英会話で質問の意味は分かる。使えそうな単語や文法も知っている。それでも、いざ答えようとすると「何を話せばよいか分からない」と止まることがあります。
この状態は、必ずしも英語力だけの問題ではありません。日本語でも答える内容が決まっていないまま、同時に英単語と語順を探そうとしているため、処理量が大きくなっている可能性があります。
結論から言うと、英会話で話す内容が思いつかないときは、長い答えを考える必要はありません。日常の出来事なら「事実・感想・次の行動」、意見なら「結論・理由・具体例」の3つへ分け、一つの箱につき一文を作ると話しやすくなります。
この記事では、話題が出ない原因、内容を3文へ分ける二つのフレーム、質問別の例文、毎日10分の練習法を解説します。
話せないとき、すぐに英単語を増やそうとしなくても大丈夫です。まず「事実は何か」「どう感じたか」「次にどうするか」を決めます。伝える中身が小さく決まると、知っている英語を取り出しやすくなります。
英会話スクール「b わたしの英会話」・英語コーチング「be:RIZE」創業者
英会話で話す内容が思いつかない4つの原因
1.英語と内容を同時に考えている
質問を聞いた直後に、話題、単語、文法、発音をすべて同時に決めようとすると、頭の中の処理が混み合います。
What did you do this weekend? と聞かれたら、まず英語ではなく「家で映画を見た」という事実だけを選びます。その後で I watched a movie at home. と英語にします。
2.面白い話をしなければならないと思っている
日常会話では、特別な旅行や事件が必要なわけではありません。「仕事が忙しかった」「新しい店へ行った」「家で休んだ」といった普通の出来事で十分です。
相手が知りたいのは、完成された物語よりも、あなたが何をして、どう感じたかです。
3.一度に長い答えを作ろうとしている
日本語で詳しい説明を完成させ、それを一文の英語へ変えようとすると止まりやすくなります。まず一文を言い切り、次の短文を追加します。
英文の具体的な広げ方は、英会話で一文を長くする方法で解説しています。
4.質問を「正解を答えるテスト」と捉えている
What do you think? に唯一の正解はありません。「よく分からない」「一部は賛成」「自分の経験では違う」も立派な答えです。自分が確実に言える範囲を選びましょう。
英語を考える前に、伝える中身を3つへ分ける
どんな質問にも同じ型を当てはめる必要はありません。大きく二種類に分けると考えやすくなります。
| 質問の種類 | 3文フレーム | 代表的な質問 |
|---|---|---|
| 出来事・近況 | 事実→感想→次の行動 | What did you do? / How was your week? |
| 意見・好み | 結論→理由→具体例 | What do you think? / Which do you prefer? |
日常会話は「事実・感想・次の行動」で3文を作る
1文目|事実:何があったか
最初は出来事を一つだけ言います。
- I worked from home yesterday.
- I tried a new restaurant.
- I watched a documentary.
2文目|感想:どう感じたか
出来事に対する自分の反応を足します。
- It was convenient.
- The food was great.
- It was really interesting.
3文目|次の行動:これからどうするか
予定、希望、繰り返したいことを足すと、相手が次の質問をしやすくなります。
- I’ll probably work from home again on Friday.
- I want to go there with my family next time.
- I’m going to watch another episode tonight.
3文をつなげた例
I tried a new restaurant near my office. The pasta was really good. I want to go there again next week.
特別な出来事ではありませんが、場所・感想・次の予定があるため、相手は What kind of pasta did you have? や Who did you go with? と質問できます。
意見は「結論・理由・具体例」で3文を作る
1文目|結論:自分はどう思うか
最初に立場を短く示します。
- I think working from home is helpful.
- I prefer small teams.
- I’m not sure that’s a good idea.
2文目|理由:なぜそう思うか
because を使っても、新しい文で説明しても構いません。
- It saves commuting time.
- Communication is usually easier.
- It may be too expensive.
3文目|具体例:自分の経験や場面を一つ出す
- For example, I can start work one hour earlier at home.
- In my last project, we could make decisions quickly.
- We tried something similar last year, but it didn’t work well.
3文をつなげた例
I prefer small teams. Communication is usually easier. In my last project, five people could make decisions very quickly.
PREP法のように最後に結論を繰り返してもよいですが、短い日常会話では3文で止め、相手の反応を待っても自然です。
質問別|話す内容を3文へ変える例
What did you do this weekend?
