「今から出かけるところ」「もうすぐ雨が降りそう」「彼女は泣き出しそう」。このように、何かが起こる直前を表すのがbe about toです。
学校英語では「まさに〜しようとしている」と習いますが、日本語訳だけでは、be going toやwillとの違いが見えにくいかもしれません。
be about toのコアイメージは、「まさに、動き出す直前」です。まだ動作は始まっていない。しかし、境界線のすぐ手前まで来ていて、次の瞬間には始まりそう。この距離感をつかむと、過去形の“was about to”や、少し特殊な“not about to”まで自然につながります。
この記事では、be about toの意味・作り方・時制・否定文・疑問文に加え、willやbe going toとの違い、よく使う例文まで詳しく解説します。助動詞・準助動詞全体を整理したい方は、英語の助動詞・準助動詞をコアイメージで理解する総合ガイドもあわせてご覧ください。
be about toの意味とコアイメージ
be about to+動詞の原形で、「まさに〜しようとしている」「今にも〜しそう」という意味になります。
I’m about to leave.
今まさに出かけるところです。
この文で、まだ話し手は出発していません。しかし、荷物を持ち、靴を履き、ドアに手をかけているような段階です。出発という動作の一歩手前まで来ています。
したがって、be about toの中心は単なる未来ではありません。現在と次の動作との距離がほとんどないことです。
しゅみすけの助動詞動画では、willよりさらに現在に近い「直前」の表現として整理しています。
なぜaboutで「直前」になるのか
aboutのコアイメージは、「対象とその周辺を取り巻く」です。“about five minutes”が「5分ぴったりではなく、その周辺」を表すように、aboutには対象のすぐ近くにいる感覚があります。
be about toでは、主語がto以下の動作の周辺、すぐ近くまで来ていると捉えられます。まだ動作そのものには入っていませんが、もう目の前です。
about自体のイメージを詳しく確認したい方は、aboutのコアイメージと意味・使い方も参考にしてください。前置詞aboutと準助動詞be about toが、同じ「周辺」という感覚でつながります。

be about toの基本形と文の作り方
形はシンプルです。
主語+be動詞+about to+動詞の原形
| 主語 | 形 | 例文 |
|---|---|---|
| I | am about to | I am about to start. |
| he / she / it | is about to | She is about to start. |
| you / we / they | are about to | They are about to start. |
be動詞は主語や時制に合わせて変化しますが、toの後ろには必ず動詞の原形を置きます。
× She is about to started the meeting.
○ She is about to start the meeting.
彼女はまさに会議を始めようとしています。
現在形:今まさに起ころうとしている
現在形のam/is/are about toは、話している時点で動作や変化が迫っていることを表します。
人が動作を始める直前
I’m about to call her.
今から彼女に電話するところです。We’re about to begin the lesson.
まもなくレッスンを始めるところです。He is about to get on the train.
彼は今まさに電車に乗ろうとしています。
準備や状況が整い、次の瞬間に動作が始まる場面です。“I’m about to call her.”なら、電話番号を表示し、発信ボタンを押す一歩手前のイメージです。
出来事や変化が起こる直前
It’s about to rain.
今にも雨が降りそうです。The movie is about to start.
映画がまもなく始まります。The battery is about to die.
バッテリーがもうすぐ切れそうです。
人の意図だけでなく、天候・機械・イベントなど、自然に起こる出来事にも使えます。空が急に暗くなった、開始のベルが鳴った、電池残量がほぼゼロになったなど、直前だと判断できる現在のサインがあります。
感情や反応が表に出る直前
She is about to cry.
彼女は今にも泣きそうです。He looks like he is about to laugh.
彼は今にも笑い出しそうに見えます。
涙をこらえている、口元が緩んでいるなど、感情が次の瞬間に表へ出そうな状態です。
just about toで「本当に今まさに」を強調する
be about toだけでも「直前」ですが、justを加えると、その近さをさらに強調できます。
I was just about to text you.
ちょうど今、あなたにメッセージを送ろうとしていたところです。Dinner is just about to be served.
