nowのコアイメージは、「時間の流れに置く“この一点”」です。
nowは日本語で「今」と訳されます。ただし、時計の針が示す一瞬だけを表すとは限りません。「今まさに話している瞬間」「現在取り組んでいる期間」「以前とは違う現在の状況」「会話を次へ進める地点」まで、話し手が時間の流れのどこを現在地点として示すかによって範囲が変わります。
I’m busy now.なら「今は忙しい」、I live in Tokyo now.なら「現在は東京に住んでいる」、Now, let’s move on.なら「さて、次へ進みましょう」です。どれも、過去と未来の間に「現在地はここ」と印を置く働きでつながっています。
この記事では、nowの意味と品詞、文中での語順、現在形・進行形との関係、right nowとの違い、now that・by now・for now・from now onなどの定番表現、会話での使い方を例文と図解で整理します。
しゅみすけ
nowのコアイメージ|時間の流れに置く「この一点」
時間を左から右へ流れる線として考えると、nowは話し手が立っている現在地点です。過去を振り返る基準にも、未来へ進む出発点にもなります。
- I need an answer now.
今すぐ答えが必要です。 - Things are different now.
今は状況が違います。 - From now on, I’ll be more careful.
これからは、もっと注意します。 - By now, she should be home.
今ごろ彼女は家に着いているはずです。
最初のnowは発話の瞬間を強く指します。二つ目は過去と対比した現在の状況、from now onは現在地点から未来方向、by nowは現在地点を期限の端として捉えています。同じピンから、見る方向が変わっているだけです。
nowは時点・状況・話題の現在地を示す

1.発話している「今この瞬間」
動作が発話時点で進行していることを表すとき、nowは現在進行形とよく組み合わさります。
- I’m working now.
今、仕事をしています。 - She’s talking to a client now.
彼女は今、顧客と話しています。 - What are you doing now?
今、何をしていますか?
nowがあるから必ず進行形になるのではありません。know、need、understand、believeのような状態動詞なら、I understand now.(今は分かります)、I need it now.(今それが必要です)のように現在形を使います。
2.最近を含む「現在の期間・状況」
nowは数秒ではなく、今日、今月、現在の生活段階など、話し手が現在と捉える広い期間も示します。
- I live in Yokohama now.
今は横浜に住んでいます。 - We’re using a new system now.
現在は新しいシステムを使っています。 - People can work from anywhere now.
今ではどこからでも働けます。
ここでは「この瞬間だけ横浜にいる」という意味ではありません。以前の状況と比べた「現在」を示しています。過去との対比が含まれると、nowは「今では」「現在は」と訳すと自然です。
3.会話や説明を切り替える「さて・では」
文頭のNow,は、時間を答えるより、会話の現在地点を切り替える合図として働きます。
- Now, let’s look at the next example.
では、次の例を見てみましょう。 - Now, what should we do?
さて、どうしましょうか? - Now, don’t worry.
まあ、心配しないでください。
話し手が「ここから新しい話題・行動へ進みます」と現在地点を置き直す用法です。場所の現在地を示すhereのコアイメージと比べると、hereは空間や会話上の「この地点」、nowは時間や進行上の「この時点」を示すと整理できます。
nowの品詞と基本語順
nowは主に時間を表す副詞です。文末・文頭・助動詞の後ろなどに置かれますが、位置によって焦点や会話の調子が少し変わります。
文末|動作が起きる時を示す
- I have to leave now.
- Are you free now?
- We can start now.
最も中立的で使いやすい位置です。動作や状態の時を「今」と指定します。
文頭|対比・転換・強調
- Now I understand.
今は分かります。 - Now, let’s begin.
では、始めましょう。 - Now is the time to act.
今こそ行動するときです。
文頭では、過去との対比や話題転換が目立ちます。Now I understand.には「前は分からなかったが、今は」という変化が感じられます。
助動詞・be動詞との位置
nowは文末が基本ですが、焦点を当てるため文中にも置けます。
- We can now offer online lessons.
現在ではオンラインレッスンを提供できます。 - The service is now available worldwide.
そのサービスは現在、世界中で利用できます。
この位置のnowはやや説明的で、「以前は違ったが、現在では可能・利用可能になった」という変化を伝えやすくなります。
nowとright nowの違い|現在の範囲と「まさに今」

nowは広い現在も表せますが、right nowは「ほかの時ではなく、まさにこの瞬間」と焦点を絞ります。
- I’m busy now.
今は忙しいです。 - I’m busy right now.
今まさに手が離せません。 - I work from home now.
現在は在宅勤務です。 - I’m working from home right now.
今この瞬間は自宅で仕事をしています。
nowだけでも「今すぐ」の意味にはなります。rightを加えると、時間の線上の一点をさらに強く指し、緊急性や即時性が上がります。命令のDo it right now.は「今すぐやりなさい」という強い響きになるため、相手や場面に注意しましょう。
nowとthenの違い|現在地点と別の時点
nowが話し手の現在地点を示すのに対し、thenは文脈ですでに示された過去・未来の「その時」を指します。
- I was living in Osaka then, but I live in Tokyo now.
当時は大阪に住んでいましたが、今は東京に住んでいます。 - Finish your work, and then call me.