- 事実:I stayed home and cooked.
- 感想:It was relaxing.
- 次の行動:I want to try a new recipe next weekend.
How was your day?
- 事実:I had three meetings today.
- 感想:I was tired, but they were productive.
- 次の行動:I’m going to finish the report tomorrow.
What kind of movies do you like?
- 結論:I like comedy movies.
- 理由:They help me relax.
- 具体例:I watched one with my husband last weekend.
Do you think AI is useful at work?
- 結論:Yes, I think it’s useful.
- 理由:It can save time on simple tasks.
- 具体例:For example, I use it to organize meeting notes.
本当に何も思いつかないときの5つの入口
話題が完全に空白になったら、次のどれか一つを選びます。
- 今:今見えるもの、今していること
- 直前:今日・昨日・週末にあったこと
- 感情:楽しい、疲れた、驚いた、安心した
- 次:今日の予定、週末の予定、次に試したいこと
- 相手:相手の発言から一語を拾って質問する
たとえば相手が I went hiking. と言ったら、山の名前を知らなくても Was it difficult?、Who did you go with?、Do you go hiking often? と広げられます。質問の返し方は英会話で質問を返す・話を広げる表現15選で確認できます。
「何もしていない週末」も話題になります。家で休んだ、疲れが取れた、来週は外出したい。この3文で十分です。話題の派手さではなく、自分の事実と感想を英語で取り出せることが練習になります。
英会話スクール「b わたしの英会話」・英語コーチング「be:RIZE」創業者
準備しすぎると台本から離れられなくなる
フリートーク前に内容を準備することは有効ですが、完成した英文を丸暗記すると、質問が少し変わっただけで答えられなくなることがあります。
準備するときは英文台本ではなく、次のような3語のメモにします。
- restaurant / delicious / go again
- three meetings / productive / report tomorrow
- comedy / relax / watched last week
メモを見て毎回少し違う英文を作ると、内容は保ちながら表現を選ぶ練習になります。オンライン英会話向けの準備はオンライン英会話のフリートークで何も話せないときの準備方法も参考にしてください。
毎日10分|話す中身を作る練習
- 2分:今日の出来事を一つ選ぶ
- 2分:事実・感想・次の行動を日本語の単語でメモする
- 2分:一つの箱につき短い英文を一文作る
- 2分:メモだけを見て3文話し、録音する
- 2分:一か所だけ簡単な表現へ直して言い直す
慣れたら、同じ話題を「結論・理由・具体例」でも話してみます。たとえば「在宅勤務をした」という出来事を、「在宅勤務は役立つと思う」という意見へ変えられます。
3文が安定したら、英語の1分間スピーチ練習法で5〜10文へ広げ、英語スピーキング大全の順番に沿って独り言や実際の会話へつなげましょう。
よくある質問
毎回同じ話題になっても大丈夫ですか?
大丈夫です。同じ出来事でも、感想、理由、次の行動を変えれば別の練習になります。繰り返し使う話題ほど、自分の発話語彙として定着しやすくなります。
日本語で内容を考えると和訳癖が残りませんか?
完成した日本語文を作るのではなく、「会議・疲れた・明日」のように場面と要点だけを選びます。日本語の文章を保持せず、各要点から短い英語を直接作るのが目的です。
3文以上話したいときはどうしますか?
新しい事実、理由、具体例を一つ足します。一文を複雑にするより、「もう一つの3文」を始める感覚で話題を広げる方が安定します。
まとめ|英語より先に、伝える中身を小さく決めよう
英会話で話す内容が思いつかないときは、語彙や文法の不足だけを疑う必要はありません。英語と内容を同時に作ろうとしている可能性があります。
- 日常の出来事:事実→感想→次の行動
- 意見や好み:結論→理由→具体例
- 本当に空白なら:今・直前・感情・次・相手から一つ選ぶ
一つの箱につき一文で十分です。まず今日の出来事を一つ選び、事実、感想、次の行動を短い英語で3文にしてみてください。
3文を話す途中で単語や数字を間違えたときは、短く訂正して会話へ戻る言い直し方を使うと、内容を捨てずに続けられます。






[…] 英語は出せても話す中身が思いつかない場合は、会話の内容を3文で組み立てる方法もあわせて使ってみてください。 […]