英語リーディングの勉強法|読めない原因別の正しい練習順とおすすめ教材

英語リーディングの正しい勉強法

英語リーディングの勉強法を調べると、精読、多読、速読、音読、スラッシュリーディングなど、たくさんの方法が見つかります。しかし、全部を同時に始めても効率は上がりません。大切なのは、自分がどこで読めなくなっているかを見つけ、その原因に合う練習を正しい順番で行うことです。

単語が分からない人と、単語は分かるのに文の骨格を取れない人では、必要な練習が違います。正確に読めるものの時間がかかる人に、難しい英文の精読だけを増やしても速度は上がりにくいでしょう。

結論:英語リーディングは、①基礎語彙・文法、②精読、③英語の語順で読む練習、④音読、⑤多読、⑥要約・リテリングの順に組み立てます。ただし全員が最初からやり直すのではなく、診断して不足している段階へ戻るのが効率的です。
しゅみすけ(大山俊輔)

リーディングは速度競争ではありません。まず「意味を知らない」「文の骨格が見えない」「日本語の順番へ戻している」「正確だが遅い」のどこで止まるかを見ます。詰まり方が分かれば、必要な練習もかなり絞れます。

英会話スクール「b わたしの英会話」・英語コーチング「be:RIZE」創業者

英語リーディング力を作る六つの要素

読む力は、単語数だけでは決まりません。次の要素が連動して、初めて文章の内容を追えるようになります。

  1. 語彙認識:文脈に合う意味を素早く取り出す
  2. 文法・語法:時制、助動詞、前置詞、接続関係を判断する
  3. 構造把握:主語・動詞・目的語と修飾部分を分ける
  4. 語順処理:後ろから訳さず、情報が出る順に理解する
  5. 文脈理解:代名詞、言い換え、段落同士の関係を追う
  6. 自動化と持続:既知の英語を考え込まず処理し、まとまった量を読む

基礎の見直しには英単語の覚え方・選び方英語文法の学び方も利用してください。

英語が読めない五つの原因を診断する

読んでいるときの症状 主な原因 優先する練習
知らない単語が多く、話題すら分からない 基礎語彙の不足 頻出語彙・例文・やさしい文章
単語は分かるが文全体の意味にならない 文法・語法の不足 中学英文法と例文の運用
長い文で誰が何をしたか分からない 主語・動詞・修飾関係が曖昧 精読と文の骨格確認
文末まで読んでから先頭へ戻る 日本語の順へ並べ替える癖 スラッシュリーディングと音読
正確には読めるが、とにかく遅い 既知表現の処理が未自動化 易しい教材の多読と時間計測

一つの文章で確認するなら、最初は辞書なしで読み、大意を一文で言ってみます。次に未知語を確認し、主語と動詞へ印を付けます。最後に同じ文を前からもう一度読みます。どの操作で理解が回復したかが、現在のボトルネックです。

英語リーディングの正しい勉強法|7ステップ

英語が読めない5つの原因から練習法を選ぶ流れ

ステップ1.読む目的と必要な文章を決める

日常会話につなげたい人、TOEICや英検を受ける人、仕事のメールや資料を読みたい人では、必要な語彙と文章の型が異なります。「洋書を読めるようになる」のような遠い目標だけでなく、会話文、試験問題、業務メール、ニュースなど、当面読む文章を決めます。

ステップ2.基礎語彙と中学英文法を補う

一段落に未知語が何個もあり、辞書なしでは話題も分からないなら、読み方以前の問題です。まず日常的な高頻度語と中学英文法を固めます。ただし単語帳と文法書を完璧にしてから読む必要はありません。短い文章を読み、必要な知識を往復して補います。

ステップ3.辞書なしで一度読み、大意を取る

最初から一語ずつ調べず、誰が・何をした・話の方向は何かをつかみます。大意が取れなければ教材が難しすぎるか、中心語を知らない可能性があります。ここでは正しい和訳ではなく、文章の状況をつかめたかを見ます。

ステップ4.代表文を精読する

理解できなかった全文を延々と分析するのではなく、原因が集まっている一〜三文を選びます。語彙、品詞、主語・動詞、修飾範囲、代名詞の指す内容を確認し、最後に自然な意味を説明します。詳しい手順は英語の精読のやり方で解説しています。

ステップ5.意味のまとまりで前から読む

精読で構造を理解したら、英語の順番のまま情報を足します。長い文では意味のまとまりに区切りを入れるスラッシュリーディングが有効です。ただし区切ること自体を目的にせず、主語・動詞を軸に場面が更新される感覚を作ります。

ステップ6.理解した英文を音読する

意味も構造も曖昧な英文を繰り返し読むだけでは、発音練習で終わることがあります。理解済みの短い文章を、音声を確認してから音読します。文字・意味・音を一つにし、前から処理する速度を上げるのが目的です。方法は英語音読の効果的なやり方を参照してください。

ステップ7.やさしい文章を多読し、短く話す

最後は内容の8〜9割を無理なく理解できる文章で量を増やします。読み終えたら「誰が何をしたか」「何が重要だったか」を一〜二文で要約し、可能なら英語でリテリングします。英語多読のやり方と組み合わせると、読む力を会話へつなげやすくなります。

しゅみすけ(大山俊輔)

精読だけ、多読だけ、音読だけで全部を解決しようとすると無理が出ます。精読は分からない原因を直す練習、多読は分かる英語を速く処理する練習、音読は理解した文字を音と結ぶ練習です。役割を分けるのがコツです。

英会話スクール「b わたしの英会話」・英語コーチング「be:RIZE」創業者

精読・速読・多読はどれから始める?

