hitの意味とコアイメージ|打つ・ぶつかる・襲う・達するがつながる理由

hitのコアイメージ|動きや力が対象に届いて接触する

こんにちは、しゅみすけです。

hitは、日本語でも「ヒットを打つ」「ヒット商品」のように使われる身近な基本動詞です。英語では「打つ」「叩く」「ぶつかる」「襲う」「達する」「思いつく」など、さらに多くの意味で登場します。

He hit the ball.
彼はボールを打ちました。

The storm hit the city.
嵐がその都市を襲いました。

The temperature hit 35 degrees.
気温が35度に達しました。

日本語訳だけを見ると、同じhitとは思えないかもしれません。でも、英語の中ではすべて同じ映像でつながっています。

hitのコアイメージは、「動きや力が対象まで届き、パッと接触する」です。物理的に物へ当たる場合だけでなく、嵐が街へ届く、数字がある水準へ届く、考えが意識へ届く場合にも使われます。

hitのコアイメージは「対象に届いて接触する」

ボール・災害・数値・アイデアへ広がるhitのコアイメージ

矢印が対象へ向かって進み、最後に一点でパッと接触する場面を想像してください。hitには、次の三つの要素があります。

  • 何らかの動き・力・影響がある
  • その動きが対象や水準まで届く
  • 届いた瞬間の接触や衝撃に焦点がある

旧来の説明では「狙った対象を一度だけ打つ」とされることもあります。野球や意図的に何かを叩く場面にはよく合いますが、hitは事故や自然災害にも使われます。必ずしも「狙う」必要はありません。

A car hit the wall.
車が壁にぶつかりました。

車が壁を狙ったわけではありません。それでも、車の動きが壁まで届き、接触したためhitが使われます。大切なのは、対象へ到達した衝撃です。

hitの基本的な意味|打つ・叩く・ぶつかる

人が物を打つ

She hit the ball with a bat.
彼女はバットでボールを打ちました。

He hit the nail with a hammer.
彼はハンマーで釘を打ちました。

人や道具から出た力が、ボールや釘という対象まで届きます。野球のhitも、バットがボールへ接触し、うまく打ち返した結果です。

物が物にぶつかる

The ball hit the window.
ボールが窓に当たりました。

I hit my head on the shelf.
棚に頭をぶつけました。

日本語では「当たる」「ぶつける」と訳し分けますが、hitの中では同じです。動いていたボールや頭が対象へ届き、接触しています。

hit A with Bなら「Bを使ってAへ力を届かせる」、hit A on Bなら「AをBの表面へぶつける」と考えると、語順も理解しやすくなります。

災害・不況・ニュースが人や場所をhitする

A powerful earthquake hit the region.
強い地震がその地域を襲いました。

The recession hit small businesses hard.
不況は中小企業へ大きな打撃を与えました。

The news hit me hard.
その知らせは私に大きな衝撃を与えました。

災害、不況、知らせには、ボールのような固い形がありません。それでも、その力や影響が地域・会社・人の心まで届き、衝撃を残します。

hit someone hardは、物理的に強く打つ場合にも、心理的・経済的に大きな影響を与える場合にも使えます。hardはhitの衝撃の強さを説明しています。

hit+数字|ある水準へ到達する

Sales hit one million dollars.
売上が100万ドルに達しました。

The temperature hit 40 degrees.
気温が40度に達しました。

The video hit one million views.
その動画は100万回再生に達しました。

グラフの線が上がっていき、100万ドルや40度という目盛りへ接触する映像です。日本語では「達する」になりますが、hitの感覚は変わっていません。

reachも「到達する」と訳されます。reachは手や動きが伸びて到達点へ届く過程を感じやすいのに対し、hitは基準線へ当たった瞬間に焦点があります。

hit on・hit upon|アイデアにぶつかる

I suddenly hit on a good idea.
私は突然、良いアイデアを思いつきました。

She hit upon a simple solution.
彼女はシンプルな解決策を思いつきました。

考え続けている中で、意識の動きがアイデアや解決策へパッと接触します。日本語では「思いつく」ですが、英語ではアイデアに行き当たるような映像です。

come up withも「思いつく」と訳されますが、come up withは考えや案を生み出して手元へ出すことに焦点があります。hit onは、探している最中に良い考えへ偶然ぶつかった感じを出しやすい表現です。

