関係代名詞と関係副詞の違い|which・whereを後ろの文の形で見分ける

関係代名詞と関係副詞を後ろの文の形から見分けるイメージ

関係代名詞のwhichと、関係副詞のwhere。どちらも前にある名詞を説明するため、「結局、何を見て選べばいいの?」と迷いやすい文法です。 たとえば、次の2文を見てみましょう。 This is the house which I bought. これは、私が買った家です。 This is the house where I live. これは、私が住んでいる家です。 どちらも先行詞はthe houseです。それでも、1文目はwhich、2文目はwhereを使います。 見分けるポイントは、家という「前の名詞」だけではありません。which・whereより後ろの文に、名詞の入る穴が残っているかを確認します。
  • I bought ___.:何を買ったのかが抜けている → which
  • I live.:主語と動詞がそろっている → 場所を足すwhere
この記事では、関係代名詞と関係副詞の違いを「不完全な文・完全な文」というルールだけでなく、英語を前から理解するための認知処理として整理します。関係代名詞そのものを先に確認したい方は、関係代名詞とは?who・which・thatを「後から足す」感覚で例文解説をご覧ください。

関係代名詞と関係副詞の違いは「後ろの文の形」で決まる

結論から言えば、関係代名詞と関係副詞は次のように見分けられます。
種類 代表語 後ろの文 担う役割
関係代名詞 who・which・that 名詞の役割が不足 人・ものそのものを補う
関係副詞 where・when・why 主語・目的語がそろっている 場所・時間・理由を足す
whichは後ろの文に名詞の穴があり、whereは完成した文に場所情報を足すことを示す図解
whichは文中の「名詞の穴」を埋め、whereは完成した文へ場所の情報を加えます。
学校文法では、関係代名詞の後ろには「不完全な文」、関係副詞の後ろには「完全な文」が続く、と習います。この整理は正しいのですが、I live.のような短い文まで「本当に完全なのか」と迷う人も少なくありません。 そこで、もう少し具体的に考えます。
  • 動詞が必要とする人・ものが抜けている → 関係代名詞
  • 人・ものはそろっていて、どこで・いつ・なぜを足す → 関係副詞
つまり、関係代名詞は文の登場人物や対象を補い、関係副詞は場面の座標を足す言葉です。

whichを使う場合|後ろの文に「もの」の穴がある

whichは、ものや動物を受ける関係代名詞です。関係詞節の中で主語または目的語の役割を担います。

目的語が抜けているwhich

This is the house which I bought. whichより後ろだけを見ると、I boughtです。buyは通常、「何を買ったのか」という対象を必要とします。 I bought the house. 私はその家を買いました。 このthe houseを前へ出し、同じものを表す位置へwhichを置くと、次の形になります。 the house / which I bought その家/私はそれを買った つまり、whichは単なる接着剤ではありません。後ろの文で、boughtの目的語にあたる「それを」の役割も担っています。

主語が抜けているwhich

I found a book which explains English grammar clearly. 私は、英文法を分かりやすく説明する本を見つけました。 whichの直後に動詞explainsが来ています。これは、which自体が「その本は」と主語の役割を担っているからです。 The book explains English grammar clearly. 関係代名詞の後ろでは、主語または目的語にあたる名詞が表面上抜けています。その穴をwho・which・thatが埋めている、と考えると見分けやすくなります。

whereを使う場合|後ろの文は完成していて、場所を足す

whereは、場所を表す名詞へ説明を足す関係副詞です。 This is the house where I live. whereより後ろを見ると、I liveです。liveは「住んでいる」という状態を表し、I live.だけでも主語と動詞の骨格は成立します。 ここで足したいのは、家そのものを表す目的語ではなく、「その家で」という場所の情報です。 I live in the house. 私はその家に住んでいます。 in the houseを関係詞でつなぐと、where、またはin whichで表せます。 the house where I live the house in which I live この2つは、基本的に同じ内容です。 where = in・at・onなどの前置詞+which ただし、どの前置詞になるかは後ろの動詞や意味によって変わります。whereを機械的にin whichへ置き換えるのではなく、「その場所で・その場所に」という関係をまとめて表す言葉だと捉えましょう。

whichとwhereを3ステップで見分ける方法

試験でも英作文でも、先行詞が場所だからといって、すぐにwhereを選ばないことが重要です。次の順番で確認します。

ステップ1|先行詞ではなく後ろの節を見る

the housethe citythe restaurantのような場所を表す名詞でも、whichを使う場合があります。 先行詞だけでは答えは決まりません。まず関係詞より後ろを見ます。

ステップ2|動詞が必要とする名詞がそろっているか確認する

the restaurant which we visited we visited ___では、visitの目的語が抜けています。したがってwhichです。 the restaurant where we had dinner we had dinnerでは、have dinnerの骨格が成立しています。あとは「どこで食事をしたのか」という場所をwhereで加えています。

ステップ3|「それを」か「そこで」を入れて確かめる

迷ったときは、日本語の自然な訳ではなく、後ろの文へ仮に次の言葉を入れてみます。
  • 「それを・それが」が入る → which
  • 「そこで・そこに」が入る → where
We visited it.the city which we visited We stayed there.the city where we stayed この確認法なら、どちらも日本語では「私たちが訪れた/滞在した街」と前から修飾される場合でも、英語側の違いを見失いにくくなります。

