thenのコアイメージは、「文脈で示された時点・条件を受けて、そこから次へ進む」です。
thenは「その時」「それから」「それなら」と訳されます。一見すると三つの別の意味に見えますが、どれも前に示された情報をいったん受け取り、その地点を基準に次を示す働きでつながっています。
I lived in Osaka then.では、すでに話題に出た時点を受けて「その時」。Finish your work, then call me.では、仕事を終える段階を受けて「それから」。If you’re tired, then take a break.では、疲れているという条件を受けて「それなら」です。
この記事では、thenのコアイメージ、時間・順序・条件への意味の広がり、品詞と語順、nowとの違い、after・nextとの使い分け、back then・since then・until then・then againなどの定番表現を例文と図解で解説します。
しゅみすけ
thenのコアイメージ|示された地点を受けて、そこから次へ
thenは、話し手の現在を直接指す言葉ではありません。会話や文章の中ですでに示された時点、出来事、条件を指し返します。そして必要に応じて、その地点から次の出来事や結論へ進みます。
- I was a student then.
その時、私は学生でした。 - We had dinner, and then we watched a movie.
夕食を取り、それから映画を見ました。 - If that’s true, then we need a new plan.
それが本当なら、新しい計画が必要です。
最初の文は時点を指し返すだけです。二つ目は最初の出来事を足場に次へ進み、三つ目は条件を足場に結論へ進みます。「前の情報を受ける」という共通点を押さえると、訳語を別々に丸暗記する必要がありません。
thenの3つの意味|その時・それから・それなら

1.示された時点を指す「その時・当時」
過去や未来のある時点がすでに示されているとき、thenはその時点を指します。
- I was living in London then.
当時、私はロンドンに住んでいました。 - Things were different then.
その頃は事情が違いました。 - I’ll be free at three. Call me then.
3時には空いています。その時に電話してください。
thenは過去専用ではありません。Call me then.のように、未来に示された3時も指せます。重要なのは「過去か未来か」ではなく、文脈内ですでに示された時点を受けていることです。
2.出来事を次へ進める「それから・その次に」
出来事Aを受けてBへ進むとき、thenは順序を示します。
- First, open the file. Then, click “Save.”
まずファイルを開き、それから「保存」をクリックしてください。 - She smiled and then walked away.
彼女は微笑み、それから立ち去りました。 - Finish your homework, then you can play.
宿題を終えなさい。そうしたら遊んで構いません。
単なる時系列だけでなく、「Aが済めばBが可能になる」という結果も表せます。出来事の順番を明示するため、手順説明や予定の話で便利です。
3.条件を受けて結論へ進む「それなら・そうすると」
相手の発言やif節を受け、自然な結論・提案を出すthenです。
- “I’m tired.” “Then let’s take a break.”
「疲れました」「それなら休憩しましょう」 - If you don’t need it, then give it to me.
必要ないなら、それを私にください。 - So what happens then?
それでは、その場合どうなりますか?
if … then …は「もしAなら、その条件を受けてB」です。英語ではthenを省略してIf you’re ready, let’s start.とも言えますが、thenを入れると条件から結論へのつながりが明確になります。
thenの品詞と語順
thenは主に副詞ですが、名詞に近い使い方や形容詞的な用法もあります。基本は文頭・文中・文末に置けます。
文末|示された時点を指す
- I didn’t know her then.
その頃、私は彼女を知りませんでした。 - See you then.
では、その時に会いましょう。
文末のthenは「いつ?」への答えになりやすく、すでに示された日時や時期を指します。
文頭|次の段階・結論を目立たせる
- Then we went home.
それから私たちは帰宅しました。 - Then what should we do?
それなら、どうすればよいですか? - Then let’s begin.
それでは始めましょう。
文頭では、前の内容から新しい段階へ進む合図が強くなります。会話でThen?と一語だけ言えば「それで?」「それからどうなったの?」と続きを促せます。
動詞の前後|出来事の順序を組み込む
- She then explained the problem.
彼女はそれから問題を説明しました。 - He checked the number and then called the customer.
彼は番号を確認してから顧客へ電話しました。
文中のthenは少し説明的で、書き言葉や手順の記述にも適しています。and thenは会話で特によく使われます。
名詞を前から説明するthe then …
- the then president
当時の大統領 - the then manager
当時の責任者
このthenは「その当時の」という形容詞的な働きです。日常会話より、報道・歴史説明・ビジネス文書で見られます。
thenとnowの違い|現在地点と文脈上の時点

nowは話し手がいる現在、thenは文脈で示された「その時」です。
- I live in Tokyo now.
今は東京に住んでいます。 - I lived in Osaka then.
当時は大阪に住んでいました。 - I’ll finish work at six. I can call you then.
6時に仕事を終えます。その時なら電話できます。
nowのコアイメージは「時間の流れに置く現在地点」です。thenは現在から遠いという意味ではなく、話の中で指定された地点を指します。その地点が未来でもthenを使えます。
thenとafter・nextの違い
thenとafter|指し返すか、後ろに基準を置くか
thenは前の文脈を受けて「それから」。afterは前置詞・接続詞として、後ろに基準となる名詞や節を置けます。
- We had dinner, and then we left.
