英単語は一日何個覚える?数より確認したい「使える状態」

大量の英単語カードを数える学習から、少数の基本語を実際の会話で使う学習へ進む大人の英語学習者

こんにちは、しゅみすけ(大山俊輔)です。

「英単語は一日何個覚えればいい?」「10個では少ない?」「本気なら一日100個くらい必要?」

単語学習を始めると、目標を数字で決めたくなります。一日30個なら、1か月で900個。100個なら、1年で3万語以上。計算上は一気に語彙が増えそうです。

ところが、昨日覚えたはずの単語を翌日には思い出せない。単語帳では意味が分かるのに、会話では出てこない。すると「自分には一日30個は多すぎたのか」「記憶力が悪いのか」と悩みます。

結論から言えば、全員に共通する正解の個数はありません。さらに、英会話が目的なら「一日に何個見たか」より、その単語がどこまで使える状態になったかを確認するほうが重要です。

結論|英会話初心者は一日5〜10語でも十分。個数より出口を決める

英会話のために新しい語を深く覚えるなら、目安は一日5〜10語程度からで十分です。ただし、この数字もノルマではありません。

一日5語でも、それぞれについて音を確認し、自分の場面と結びつけ、短い文を作り、何も見ずに口から出せるところまで進めれば、密度の高い学習です。一日50語を眺め、日本語訳を一度確認しただけなら、「触れた語」は50語でも「使えるようになった語」はほとんど増えていない可能性があります。

目的 一日の目安 到達させたい状態
英会話で使う語彙 5〜10語から 場面から短い文として言える
読んで分かる語彙 10〜30語程度も可能 文脈の中で意味を認識できる
試験直前の確認 既習語なら数十〜100語以上も可能 忘れた語を選別して再学習する
完全な初心者 3〜5語でもよい 音・意味・短文を混乱せず結ぶ

同じ「覚える」でも、読むために見て分かればよいのか、つづりを書ければよいのか、会話で使いたいのかによって必要な深さは変わります。まず出口を決めてから、無理のない個数を選びましょう。

「一日何個?」だけでは決められない3つの理由

理由1|新しい10語と、見たことのある10語では負荷が違う

have, get, take, in, on, canのような中学英語の基本語を学び直す場合、文字と大まかな意味にはすでに見覚えがあります。一方、専門分野の未知語を初めて覚える場合は、音・つづり・意味のすべてが新しくなります。

ただし、見たことのある基本語が簡単とは限りません。基本動詞や前置詞は抽象度が高く、一語が多くの場面で使われます。新しい日本語訳を10個増やすより、一つのコアイメージから用法をつなぐほうが、理解に時間がかかる場合もあります。

理由2|「見て分かる」と「自分から言える」では深さが違う

単語帳で英単語を見て日本語訳を答えるのは、目の前に手がかりがある状態です。会話では、場面や言いたい内容から英語を探し、語順を作り、音として出します。

たとえばavailableを見て「利用できる」と答えられても、「明日の午後は空いています」と言いたいときにI’m available tomorrow afternoon.が出るとは限りません。認識できる語を増やす学習と、発信できる語を育てる学習では、一語にかける時間が違います。

理由3|新出語の数だけで、復習の量を数えていない

毎日30語を追加すると、2日目には前日の30語、3日目には前々日までの語も復習対象になります。新出語だけを数えて計画すると、数日後には復習が積み上がり、学習時間が足りなくなります。

語彙学習の実際は「今日30個覚える」ではなく、今日の新出語+過去に学んだ語を再び取り出す作業です。続けられる個数は、復習を含めた時間から逆算する必要があります。

英単語の「使える状態」を4段階で確認する

英単語を見て分かる段階から、場面を思い浮かべ会話で使える段階へ進む4段階
単語を見て分かることは入口です。英会話では、場面から思い出して口に出せるところまで進めます。

