- bring:対象を会話の中心・目的地へ伴って近づける
- take:対象を自分側へ取り込み、会話の中心から別の場所へ運び出す
しゅみすけ(大山俊輔)
bringとtakeの使い分けは、日本語訳だけを並べると迷いやすくなります。それぞれの言葉が持つ視点や動きの違いをつかむと、会話でも自然に選べるようになります。僕自身、YouTubeでもこうした“英語を感覚から捉える方法”を発信しています。
英会話スクール「b わたしの英会話」・英語コーチング「be:RIZE」創業者
目次
- bringとtakeの違いは「中心へ」か「中心から」か
- bringはcome、takeはgoと同じ方向を見る
- 同じ荷物でも話す場所によってbringとtakeが変わる
- 「あなたのところへ持っていく」はbringになる
- 「ここから持っていって」はtakeになる
- 人を「連れていく・連れてくる」ときも矢印は同じ
- 学校・会社・空港でbringとtakeを使い分ける
- 無生物主語でも方向と中心は変わらない
- bring backとtake backの違い
- bring outとtake outの違い
- bringとtakeとcarryの違い
- fetchは「取りに行って戻ってくる」
- bringとtakeで迷ったときの3ステップ
- 動画でbringとtakeの方向を確認する
- まとめ:bringとtakeは同じ荷物を反対から見る
bringとtakeの違いは「中心へ」か「中心から」か
まず、会話の中にHERE=中心を置いてください。
bringはcome、takeはgoと同じ方向を見る
bringとtakeは、goとcomeの違いと重ねると一気に分かりやすくなります。- come:人・主体が中心へ近づく
- bring:主体が対象を伴って中心へ近づける
- go:主体が中心から離れる
- take:主体が対象を取り込み、中心から運び出す
同じ荷物でも話す場所によってbringとtakeが変わる
明日の会議にノートパソコンが必要だとします。会議の主催者・会議側から見る
Please bring your laptop to the meeting tomorrow. 明日の会議にノートパソコンを持ってきてください。 話し手は会議を会話の中心に置いています。参加者とパソコンが、その中心へ近づくためbringです。今いるオフィスから送り出す側で見る
Please take your laptop to the meeting tomorrow. 明日の会議にノートパソコンを持っていってください。 今いる場所からパソコンを取り、会議へ運び出す動きを見ています。中心から離れるためtakeです。 目的地は同じです。違うのは、話し手がどこへカメラを置いているかです。「あなたのところへ持っていく」はbringになる
日本人が特に迷いやすいのが、この場面です。 I’ll bring the contract to your office. 契約書をあなたのオフィスへ持っていきます。 日本語では、自分が今いる場所から離れるため「持っていく」です。しかし、英語では聞き手のいるyour officeを中心にして、契約書をそこへ近づけています。 電話でも同じです。 A: Can you bring some food to my house? うちに食べ物を持ってきてくれる? B: Sure. I’ll bring some pizza. もちろん。ピザを持っていくよ。 Bは自分の家から出発しますが、会話の中心はAの家です。だからbringになります。「ここから持っていって」はtakeになる
Please take these boxes to the storage room. この箱を倉庫へ持っていってください。 箱は今、話し手の近くにあります。それを相手が自分側へ取り込み、別の場所へ運び出します。 Can you take this package to Ms. Lee? この荷物をリーさんのところへ持っていってもらえますか。 出発地点にある荷物を選び取って運ぶためtakeです。 takeには、もともと「自分の意思で選び、自分側へ取り込む」感覚があります。運ぶ前に、対象を自分の管理下へ入れるんです。人を「連れていく・連れてくる」ときも矢印は同じ
Can I bring a friend to the party? パーティーに友達を連れていってもいい? 日本語訳は「連れていく」ですが、パーティーが会話の中心です。友達を伴ってそこへ近づくためbringです。 I’ll take you to the station. 駅まで連れていきます。 相手を自分の移動に取り込み、今いる中心から駅へ運び出します。 Please bring your children with you. 子どもたちも一緒に連れてきてください。 I’ll take the children home. 子どもたちを家へ連れて帰ります。 bring=人は連れてくる、take=モノは持っていく、という区別ではありません。人でもモノでも、判断するのは矢印です。学校・会社・空港でbringとtakeを使い分ける