場所を表す名詞でもwhereとは限らない

関係代名詞と関係副詞を間違える最大の原因は、「場所の名詞ならwhere」と覚えてしまうことです。
後ろの形 選ぶ語
the hotel ___ I booked I booked ___(何を、が不足) which/that
the hotel ___ I stayed I stayed(骨格は成立、場所を足す) where
the park ___ we visited we visited ___(目的語が不足) which/that
the park ___ we played we played(骨格は成立、場所を足す) where
正解を決めているのは、先行詞が場所かどうかではなく、後ろで使われる動詞と文の形です。

whereとwhichを書き換える方法|前置詞+which

関係副詞whereは、多くの場合「前置詞+関係代名詞which」へ書き換えられます。 This is the house where I live.This is the house in which I live. This is the cafe where we met.This is the cafe at which we met. 会話ではwhereの方が自然で分かりやすいことが多く、in whichat whichはやや改まった響きになります。 前置詞を文末へ残す形も可能です。 This is the house which I live in. この場合、whichより後ろのI live in ___には、前置詞inの後ろの名詞が不足しています。そのため、関係代名詞whichを使えます。
  • where I live:場所情報をwhereでまとめる
  • in which I live:前置詞+関係代名詞で表す
  • which I live in:前置詞を後ろに残す
表面の並びは違っても、いずれも「私がその家に住んでいる」という同じ関係を表しています。

when・whyも考え方は同じ

関係副詞には、場所のwhere以外に、時間のwhen、理由のwhyがあります。

when|時間を足す

I remember the day when we first met. 私は、私たちが初めて会った日を覚えています。 we first metは主語と動詞がそろっています。whenは「その日に」という時間情報を加えます。 the day when we first metthe day on which we first met

why|理由を足す

That is the reason why I started learning English. それが、私が英語学習を始めた理由です。 I started learning Englishは、それだけで文の骨格が成立しています。whyは「その理由で」という情報を加えます。 the reason why I startedthe reason for which I started where・when・whyは別々の暗記事項ではありません。完成した出来事へ、場所・時間・理由という座標を後から足す同じ仕組みです。

関係代名詞と関係副詞を前から理解するコツ

日本語では「私が住んでいる家」「私が訪れた家」のように、説明を先に置いて名詞を最後に出します。一方、英語は先に名詞を置き、説明を後から足します。 This is the house / which I bought. これがその家です/私はそれを買いました。 This is the house / where I live. これがその家です/私はそこに住んでいます。 リスニング中に「不完全な文か、完全な文か」と日本語で判定し続ける必要はありません。
  1. the houseで、まず家を思い浮かべる
  2. whichなら、その家自体が後ろの動作へ参加すると構える
  3. whereなら、その家を舞台に出来事が続くと構える
whichは「人・ものの穴を埋める」、whereは「場面の座標を足す」。この感覚があれば、関係詞を含む長い英文も、後ろから訳し直さず処理しやすくなります。

よくある質問

先行詞が場所なら、whichとwhereの両方を使えますか?

後ろの文の形を変えれば、両方を使える場合があります。 the house where I live the house in which I live the house which I live in ただし、同じ後ろの形へ無条件に入れ替えることはできません。the house which I liveは、通常は前置詞inが不足します。

thatはwhereの代わりになりますか?

thatを関係代名詞として使うなら、後ろに前置詞を残す必要があります。 the house that I live in:可 the house that I live:通常は不可 thatinまで含む場所情報ではなく、whichと同様に名詞の役割を担うためです。

会話ではwhichとwhereのどちらが自然ですか?

意味と後ろの文に合う方を選びます。場所を舞台として説明するならwhereが簡潔です。対象そのものへ動作を向けるならwhichthatを使います。目的格の関係代名詞は、会話では省略されることも多くあります。

まとめ|whichは名詞の穴、whereは場所の座標を足す

関係代名詞と関係副詞は、先行詞だけでなく後ろの文の形を見て判断します。
  • which:後ろの節で、主語・目的語など名詞の役割を担う
  • where:主語・目的語がそろった節へ、場所情報を加える
  • 場所の名詞でも、後ろに目的語の穴があればwhichまたはthat
  • whereは「前置詞+which」へ書き換えられる
  • when・whyも、時間・理由の座標を足す同じ仕組み
迷ったら、関係詞より後ろだけを取り出し、「それが・それを」が必要なのか、「そこで・そのとき・その理由で」を足したいのか確認しましょう。 関係詞を含む難しい英文法を、共通する認知処理から整理したい方は、英会話のラスボス英文法一覧|難しい文法を5つの認知処理で理解するもあわせてご覧ください。文法知識はあるのに会話やリスニングで処理が追いつかない方には、be:RIZEの英語コーチングと学習メソッドをご案内しています。

関連記事:what節・疑問詞節・that節が文全体で名詞になる仕組みは、名詞節を「文を名詞として置く」感覚で理解する記事で整理しています。

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