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中学英語からやり直すとき、教科書を最初から最後まで完璧に復習する必要はありません。短い文の骨格、基本動詞、助動詞、語順、音の土台を優先し、自分のことを一文ずつ言える形へ変える。会話につながる所まで戻れば十分です。
英会話スクール「b わたしの英会話」・英語コーチング「be:RIZE」創業者(指導歴約20年)
なぜ「中学英語からやり直す」と考えるのか
大人が英語に行き詰まったとき、中学英語へ戻ろうとする判断は間違っていません。日常会話の土台になる語順、時制、疑問文、助動詞などの多くは、中学校で学ぶ範囲に含まれています。 実際、次のような英語だけでも、かなり多くのことを伝えられます。- I’m tired.
- I work in Tokyo.
- I went there yesterday.
- I can help you.
- Do you have time?
- I want to learn English.
中1から中3まで、学年順に全部復習しなくてよい
学校英語は、授業と試験の都合に合わせて学年順に整理されています。しかし、大人の学び直しは、学校の時間割を再現することが目的ではありません。 たとえば、中学1年生の最初にはbe動詞を学び、その後に一般動詞、疑問文、過去形と進みます。この順番には意味がありますが、大人はすでに英語へ触れた経験があります。完全な白紙ではありません。 「現在完了の名前は思い出せないが、I’ve been to London.は見たことがある」「三単現のsは説明できないが、He likes music.には違和感がない」という人も多いでしょう。 つまり必要なのは、全範囲の再受講ではなく、現在の穴を見つけ、会話の土台から組み直すことです。戻る場所は「学年」ではなく「処理が止まる地点」
次の文を声に出して、自分について中身を変えられるか確認してみてください。- I’m busy today.
- I work from home.
- I had a meeting this morning.
- I’m going to see my friend tomorrow.
- I can’t hear you clearly.
- Do you like cooking?
社会人が最初に戻るべき5つの土台
会話を目的に中学英語をやり直すなら、最初は次の5つを優先します。1.「誰が、どうする」「誰が、どんな状態」の骨格
英語は、最初に主役を置き、その後に動きや状態を続けます。- I work.
- She smiled.
- We need help.
- I’m tired.
- He is kind.
2.be動詞と一般動詞の違い
中学英語をやり直す人が混乱しやすいのが、be動詞と一般動詞です。- I am busy.:私は忙しい状態です
- I work every day.:私は毎日働きます
- I’m hungry.
- I want lunch.
- I’m busy.
- I have a meeting.
3.現在・過去・未来の時間感覚
社会人の会話では、今日の予定、昨日の出来事、これからしたいことを話す機会が多くあります。- I work in Tokyo.:普段のこと
- I worked late yesterday.:終わったこと
- I’m going to work from home tomorrow.:これからの予定
4.疑問文と否定文
英会話は、自分が説明するだけでは成立しません。相手に聞く、違うと伝える、わからないと伝える力が必要です。- Are you busy?
- Do you work here?
- Did you enjoy it?
- I’m not ready.
- I don’t know.
- I didn’t understand.
- You have time.
- You don’t have time.
- Do you have time?
5.can、will、want toなどの頻出パーツ
会話では、自分の能力、意思、希望、必要性を伝える場面が多くあります。- I can do it.
- I can’t remember.
- I’ll call you later.
- I want to try it.
- I need to leave now.
後回しにしてもよい中学英語はある
「中学英語を全部完璧にしてから話す練習へ進む」という考え方では、いつまでも実践を始められません。 目的が日常会話なら、最初の段階では次のような項目を完璧にする必要はありません。- すべての文法用語の定義
- 細かな例外規則
- 長く複雑な関係代名詞の文
- 入試問題のような語句整序
- 使う場面が思い浮かばない熟語の暗記
「文法を理解してから話す」ではなく、話しながら文法を確認する
大人は、全体を理解してから実践へ進みたいと考えがちです。しかし、文法書を最後まで終えるのを待つと、話す練習が数か月先になります。 おすすめは、文法と会話を往復する方法です。- 基本の骨格を1つ理解する
- 自分について3〜5文作る
- 何も見ずに声に出す
- 言えなかったところだけ文法へ戻る
- 文を直して、もう一度使う
- I went to the office.
- I had two meetings.
- I came home late.
中学英語のやり直しで、単語帳を最初から覚え直す必要はある?
語彙も、すべてをゼロから覚え直す必要はありません。 まず優先したいのは、get、have、take、make、go、come、putなどの基本動詞と、日常で自分がよく使う単語です。 たとえばhaveを「持っている」という一つの日本語訳だけで覚えると、次の英文が別々の表現に見えます。- I have a meeting.
- I have a headache.
- I had a good time.
- I have no idea.
中学英語を「読める」だけで終わらせない3つのチェック
やり直した範囲が使える状態になったかは、テストの点数だけでなく、次の3つで確認できます。チェック1:中身を自分用に替えられるか
I went to the park yesterday.を読めたら、場所と時間を自分の出来事へ替えてみます。- I went to Shibuya this morning.
- I went to a café after work.
チェック2:肯定・否定・質問へ動かせるか
- You work here.
- You don’t work here.
- Do you work here?
チェック3:何も見ず、場面から言えるか
最後は日本語訳や英文を隠し、実際の場面を思い浮かべて口から出します。 読むとわかるのに出てこない場合は、知識不足ではなく取り出す練習が不足しています。前の記事「英語を毎日勉強しても話せないのはなぜ?努力が会話力につながらない5つの原因」も参考にしてください。1日30分で進める、中学英語やり直しメニュー
| 時間 | 学習内容 | 目的 |
|---|---|---|
| 10分 | 基本骨格を1つ理解する | 語順と意味を確認する |
| 10分 | 自分について3〜5文作る | 教材を自分の場面へ移す |
| 5分 | 肯定・否定・質問へ変える | 骨格を動かす |
| 5分 | 何も見ずに声に出す | 場面から英語を取り出す |
どこまでできれば、中学英語のやり直しを卒業できる?
文法書の最終ページまで終わったときが卒業ではありません。次のことが短い英語でできれば、基礎を使いながら次の段階へ進めます。- 自分の仕事や日常を説明できる
- 昨日あったことを3〜5文で話せる
- 予定や希望を伝えられる
- 相手へ簡単な質問を返せる
- わからない、聞こえないと言える
- 長い内容を短い文に分けられる
まとめ:中学英語は「全部戻る場所」ではなく「使える土台を拾い直す場所」
中学英語からやり直したい社会人が、学年順に3年間分をすべて復習する必要はありません。 最初に戻るべきなのは、次の5つです。- 「誰が、どうする」「誰が、どんな状態」の骨格
- be動詞と一般動詞の違い
- 現在・過去・未来の時間感覚
- 疑問文と否定文
- can、will、want toなどの頻出パーツ
学び直し全体の順番を先に整理したい方は、社会人の英語やり直しは何から始めるべきかで、目的設定から会話練習までの流れを確認してください。
この記事で扱った「中学英語からやり直す社会人はどこまで戻ればいい」も、ルールを覚えるだけでなく、自分の場面を英語の順番で組み立てる練習まで行うことで、会話の中で使える知識に変わっていきます。
be:RIZEでは、語彙・文法・リスニング・スピーキングの現在地を確認し、知識が会話につながらない原因と、目的に合う学習順を一緒に整理しています。
中学英文法の主要単元を学年・会話優先度・おすすめ順で見渡したい方は、中学英文法一覧|大人が英会話のために学び直す順番をご覧ください。



