天気・時間・距離のitとは?It is rainingのitが必要な理由

天気・時間・距離を表すitとIt is rainingのitを解説するアイキャッチ

It’s raining.it は、特定の物を指していません。天気・時間・曜日・日付・距離・周囲の状況を述べるために、英語の「主語の席」を埋める 非人称のit です。

  • It’s raining.(雨が降っています)
  • It’s five o’clock.(5時です)
  • It’s Monday.(月曜日です)
  • It’s two kilometers from here.(ここから2キロです)

日本語では「雨です」「5時です」のように主語を言わなくても成立します。一方、英語の普通の文は主語を必要とするため、中身を指さない it を文頭に置きます。

しゅみすけ(大山俊輔)しゅみすけ
(大山俊輔)

このitを「それ」と訳そうとすると分からなくなります。何かの代わりではなく、英語の文を始めるために主語の席へ置く小さな部品だと考えましょう。

天気・時間・距離のitとは?

天気・時間・距離を述べるとき主語の席をitで埋めることを示す図解

通常の it は、すでに話題に出た単数の物や動物などを受けます。

  • I bought a new bag. It was expensive.
    新しいバッグを買いました。それは高価でした。

この ita new bag を指しています。しかし、It’s raining.it に対応する名詞はありません。雨・時刻・距離といった状況を文にするための主語なので、非人称のit、天候のit、などと呼ばれます。代名詞全体の働きは、英語の代名詞一覧|I・my・me・mineの違いでも確認できます。

なぜIt is raining.にitが必要なのか

英語は原則として、平叙文を主語+動詞の骨格で作ります。is raining だけでは、主語の席が空いたままです。そこで it を置いて、It is raining. という完全な文にします。

日本語英語の考え方英文
雨が降っているit+雨が降っているIt is raining.
寒いit+寒い状態だIt is cold.
5時だit+5時だIt is five.

この it を日本語に訳す必要はありません。「それは雨が降っています」ではなく、文全体を「雨が降っています」と訳します。

天気を表すit

雨や雪のような現象だけでなく、気温、空模様、風など、周囲の天候を述べるときに it を使います。

  • It’s sunny today.
    今日は晴れています。
  • It’s getting cloudy.
    曇ってきました。
  • It was cold this morning.
    今朝は寒かったです。
  • It will be windy tomorrow.
    明日は風が強いでしょう。
  • It snowed a lot last night.
    昨夜は雪がたくさん降りました。
  • It has been raining since noon.
    正午からずっと雨が降っています。

時制も普通の文と同じです。今なら is、過去なら was / rained、未来なら will be を使います。雨は動詞 rain を使うため、進行中なら It is raining. となります。

Today is hot.は間違い?

Today is hot. も文法的に理解できますが、今日の天候を自然に述べるなら It’s hot today. が一般的です。Today は時を示す語として文末へ置き、天候の文の主語は it にします。

時間・曜日・日付を表すit

  • It’s seven thirty.
    7時30分です。
  • It’s almost noon.
    もうすぐ正午です。
  • It was late when I got home.
    帰宅したときは遅い時間でした。
  • It’s Monday today.
    今日は月曜日です。
  • It’s September 14.
    9月14日です。

時刻を尋ねるときも、主語に it を使って What time is it? と言います。What time is now? ではありません。

曜日については Today is Monday. も自然です。この場合は today 自体が主語です。一方、時刻を述べる It’s five. では it を使うのが基本で、Now is five. とは通常言いません。

距離を表すit

ある場所から別の場所までの距離を述べるときも、it を主語にできます。

  • It’s two kilometers from here to the station.
    ここから駅まで2キロです。
  • It’s a ten-minute walk from the hotel.
    ホテルから歩いて10分です。
  • It’s not far from my office.
    私のオフィスから遠くありません。
  • How far is it to the airport?
    空港までどのくらいの距離ですか。

距離では It is+距離+from A to B が基本です。出発点か目的地が会話で明らかなら、from hereto the airport だけでも伝えられます。