夕食がまさに今、運ばれるところです。
特に“I was just about to …”は、相手から電話や連絡が来たときに「ちょうどこっちから連絡しようと思ってた!」と伝える定番表現です。
過去形was/were about to:そのとき、まさに直前だった
be動詞をwas/wereに変えると、過去のある時点で動作の直前だったことを表せます。
I was about to leave when the phone rang.
出かけようとしたそのとき、電話が鳴りました。
この形では、直前だった動作が別の出来事によって中断されたという文脈が非常によく使われます。
We were about to start when the power went out.
始めようとしたそのとき、停電しました。She was about to say something, but she changed her mind.
彼女は何か言いかけましたが、気が変わりました。I was about to fall asleep when I heard a noise.
眠りかけたとき、物音が聞こえました。
was about toは、「やろうと思っていた」という遠い計画ではありません。その時点ですでに開始寸前まで来ていたことを示します。
否定形not about toには2つの読み方がある
否定文は、be動詞の後ろにnotを置いてbe not about to+動詞と作ります。ただし、文脈によって意味が変わります。
単純に「今すぐ〜するところではない」
The train is not about to leave yet.
その電車はまだ今すぐ出発するところではありません。
これは直前ではない、という時間的な否定です。
I’m not about to …=「絶対に〜するつもりはない」
I’m not about to give up now.
ここで諦めるつもりはまったくありません。She is not about to apologize.
彼女は謝る気などありません。
このnot about toは、単なる「直前ではない」ではありません。そんな行動を取るつもりはないという強い拒否や意志を表す慣用的な使い方です。
“I’m not going to give up.”にも近いですが、“I’m not about to give up.”には「ここまで来て、今さらそんなことをするわけがない」という強い響きが出ることがあります。
疑問文:Are you about to …?
疑問文では、be動詞を主語の前に出します。
Are you about to leave?
もう出かけるところですか。Is the meeting about to start?
会議はもう始まるところですか。Were you about to say something?
何か言いかけましたか。
“Were you about to say something?”は、相手が話し始めかけて止まったときに自然に使える表現です。
be about toとbe going toの違い
どちらもこれから起こることを表しますが、時間的な距離が異なります。
| 表現 | コアイメージ | 時間の幅 |
|---|---|---|
| be going to | すでにある流れが未来へ進んでいる | 直後から比較的先の予定まで |
| be about to | 動作・出来事の境界線の直前 | すぐ後、まさに今 |
I’m going to leave this company next month.
来月、この会社を辞める予定です。I’m about to leave the office.
今まさにオフィスを出るところです。
be going toは、来月の計画にも使えます。一方、be about toは通常、今すぐ起こることです。そのため、“I’m about to leave next month.”のように遠い未来の時を表す語句と組み合わせると、特別な文脈がない限り不自然です。
be going toの「現在から未来へ向かう流れ」は、be going toの意味・使い方で詳しく解説しています。
be about toとwillの違い
willは、話し手が未来を見て「そうなる」「そうする」と確定ルートを引く感覚です。be about toは、未来に対する意志や予測よりも、現在の状態がすでに直前まで来ていることを描きます。
I’ll call her.
彼女に電話します。I’m about to call her.
今まさに彼女へ電話するところです。
“I’ll call her.”は、その場で「電話する」と決めた場面でも使えます。まだスマートフォンを手にしていないかもしれません。“I’m about to call her.”なら、すでに電話をかける一歩手前です。
willの核を確認したい方は、willのコアイメージと意味・使い方をご覧ください。
be about toと「もうすぐ」を表す表現の違い
| 表現 | ニュアンス | 例 |
|---|---|---|
| be about to | まさに直前 | The show is about to start. |
| soon | 近いうちに。幅がある | The show will start soon. |
| be going to | 予定・意図・根拠のある予測 | The show is going to start at seven. |
| be on the verge of | 重大な変化・状態の瀬戸際 | The company is on the verge of collapse. |
soonは数分後にも数日後にも使え、文脈によって時間の幅が変わります。be about toは、soonよりもさらに直前です。
会話でよく使うbe about toの例文
電話・連絡
I was about to call you.
