mayを「〜かもしれない」「〜してもよい」という2つの意味で暗記していませんか? この覚え方だと、推量と許可が頭の中で別々になり、会話のたびに日本語訳を探すことになります。
mayのコアイメージは、「ふわりと開いた扉」です。ひと言でいえば、「開いてるで」。進める道が閉ざされておらず、そちらへ行ける余地が残っています。この一枚のイメージから、許可も推量も自然につながります。
この記事では、mayの許可・推量・否定・疑問文を、しゅみすけが動画で解説している「距離感・確信の強さ・圧」という視点から整理します。助動詞全体の位置関係から理解したい方は、先に英語の助動詞をコアイメージで理解する総合ガイドをご覧ください。
mayのコアイメージは「ふわりと開いた扉」

真っ暗な部屋に、半分だけ開いた扉があります。その向こうから光が漏れている。扉は閉まっていないので、向こう側へ進む余地はあります。しかし、必ず進むと決まったわけでもありません。
この「道は開かれている」という感覚がmayです。話し手が相手のために扉を開ければ「許可」になり、未来の出来事へ向かう扉が開いていれば「可能性・推量」になります。日本語訳は違っても、英語の感覚は同じです。
| 観点 | mayの感覚 |
|---|---|
| コアイメージ | ふわりと開いた扉 |
| ひと言で | 「開いてるで」 |
| 圧 | ほぼゼロ |
| 確信 | 半々くらい。可能性はあるが確定ではない |
| 主な働き | 許可・推量 |
確率を厳密な数字で覚える必要はありません。大切なのは、willのような「決めて進む」強さでも、mustのような「これしかない」という圧でもなく、選択肢のひとつとして道が開いていると感じることです。
mayの「許可」|相手のために扉を開ける
You may enter this room.
この部屋に入ってもいいですよ。
話し手が、相手に対して「この部屋へ進む扉を開けておきます」と伝えています。これが学校文法でいう「許可」です。命令して中へ入らせるのではなく、入るという選択肢を認めています。
mayの許可は、日常のくだけた「いいよ」よりも、少し改まった響きを持つことがあります。規則や案内、丁寧な応対などで使われやすい表現です。
May I …? は「私が進む扉は開いていますか?」
May I ask you a question?
質問してもよろしいですか?
May I …? は、相手に「私が〜する道を開けてもらえますか」と丁寧に確認する表現です。canが持つ「いける」という可能性よりも、相手の許可を尊重する距離感が前に出ます。
May I come in?
入ってもよろしいですか?
May I use your phone?
お電話をお借りしてもよろしいですか?
ただし、友人同士の会話ではCan I …?のほうが自然な場面も多くあります。mayが間違いなのではなく、mayは一段改まった扉のノック、canはもっと身近な「いける?」という感覚です。canそのものはcanのコアイメージ解説で詳しく整理しています。
mayの「推量」|その未来へ進む扉が開いている
It may rain tomorrow.
明日は雨が降るかもしれません。
「雨が降る未来」へ向かう扉が開いています。晴れる可能性も残っているため、雨になると確定してはいません。ただし、雨というルートは十分に現実的です。
She may come later.
彼女はあとで来るかもしれません。
This plan may work.
この計画はうまくいくかもしれません。
He may know the answer.
彼は答えを知っているかもしれません。
いずれも、話し手は断定していません。しかし、単なる空想でもありません。「そちらへ行く扉が開いている」と見ているため、可能性のある判断としてmayを置いています。
may notの意味は文脈で変わる
may notには、大きく分けて「〜しないかもしれない」と「〜してはいけない」の2つの読み方があります。ここでも、別々の意味を丸暗記する必要はありません。どの扉が開いていて、どの扉が閉じられているかを見ます。
推量のmay not
She may not come to the party.
彼女はパーティーに来ないかもしれません。
「彼女が来ない未来」への扉が開いています。mayが否定されて「可能性がない」という意味ではありません。否定されているのは後ろの動詞comeです。つまり、may + not comeで「来ない可能性がある」と捉えます。
禁止のmay not
You may not enter this area.
