makeとdoは、どちらも日本語では「する」「作る」と訳されることがあります。
make dinnerは「夕食を作る」。do the cookingは「料理をする」。
make a planは「計画を立てる」。do the planningも「計画を立てる作業をする」。
日本語だけを見ると、どちらを使ってもよさそうですよね。しかし、英語では見ているところが違います。
結論からいうと、使い分けの中心はこれです。
- make=手を加えて、新しいモノ・結果・状態を生み出す
- do=活動・作業・役割を実行する
完成した結果を見るならmake。行っている活動を見るならdo。
この一本の軸を持つと、丸暗記していた表現がかなり整理されます。今回は、しゅみすけの基本動詞シリーズとして、makeとdoの違いを実際の英会話で使える形にまとめます。
makeとdoの違いは「結果」か「活動」か

makeとdoを選ぶときは、日本語の「作る・する」を英訳しようとするのではなく、話し手がどこを見ているのかを考えます。
材料や状況に手を加え、その前にはなかった結果が生まれるならmakeです。
一方、家事・仕事・運動・義務など、すでに中身のある活動へ入り、実際に行うならdoです。
| make | do | |
|---|---|---|
| 中心 | 結果を生み出す | 活動を実行する |
| 意識 | 完成物・変化・成立 | 作業・過程・役割 |
| 代表例 | make dinner make a decision make money |
do the cooking do my homework do business |
これを頭の中では、次のように短く置いておくと便利です。
make=結果の矢印
do=活動のスイッチ
1.make dinnerとdo the cookingの違い
まずは、同じ料理の場面で比較してみましょう。
I’ll make dinner tonight.
今夜は私が夕食を作るよ。
ここでは、夕食という完成したものを生み出すことに意識があります。材料へ手を加え、食べられる夕食が出来上がる。だからmakeです。
I’ll do the cooking tonight.
今夜は私が料理をするよ。
こちらは、料理という家事・担当を引き受けて実行することに意識があります。何を完成させるかより、「料理の作業は私がやる」という役割の話です。
場面は同じでも、見ている場所が違います。
- make dinner:夕食という結果を見る
- do the cooking:料理という活動を見る
「料理ならmake」「家事ならdo」とだけ暗記するより、この視点の違いを理解したほうが応用できます。
2.make a planとdo the planningの違い
計画にも、出来上がった計画と、計画を立てる作業があります。
We need to make a plan.
計画を立てる必要があります。
まだ計画がない状態から、話し合いや検討を経て、一つの計画を成立させる。新しい結果が生まれるのでmakeです。
I’ll do the planning.
計画を立てる作業は私がやります。
こちらは、情報を集める、日程を考える、手順を整理するといった一連の作業を担当するイメージです。
- make a plan:計画という成果物を作る
- do the planning:計画に必要な作業を行う
同じ違いは、make a presentationとdo a presentationにも見られます。
I’m making a presentation.なら、資料やスライドを作成している意味になりやすい。
I’m doing a presentation tomorrow.なら、明日プレゼンを行う・担当する意味になります。
3.make moneyとdo businessの違い
仕事の場面でも、結果を見るmakeと、活動を見るdoの違いが表れます。
The company made a lot of money last year.
その会社は昨年、大きな利益を上げました。
moneyという成果を生み出したのでmakeです。
We do business with companies in Japan.
私たちは日本企業と取引しています。
businessという事業・取引活動を行っているのでdoです。
- make money:お金・利益という結果を生む
- do business:事業・取引という活動を行う
make a profit、make a saleも同じで、利益や売上という結果が成立しています。
一方、do some work、do a jobは、仕事や役割を実行しています。
4.make an effortとdo my bestの違い
「頑張る」に近い表現も比較できます。
You need to make an effort.
努力する必要があります。
努力というものを生み出し、目に見える形で示す感覚があります。「もっと努力を出して」というニュアンスです。
I’ll do my best.
最善を尽くします。
自分にできるbestを、実際の行動として遂行する。こちらは活動側を見ています。
- make an effort:努力という働きかけを生み出す
- do my best:自分の最善を実行する
日本語ではどちらも「頑張る」と訳せますが、英語の中にある絵は同じではありません。
5.make a mistakeとdo damageの違い
良くない結果にもmakeが使われます。
I made a mistake.
間違えました。
自分の行動によって、mistakeという新しい結果を生み出したと見ています。
では、なぜdamageはdo damageなのでしょうか。
The storm did a lot of damage.
