英語の限定詞とは?冠詞・指示詞・所有格・数量詞の種類と使い方を例文で解説

英語の限定詞とは何かをa・the、this・that、my・your、some・manyで示すアイキャッチ

英語の限定詞(determiner)とは、名詞の前に置かれ、その名詞が「どれなのか・誰のものか・いくつあるのか」を先に決める言葉です。

a book(ある1冊の本)
the book(その本)
this book(この本)
my book(私の本)
some books(何冊かの本)

中心にある名詞はすべて book ですが、その前の言葉が変わると、聞き手が探す範囲も変わります。限定詞は名詞の意味を飾るだけではなく、名詞を会話の場面へ登場させるための入口を作ります。

ただし、学校英語では冠詞・指示代名詞・所有格・数量形容詞など、別々の名前で習うことが多く、「限定詞」という全体像が見えにくいことがあります。この記事では、冠詞・指示詞・所有限定詞・数量詞を一つの地図にまとめ、形容詞との違い、語順、重ねられる組み合わせまで例文で解説します。

しゅみすけ(大山俊輔)

しゅみすけ

名詞をいきなり出すのではなく、「どの範囲の話か」を小さな言葉で先に決める。これが限定詞の仕事です。日本語では省略できる情報でも、英語では名詞の前で先に見せるため、a・the・my・thisの選択が大切になります。

英語の限定詞とは何かをa・the、this・that、my・your、some・manyで示すアイキャッチ
限定詞は名詞の前で、どの本・誰の本・何冊の本なのかを先に示します。

英語の限定詞とは?名詞の範囲を先に決める言葉

限定詞は、名詞または名詞句の先頭付近に置かれ、その名詞の指す範囲を限定します。

I bought a bag.
(バッグを1つ買いました)

I bought the bag.
(そのバッグを買いました)

I bought this bag.
(このバッグを買いました)

I bought her bag.
(彼女のバッグを買いました)

a bag は聞き手がまだ特定していないバッグを一つ登場させます。the bag は話し手と聞き手が特定できるバッグ、this bag は話し手の近くにあるバッグ、her bag は所有者から特定するバッグです。

限定詞が名詞の前でどれ・誰の・いくつを示す仕組みの日本語図解
名詞の前で「どれ・誰の・いくつ」を決めると、聞き手が思い浮かべる対象の範囲が定まります。
限定する情報代表的な限定詞
特定・不特定a, an, thea meeting / the meeting
話し手からの距離this, that, these, thosethis idea / those people
所有者my, your, his, her, its, our, theirour office
数量・範囲some, any, many, much, few, little, severalsome water / many people
全体・配分all, both, each, every, either, neitherevery day / both hands
疑問which, what, whosewhich train / whose bag
数・順序one, two, first, secondtwo books / the first day

文法理論や辞書によって、数詞・数量詞・所有格などを限定詞そのものとするか、限定詞の位置で働く語と説明するかは異なります。学習では、名詞の前で範囲を決める仲間としてまとめると語順を理解しやすくなります。

限定詞と形容詞の違い

限定詞と形容詞はどちらも名詞の前に置かれますが、仕事が異なります。限定詞は「どの対象か」を決め、形容詞は「どんな性質か」を説明します。

this red bag
(この赤いバッグ)

my new job
(私の新しい仕事)

the difficult question
(その難しい質問)

項目限定詞形容詞
主な仕事名詞の指す範囲を決める名詞の性質・状態を説明する
問いどれ・誰の・いくつどんな
the, this, my, somered, new, useful, large
基本位置形容詞より前限定詞より後、名詞より前
重ね方中心となる限定詞は原則一つ複数並べられる

○ my beautiful old house
× beautiful my old house

my がまず「誰の家か」を決め、その後ろで beautifulold が家の性質を説明します。形容詞と副詞を含む品詞全体は、英語の品詞とは?で確認できます。

限定詞の種類と使い方

冠詞a・an・the|不特定か特定かを示す

a / an は、可算名詞の単数形を「まだ特定されていない一つ」として出します。the は、話し手と聞き手がどれか特定できる対象を示します。

I saw a dog in the park.
(公園で犬を1匹見ました)

The dog was very friendly.
(その犬はとても人懐っこかったです)

最初の文で a dog として登場させ、次の文では共有済みなので the dog になります。冠詞を会話で落としやすい理由は、英語の冠詞をつけ忘れる理由で詳しく解説しています。