段階1|単語を見れば意味が分かる

英単語を見て、代表的な意味やイメージが浮かぶ状態です。読解の入口として価値がありますが、英語側が先に提示されているため、会話で取り出せるかはまだ分かりません。

段階2|短い文の中で意味が分かる

単語単体ではなく、前後の語と場面から意味を理解できる状態です。基本語は組み合わせによって意味が広がるため、この段階が重要です。get homeget tiredget a ticketを、別々の日本語訳だけでなく、共通する動きとして捉えます。

段階3|場面から単語を思い出せる

文字を隠し、「疲れてきた」「家に着いた」「チケットを手に入れた」という場面からgetを選べる状態です。ここで初めて、単語帳とは逆向きの取り出しが始まります。

段階4|自分の文として、音で口から出せる

I got home late.I’m getting tired.のように、自分の場面に合わせて形を変え、会話の速度で言える状態です。完璧な発音や長い文である必要はありません。短くても、相手とのやり取りの中で使えれば発信語彙になっています。

この4段階を分けると、「今日は20個覚えた」の意味が明確になります。段階1まで20語進めたのか、段階4まで5語進めたのか。どちらが正しいかではなく、自分の目的に合っているかを確認できます。

英会話なら、毎日覚える単語の選び方が先

1.基本動詞・前置詞・助動詞を優先する

口語では、少数の基本語が何度も使われます。難しい語を増やす前に、基本動詞で動きや変化を表し、前置詞で位置関係を示し、助動詞で可能性・意志・義務などを加えられるようにします。

これらは見慣れているため、真面目な人ほど「もう知っている」と飛ばしがちです。しかし、一つの訳を答えるのではなく、複数の場面で使い回せるかを確認してください。最初に押さえる範囲は、英会話で覚えるべき英単語一覧で整理しています。

2.自分が今週話したい名詞・形容詞・副詞を加える

会話に必要な名詞は、人によって違います。仕事で使うならclientdeadline、家族について話すならdaughterparents、趣味なら料理・旅行・スポーツに関する語が必要です。

さらに、busy, tired, happyのような簡単な形容詞、usually, sometimes, a littleのような副詞があると、自分の状態や頻度を伝えられます。万人向けの一覧を上から覚えるより、「今日、日本語では話したのに英語では言えなかった語」を拾うほうが実用的です。

3.読むための語彙は、別の箱で増やす

試験、英字新聞、専門書、仕事の文書を読むなら、文語や専門語彙を多めに学ぶ必要があります。これらは一日に20語、30語と認識語彙を広げても構いません。

ただし、すべてを会話で使える状態まで持っていく必要はありません。「見て分かる語」と「自分から使う語」を分けると、学習量を現実的にできます。単語帳の役割と選び方は、英単語帳は何冊も必要?でも解説しています。

一日5語を「使える状態」へ近づける学習メニュー

手順 行うこと 一語あたりの目安
1.選ぶ 近いうちに使う語を5語に絞る 約1分
2.音と場面 発音を聞き、代表的な場面を確認する 約1分
3.自分の文 実生活に合う短文を一つ作る 約1〜2分
4.想起 文字を隠し、場面から文を言う 約1分
5.翌日確認 先に答えを見ず、もう一度口から出す 約30秒

新出語5語なら、15〜25分程度でも実施できます。余った時間は、新しい語を増やすより、前日・3日前・1週間前の語を取り出すために使います。

書く場合も、見ながら10回写すことを目標にしません。一度確認したら隠し、思い出して書き、自分の文を口に出します。詳しくは、英単語は書いて覚えるべき?をご覧ください。

一日の個数を増やしてよいサイン・減らしたほうがよいサイン

増やしてよいサイン 減らしたほうがよいサイン
翌日も場面から多くを思い出せる 前日の語を確認する前に新出語へ進んでいる
復習を含めても時間に余裕がある 語を見れば分かるが、自分の文が作れない
実際の会話や作文で使えている ノルマを終えることが目的になっている
既習語の確認が中心である 数日分の復習が積み残されている

最適な個数は固定ではありません。忙しい日は新出語0個でも、過去の5語を会話で使えれば学習は進んでいます。時間に余裕があり、認識語彙を増やす日なら30語に触れてもよいでしょう。

大切なのは、毎日の数字を守ることより、週単位で復習と使用まで回っていることです。

よくある疑問

一日100個覚えるのは無理?