夕食を取り、それから出発しました。 - We left after dinner.
夕食後に出発しました。 - We left after we finished dinner.
夕食を終えたあと出発しました。
× then dinnerのように、thenの直後へ基準の名詞を置くことはできません。
thenとnext|流れを受けるか、次の項目を指定するか
thenは前の出来事とのつながりを示します。nextは「次の人・物・時」そのものを指定したり、次の手順を示したりします。
- We talked and then had lunch.
話をして、それから昼食を取りました。 - Next, add the sugar.
次に砂糖を加えてください。 - See you next week.
来週会いましょう。
手順ではThen,とNext,の両方が使えます。thenは前段階からの流れ、nextは項目の順番を意識させます。
thenを含む定番表現
back then|当時は
現在から過去を振り返り、その頃をひとまとまりの時期として示します。
- We didn’t have smartphones back then.
当時はスマートフォンがありませんでした。 - Life was simpler back then.
あの頃は生活がもっと単純でした。
since then|それ以来
thenが示す過去の地点を出発点に、現在までをつなぎます。
- I met her in 2020 and we’ve been friends since then.
2020年に彼女と出会い、それ以来ずっと友人です。
現在まで続くため、現在完了とよく組み合わさります。
until then|それまでは
thenが示す未来・過去の地点を終点として、その直前までの期間を示します。
- The meeting starts at three. I’ll work here until then.
会議は3時に始まります。それまではここで仕事をします。
場所の「この地点」を示すhereと、時点のthenが一緒に使われています。
now and then|時々
nowとthenという離れた時点に出来事が現れるイメージから「時々」になります。
- I go hiking now and then.
私は時々ハイキングへ行きます。
then again|とはいうものの・一方で
一度出した考えを受け、別の見方へ進み直す表現です。
- The hotel is expensive. Then again, it’s in a perfect location.
そのホテルは高いです。とはいうものの、立地は完璧です。
againの「もう一度同じ流れへ」が加わり、判断をもう一度見直します。
there and then|その場ですぐに
イギリス英語でよく見られ、場所thereと時thenを重ねて「その場、その時に即座に」と強調します。then and thereの語順も使われます。
しゅみすけ
thenでよくある間違い
thenを過去だけの言葉だと思う
thenは未来の指定時点も指せます。The train arrives at ten. I’ll meet you then.なら「10時に会いましょう」です。
thenとthanを混同する
thenは「その時・それから」、thanは比較の「〜より」です。
- Finish this, then take a break.
これを終えて、それから休憩してください。 - This is better than that.
これはあれより良いです。
発音は似ていますが、綴りと働きが異なります。
if節のthenを必須だと思う
If it rains, we’ll stay home.だけで自然です。thenを入れるIf it rains, then we’ll stay home.は、条件と結論のつながりを強調します。
after thenと言えばよいと思う
「その後」はafter thatまたはthenが一般的です。after thenも特定の文脈で使われることはありますが、基本表現としてはWe ate, and then we left. / After that, we left.を使うと自然です。
FAQ
thenの前にandは必要ですか?
必須ではありません。We ate, then we left.も可能ですが、会話ではWe ate, and then we left.が自然です。文を分けてThen we left.とも言えます。
Then?だけで会話できますか?
できます。話の続きを促す「それで?」「それから?」です。ただし声の調子によっては急かしているように聞こえるため、And then what happened?の方が柔らかい場合があります。
So thenとthenはどう違いますか?
So thenは「それでは・そういうわけで」と、前の情報から結論へ進む感覚を強めます。単独のthenにも「それなら」はありますが、soが因果関係を補強します。
thenは接続詞ですか?
基本的には副詞です。and thenのandが節をつなぎ、thenは順序を加えています。if … then …でも、ifが条件を作り、thenがその条件を受ける結論を示します。
練習問題
( )にthen、now、than、afterのいずれかを入れてください。
- I lived in Kyoto ( ).「当時、京都に住んでいました」
- Finish the form, and ( ) send it to me.「フォームを終え、それから送ってください」
- I work in Tokyo ( ).「今は東京で働いています」
- This plan is cheaper ( ) the other one.「この案はもう一つより安いです」
- We went home ( ) the meeting.「会議のあと帰宅しました」
解答を見る
- then
- then
- now
- than
- after
1は示された過去の時点、2は次の出来事、3は現在、4は比較、5は後ろの名詞the meetingを基準にするafterです。
まとめ|thenは前の情報を受けて次へ進む
thenのコアイメージは、「文脈で示された時点・条件を受けて、そこから次へ進む」です。
- 示された時点を指すと「その時・当時」
- 出来事を次へ進めると「それから」
- 条件を受けて結論へ進むと「それなら」
- nowは話し手の現在、thenは文脈で示された時点
- back then・since then・until thenは、その時点を見る方向が違う
- thenは副詞、thanは比較、afterは後ろに基準を置ける
thenを訳語の一覧としてではなく、「前に示された地点へいったん戻り、そこから話を進める矢印」と捉えると、時間・順序・条件の用法が一つにつながります。
thenは、限られた基本語で幅広く表現するBasic English 850語の一覧に含まれる重要語です。
Basic Englishの重要語をまとめて学ぶ:Basic Englishの重要語46選|コアイメージ総合ガイド
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