bringのコアイメージは「持ってくる」ではない|bring up・about・outまで理解

bringのコアイメージ「中心へ連れてくる・持ってくる」を表したイラスト

bringは「持ってくる」と覚えている方が多いと思います。

Please bring your laptop tomorrow.
明日、ノートパソコンを持ってきてください。

この例なら「持ってくる」で問題ありません。でも、英会話では手で持てないものもbringします。

  • bring a friend:友達を連れてくる
  • bring back memories:記憶をよみがえらせる
  • bring up a problem:問題を話題に出す
  • bring about change:変化を引き起こす
  • bring out the best in someone:人の長所を引き出す

友達は「持て」ませんし、記憶や変化には形がありません。それでも英語では、すべて同じbringです。

bringのコアイメージは、「対象を伴って、会話の中心・目的地へ移動させる」です。

大事なのは、単に移動させることではありません。話し手・聞き手・これから行く場所など、会話の中で意識されている中心へ向かう矢印があります。

bringのコアイメージは「対象を伴って中心へ移動させる」

bringでは、人が対象と一緒に動き、目的地へ近づいていきます。

bringのコアイメージを、モノ・人・話題・記憶・変化を伴って会話の中心や目的地へ移動させる矢印で示した図解

Can you bring me some water?
水を持ってきてもらえますか。

水を持った相手が、話し手のいる場所へ近づいてきます。

Bring your family to the party.
パーティーに家族を連れてきてください。

家族を伴い、みんなが集まるパーティーという中心へ移動します。

This song brings back old memories.
この曲を聴くと昔の記憶がよみがえります。

過去にあった記憶が、今の意識の中心へ戻ってきます。

モノ、人、記憶と対象が変わっても、bringの中では「対象を中心へ伴ってくる」という同じ動きです。

bringとcomeは「中心へ近づく」点でつながっている

bringを理解するには、comeと並べると分かりやすいです。

  • come:自分自身が会話の中心へ近づく
  • bring:何かを伴って会話の中心へ近づける

Come to my office.
私のオフィスへ来てください。

Bring the document to my office.
書類を私のオフィスへ持ってきてください。

comeでは「あなた」が中心へ移動します。bringでは、あなたの移動にdocumentが伴います。言ってみれば、bringはcome+対象のような景色を持っています。

bring me somethingは「私のところへ持ってくる」

bringの代表的な形が、bring+人+モノです。

Could you bring me a cup of coffee?
コーヒーを一杯持ってきてもらえますか。

She brought us some snacks.
彼女は私たちにお菓子を持ってきてくれました。

I’ll bring you the report this afternoon.
午後に報告書を持っていきます。

最後の文を「持っていきます」と訳す点に注目してください。日本語の「来る・行く」ではなく、報告書がyouのいる中心へ近づくためbringです。

同じ内容はbring+モノ+to+人・場所でも表せます。

Please bring the key to me.
その鍵を私のところへ持ってきてください。

He brought the package to the office.
彼は荷物をオフィスへ持ってきました。

bring someoneは「人を伴って中心へ連れてくる」

Can I bring a friend?
友達を連れていってもいいですか。

日本語は「連れていく」ですが、話題の中心はこれから参加する場所・イベントです。そこへ友達を伴うのでbringになります。

Bring your kids with you.
子どもたちも一緒に連れてきてください。

She brought her colleague to the meeting.
彼女は同僚を会議に連れてきました。

bringはモノを手で運ぶ動詞ではありません。自分と一緒に対象を目的地へ移動させるため、人にも自然に使えます。

bring something with youは「自分と一緒に持参する」

Don’t forget to bring your passport with you.
パスポートを忘れずに持ってきてください。

Do I need to bring anything with me?
何か持っていく必要がありますか。

withは「一緒に」です。自分が中心へ移動する際、対象も自分とセットで移動します。

会議、旅行、イベントの持ち物を確認するときに非常によく使う形です。

bring backは「対象を元の中心へ戻してくる」

Please bring the book back tomorrow.
明日、その本を返してください。

bringの中心へ向かう動きに、backの「元へ戻る」が加わります。

This smell brings me back to my childhood.
この匂いを嗅ぐと子どもの頃に戻った気持ちになります。

That photo brings back happy memories.
その写真を見ると楽しい記憶がよみがえります。

物理的に本を戻す場合も、過去の記憶を今の意識へ戻す場合も、元の中心への移動です。

bring upは「下にあった話題を会話の場へ持ち上げる」

Why did you bring that up?
どうしてその話を持ち出したの?

