makeのコアイメージは「作る」ではない|意味と使い方を例文で解説

makeのコアイメージは「作る」だけではなく変化を起こし結果を生み出すことを示すイラスト

makeと聞くと、多くの人がまず思い浮かべるのは「作る」やと思います。

I make dinner. なら「夕食を作る」。ここまでは分かりやすいですよね。

ところが英会話では、make a decisionmake sensemake suremake me happymake it……と、「作る」と訳したら妙な表現が次々に出てきます。

「決断を作る?」「意味を作る?」「私を幸せに作る?」となって、表現ごとに日本語訳を暗記してしまう。でも、これが基本動詞を難しく感じる大きな原因です。

実は、makeは「作る」だけではありません。コアイメージをひと言でいうなら、材料・状況・人に手を加えて、新しい結果や状態を生み出すです。

この感覚が入ると、バラバラに見えた表現が一本につながります。今回は、しゅみすけの動画台本をベースに、英会話で本当によく使うmakeを整理していきましょう。

makeのコアイメージは「変化を起こし、結果を生み出す」

材料・状況・人に手を加えモノ・結果・新しい状態を生み出すmakeのコアイメージ図解

makeの中心にあるのは、何もないところから器用に「製造する」ことだけではありません。

材料に手を加えて料理を生み出す。曖昧な状況に手を加えて決断を生み出す。人に何かが働きかけて、笑った状態や幸せな状態を生み出す。これらは全部、makeの同じ感覚です。

makeの前と後で、何かが変わっている。

ここを見るのがポイントです。日本語訳ではなく、「何に働きかけて、どんな結果が生まれたのか」を見ると、makeがグッと使いやすくなります。

1.モノだけでなく「決断・計画・間違い」もmakeで生み出す

まずは分かりやすい「make+名詞」です。

  • make dinner:夕食を作る
  • make a cake:ケーキを作る
  • make a plan:計画を立てる
  • make a decision:決断する
  • make a mistake:間違える

夕食やケーキなら、物理的なモノが完成します。一方、計画や決断には形がありません。それでも、「考えたり話し合ったりした結果、新しいものが成立した」と考えれば同じです。

I finally made a decision.
ようやく決断した。

迷っていた状態に手を加え、「これでいく」という結果を生み出した。だからmakeが使われます。

People make mistakes.
人は間違えるものです。

間違いも、自分の行動によって生じた一つの結果です。「間違う=mistake」と一語で覚えるより、make a mistakeという塊で、結果が生まれる絵を持っておくと会話で出やすくなります。

2.make+人+形容詞は「人を新しい状態にする」

英会話で非常によく使うのが、make+人+形容詞です。

  • You make me happy.:あなたは私を幸せな気持ちにしてくれる
  • The news made me sad.:その知らせで悲しくなった
  • This job makes me tired.:この仕事をすると疲れる
  • Did I make you angry?:怒らせちゃった?

文法用語では「SVOC」などと説明されますが、会話で毎回その分析をする必要はありません。

人 → makeが働く → happy、sad、tired、angryという状態になる。この変化が見えれば十分です。

たとえば You made my day. は、直訳すれば「あなたが私の一日を作った」。実際の感覚は、相手の言葉やプレゼントによって、その日がうれしい一日に変わったということです。

Your message made my day!
あなたのメッセージのおかげで、今日は最高の一日になったよ!

3.make+人+動詞は「人にその行動をさせる」

makeの後ろに「人+動詞」を置くと、その人に行動を起こさせる表現になります。

  • He made me laugh.:彼は私を笑わせた
  • The movie made me cry.:その映画を観て泣いた
  • My boss made me work overtime.:上司に残業させられた
  • She made me pay the bill.:彼女は私に代金を払わせた

ここでも、makeが人に働きかけ、laughcryworkpayという行動を生み出しています。

形は make+人+動詞の原形made me to cry のようにtoを入れない点には注意してください。

また、この形のmakeには「そうさせる力が働いた」というニュアンスがあります。強制だけとは限りません。面白くて思わず笑った、感動して泣いた場合にも自然に使えます。

4.make senseは「意味や筋道が成立する」

That makes sense. は、英会話でとてもよく耳にする表現です。「なるほど」「それなら筋が通るね」という意味になります。

senseには「感覚」だけでなく「意味・道理・筋道」といった意味があります。そのsenseがmakeによって成立する。つまり、話を聞いて頭の中で意味のある形ができたイメージです。

  • That makes sense.:なるほど。それなら筋が通るね
  • It doesn’t make sense.:それは筋が通らない
  • Does that make sense?:意味は分かりますか?/伝わっていますか?

