byのコアイメージは「すぐそばにいる・近接している」空間的にすぐそばにある。行動のそばに手段がある。結果のそばに行為者がいる。期限のすぐそばまで近づく。この「近接」を軸にすると、byの深い用法が一本につながります。

byのコアイメージは「すぐそば・近接」
She lives by the river. 彼女は川のそばに住んでいます。 家と川がすぐ隣にある。これがbyの最も原型に近い使い方です。単に「近い」だけでなく、手が届きそうなほど近接している感覚があります。 Come and sit by me. こちらへ来て、私のそばに座って。 Stand by me.も同じです。物理的に「私のすぐそばに立つ」ことから、文脈によっては「私の味方でいて」「支えて」という心理的な近さまで表せます。byとnearの違い|すぐ隣か、感覚的に近いか
She lives by the river. 彼女は川のすぐそばに住んでいます。 She lives near the river. 彼女は川の近くに住んでいます。 日本語訳は似ていますが、距離感が違います。- by:対象のすぐ横・隣に近接している
- near:話し手が「近い」と感じる範囲にある
pass by・get byも「そばを通る」
I passed by your office yesterday. 昨日、あなたの会社のそばを通りました。 移動する人がofficeの近くを通過します。ここからpass byが「通りかかる」という意味になります。 Can I get by? 通ってもいいですか? 狭い場所で相手のすぐそばを通り抜ける場面です。get byには「何とかやっていく」という抽象的な意味もあります。限られたお金や能力のすぐそばをすり抜けながら、ぎりぎり前へ進む感覚です。交通手段のby|目的のそばにある方法
I came here by car. 私は車でここへ来ました。 We traveled by train. 私たちは電車で旅行しました。 目的地へ到達するために、carやtrainという身近な手段をそばに置くイメージです。交通・通信の方法は、通常「by+無冠詞の名詞」で表します。- by car
- by train
- by bus
- by plane
- by email
受動態のby|結果のそばに行為者を置く
This novel was written by George Orwell. この小説はジョージ・オーウェルによって書かれました。 I was hit by a car. 私は車にはねられました。 受動態のbyは「〜によって」と訳されます。しかしbyそのものが受動態を作るのではありません。すでに起きた出来事や結果のそばに、それを引き起こした人・物を置いています。 「書かれた小説」のそばに作者がいる。「はねられた結果」のそばに原因となった車がいる。こう考えると、受動態だけの特殊なbyではないことが分かります。byとwithの違い|行為者か、道具か
The window was broken by Tom. その窓はトムによって割られました。 The window was broken with a hammer. その窓はハンマーで割られました。- by Tom:行為をした人・原因
- with a hammer:行為に伴って使った道具
期限のbyは「その時点のすぐそばまでに」
I’ll finish the report by Friday. 金曜日までにレポートを仕上げます。 時間軸上でFridayのすぐそばまで近づき、それを越える前に完了する。これが期限を表すbyです。金曜日より前に終わっても問題ありません。 I’ll be there by 3 p.m. 3時までにはそこに着きます。 到着という一回の出来事が、3時という期限までに起きることを表します。byとuntilの違い|「までに」か「までずっと」か
I’ll be there by 3 p.m. 3時までには、そこに着きます。 I’ll be there until 3 p.m. 3時までずっと、そこにいます。- by:期限までに一度、到着・提出・完了する
- until:その時点まで状態や動作が続く
差・変化のby|基準のすぐ隣に差を置く
Prices went up by 10 percent. 価格は10%上がりました。 10 percentは上昇後の価格ではなく、元の価格からどれだけ動いたかという「差」です。 We won by two points. 私たちは2点差で勝ちました。 勝敗の結果のそばにtwo pointsという差を置いています。 The room is five meters by four meters. その部屋は縦5メートル、横4メートルです。 一方の寸法のそばに、もう一方の寸法を並べる感覚です。単位・順序のby|隣り合わせに並べる
One by one, the students entered the room. 生徒たちは一人ずつ部屋に入りました。 oneのすぐ隣に次のoneが続くため、「一人ずつ」という順序になります。 Step by step, she improved her English. 彼女は一歩ずつ英語を上達させました。 day by day、little by littleも同じです。同じ単位が隣り合い、順番に積み上がっていきます。判断基準のby|すぐそばに置いた物差し
Don’t judge people by their appearance. 人を外見で判断してはいけません。 appearanceを判断のすぐそばに置く「物差し」として使っています。 By law, you must wear a seat belt. 法律により、シートベルトを着用しなければなりません。 lawを基準として、そのすぐそばで判断する感覚です。ここからby definition(定義上)、by comparison(比較すると)などにも広がります。by the wayは「話の道のそばへ寄る」
By the way, how was your trip? ところで、旅行はどうでしたか? wayを会話の本線と考えると、by the wayは「その道のそばへ少し寄る」感覚です。本題の道から少し横へそれ、別の話題を差し込むため「ところで」と訳されます。 by chance(偶然に)、by mistake(間違って)なども、出来事のそばにchanceやmistakeを置き、どのような経緯で起きたかを示す表現です。「by=〜によって」だけでは会話で迷う理由
byの日本語訳を用法別に覚えると、意味が十数個あるように見えます。しかし、英語ではすべて「近接」です。- 何と何が近くにあるかを探す
- 物理的な近さか、時間・手段・原因などの抽象的な近さかを見る
- その場面に自然な日本語訳を後からつける
動画でbyの深さを体感する
この記事の土台は、しゅみすけが前置詞を約4時間にわたって解説した教材級動画です。byは第9位として登場し、川のそば、交通手段、受動態、期限まで「近接」から説明しています。3分でできるbyのイメージトレーニング
次のbyが、何を「すぐそば」に置いているか考えてください。- There is a café by the station. 場所:駅のすぐそば。
- I came by taxi. 手段:移動のそばにtaxi。
- The song was written by her. 行為者:書かれた歌のそばにher。
- Please reply by Monday. 期限:Mondayのすぐそばまでに。
- Sales increased by 20 percent. 変化:増加幅のそばに20 percent。
まとめ|byは「すぐそばにいる・近接している」
by=二つのものを、空間・時間・行為・基準の中ですぐそばに置くby the river、by car、受動態のby、by Friday、one by oneは別々の暗記事項ではありません。「近接」という同じ画から生まれています。 ただ、仕組みが分かることと、会話の瞬間にby・with・until・nearを選べることは別です。be:RIZEでは、この約4時間の前置詞動画を制作したしゅみすけ自身が、一人ひとりの「分かるのに使えない原因」を見つけ、必要な練習と学習順序へ落とし込みます。 単語や文法を学び続けても会話で迷う方は、知識ではなく学習設計にズレがないか、一度整理してみませんか? be:RIZEへ相談する | 体験・相談を予約する
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