明るさ・季節・周囲の状況を表すit

特定の物ではなく、周囲全体の状態を表すときにも非人称の it が使われます。

  • It’s dark outside.
    外は暗いです。
  • It’s quiet here at night.
    ここは夜になると静かです。
  • It’s summer in Australia now.
    オーストラリアは今、夏です。
  • It’s too early to leave.
    出発するには早すぎます。
  • It’s getting warmer.
    暖かくなってきました。

It’s quiet here.it は、特定の物が静かだと言っているのではなく、その場所を包む状況全体を述べています。

疑問文と否定文の作り方

非人称の it も普通の主語と同じように扱います。be動詞なら前へ出し、一般動詞なら do / did を使います。

  • Is it cold outside?
    外は寒いですか。
  • Is it five already?
    もう5時ですか。
  • How far is it from here?
    ここからどのくらい遠いですか。
  • Did it rain yesterday?
    昨日は雨が降りましたか。
  • It isn’t far.
    遠くありません。
  • It didn’t snow last night.
    昨夜は雪が降りませんでした。

形式主語itとの違い

非人称の it と形式主語の it は、どちらも日本語に直接訳しにくいものの、構造が違います。

種類例文後ろに本当の主語
非人称のitIt is raining.ない
形式主語itIt is important to rest.to restが本当の主語

It is important to rest. は、To rest is important.(休むことは大切だ)という長い主語を後ろへ回した形です。一方、It is raining. の後ろには、隠れた本当の主語はありません。形式主語については、形式主語itの意味・使い方で詳しく解説しています。

there isとの違い

it は天候や周囲の状態を述べ、there is / are は人や物の存在を新しく話題に出します。

  • It’s snowy outside.
    外は雪模様です。
  • There is snow on the road.
    道路に雪があります。
  • It’s crowded in the lobby.
    ロビーは混雑しています。
  • There are many people in the lobby.
    ロビーには多くの人がいます。

「状況がどうか」なら it、「何がある・いるか」なら there is / are と考えると分けやすくなります。

しゅみすけ(大山俊輔)しゅみすけ
(大山俊輔)

日本語は場面から分かる主語をよく省略します。英語はまず主語の足場を作ってから、その上に天気や時間の情報を載せる。この設計の違いが見えると、itを忘れにくくなります。

よくある間違い

  • 主語を省く:Is raining. ではなく It is raining.
  • itを「それ」と訳す:It’s cold. は「それは寒い」ではなく「寒い」です。
  • 時刻にnowを主語として使う:Now is five. ではなく It’s five now.
  • 距離で主語を省く:From here is two kilometers. ではなく It’s two kilometers from here.
  • 形式主語と同じだと考える:天候のitには、後ろへ回した本当の主語はありません。

中学英語で言い換えるなら

複雑な天候表現が出ない場合も、It is+簡単な形容詞 で多くの状況を伝えられます。

伝えたいことやさしい英語
蒸し暑いIt is hot and wet.
小雨が降っているIt is raining a little.
駅はすぐ近いThe station is near here.
もうかなり遅いIt is very late.

まず It is … で文の骨格を作り、todayoutsidefrom here などを後から加えると、会話中でも組み立てやすくなります。

ミニクイズ

  1. ( It / There ) is raining outside.
  2. What time is ( it / now )?
  3. ( It / There ) is three kilometers from here to the beach.
  4. ( It / There ) are many clouds in the sky.
  5. It is important ( rest / to rest ).

答え:1. It 2. it 3. It 4. There 5. to rest(この5番は形式主語)

まとめ

  • 天気・時間・曜日・日付・距離・周囲の状況には非人称の it を使う
  • この it は特定の物を指さず、日本語に「それ」と訳さない
  • 英語で必要な主語の席を it が埋めている
  • 形式主語itと違い、後ろに本当の主語はない
  • 存在を表す there is / are と区別する

迷ったときは、「天気・時間・距離・周囲の状態なら、まず It is …」と文を始めましょう。英語の主語の席を先に埋める意識が、自然な語順につながります。


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具体的な物を受けるitと、前の話を指すthis / thatの違いは、it・this・thatの会話での使い分けで解説しています。

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