きます。

Ms. Brownやthis laptopは、説明がなくても誰・どれか分かっています。関係詞節は識別ではなく、話し手が後から差し込むコメントです。

しゅみすけ式の捉え方

制限用法=名詞と説明をひとまとまりで渡す。非制限用法=名詞をいったん確定し、カンマで間を取り、補足映像を差し込む。

カンマの有無で意味が変わる例

伝わる意味
My sons who live abroad call me often.息子が複数いて、そのうち海外在住の息子たち
My sons, who live abroad, call me often.息子たちは全員海外在住である、という補足

カンマは単なる息継ぎではありません。説明を名詞の識別条件に含めるか、独立した補足として扱うかを示します。

非制限用法でthatを使えない理由

非制限用法では通常、thatは使わずwho・whom・whichを使います。

  • My father, who lives in Kobe, loves jazz.
  • × My father, that lives in Kobe, loves jazz.

thatは先行詞と後ろの説明を強く一体化し、対象を限定する働きと相性がよい語です。カンマで切り離して補足する非制限用法には向きません。基本の使い分けは関係代名詞who・which・thatで確認できます。

非制限用法では関係代名詞を省略できない

目的格であっても、非制限用法の関係代名詞は省略できません。

  • 制限用法:The movie (which) I watched was great.
  • 非制限用法:This movie, which I watched yesterday, was great.

カンマの後ろでは、関係代名詞が補足節の入口を示す必要があります。省略の条件は関係代名詞を省略できる・できない場合で詳しく解説しています。

非制限用法のwhichは文全体も受けられる

非制限用法のwhichは、直前の名詞だけでなく、前の文全体の内容を受けることがあります。

He missed the last train, which meant he had to take a taxi.
彼は終電に乗り遅れ、そのためタクシーに乗らなければなりませんでした。

whichが受けているのはtrainではなく、「彼が終電に乗り遅れた」という出来事全体です。前の出来事を置き、それについて結果や評価を後から足します。

非制限用法のwho・which・whose・whom

関係詞役割
who人・主格Ken, who works with me, …
which物・出来事The plan, which looks practical, …
whose所有Lisa, whose son lives abroad, …
whom人・目的格(主に文語)Mr. Lee, whom I met yesterday, …

固有名詞・所有格・thisの後ろは非制限用法になりやすい

次の先行詞は、関係詞節がなくても対象を特定しやすいため、補足なら非制限用法が自然です。

  • 人名・地名:Emma, who … / Kyoto, which …
  • 所有格:my father, who …
  • 指示語:this book, which …
  • 唯一の存在:the sun, which …

ただし、所有格があっても候補を絞る文脈なら制限用法になり得ます。たとえば兄弟が複数いる人のmy brother who lives in Osakaは、「大阪に住む方の兄弟」を選んでいます。

英文法を「記号」ではなく「伝える設計」で理解したい方へ

be:RIZEでは、名詞を先に置き、必要な説明を後ろから足す英語の処理順を、会話で使える形へ落とし込みます。

be:RIZEの英語コーチングを見る

話すときのイントネーションの違い

制限用法では、先行詞と関係詞節を一続きのまとまりとして発音します。非制限用法では、カンマの位置で短く間を取り、声の調子を少し切り替えて補足を差し込みます。

  • 制限:The woman who called me / is my manager.
  • 非制限:Sarah, / who called me yesterday, / is my manager.

会話では記号が見えないため、この間とイントネーションが「ここから補足です」という合図になります。

制限用法・非制限用法でよくある間違い

  • カンマを飾りとして置く:対象を絞るか補足するかで決めます
  • 非制限用法でthatを使う:カンマの後ろはwho・whichなどを使います
  • 非制限用法の目的格を省略する:カンマの後ろの関係代名詞は省略しません
  • 固有名詞を制限する:特別な文脈がなければ固有名詞はすでに特定済みです
  • カンマで意味が変わる点を無視する:全体を指すのか一部を指すのか確認します
しゅみすけ(大山俊輔)

迷ったら「その説明を聞く前に、相手は誰・どれか分かるか」と問いましょう。分からないなら絞り込み、分かるなら補足。この判断ができれば、カンマもthatの可否もついてきます。

よくある質問

Q. 制限用法と限定用法は同じですか?

一般に同じ用法を指します。先行詞の範囲を関係詞節で限定するため、制限用法・限定用法と呼ばれます。

Q. 非制限用法と継続用法は同じですか?

学校文法ではほぼ同じ内容を指して使われます。先行詞をいったん確定し、その後へ補足説明を継続して足す用法です。

Q. カンマの前後でthatは使えますか?

非制限用法ではthatを使いません。人ならwho・whom、物や出来事ならwhichを使います。

Q. 関係副詞にも非制限用法はありますか?

あります。たとえばKyoto, where I grew up, attracts many visitors.のwhere節はKyotoへの補足です。詳しくは関係副詞where・when・why・howをご覧ください。

まとめ|制限用法は絞り込み、非制限用法は補足

  • 制限用法は、関係詞節でどの人・物かを絞る
  • 非制限用法は、特定済みの先行詞へ補足情報を足す
  • 非制限用法はカンマで区切り、thatを使わない
  • 非制限用法では目的格の関係代名詞も省略しない
  • 非制限用法のwhichは前の文全体を受けることがある

関係代名詞は「前の名詞へ説明を後から足す」仕組みです。その説明が対象選びに必要なら制限用法、すでに選ばれた対象へのコメントなら非制限用法になります。形容詞節全体の役割は英語の形容詞節とは?でも確認できます。

高校英文法全体の中で位置を確認する方は、高校英文法一覧をご覧ください。


be:RIZEでは、英文法を正解する知識で終わらせず、聞き手が処理する順番に合わせて、自分の話を英語で組み立てる練習を行います。

1 COMMENT

現在コメントは受け付けておりません。

資料請求 無料オリエンテーション(当日の流れはこちら)
be:RIZEが合うか3分でチェック
be:RIZEの全てが分かる!
資料請求する(10秒)
be:RIZEの全てが分かる!
資料請求する(10秒)