指示限定詞this・that・these・those|距離と単複を示す

this / these は話し手の近くへ対象を引き寄せ、that / those は距離を置いて指します。同時に単数か複数かも示します。

This book is mine.
(この本は私のものです)

Those shoes look comfortable.
(あの靴は履きやすそうです)

this の距離感と that / these / those との違いは、thisのコアイメージで掘り下げています。

所有限定詞my・your・his・her・our・their|所有者から特定する

所有限定詞は、誰と結びついている名詞かを示します。学校文法で「所有格」と習う my / your / his / her / its / our / their のことです。

Where is my phone?
(私の携帯電話はどこですか)

We changed our plan.
(私たちは計画を変更しました)

my は後ろに名詞が必要ですが、所有代名詞 mine は名詞の代わりになります。

This is my book.
This book is mine.

I・my・me・mineの役割は、英語の代名詞とは?で一覧にしています。

数量詞some・any・many・muchなど|量と数を示す

数量詞は、名詞がどのくらいあるかを示します。後ろの名詞が可算か不可算か、単数か複数かによって組み合わせが変わります。

種類可算名詞不可算名詞
多いmany booksmuch time
少しあるa few booksa little time
ほとんどないfew bookslittle time
いくらかsome bookssome water
疑問・否定などany questionsany information

可算・不可算の考え方は可算名詞と不可算名詞の違い、少量表現はfewとa few、littleとa littleの違いで確認できます。

each・every・both・either・neither|全体の見方を決める

each は一つずつに焦点を当て、every は個々を漏れなく含む全体を見ます。both は二つとも、either は二つのうちどちらか、neither は二つとも違うことを示します。

Each student has a locker.
(生徒は一人ずつロッカーを持っています)

I exercise every day.
(私は毎日運動します)

Both answers are correct.
(どちらの答えも正しいです)

which・what・whose|質問する範囲を作る

疑問詞が名詞の前に置かれると、限定詞として「どの名詞か」「誰の名詞か」を尋ねます。

Which train should I take?
(どの電車に乗ればよいですか)

What time does it start?
(何時に始まりますか)

Whose umbrella is this?
(これは誰の傘ですか)

限定詞の語順|限定詞+形容詞+名詞が基本

基本の語順は、限定詞 → 数・形容詞 → 名詞です。英語は名詞を出す前に、その範囲と特徴を順番に示します。

the new system
my two old cameras
those three large boxes
some useful information

より詳しく分けると、限定詞の領域には「前に置くもの・中心になるもの・後ろに置くもの」があります。

位置主な語
前限定詞all, both, halfall the books
中心限定詞a, the, this, my, some, eachmy books
後限定詞two, first, many, severalmy two books
形容詞new, useful, largemy two new books
中心名詞bookなどmy two new books

この分類にも文法書による違いはありますが、all my booksthe first daymy two friends が自然になる理由を理解する助けになります。

なぜthe my bookやa this bookとは言えない?

themythisa は、いずれも名詞をどう特定するか決める中心限定詞です。同じ場所を取り合うため、原則として二つ重ねられません。

× the my book
○ my book

× a this book
○ this book

× the those students
○ those students

日本語では「その私の本」のように重ねられる場面がありますが、英語では「何を基準に名詞を特定するか」を中心位置で一つ選びます。

一方、数詞は中心限定詞の後ろへ置けるため、次の形は自然です。

my two books(私の2冊の本)
the first question(最初の質問)
these three chairs(この3脚の椅子)
all my friends(私の友人全員)

しゅみすけ(大山俊輔)

しゅみすけ

theとmyを両方つけられないのは、意味が衝突するからというより、同じ席へ二人を座らせようとしているからです。「その本」か「私の本」か、名詞を特定する入口を一つ選び、その後ろへ数や特徴を足していきます。

限定詞を使わない無冠詞の名詞

名詞の前に目に見える限定詞がない形を、一般に無冠詞と呼びます。複数名詞や不可算名詞を種類・概念として一般的に述べるときによく使います。

Dogs are friendly.
(犬は人懐っこい動物です)

Water is essential for life.
(水は生命に不可欠です)

I like music.
(私は音楽が好きです)

「限定詞を置かない」ことにも意味があります。特定の犬や水ではなく、種類や物質全体を広く捉えているからです。ただし、可算名詞の単数形は通常、限定詞なしでは置けません。

× I bought book.
○ I bought a book.
○ I bought the book.
○ I bought this book.