ちょうどあなたに電話しようとしていました。I’m about to send the email.
今、そのメールを送るところです。
仕事・会議
The meeting is about to begin.
会議がまもなく始まります。We’re about to make an important decision.
私たちは今、重要な決定を下そうとしています。
日常生活
I’m about to have dinner.
これからちょうど夕食を食べるところです。The bus is about to leave.
バスがもう出発するところです。Be careful! The glass is about to fall.
気をつけて!そのグラスが今にも落ちそうです。
よくある間違い
be動詞を抜く
× I about to leave.
○ I am about to leave.
about toの前には、主語に合ったbe動詞が必要です。
toの後ろをing形にする
× She is about to crying.
○ She is about to cry.
toの後ろは動詞の原形です。
遠い未来の予定に使う
△ I’m about to travel to Canada next year.
○ I’m going to travel to Canada next year.
来年の予定は直前ではないため、通常はbe going toなどを使います。
「〜について」と同じ構造だと思う
“a book about English”のaboutは「英語について」ですが、be about to+動詞では「まさに〜するところ」というまとまりで働きます。toの後ろが名詞ではなく動詞の原形になる点にも注意しましょう。
be about toを使う練習
次の日本語を英語にしてみましょう。
- 今から家を出るところです。
- 今にも雨が降りそうです。
- 電話が鳴ったとき、寝ようとしていました。
- 彼女は今にも泣きそうです。
- 私はここで諦めるつもりはありません。
- 何か言いかけましたか。
解答例を見る
- I’m about to leave home.
- It’s about to rain.
- I was about to go to bed when the phone rang.
- She is about to cry.
- I’m not about to give up here.
- Were you about to say something?
動画で助動詞・準助動詞の距離感をつかむ
be about toは「未来表現」という分類だけで覚えるより、現在との距離がほぼゼロになった表現として捉えるほうが自然です。
しゅみすけの動画では、will・be going to・be about toを含む助動詞・準助動詞を、日本語訳ではなく距離感・確信・圧・状況からまとめて解説しています。
動画で解説しているしゅみすけは、be:RIZEの英語コーチングでも学習を担当しています。文法知識を増やすだけでなく、会話の瞬間に英語を直感的に選べるようになりたい方は、英語コーチングの無料カウンセリング前に知っておきたいことも参考にしてください。
be about toに関するよくある質問
be about toは何分後まで使えますか?
「何分以内」という厳密なルールはありません。状況から見て、動作や出来事がまさに始まろうとしていることが大切です。数秒後・数分後が典型ですが、イベントの規模によって感じ方は変わります。
be about toは未来形ですか?
これから起こることを表しますが、単純な未来というより、現在の時点ですでに直前の状態にあることを描く表現です。未来の予定全般にはbe going toやwillが適します。
not about toは「もうすぐ〜しない」ですか?
単純に「直前ではない」という場合もありますが、“I’m not about to …”は「〜するつもりなどない」という強い拒否を表すことがよくあります。文脈で判断しましょう。
was about toの後の動作は実行されましたか?
was about toだけでは、実際に行ったかどうかは確定しません。ただし、“I was about to leave when …”のような文では、別の出来事によって中断され、実行されなかったことを示す場合が多くあります。
まとめ:be about toは「動き出す直前」
be about toのコアイメージは、「まさに、動き出す直前」です。
- 基本形:be about to+動詞の原形
- 現在:次の瞬間に動作や出来事が始まりそう
- 過去:was/were about toで「まさに〜しようとしていた」
- just about to:直前であることをさらに強調
- not about to:「〜するつもりなどない」という強い拒否にもなる
- be going to:未来へ向かう流れ・予定
- will:話し手が引く未来の確定ルート
「もうすぐ」という訳を暗記するのではなく、ドアノブに手をかけ、片足を踏み出しかけている映像を思い浮かべてみてください。その境界線の一歩手前がbe about toです。