She brought up an important issue.
彼女は重要な問題を提起しました。

頭の中や背景にあった話題を、会話の中心へ持ち上げます。だからbring upが「話題に出す」になります。

もう一つの代表的な意味が「育てる」です。

He was brought up by his grandparents.
彼は祖父母に育てられました。

子どもを成長した状態まで伴って引き上げるイメージです。訳は大きく違って見えますが、bringとupの組み合わせは共通しています。

bring aboutは「周囲を動かして結果を中心へ連れてくる」

The new policy brought about major changes.
新しい方針が大きな変化をもたらしました。

What brought about this improvement?
何がこの改善をもたらしたのですか。

aboutには「周辺」という感覚があります。周囲の要素を動かした結果、変化・結果が現実の中心へ連れてこられます。

日本語では「引き起こす」「もたらす」と訳されますが、bringの対象がモノから出来事へ広がっただけです。

bring outは「内側にあるものを表へ引き出す」

This sauce brings out the flavor of the meat.
このソースは肉の風味を引き立てます。

A good coach brings out the best in people.
良いコーチは人の長所を引き出します。

The experience brought out a new side of her.
その経験によって彼女の新しい一面が現れました。

対象の内側にすでに存在していた味・長所・性格を、見える場所、意識の中心へ連れてきます。

bring inは「外から中へ連れて入れる」

We need to bring in an expert.
専門家を招く必要があります。

The campaign brought in many new customers.
そのキャンペーンは多くの新規顧客を獲得しました。

The new product brings in a lot of revenue.
その新商品は多くの収益をもたらします。

inは空間の中です。専門家、顧客、売上などを、組織や事業の内側へ連れて入れます。

bring downは「対象を低い状態へ連れていく」

We need to bring costs down.
コストを下げる必要があります。

The news brought him down.
その知らせで彼は落ち込みました。

The scandal brought down the government.
そのスキャンダルによって政権が倒れました。

bringが対象を伴い、downが低い位置・状態を目的地として指定します。数値、気分、権力など、移動させる対象は抽象的でも構いません。

bringとgiveの違いは「運ぶ」か「渡す」か

  • give:自分の領域から取り出し、相手へ渡す
  • bring:対象を伴って、中心・目的地へ移動させる

She brought me a book.
彼女は本を僕のところまで運んできました。

She gave me the book.
彼女はその本を僕へ渡しました。

同じ出来事で両方が成立することもあります。bringは本がここへ来るまでの移動、giveは所有・管理が彼女側から僕側へ移る瞬間にカメラを向けます。

giveの詳しい感覚は、giveのコアイメージは「自分の中から取り出して相手へ渡す」をご覧ください。

bringとtakeの違いは「どの中心へ運ぶか」

  • bring:会話の中心・目的地へ対象を伴って近づく
  • take:自分の意思で対象を選び、自分側へ取り込んで運ぶ

Bring this document to the meeting.
会議という目的地側から、書類をそこへ持ってくるよう見ています。

Take this document to the client.
ここから書類を取り、クライアント側へ運び出すよう見ています。

ただし、現実の会話では話し手がどこを中心と見ているかで選択が変わります。bring=来る、take=行くと日本語だけで固定すると、また迷います。

takeの基本は、takeのコアイメージは「自分の意思で選び、自分側へ取り込む」で確認できます。次の記事では、bringとtakeを場面ごとに詳しく比較します。

動画でbringのコアイメージを確認する

しゅみすけの基本動詞Top55では、bringを「あるモノをある場所へ移動させる」というイラストで紹介しています。

https://www.youtube.com/watch?v=e-TEo9BBfKw

bringは48位です。基本動詞を日本語訳ではなく、イラストと動きで復習したい方は該当箇所まで進めてみてください。

bringを身につける3分トレーニング

自分が次に行く場所を一つ決め、何を中心へ伴うかを英語にします。

  1. モノ:I’ll bring my laptop to the meeting.
  2. 人:I’ll bring a colleague with me.
  3. 話題:I’ll bring up the schedule.
  4. 変化:This idea could bring about change.

「持ってくる」を英訳する練習ではありません。目的地を先に置き、そこへ何を連れていくかを考える練習です。

まとめ:bringは対象と一緒に中心へ向かう

bringのコアイメージは、「対象を伴って、会話の中心・目的地へ移動させる」です。

  • モノを持ってくる:bring a laptop
  • 人を連れてくる:bring a friend
  • 元へ戻す:bring back
  • 話題へ出す・育てる:bring up
  • 変化をもたらす:bring about
  • 内側から引き出す:bring out
  • 中へ招き入れる:bring in
  • 低い状態へ移す:bring down

bringは、何かを手で「持ってくる」だけの動詞ではありません。モノ、人、話題、記憶、能力、変化まで、対象を中心へ連れてくる動詞です。

be:RIZEでは、こうした基本動詞の矢印を英文の骨格や発話練習へつなげ、日本語を逐語訳せずに場面から英語を組み立てる力を育てます。自分の学習課題と優先順位を整理したい方は、資料請求、または無料カウンセリングから気軽にご相談ください。

同じ荷物を運ぶ場面で矢印がどう反転するかは、bringとtakeの違いで詳しく比較しています。

give・bring・takeを一枚の矢印で見比べたい方は、give・bring・takeの違いをご覧ください。

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