なお、主語がThatなら現在形はmakesです。That’s make sense.ではなく、That makes sense.が自然な形です。

Do you understand?が相手の理解力を直接確認する響きになりやすいのに対し、Does that make sense?は「今の説明、意味のある形になってる?」と自分の説明側に視点を置けます。仕事でもレッスンでも使いやすい表現です。

5.make sureは「確かな状態を作る」

sureは「確かな、間違いない」。そこへmakeがつくと、曖昧な状態に手を加えて、確実な状態を生み出す感覚になります。

  • I just want to make sure.:ちょっと確認したいだけです
  • Make sure the door is locked.:ドアに鍵がかかっているか確認して
  • Please make sure to turn off the lights.:必ず電気を消してください

「確認する」「必ず〜する」と日本語訳が変わっても、英語の中身は同じです。確認や行動によって、sureな状態を作る。そう捉えると迷いません。

6.make itは「目標としていた状況を成立させる」

make itも、日本語訳だけでは正体が見えにくい表現です。

  • I made it!:やった!/間に合った!/うまくいった!
  • We can make it.:私たちならできる
  • I can’t make it tonight.:今夜は行けない/都合がつかない
  • Did you make it?:間に合った?/うまくいった?

itは、その場で目標にしていることや成立させたい状況です。電車に間に合う、会場に到着する、難しい仕事をやり遂げる、約束の場へ参加する。具体的な意味は文脈で変わります。

でも中心は、「目指していたitを現実のものにする」。だから「間に合う」「成功する」「参加できる」と訳が変わっても、makeの感覚は変わりません。

7.make clear、make fun of、make upもコアから理解する

make it clear:はっきりした状態にする

Let me make it clear.
はっきり言わせてください。

Let’s make this clear.
この点をはっきりさせましょう。

曖昧なitやthisをclearな状態へ変える。make+人+形容詞と同じ発想です。

make fun of:からかう

Don’t make fun of me.
私をからかわないで。

Are you making fun of me?
私のこと、からかってる?

これはまとまりで覚えたい表現ですが、誰かをfunの対象にして面白がる状況を作る、と捉えるとmakeらしさも見えてきます。

make up:作り上げる・埋める・関係を修復する

I’ll make it up to you.
埋め合わせするよ。

They made up after the argument.
二人は口論のあと仲直りした。

make upには複数の意味がありますが、欠けたものを補って一つの状態にする、関係を作り直すという感覚があります。なお、「人と仲直りする」なら make up with someone、「人に埋め合わせる」なら make it up to someone が自然です。

makeとdoは何が違う?

ここまで読むと、次に気になるのがdoとの違いやと思います。

ざっくり言えば、makeは結果や新しい状態を生み出すことに意識が向き、doは活動・作業・役割を実行することに意識が向きます。

  • make dinner:夕食という完成物を生み出す
  • do the dishes:皿洗いという作業を行う
  • make a decision:決断という結果を出す
  • do my homework:宿題という課題を行う

ただし、英語には長年使われて定着した組み合わせもあるので、コアイメージだけで全部を機械的に決めるのは危険です。コアイメージは丸暗記をゼロにする魔法ではなく、覚えた表現を整理し、初見の表現を理解しやすくする「頭の中の地図」です。

doの記事も公開しました。doのコアイメージを確認したうえで、makeとdoの違いを比較すると、結果と活動の使い分けがより明確になります。

動画で基本動詞の感覚を確認する

今回のmakeは、しゅみすけの基本動詞解説動画ともあわせて見ると、耳とイメージの両方から定着しやすくなります。

YouTubeで動画を開く

まとめ:makeは「作る」ではなく、変化の矢印で考える

makeのコアイメージは、材料・状況・人に手を加えて、新しい結果や状態を生み出すです。

  • make a decision:決断という結果を生み出す
  • make me happy:私を幸せな状態にする
  • make me laugh:私に笑うという行動を起こさせる
  • make sense:意味や筋道が成立する
  • make sure:確かな状態を作る
  • make it:目標としていた状況を成立させる

英会話で本当に使う単語は、必ずしも難しい単語ではありません。have、take、get、makeのような短い基本動詞を、自分の場面で自在に動かせるかどうかです。

これまでの基本動詞もまとめて整理したい方は、英会話で重要なhave・take・getの違いも読んでみてください。個別の記事では、haveのコアイメージtakeのコアイメージgetのコアイメージを詳しく解説しています。

「意味は分かるのに、会話になると出てこない」「自分の場合はどの表現を練習すればいいか分からない」という方は、知識より先に練習設計を見直したほうが早いこともあります。

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