careは、日本語では「気にする」「気にかける」「世話をする」「大切に思う」とさまざまに訳されます。さらに I don’t care.、care about、care for、take care of など、よく似た表現が多く、違いが分かりにくい基本動詞です。
けれども、中心にある感覚は一つです。careのコアイメージは、「意識を向け、放っておかない」。対象が自分の心や頭の中に入り、無関係なものとして通り過ぎず、気持ちや行動を向けるイメージです。
目次
- careのコアイメージは「意識を向け、放っておかない」
- 1.care about:「〜を気にする・大切に思う」
- 2.care for:「世話をする」と「好む」
- 3.care aboutとcare forの違い
- 4.take care of:「責任を引き受けて対処する」
- 5.Take care.:「気をつけて・元気でね」
- 6.I don’t care.:「気にしない・どうでもいい」
- 7.I don’t careとI don’t mindの違い
- 8.Who cares?:「そんなこと、どうでもいい」
- 9.Do you care…? / How much do you care?
- 10.名詞のcare:「注意・世話・心配」
- careを会話で使えるようにする練習
- careの意味を動画でも確認
- まとめ:careは「意識を向け、放っておかない」
careのコアイメージは「意識を向け、放っておかない」

careは、まず人・物・問題などに意識や気持ちを向ける動詞です。そして必要に応じて、心配する、大切に思う、面倒を見る、守るという行動へ進みます。ポジティブな対象でも、心配事のようなネガティブな対象でも使えます。
旧記事で説明していた「気持ちを向けて気にかける」「ある事柄が心や頭の中にある」という感覚も、このコアイメージと同じです。逆に I don’t care. は、そこへ意識も気持ちも向けない、つまり「自分には関係ない」と切り離す表現になります。
1.care about:「〜を気にする・大切に思う」
care about は、ある対象について気持ちや関心を向ける表現です。aboutには「その周辺をめぐる」感覚があり、人・問題・評価などを自分に関係するものとして考えます。
- I care about you.
あなたのことを大切に思っています。 - She cares deeply about the environment.
彼女は環境問題をとても気にかけています。 - He cares too much about what others think.
彼は他人にどう思われるかを気にしすぎます。
care about someone は、恋愛に限らず、家族・友人・仲間を大切に思うときにも使えます。likeやloveほど感情の種類を限定せず、「その人のことは自分にとって重要だ」という温度を伝えられます。
2.care for:「世話をする」と「好む」
care for には大きく二つの意味があります。一つ目は、助けや保護を必要とする人・動物などへ気持ちと行動を向け、「世話をする・看護する」ことです。
- She cares for her elderly mother.
彼女は高齢の母親の世話をしています。 - He left work to care for his sick wife.
彼は病気の妻を看病するために仕事を離れました。 - These animals are cared for by volunteers.
これらの動物はボランティアに世話されています。
二つ目は「好む・欲する」です。現在では特に疑問文や否定文で使われ、少し丁寧・控えめな響きがあります。
- Would you care for some coffee?
コーヒーはいかがですか。 - I don’t care for spicy food.
辛い食べ物はあまり好きではありません。
forは対象へ向かう感覚です。必要な人へ気遣いを向ければ「世話をする」、何かへ好意を向ければ「好む」と考えると、二つの意味がつながります。
3.care aboutとcare forの違い
両方とも「気にかける」と訳せますが、焦点が違います。
- care about:対象を重要だと思い、関心・気持ちを向ける
- care for:対象へ具体的な世話・保護を与える/対象を好む
- I care about my grandmother.
祖母を大切に思っています。 - I care for my grandmother.
祖母の世話をしています。
祖母を大切に思っていても、日常的に介護しているとは限りません。気持ちや関心が中心ならabout、実際の世話が中心ならforです。
4.take care of:「責任を引き受けて対処する」
take care of は、careを自分のところへtakeし、対象を放置せず引き受ける表現です。「世話をする」だけでなく、「対処する・処理する・任せておく」という意味にも広がります。
- Can you take care of the kids tonight?
今夜、子どもたちの面倒を見てもらえますか。 - I’ll take care of the problem.
その問題は私が対処します。 - Don’t worry. I’ll take care of it.