学習法 目的 向いている状態
精読 読めない原因を特定し、構造と意味を正確にする 単語は分かるのに一文を説明できない
スラッシュリーディング 意味のまとまりを前から受け取る 返り読みが多い、長文で位置を失う
音読 文字・意味・音を結び、処理を滑らかにする 理解済みの文でも読むテンポが崩れる
多読 既知の英語へ繰り返し触れ、処理量を増やす 正確に読めるが遅い、長く読むと疲れる
速読 目的に必要な情報を制限時間内で取る 正確さと基礎速度がすでにある

初心者が速度だけを追うと、理解を飛ばす癖が付くことがあります。まず短文を正確に理解し、その文章を前から読み直し、同じ程度のやさしい英文で量を増やします。正確さと速度は別々に鍛え、最後に統合します。

目的別のおすすめ教材

目的 最初の教材 次の教材
旅行・日常英会話 短い対話、会話の多い読み物 日常テーマの graded readers
TOEIC・英検 短文問題と易しい長文 公式・過去問題の文章
仕事 定型メール、既知分野の短い記事 実務資料、業界ニュース
ニュース・論文 学習者向けニュース 一般ニュース、専門記事・論文

教材は「評価が高い本」より、目的に近く、辞書を連打せず内容を追えるかで選びます。会話が目標なのに、最初から硬いニュースや論文ばかり読むと、必要な口語表現とずれることがあります。

毎日30分のリーディング学習メニュー

  1. 5分:前回の語彙・一文を復習する
  2. 8分:短い文章を辞書なしで読み、大意を取る
  3. 7分:止まった代表文を精読する
  4. 5分:意味のまとまりを意識して音読する
  5. 4分:やさしい別の文章を止まらず読む
  6. 1分:一言要約またはリテリングをする

毎日30分取れなければ、精読する日と多読する日を分けても構いません。社会人の学習全体との組み合わせは英語独学ロードマップも参考になります。

上達を測る四つの指標

  • 辞書を引かずに大意を説明できた割合
  • 一文の主語・動詞を見つけるまでの時間
  • 返り読みせずに追えた文の長さ
  • 読後に要点を一〜二文で言えたか

WPM(1分間に読む語数)は便利ですが、それだけでは理解度を測れません。同じ難易度・同じ種類の文章で、理解度と時間を一緒に記録してください。速度が同じでも、辞書回数や返り読みが減り、要約が正確になれば上達しています。

英語リーディングでよくある失敗

全文を日本語へ訳してから理解する

学習初期の確認として和訳は役立ちますが、毎回すべてを自然な日本語へ完成させると、英語の語順で意味を受け取る練習が減ります。精読後は日本語訳を見ず、英語を前から再読します。

難しい本ほど力が付くと思う

難しい本は知識の穴を見つける教材にはなりますが、速度や持続力を上げる教材にはなりにくいものです。精読用は少し難しく、多読用はかなり易しく、と役割を分けます。

線を引く・単語を調べることで終わる

作業量が多くても、最後に文章を閉じて内容を言えなければ、情報のつながりを十分つかめていない可能性があります。一言要約までを一セットにします。

be:RIZEではリーディングをどう設計するか

be:RIZEでは一律に同じ教材や冊数を課すのではなく、目標と詰まり方から練習を分けます。会話が目的なら、読むだけで終えず、短い対話や身近なテーマを使い、音読・要約・リテリングまで行います。試験や仕事が目的なら、その形式に近い文章で語彙と処理順を整えます。

主語・動詞を見失う人には英文を読むための四つのコードで骨格の見方を確認し、返り読みが多い人には意味のまとまり、正確だが遅い人には易しい文章の量を増やします。大切なのは人気の勉強法を全部足すことではなく、今の原因へ必要な練習を当てることです。

しゅみすけ(大山俊輔)

リーディングのゴールは、英文へ線をたくさん引けることではなく、書き手が伝えた場面や論理をつかみ、自分の言葉で言えることです。英会話につなげたいなら、最後の30秒だけでも内容を口に出してください。

英会話スクール「b わたしの英会話」・英語コーチング「be:RIZE」創業者

よくある質問

初心者は精読と多読のどちらから始めるべきですか?

短い英文の構造を説明できないなら精読から始めます。正確に理解できるのに遅いなら、易しい教材で多読を増やします。多くの人は少量の精読と多めの多読を併用します。

リーディングだけでリスニングも伸びますか?

語彙・文法・語順処理は共通するため土台になりますが、音の変化を聞き取る練習は別に必要です。理解した英文を音声で確認して音読し、英語リスニングの勉強法も組み合わせてください。

知らない単語は全部調べるべきですか?

精読では文の理解に必要な語法まで調べます。多読では流れを優先し、繰り返し出る語や大意を妨げる語を読後に確認します。同じ文章でも練習目的で辞書の使い方を変えます。

どのくらいで速く読めるようになりますか?

期間は現在の語彙、教材の難易度、学習頻度で変わります。まず二〜四週間、同じ難易度の短文で理解度、時間、辞書回数を記録し、変化を確認してください。

まとめ|原因を診断し、精読から多読へつなぐ

英語リーディングは、一つの万能な練習法で伸ばすものではありません。単語・文法を補い、代表文を精読し、意味のまとまりを前から読み、理解済みの英文を音読し、易しい文章の多読で処理を自動化します。

  • まず読めない原因を五つに分ける
  • 基礎語彙・文法の穴は文章と往復して補う
  • 精読で文の骨格と意味を正確にする
  • スラッシュリーディングと音読で前から処理する
  • 多読で理解できる英語の処理量を増やす
  • 最後に一言要約・リテリングで理解を確かめる

「読めない」の中身が変われば、練習も変えます。精読と多読を往復しながら、正確さ・速度・内容を伝える力を一緒に育てていきましょう。

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