仕事を終えて、それから電話してください。
thenには出来事の順序を進める「それから」もあります。後ほど公開するthenの記事では、この「その時点」と「次の段階」のつながりを詳しく扱います。
nowを含む定番表現
now that …|今や〜なので
now thatの後ろには主語+動詞を置き、状況が現在そうなったことを理由・前提として示します。
- Now that you’re here, let’s start.
あなたが来たので、始めましょう。 - Now that I know the truth, I understand her decision.
今では真実を知っているので、彼女の決断が理解できます。
単なるbecauseよりも、「以前とは状況が変わり、今やこの状態なので」という時間的な変化が感じられます。
by now|今ごろまでには
byは期限の端を示し、nowを「ここまで」という到達期限にします。
- He should be home by now.
彼は今ごろ家に着いているはずです。 - You must know the rules by now.
もう今ごろは規則を知っているはずです。
byの基本イメージはbyのコアイメージで確認できます。
for now|今のところは
for nowは、現在の期間だけに有効で、将来変わる可能性を残します。
- This is enough for now.
今のところはこれで十分です。 - Let’s leave the plan as it is for now.
当面、計画はそのままにしましょう。
from now on|これから先は
現在地点を出発点にして、その先の未来へ継続する表現です。
- From now on, please contact me by email.
今後はメールで連絡してください。 - I’ll study every day from now on.
これからは毎日勉強します。
just now|たった今・今さっき
just nowは文脈や時制によって「ちょうど今」または「ほんの少し前」です。
- I’m talking to her just now.
ちょうど今、彼女と話しています。 - She called me just now.
彼女はたった今、私に電話しました。
過去形と組み合わさると「今さっき」を表すことが多くなります。
now and then|時々
now and thenは、現在地点と別の時点がときどき現れる感覚から「時々」になります。
- We still meet now and then.
私たちは今でも時々会います。
継続を表すstillのコアイメージと組み合わせると、「状況は変わっても、会うことはまだ続いている」という意味になります。
しゅみすけ
nowでよくある間違い
× at now
now自体が時間を表す副詞なので、通常はatを付けません。× I’m busy at now.ではなく、○ I’m busy now.です。at the momentなら前置詞atを使います。
nowがあれば必ず現在進行形にする
動作が進行中なら現在進行形が自然ですが、状態動詞や習慣・現在の事実では現在形を使います。
- I understand now.(今は理解しています)
- I live in Tokyo now.(現在は東京に住んでいます)
- I am studying now.(今、勉強中です)
nowとnowadaysを同じにする
nowadaysは「近ごろ・今日では」という広い時代傾向を表し、一瞬の「今すぐ」には使いません。× Do it nowadays.ではなく、○ Do it now.です。
right nowを丁寧な依頼でも乱用する
Please send it right now.は文法的に正しくても、強い催促に聞こえることがあります。丁寧に期限を示すならCould you send it by noon?のように具体的な期限を使う方法もあります。
FAQ
nowはどのくらいの長さを表しますか?
決まっていません。数秒にも、今日にも、現在の生活段階や時代にもなります。動詞の形と文脈から、話し手が現在として囲んでいる範囲を判断します。
nowとat the momentはどう違いますか?
どちらも「今」を表せます。at the momentは「現時点では」という一時的な状況を明示しやすく、nowは即時性、過去との対比、話題転換など、より幅広く使われます。
現在完了とnowは一緒に使えますか?
使えます。I’ve finished now.なら「もう今は終わりました」と、完了後の現在状況を伝えます。ただし単に「すでに終えた」ならI’ve already finished.が自然な場合もあります。到達を示すalreadyのコアイメージも参考にしてください。
until nowとso farは同じですか?
どちらも「今まで」を表せます。until nowは過去から現在までの境界に注目し、「今から変わる」という対比が出やすい表現です。so farは現在までに積み上がった結果や進捗を述べるときによく使います。
練習問題
( )にnow、right now、by now、for now、from now onのいずれかを入れてください。
- I can’t talk ( ).「今まさに話せません」
- He should have arrived ( ).「彼は今ごろ到着しているはずです」
- This solution is fine ( ).「今のところ、この解決策で大丈夫です」
- ( ), I’ll check every number twice.「これからは数字を二度確認します」
- I understand the reason ( ).「今はその理由が分かります」
解答を見る
- right now
- by now
- for now
- From now on
- now
1は発話時点への強い焦点、2は現在までの期限、3は暫定期間、4は現在から未来、5は過去と対比した現在です。
まとめ|nowは時間の流れの現在地点
nowのコアイメージは、「時間の流れに置く“この一点”」です。
- 発話中の一瞬だけでなく、現在の期間・状況も表す
- 文頭では「さて・では」と会話の現在地点を切り替える
- right nowは「ほかの時ではなく、まさに今」と焦点を絞る
- by nowは今までの期限、for nowは当面、from now onはこれから先
- now thatは、現在そうなった状況を理由・前提にする
- now自体が副詞なので、通常はat nowとは言わない
nowを単なる「今」という訳語ではなく、時間の線に置く現在地のピンとして捉えると、瞬間・現状・未来への出発点・話題転換が一つのイメージでつながります。
nowは、限られた基本語で幅広く表現するBasic English 850語の一覧に含まれる重要語です。
Basic Englishの重要語をまとめて学ぶ:Basic Englishの重要語46選|コアイメージ総合ガイド
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