既習語を高速で確認する、試験前に忘れた語を選別する、といった目的なら可能です。しかし、完全な新出語100個を音・意味・場面・例文まで深く学び、会話で使える状態にするのは負荷が高く、翌日以降の復習も膨らみます。「100個に触れる」と「100個使える」を分けて考えてください。

一日10個なら、1年で3,650語覚えられる?

計算上の新出語は3,650語ですが、記憶には重なりや忘却があり、すべてが同じ深さで残るわけではありません。一方、重要な基本語に繰り返し出会い、使える場面が増えることも立派な進歩です。語数だけでなく、定着した語と使える組み合わせを確認しましょう。

覚えられなかった日は、翌日に倍やるべき?

倍にすると未消化が増えやすいため、まず前日の語を確認してください。必要なら新出語を減らすか0個にします。語彙学習は毎日の借金返済ではありません。途中で量を調整しながら、再び取り出す機会を残すほうが続きます。

筆者・大山俊輔(しゅみすけ)が「語数」より基本語の使い回しを重視する理由

私は約20年、大人の英語学習とコーチングに携わり、YouTubeでも基本動詞・前置詞・助動詞を中心に解説してきました。多くの学習者を見て感じるのは、語彙の総数が少なすぎるというより、中学時代から知っている基本語を、場面に合わせて使う練習が不足していることです。

たとえばhavegetは、一日で「覚えた」にできる単語ではありません。仕事・家族・体調・予定など、異なる場面で何度も使ううちに、自分の語彙になります。基本語を場面から学び直したい方は、YouTubeの英会話の9割がわかるようになる基本動詞Top55もご活用ください。

まとめ|今日覚えた個数より、明日どこから取り出せるか

英単語を一日に何個覚えるかは、目的・学習時間・既習度・求める深さによって変わります。英会話初心者なら、まず一日5〜10語から始めれば十分です。

  1. 近いうちに使う語を少数選ぶ
  2. 音と場面を確認する
  3. 自分の短い文を作る
  4. 文字を隠し、場面から口に出す
  5. 翌日以降も間隔を空けて取り出す

一日何個覚えたかではなく、一語を何場面で使えるようになったか。この基準に変えると、数字に追われる単語学習から、会話につながる語彙づくりへ変わります。英単語学習全体の順番は、英単語の覚え方・選び方完全ガイドでも整理しています。


毎日覚えているのに、会話では英単語が出てこない方へ

必要なのは単語数をさらに増やすことではなく、見て分かる語を、場面から音で取り出せる状態へ変えることかもしれません。現在の語彙・文法・リスニング・スピーキングのどこで止まっているかによって、優先する練習は変わります。

be:RIZEでは、代表の大山俊輔(しゅみすけ)が現在地と目的を確認し、必要な単語の選び方から実際の会話練習まで、学ぶ順番を一緒に整理しています。面談の内容を先に知りたい方は、be:RIZEの無料相談で行うことをご覧ください。サービス全体や資料は、be:RIZE公式サイトから確認できます。

 

資料請求 無料オリエンテーション(当日の流れはこちら)
be:RIZEが合うか3分でチェック
be:RIZEの全てが分かる!
資料請求する(10秒)
be:RIZEの全てが分かる!
資料請求する(10秒)
be:RIZEの全てが分かる!
資料請求する(10秒)
be:RIZEの全てが分かる!
資料請求する(10秒)