学校
Bring your textbook to class. 授業に教科書を持ってきてください。 先生がclassを中心として生徒を迎える視点です。 Take this form home and ask your parents to sign it. この用紙を家へ持ち帰り、保護者に署名してもらってください。 学校から用紙を運び出します。会社
Please bring the sales data to our meeting. 会議に売上データを持ってきてください。 Please take these samples to the client. サンプルを取引先へ持っていってください。空港・旅行
Don’t forget to bring your passport. パスポートを持ってくるのを忘れないで。 旅行・空港という共有された目的地へ伴います。 You can take one bag onto the plane. 機内へバッグを一つ持ち込めます。 自分の荷物として取り込み、機内へ運びます。無生物主語でも方向と中心は変わらない
bringとtakeは、人を主語にするとは限りません。 This bus will bring you to the city center. このバスに乗れば市の中心部へ行けます。 バスがyouを目的地へ伴います。 This road takes you to the airport. この道を行けば空港へ着きます。 道がyouを進行方向へ取り込み、空港まで運びます。 The news brought hope to the community. その知らせは地域に希望をもたらしました。 The illness took him away from work. 病気のため彼は仕事を離れました。 主語が人でなくても、bringは対象を中心へ近づけ、takeは対象を今の中心から別の状態・場所へ動かします。bring backとtake backの違い
backが付くと、どちらも「戻す・返す」と訳されます。しかし、カメラの向きは残っています。 Please bring the book back to me. その本を私のところへ返してください。 本がmeという中心へ戻ってきます。 I’ll take the book back to the library. その本を図書館へ返しに持っていきます。 今いる場所から本を取り込み、libraryへ運び出します。 また、抽象的な表現にも広がります。 This song brings back memories. この曲は記憶をよみがえらせます。 I take back what I said. さっき言ったことを撤回します。 bring backは記憶を今の意識へ戻し、take backは自分が外へ出した言葉をもう一度自分側へ取り戻します。bring outとtake outの違い
This sauce brings out the flavor. このソースは風味を引き立てます。 内側にある味を、感じられる中心へ連れてきます。 Please take the trash out. ゴミを外へ出してください。 ゴミを取り込み、今いる空間の外へ運び出します。 outだけを「外」と覚えるのではなく、bringとtakeがどこからどこへ動かしているかまで見ると理解できます。bringとtakeとcarryの違い
carryも「運ぶ」と訳されるため、よく比較されます。- bring:中心・目的地へ対象を伴って移動させる
- take:対象を自分側へ取り込み、中心から別の場所へ運ぶ
- carry:対象を支えた状態で運んでいる動作そのもの
fetchは「取りに行って戻ってくる」
Could you fetch me a towel? タオルを取ってきてもらえますか。 fetchには、対象がある場所へ行き、それを取り、元の中心へ戻る往復が含まれます。- bring:中心へ対象を伴ってくる
- take:中心から対象を運び出す
- fetch:取りに行き、中心へ持ち帰る
bringとtakeで迷ったときの3ステップ
- 会話の中心はどこか:ここ、聞き手の場所、共有した目的地を確認する
- 対象は中心へ近づくか、離れるか:矢印を一本描く
- 近づくならbring、運び出すならtake:日本語訳は最後に考える
動画でbringとtakeの方向を確認する
しゅみすけの基本動詞Top55では、takeを「主体的に取り入れる」、bringを「あるモノをある場所へ移動させる」というイラストで解説しています。まとめ:bringとtakeは同じ荷物を反対から見る
- bring:対象を伴って、会話の中心・目的地へ近づける
- take:対象を自分側へ取り込み、会話の中心から別の場所へ運び出す
give・bring・takeを一枚の矢印で見比べたい方は、give・bring・takeの違いをご覧ください。



