関係代名詞のwhichと、関係副詞のwhere。どちらも前にある名詞を説明するため、「結局、何を見て選べばいいの?」と迷いやすい文法です。
たとえば、次の2文を見てみましょう。
This is the house which I bought.
これは、私が買った家です。
This is the house where I live.
これは、私が住んでいる家です。
どちらも先行詞はthe houseです。それでも、1文目はwhich、2文目はwhereを使います。
見分けるポイントは、家という「前の名詞」だけではありません。which・whereより後ろの文に、名詞の入る穴が残っているかを確認します。
This is the house which I bought.whichより後ろだけを見ると、I boughtです。buyは通常、「何を買ったのか」という対象を必要とします。
I bought the house.
私はその家を買いました。
このthe houseを前へ出し、同じものを表す位置へwhichを置くと、次の形になります。
the house / which I bought
その家/私はそれを買った
つまり、whichは単なる接着剤ではありません。後ろの文で、boughtの目的語にあたる「それを」の役割も担っています。
主語が抜けているwhich
I found a book which explains English grammar clearly.
私は、英文法を分かりやすく説明する本を見つけました。
whichの直後に動詞explainsが来ています。これは、which自体が「その本は」と主語の役割を担っているからです。
The book explains English grammar clearly.
関係代名詞の後ろでは、主語または目的語にあたる名詞が表面上抜けています。その穴をwho・which・thatが埋めている、と考えると見分けやすくなります。
whereを使う場合|後ろの文は完成していて、場所を足す
whereは、場所を表す名詞へ説明を足す関係副詞です。
This is the house where I live.whereより後ろを見ると、I liveです。liveは「住んでいる」という状態を表し、I live.だけでも主語と動詞の骨格は成立します。
ここで足したいのは、家そのものを表す目的語ではなく、「その家で」という場所の情報です。
I live in the house.
私はその家に住んでいます。
in the houseを関係詞でつなぐと、where、またはin whichで表せます。
the house where I livethe house in which I live
この2つは、基本的に同じ内容です。
where = in・at・onなどの前置詞+which
ただし、どの前置詞になるかは後ろの動詞や意味によって変わります。whereを機械的にin whichへ置き換えるのではなく、「その場所で・その場所に」という関係をまとめて表す言葉だと捉えましょう。
the house、the city、the restaurantのような場所を表す名詞でも、whichを使う場合があります。
先行詞だけでは答えは決まりません。まず関係詞より後ろを見ます。
ステップ2|動詞が必要とする名詞がそろっているか確認する
the restaurant which we visitedwe visited ___では、visitの目的語が抜けています。したがってwhichです。
the restaurant where we had dinnerwe had dinnerでは、have dinnerの骨格が成立しています。あとは「どこで食事をしたのか」という場所をwhereで加えています。
ステップ3|「それを」か「そこで」を入れて確かめる
迷ったときは、日本語の自然な訳ではなく、後ろの文へ仮に次の言葉を入れてみます。
「それを・それが」が入る → which
「そこで・そこに」が入る → where
We visited it. → the city which we visitedWe stayed there. → the city where we stayed
この確認法なら、どちらも日本語では「私たちが訪れた/滞在した街」と前から修飾される場合でも、英語側の違いを見失いにくくなります。
場所を表す名詞でもwhereとは限らない
関係代名詞と関係副詞を間違える最大の原因は、「場所の名詞ならwhere」と覚えてしまうことです。
例
後ろの形
選ぶ語
the hotel ___ I booked
I booked ___(何を、が不足)
which/that
the hotel ___ I stayed
I stayed(骨格は成立、場所を足す)
where
the park ___ we visited
we visited ___(目的語が不足)
which/that
the park ___ we played
we played(骨格は成立、場所を足す)
where
正解を決めているのは、先行詞が場所かどうかではなく、後ろで使われる動詞と文の形です。
whereとwhichを書き換える方法|前置詞+which
関係副詞whereは、多くの場合「前置詞+関係代名詞which」へ書き換えられます。
This is the house where I live.
= This is the house in which I live.This is the cafe where we met.
= This is the cafe at which we met.
会話ではwhereの方が自然で分かりやすいことが多く、in whichやat whichはやや改まった響きになります。
前置詞を文末へ残す形も可能です。
This is the house which I live in.
この場合、whichより後ろのI live in ___には、前置詞inの後ろの名詞が不足しています。そのため、関係代名詞whichを使えます。
where I live:場所情報をwhereでまとめる
in which I live:前置詞+関係代名詞で表す
which I live in:前置詞を後ろに残す
表面の並びは違っても、いずれも「私がその家に住んでいる」という同じ関係を表しています。
when・whyも考え方は同じ
関係副詞には、場所のwhere以外に、時間のwhen、理由のwhyがあります。
when|時間を足す
I remember the day when we first met.
私は、私たちが初めて会った日を覚えています。
we first metは主語と動詞がそろっています。whenは「その日に」という時間情報を加えます。
the day when we first met
= the day on which we first met
why|理由を足す
That is the reason why I started learning English.
それが、私が英語学習を始めた理由です。
I started learning Englishは、それだけで文の骨格が成立しています。whyは「その理由で」という情報を加えます。
the reason why I started
= the reason for which I startedwhere・when・whyは別々の暗記事項ではありません。完成した出来事へ、場所・時間・理由という座標を後から足す同じ仕組みです。
関係代名詞と関係副詞を前から理解するコツ
日本語では「私が住んでいる家」「私が訪れた家」のように、説明を先に置いて名詞を最後に出します。一方、英語は先に名詞を置き、説明を後から足します。
This is the house / which I bought.
これがその家です/私はそれを買いました。
This is the house / where I live.
これがその家です/私はそこに住んでいます。
リスニング中に「不完全な文か、完全な文か」と日本語で判定し続ける必要はありません。
後ろの文の形を変えれば、両方を使える場合があります。
the house where I livethe house in which I livethe house which I live in
ただし、同じ後ろの形へ無条件に入れ替えることはできません。the house which I liveは、通常は前置詞inが不足します。
thatはwhereの代わりになりますか?
thatを関係代名詞として使うなら、後ろに前置詞を残す必要があります。
the house that I live in:可
the house that I live:通常は不可
thatはinまで含む場所情報ではなく、whichと同様に名詞の役割を担うためです。