心配しないで。私に任せて。
care for は継続的に世話をする響きがあり、take care of は自分の責任として引き受け、必要なことを行う響きがあります。人にも仕事にも使えるのがtake care ofの特徴です。
5.Take care.:「気をつけて・元気でね」
別れ際の Take care. は、直訳すれば「注意・配慮を自分のところへ持っていて」です。相手が自分自身を放っておかず、安全や健康に気を配るよう願う言葉になります。
- Take care!
気をつけてね/元気でね。 - Take care on your way home.
帰り道、気をつけて。 - Take care of yourself.
自分を大切にしてね。
恋人だけに使う特別な表現ではなく、友人・同僚・家族など幅広い相手への自然な別れの挨拶です。ただし声の調子や関係性によって、親しみや温かさが加わります。
6.I don’t care.:「気にしない・どうでもいい」
会話で非常によく使われるのが I don’t care. です。対象へ意識や気持ちを向けないため、「気にしない」「構わない」「どうでもいい」となります。
- I don’t care what people say.
人が何を言おうと気にしません。 - I don’t care if you go or not.
あなたが行っても行かなくても構いません。 - “Which one do you want?” “I don’t care.”
「どちらがいい?」「どちらでもいいよ」
最後の例は文法的には正しくても、言い方によっては「どうでもいい」と冷たく響きます。単に選択の希望がないなら、Either is fine. や I don’t mind. のほうが柔らかく安全です。
7.I don’t careとI don’t mindの違い
どちらも「気にしない」と訳されますが、態度には大きな違いがあります。
- I don’t care.:そのことへ関心を向けない/重要ではない
- I don’t mind.:それによって嫌な気持ちにはならない/問題ない
- I don’t care where we eat.
食べる場所はどこでもいい。(関心がない響きもある) - I don’t mind where we eat.
食べる場所はどこでも大丈夫です。(相手に合わせる柔らかい響き)
相手への配慮を見せたい会話では、I don’t mindやAnything is fineを選ぶほうが自然な場面が多いでしょう。
8.Who cares?:「そんなこと、どうでもいい」
Who cares? は直訳すると「誰が気にするの?」ですが、実際には「誰も気にしない」「そんなことはどうでもいい」という反語です。
- Who cares what he thinks?
彼がどう思うかなんて、どうでもいいでしょう。 - So we made a mistake. Who cares?
間違えたから何だっていうの?
力強く吹っ切る表現にもなりますが、人が大切にしている話へ使うと突き放した印象になります。相手と場面を選んで使いましょう。
9.Do you care…? / How much do you care?
疑問文では、相手が対象に関心や気持ちを向けているかを尋ねます。
- Do you care what happens?
何が起きるか気になりますか。 - Do you even care about me?
私のことを少しでも大切に思っていますか。 - How much do you care about this issue?
この問題をどのくらい重要だと思っていますか。
Do you even care? は「そもそも気にしてるの?」という不満・非難を含みやすい表現です。careは心の向きを問う動詞なので、疑問文でも感情的な重みが生まれることがあります。
10.名詞のcare:「注意・世話・心配」
careは名詞としても使われます。動詞と同じく、対象へ向ける注意や世話が中心です。
- Handle with care.
取り扱い注意。 - She needs medical care.
彼女には医療的なケアが必要です。 - He has a lot of cares.
彼には多くの心配事があります。
with care は「注意を向けながら丁寧に」。health care、child care、skin careなども、健康・子ども・肌を放っておかず、必要な注意と手入れを向ける言葉です。
careを会話で使えるようにする練習
まず、自分が大切に思う人やテーマを三つ挙げ、I care about… で文を作ります。次に、実際に世話をしている対象を I care for…、自分が引き受けて対処することを I’ll take care of… で表しましょう。
最後に、I don’t care. と I don’t mind. を同じ場面で言い比べます。自分の意識を切り離しているのか、受け入れて問題ないと言っているのか。この心の向きの違いを感じられれば、丸暗記せず使い分けられます。
careの意味を動画でも確認
この記事は、海外ドラマの頻出語から抽出した基本動詞Top55のYouTube解説と、実際の英語運用で重要な用法をもとに、しゅみすけ(大山俊輔)が監修しています。careは同動画で第40位に登場します。
まとめ:careは「意識を向け、放っておかない」
careのコアイメージは、「意識を向け、放っておかない」です。関心や気持ちを向けるならcare about、世話や好意を向けるならcare for、責任を引き受けて対処するならtake care of。逆に意識を切り離せばI don’t careになります。
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