その嵐は大きな被害をもたらしました。
do damageは、damageという害・作用を対象へ及ぼす表現です。結果らしく見えるため迷いやすいのですが、英語では「害を与える働きをする」という組み合わせが定着しています。
ここで大事なのは、コアイメージだけですべてを予言しようとしないことです。
コアイメージは表現を整理する地図ですが、実際によく使われる単語同士の組み合わせ=コロケーションも一緒に覚える必要があります。
頻出表現を「結果」と「活動」で整理する
makeを使う頻出表現
- make a decision:決断する
- make a plan:計画を立てる
- make a mistake:間違える
- make money:お金を稼ぐ
- make progress:進歩する
- make a difference:違い・変化を生む
- make a promise:約束する
- make an appointment:予約・約束を取り付ける
- make sure:確実な状態にする
- make sense:意味・筋道が成立する
すべてに共通するのは、何かが成立したり、新しい結果・状態が生まれたりすることです。
会話で単独に近い形で「なるほど」と返すなら、Makes sense.もよく使われます。文の中なら、That makes sense.やIt doesn’t make sense.の形になります。
doを使う頻出表現
- do my homework:宿題をする
- do the dishes:皿洗いをする
- do the laundry:洗濯する
- do some work:仕事をする
- do business:取引・事業を行う
- do research:調査・研究をする
- do exercise:運動する
- do my best:最善を尽くす
- do someone a favor:人の頼みを聞く
- do a good job:良い仕事をする
こちらは、作業・課題・役割・ルーティンを実際に行う表現が中心です。
makeかdoか迷ったときの3ステップ
会話中に迷ったら、次の順番で考えてみてください。
ステップ1:何か新しいものが生まれるか?
モノ、決断、計画、変化、関係、状態など、その前にはなかったものが成立するならmakeが有力です。
make a decision / make friends / make me happy
ステップ2:すでにある活動・義務を実行するか?
家事、仕事、宿題、運動、研究など、活動の中へ入って実際に行うならdoが有力です。
do the laundry / do my job / do research
ステップ3:最後はまとまりで確認する
英語には、長年使われて定着した組み合わせがあります。
「コアイメージ的にはこちらでもよさそう」と感じても、ネイティブが通常使う組み合わせを優先します。
たとえば、make homeworkではなくdo homework、do a mistakeではなくmake a mistakeです。
コアイメージで理解し、コロケーションで確定する。
これが、丸暗記だけにも、理屈だけにも偏らない覚え方です。
makeとdoのミニ練習問題
次の空欄には、makeとdoのどちらが入るでしょうか。
- I need to ___ a decision.
- Can you ___ me a favor?
- She always ___ her best.
- We’re ___ good progress.
- I have to ___ the laundry.
- Let’s ___ a plan.
- He ___ a mistake yesterday.
- We ___ business in Asia.
答え
- make a decision
- do me a favor
- does her best
- making good progress
- do the laundry
- make a plan
- made a mistake
- do business
答えを見て終わるのではなく、「これは結果か、活動か」を一つずつ確認すると、次の表現にも応用しやすくなります。
makeとdoは同じ場面でも視点によって変わる
最後に、makeとdoは「この場面では必ずどちらか一方」と単純に分かれるわけではありません。
料理という同じ場面でも、夕食という結果を見るならmake dinner、担当する活動を見るならdo the cookingです。
計画という同じ場面でも、計画の成立を見るならmake a plan、作業工程を見るならdo the planningです。
英語は、現実をどの角度から切り取るかで動詞が変わります。
ここが分かると、「日本語ではどちらも“する”なのに、なぜ?」という疑問が、「なるほど、見ている場所が違うのか」に変わります。
make単体を詳しく確認したい方は、makeのコアイメージは「作る」ではないへ。do単体は、doのコアイメージは「する」ではないで解説しています。
動画で基本動詞の感覚を確認する
makeとdoを含む基本動詞は、日本語訳の一覧より、場面とコアイメージを何度も動かして身につけるのがおすすめです。
まとめ:makeは結果、doは活動
- make:手を加えて、新しいモノ・結果・状態を生み出す
- do:活動・作業・役割を実行する
make dinnerとdo the cooking。make a planとdo the planning。
同じ場面でも、完成した結果を見るのか、行っている活動を見るのかで選ぶ動詞が変わります。
ただし、最後は実際に使われる組み合わせも確認すること。コアイメージで理解し、コロケーションで確定するのがポイントです。
have・take・getもまとめて整理したい方は、英会話で重要なhave・take・getの違いもあわせて読んでみてください。
基本動詞の意味は理解できても、実際の会話になると出てこない。自分の仕事や日常では、どの表現を練習すればいいのか分からない。そんな場合は、知識を増やすだけでなく、自分の場面に合わせて練習を設計する必要があります。
知っている英語を「使える英語」に変えたい方へ
be:RIZEでは、現在地と目標を確認し、仕事や生活に合わせた英語学習プランを一緒に設計しています。