限定詞が代名詞として単独で使われる場合

thisthatsomemany などは、名詞の前だけでなく、名詞の代わりに単独で使われることがあります。

This book is useful.(限定詞+名詞)
This is useful.(代名詞)

Some people agreed.(限定詞+名詞)
Some agreed.(代名詞)

単語だけを「これは限定詞」と固定するのではなく、文中で名詞の前に置かれているか、名詞の代わりになっているかを確認しましょう。

よくある間違い

可算名詞の単数形を裸で置く

× She is teacher.
○ She is a teacher.

× I need pen.
○ I need a pen.

職業名や一つの物を表す可算名詞の単数形には、通常a・the・my・thisなどが必要です。

所有限定詞と冠詞を重ねる

× the my car
○ my car

× a her friend
○ her friend
○ a friend of hers

「彼女の友人の一人」と不特定性と所有の両方を表したい場合は、a friend of hers の形に組み替えられます。

this・thatと名詞の単複を一致させない

× this books → ○ these books
× those car → ○ that car / those cars

manyとmuchを名詞に関係なく選ぶ

○ many questions
× many information → ○ much information
○ a lot of questions / a lot of information

会話で可算・不可算に迷ったら、両方に使いやすい a lot of へ言い換える方法もあります。

中学英語で考える限定詞の選び方

限定詞という用語を思い出す必要はありません。名詞を言う直前に、次の三つだけ確認します。

  1. どれ?:まだ不特定ならa/an、共有済みならthe、指差すならthis/that
  2. 誰の?:my/your/his/her/our/their
  3. いくつ・どのくらい?:one/two、some、many/muchなど

I need a bag.
↓ どれか共有済み
I need the bag.
↓ 自分の物だと示す
I need my bag.

しゅみすけ式では、最初から長い名詞句を作りません。まず中心となる名詞を決め、「どれ・誰の・いくつ」のうち必要な情報を前へ置き、その後で色や大きさなどの特徴を足します。

bag
→ my bag
→ my new bag
→ my two new bags

限定詞の練習問題

  1. I bought ( a / — ) new laptop yesterday.
  2. ( This / These ) shoes are comfortable.
  3. She gave me ( an her idea / her idea ).
  4. We don’t have ( many / much ) time.
  5. ( Every / All ) student needs an ID card.
  6. 語順を並べ替えてください:two / my / friends / old

答え

  1. a:可算名詞の単数形を不特定の一つとして出す
  2. These:複数形shoesに合わせる
  3. her idea:中心限定詞anとherは重ねない
  4. much:timeはここでは不可算名詞
  5. Every:単数形studentの一人ひとりを漏れなく見る
  6. my two old friends

限定詞についてよくある質問

限定詞は品詞ですか?

現代英文法では限定詞を独立した語類として扱うことが多い一方、学校文法や文法書では冠詞・代名詞・形容詞などに分類されることがあります。名称よりも「名詞の前で範囲を決める働き」を理解することが大切です。

a・theも限定詞ですか?

はい。冠詞は限定詞の中心的な仲間です。a/anは不特定の一つ、theは聞き手が特定できる対象を示します。

myは代名詞ですか、限定詞ですか?

学校文法では所有格の代名詞と呼ばれることがありますが、my bookmy は名詞の前で所有者を示すため、所有限定詞と呼べます。mine は名詞なしで使える所有代名詞です。

限定詞は二つ並べられないのですか?

the・a・this・myなど中心限定詞同士は原則並べません。ただし all the booksmy two booksthe first day のように、異なる位置で働く語は組み合わせられます。

まとめ|限定詞は名詞を場面へ置く入口

  • 限定詞は名詞の前で「どれ・誰の・いくつ」を示す
  • 冠詞・指示詞・所有限定詞・数量詞・疑問限定詞などがある
  • 限定詞は範囲を決め、形容詞は性質を説明する
  • 基本語順は限定詞+数・形容詞+名詞
  • a・the・this・myなど中心限定詞は原則として二つ重ねない
  • all the booksやmy two booksのように異なる位置の語は組み合わせられる
  • 可算名詞の単数形には通常、何らかの限定詞が必要
  • 会話では名詞の前で「どれ・誰の・いくつ」を一つずつ確認する

限定詞は細かな文法用語ではなく、聞き手が対象を見つけられるようにする案内役です。名詞そのものの基本は、英語の名詞一覧|大人の英会話でよく使う基本名詞50選もあわせてご覧ください。


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