英語で話した後、相手の返答を聞いて「少し違う意味で伝わっている」と気づくことがあります。自分は予定について話したつもりなのに決定事項として受け取られた、反対ではなく懸念を伝えたのに提案全体を拒否したと思われた、といった場面です。
このとき、強く No, that’s wrong. と否定すると、相手の理解だけでなく相手自身を責めているように聞こえることがあります。大切なのは、相手の理解をすべて否定せず、共有できている部分を残しながら本当の意図へ軌道修正することです。
この記事では、That’s not quite what I meant.、What I mean is …、Don’t get me wrong. などの違いと、日常会話・仕事で誤解をやわらかく解く4ステップを解説します。
誤解が起きたときは、どちらかが悪いと決める必要はありません。英語では語彙、文化、前提、聞き取りなど複数の要因が重なります。二人で意味を合わせ直す作業だと考えると、落ち着いて話し直せます。
英会話スクール「b わたしの英会話」・英語コーチング「be:RIZE」創業者
英語が意図と違って伝わる4つの原因
一つの表現を強く受け取られた
I don’t like this plan. は、話し手が「一部が心配」と言いたかった場合でも、相手には計画全体への拒否として届くことがあります。評価語は、話し手と聞き手で強さの感覚がずれやすい表現です。
主語や否定の範囲が曖昧だった
We can’t finish it this week. が「今週は絶対不可能」なのか「今の人員では難しい」なのかで、相手の次の判断は変わります。否定した対象や条件を補う必要があります。
相手が自分の前提で空白を補った
短い英語には省略された情報があります。聞き手は自分の知識や状況から空白を埋めるため、文法的に正しくても違う理解へ進むことがあります。
言葉より先に態度が伝わった
表情、声の強さ、間の取り方によって、提案が命令に、質問が批判に聞こえる場合があります。単語の訂正だけでなく、意図や態度を説明することが必要です。
誤解を解く4ステップ|否定せずに軌道修正する
1|Not quiteでやわらかく止める
Not quite. は「完全にはそうではありません」「少し違います」という部分否定です。That’s not quite what I meant. と言えば、相手が間違っていると断定せず、自分の意図とのずれを示せます。
That’s not quite what I meant. I’m not against the idea.
私が言いたかったこととは少し違います。その案に反対しているわけではありません。
2|合っている部分を残す
相手の理解に合っている部分があれば、先に認めます。
- Yes, the schedule is a concern, but …
- You’re right about the cost. What I meant was …
- I see why you thought that.
最初に共通点を置くと、その後の訂正が対立ではなく補足として聞こえます。
3|本当の意図を一つの短文で言う
What I mean is … の後ろに、最も伝えたい内容を一つだけ置きます。誤解を解こうとして説明を増やしすぎると、新しい誤解が生まれます。
What I mean is, we need more time.
つまり、もう少し時間が必要だということです。
4|理解が合ったか確認する
最後に Does that make sense?、Is that clearer?、Do you see what I mean? などで確認します。これは相手を試す質問ではなく、二人の理解が合ったかを見る質問です。
誤解を直す表現の違い
| 表現 | 役割 | 注意点 |
|---|---|---|
| That’s not quite what I meant. | 相手の理解との小さなずれを示す | 最も中立で使いやすい |
| What I mean is … | 本当の意図を明確にする | 後ろを短くする |
| What I meant was … | 先ほどの発言の意図を説明する | 過去の発言を振り返る |
| Don’t get me wrong. | これから誤解されやすい内容を補う | 突然使うと強く聞こえる場合がある |
| Let me clarify. | 情報や条件を明確にする | 仕事でも使いやすい |
| There seems to be a misunderstanding. | 認識のずれがあると示す | やや丁寧・事務的 |
場面別|英語の誤解を解く会話例
提案に反対していると思われた
A: So you don’t want to use this plan?
B: That’s not quite what I meant. I like the plan. I’m just worried about the deadline.
