letのコアイメージは「手綱を放す」
letの中心にあるのは、相手や物事を自分の力で動かすことではありません。 むしろ反対です。こちらが握っていた手綱・制限・コントロールを緩め、相手や物事がそのまま進める状態にすることです。 止める力を外す → 相手・物事が自然に動く しゅみすけの基本動詞スクリプトでは、飼い犬の手綱を放し、好きなように走らせてあげるイメージとして説明しています。これがletの土台です。
let+人+動詞の原形|人がそのまま行動できるようにする
letの基本形は、let+人+動詞の原形です。 Let him speak. 彼に話させてあげて。 My parents let me study abroad. 両親は私を留学させてくれました。 Don’t let the children play here. 子どもたちをここで遊ばせないでください。 「人に無理やり行動させる」のではありません。行動しようとする相手を止めず、できる状態にするのがletです。 そのため、日本語では文脈によって「〜させる」「〜させてあげる」「〜することを許す」などと訳されます。letとmakeの違い|手綱を放すか、結果を作るか
letとmakeは、どちらも日本語では「〜させる」になります。しかし、動きは正反対です。- let:制限を外し、相手が動くのを止めない
- make:相手や状況へ力を加え、ある結果を作る
Let me…|私が動くことを止めないで
Let me…は、「私に〜させてください」「私が〜しましょう」という会話の鉄板表現です。 Let me help you. 手伝わせてください。 Let me check. 確認させてください。 Let me think. ちょっと考えさせて。 Let me pay here. ここは私に払わせて。 ここでは、話し手が「自分はこう動きたい」と前に出ています。「私がするのを止めないで」「その役目を私に任せて」という感覚です。 Let me check.を単に「確認します」と暗記するよりも、自分が確認へ動くためのスペースを相手にもらうと考えると、letの姿が残ります。Let’s…|私たちが一緒に動ける状態へ
Let’sは、let usを縮めた形です。 Let’s go. 行きましょう。 Let’s take a break. 休憩しましょう。 Let’s call it a day. 今日はここまでにしましょう。 「〜しましょう」と丸暗記しても使えますが、letのイメージから考えると、私たちを止めていたものを外し、一緒に次の行動へ進ませようという提案です。 なお、Let us go.と短縮せずに言うと、文脈によっては「私たちを行かせてくれ」という文字どおりの許可・解放の意味になります。日常的な提案のLet’s go.とは響きが変わるので注意しましょう。let 人 know|相手が情報を知れる状態にする
let me knowは、英会話や仕事で非常によく使います。 Let me know when you’re ready. 準備ができたら教えてください。 Please let us know if you have any questions. 質問があればお知らせください。 I’ll let you know later. 後で知らせます。 直訳は「私に知ることをさせて」です。ただし、日本語としては不自然ですね。 相手が情報を閉じたままにせず、こちらが知れる状態にしてくれる。だから「知らせる」「教える」になります。 tell meが情報をこちらへ届けることに焦点を置くのに対し、let me knowは、私が知れる状態になるようにしてほしいという、少しやわらかい依頼です。let go|握っているものを放す
let goは、letのコアイメージがそのまま見える表現です。 Let go of my hand. 私の手を放して。 You need to let go of the past. 過去を手放す必要があります。 Just let it go. もう放っておきなよ/手放しなよ。 物理的に握っている手を放すことにも、心の中で握っている過去・怒り・心配を手放すことにも使えます。 goは、今いる場所・状態から離れて進むイメージです。握っていた力をletで外せば、対象がgoできる。だからlet goになります。 goの感覚を復習したい方は、goのコアイメージ|場所・状態から離れて進むもあわせてご覧ください。let it be|状況をそのまま在らせる
Let it be.は、「なるがままに」「そのままにしておこう」と訳される有名な表現です。 itは目の前の状況、beはその状態で在ること。そこへletがつくので、状況をコントロールせず、そのまま在らせるとなります。 Leave it alone.のように対象から離れて触らないというより、Let it be.は握っていたコントロールを緩め、状況自身の流れへ任せる響きがあります。 日本語訳だけを見ると少し哲学的に感じますが、手綱を放す絵を置けば、letのまま理解できます。let in・let out|出入りを妨げない
letは場所への出入りにも使われます。 Let me in. 中に入れて。 Open the window and let some fresh air in. 窓を開けて、新鮮な空気を入れてください。 Let the dog out. 犬を外に出してあげて。 inなら内側へ、outなら外側へ。letは、その動きを遮っているドア・窓・制限を開き、対象が進めるようにします。 前置詞の方向とletの「止めない」を組み合わせれば、丸暗記せずに理解できます。letの活用と文法上の注意
- 原形:let
- 三人称単数:lets
- 過去形・過去分詞:let
- 現在分詞:letting
letを動画で学ぶ|基本動詞Top55
letを含む基本動詞のコアイメージは、しゅみすけのYouTube動画でもイラスト付きで解説しています。 【イラスト付き/教材級】英会話の9割がわかるようになる基本動詞Top55【総集編】をYouTubeで見るまとめ|letはコントロールを外して動けるようにする
letのコアイメージは、「手綱を放して、そのまま動けるようにする」です。- let 人 do:人が行動するのを止めない
- Let me…:私が動けるようにして
- Let’s…:私たちで一緒に動こう
- let 人 know:人が情報を知れる状態にする
- let go:握っている力を外して離れさせる
- let it be:状況をそのまま在らせる
- let in/out:内・外への動きを妨げない
相手の動きを許すだけでなく、そこへ力を添える場合はhelpのコアイメージもあわせてご覧ください。
相手を自由な状態へ据えるset someone freeとの違いは、setのコアイメージで例文付きで整理しています。