この区域に入ってはいけません。
許可を与える立場の話し手が、相手に対して「この先の扉は開いていません」と伝えています。掲示や規則など、改まった文脈では禁止の意味になります。
同じmay notでも、主語・動詞・場面を見れば判別できます。「彼女は来ないかも」は推量、「あなたは入ってはいけない」は許可の否定です。文章だけを切り離さず、誰がどの扉を管理しているのかを意識しましょう。
mayと似た助動詞との違い
mayとcanの違い
どちらも許可に使えますが、感覚の出発点が異なります。
- can:内に力や条件があり「いける」
- may:進める扉が「開いている」
Can I leave early? は日常的な「早く帰ってもいい?」、May I leave early? は相手の判断を丁寧に仰ぐ「早く退出してもよろしいでしょうか」に近づきます。
mayとwillの違い
It may rain. は雨への扉が開いているだけですが、It will rain. は話し手が雨になるルートへ強く矢印を向けています。mayは可能性、willは話し手の見込みがより強い表現です。willの感覚はwillのコアイメージ解説で確認できます。
mayとmightの違い
mayが「ふわりと開いた扉」なら、mightはそこからさらに現実との距離を取った、細い糸のような可能性です。
- It may rain.:雨になる可能性は十分ある
- It might rain.:雨になるかもなあ。可能性はより控えめ
ただし、実際の会話ではmayとmightの確率差がいつも厳密に固定されるわけではありません。まずは「mightのほうが一歩遠い」という距離感を持てば十分です。詳しい比較は、今後の「mayとmightの違い」の記事で掘り下げます。
mayを会話で使うための練習
mayを定着させるには、日本語訳を当てる練習よりも、場面を見て「どの扉が開いているか」を言葉にする練習が効果的です。
- 許可を丁寧に求める場面をひとつ思い浮かべる
- 起こるかどうか半々くらいの予定をひとつ選ぶ
- それぞれをMay I …? と … may …で声に出す
たとえば、職場ならMay I add one point?(一点付け加えてもよろしいですか)、予定ならThe meeting may finish early.(会議は早く終わるかもしれません)と作れます。
自分の生活に近い文を3つ作り、扉が開く場面を頭に浮かべながら音読してみてください。助動詞は知識だけでなく、場面と温度感を結びつけることで会話に出やすくなります。
mayに関するよくある質問
mayは「たぶん」という意味ですか?
日本語では「〜かもしれない」と訳せますが、本質は「その可能性への扉が開いている」です。「たぶん」という単語に置き換えるより、確定ではないが現実的な道がある、と捉えるほうが他の用法にもつながります。
May I …? は古い表現ですか?
古くて使えない表現ではありません。丁寧・改まった響きがあり、接客、ビジネス、初対面などで自然に使えます。親しい間柄の日常会話ではCan I …?が選ばれやすい、という場面差があります。
mayの後ろはどんな形ですか?
mayの後ろには動詞の原形を置きます。三人称単数の-sやtoは付けません。She may comesやShe may to comeではなく、She may comeです。
まとめ|mayは「開いてるで」
- mayのコアイメージは「ふわりと開いた扉」
- 許可は、相手が進むための扉を開けること
- 推量は、ある未来へ進む扉が開いていること
- 圧はほぼなく、確定ではないが可能性は残っている
- may notは「来ないかもしれない」と「してはいけない」を文脈で見分ける
mayを見たら、日本語訳を探す前に、半分開いた扉を思い浮かべてください。「許可」と「推量」がひとつにつながり、英文を感覚的に処理しやすくなります。
この記事の内容を動画でまとめて確認したい方は、しゅみすけの「助動詞・準助動詞」コアイメージ総集編もご活用ください。動画で詳しく解説しているしゅみすけ自身が英語コーチングも担当しています。学び方を自分用に組み直したい方は、英語コーチングを受ける前に知っておきたいことも参考にしてみてください。