Bは計画全体への賛成を残し、懸念が期限だけだと範囲を限定しています。
予定を確定事項だと思われた
A: Okay, I’ll book the hotel for Friday.
B: Sorry, let me clarify. Friday is one option. We haven’t decided yet.
one option と haven’t decided yet で、候補と決定を区別しています。
相手への批判だと思われた
A: Are you saying I made a mistake?
B: No, I’m not blaming you. What I mean is, we need to check the process.
人ではなく仕組みを確認したい、と対象を言い直しています。
日常会話で好みを誤解された
A: You don’t like Japanese food?
B: Oh, no. I love Japanese food. I just don’t eat raw fish.
広いカテゴリーを肯定し、例外だけを示すと短く誤解を解けます。
誤解を解くときほど、難しい英語を使う必要はありません。「全部ではない」「今ではない」「人ではなく仕組み」のように、違う範囲を短く示す方が伝わります。
英会話スクール「b わたしの英会話」・英語コーチング「be:RIZE」創業者
Don’t get me wrongはいつ使う?
Don’t get me wrong. は「誤解しないでください」という意味ですが、すでに起きた小さな誤解を直すより、これから言う内容が強く聞こえそうなときの前置きに向いています。
Don’t get me wrong. I like working here, but I need a better work-life balance.
相手がすでに話した理解をやわらかく直すなら、That’s not quite what I meant. の方が中立です。
自分の言い間違いと、相手の誤解は分けて考える
曜日や数字を間違えたなら、自分の発言の一部を差し替えます。詳しくは英会話で言い間違えたときの言い直し方で解説しています。
今回のように、発言そのものより相手が作った意味がずれている場合は、相手の理解を聞き、共通点を残し、意図を言い直します。訂正と誤解修復では、戻す対象が違います。
誤解を減らすために最後へ条件を一つ足す
短い発言の後ろへ、範囲・条件・理由を一つ足すだけでも誤解は減ります。
- Not now.:今ではない
- Only for this project.:この案件だけ
- With the current schedule.:現在の日程では
- I’m worried about the cost, not the idea.:案ではなく費用が心配
短い文へ情報を足す方法は英会話で一文を長くする5ステップも参考にしてください。
毎日5分|誤解を解く練習
- 自分の意見を短い一文で言う
- 相手がしそうな誤解を一つ考える
- That’s not quite what I meant. で止める
- 合っている部分を一つ残す
- What I mean is … で本当の意図を一文にする
例:I don’t want to change the plan. → 「変更全部に反対」と誤解された想定 → I’m not against every change. What I mean is, we shouldn’t change the deadline.
よくある質問
You misunderstood me.は使えますか?
意味は通じますが、「あなたが誤解した」と原因を相手へ置くため、状況によっては責める響きがあります。まずは That’s not quite what I meant. や Maybe I wasn’t clear. が安全です。
Does that make sense?は失礼ではありませんか?
通常は問題ありません。ただし強い口調では「分かりますか?」という評価に聞こえます。やわらかく言うか、Is that clearer?、Did I explain that clearly? と自分の説明側へ焦点を置けます。
説明しても伝わらないときはどうしますか?
同じ文を繰り返さず、例を一つ出す、対象を指す、比較する、条件を限定するなど説明の方向を変えます。言葉が出ないときは知っている基本単語で説明する完全ガイドも使えます。
まとめ|相手を否定せず、二人の意味を合わせ直そう
英語で誤解されたときは、強い否定から始める必要はありません。
- That’s not quite what I meant. でやわらかく止める
- 相手の理解で合っている部分を残す
- What I mean is … で意図を一文にする
- 最後に理解が合ったか確認する
誤解は会話の失敗ではなく、意味を調整する途中の状態です。相手を訂正するのではなく、二人の共通理解を作り直す感覚で伝え直しましょう。
関連:相手の理解をその場で修正したいのに話が続いているときは、英語で失礼なく話に入る表現を使って修復の入口を作れます。






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