日常会話でよく使うhitの句動詞・表現

hit it off|すぐ意気投合する

We hit it off right away.
私たちはすぐに意気投合しました。

二人の会話や相性がうまく接触し、そこから関係が勢いよく動き出す表現です。初対面なのに話が弾んだ場面でよく使われます。

hit the road|出発する

We should hit the road before seven.
7時前に出発したほうがいいですね。

自分の動きが道路へ接触するところから、「道へ出る」「出発する」という意味になります。

hit the books|猛勉強する

I have an exam tomorrow, so I need to hit the books.
明日試験があるので、しっかり勉強しないといけません。

本へ勢いよく取りかかるイメージです。本を叩くという意味ではありません。会話で使われるカジュアルな表現です。

hit the sack|寝る

I’m exhausted. I’m going to hit the sack.
もうクタクタです。寝ます。

sackはもともと袋のこと。昔の袋状の寝具へ体を預けるイメージから、「ベッドへ入る」「寝る」という意味で使われます。

hit the button・hit send|ボタンを押す

Just hit the button.
そのボタンを押すだけです。

I hit send before checking the email.
メールを確認する前に送信を押してしまいました。

指の動きがボタンへ届き、接触します。実際には軽く押すだけでも、カジュアルな会話ではhitが使えます。

hitとbeat・strikeの違い

動詞 中心となる感覚
hit 対象へ届き、接触した瞬間 hit the ball
beat 繰り返し打つ・打ち負かす beat the drum / beat a team
strike 鋭く・強く一撃を加える strike the bell

hitは最も広く、接触の事実をシンプルに表します。beatはドラムを何度も叩くような反復や、競争相手を打ち負かす結果を含みます。strikeはhitより鋭く、意図的・強い一撃として響きやすく、やや硬い語でもあります。

ただし実際の使い分けは、対象との自然な組み合わせにも左右されます。まずはhitを「打つ」と暗記するのではなく、対象へ届いて接触する映像で捉えてください。

「心や状況へ届く」hitの便利な比喩表現

hitの「対象まで届いて接触する」感覚は、日常会話の比喩表現にも広がっています。物理的には何もぶつかっていませんが、言葉・現実・満足感などが、人の意識や状態へぴたりと届きます。

hit home|言葉や現実が痛いほど身にしみる

Her words really hit home.
彼女の言葉は本当に胸に響きました。

homeは、ここでは心のいちばん深い場所や核心です。言葉がそこまで届いて接触するため、単に「理解した」よりも、現実味を伴って強く心に響いたことを表します。

hit a wall|壁にぶつかり前へ進めなくなる

My progress hit a wall.
私の成長は壁にぶつかりました。

進んでいた学習や計画の矢印が壁へ届き、そこで止まる映像です。実際の壁ではなく、伸び悩みや行き詰まりを表します。

hit the spot|欲しかった感覚にぴたりと届く

This hot soup really hit the spot.
この温かいスープ、まさに今ほしかった味です。

spotは、欲求や気分の「ちょうどその一点」。食べ物や飲み物などが求めていた場所へぴたりと届き、満足させたときに使います。この表現にも、hitの到達と接触がそのまま残っています。

hitの活用はhit–hit–hit

hitは、原形・過去形・過去分詞がすべて同じ不規則動詞です。

  • 原形:hit
  • 過去形:hit
  • 過去分詞:hit
  • 現在分詞:hitting

The ball hit the wall yesterday.
昨日、そのボールは壁に当たりました。

The town has been hit by heavy rain.
その町は大雨に見舞われています。

過去形をhittedにはしません。また、現在分詞では最後のtを重ねてhittingとなります。

動画で基本動詞の感覚をまとめて確認

この記事を監修しているしゅみすけ(大山俊輔)は、英語学習YouTubeで基本動詞のコアイメージを長年解説してきました。基本動詞Top55の総集編は、チャンネル内でも特に多く再生されている代表的な動画の一つです。

https://www.youtube.com/watch?v=e-TEo9BBfKw

【イラスト付き/教材級】英会話の9割がわかるようになる基本動詞Top55【総集編】をYouTubeで見る

まとめ|hitは「動きや力が対象へ届いて接触する」

hitのコアイメージは、「動きや力が対象まで届き、パッと接触する」です。

  • hit the ball:バットの力がボールへ届く
  • a car hit the wall:車の動きが壁へ届く
  • a storm hit the city:嵐の影響が街へ届く
  • sales hit one million:数字の動きが基準線へ届く
  • hit on an idea:意識の動きがアイデアへ行き当たる
  • hit it off:二人の相性がうまく接触する

日本語では「打つ・ぶつかる・襲う・達する・思いつく」と訳が変わります。でも、対象へ向かう矢印が最後にパッと接触する映像は共通しています。この感覚があれば、hitの意味を一つずつ丸暗記せずに済みます。

英単語を知識として覚えるだけでなく、会話で使える感覚へ変えたい方へ。be:RIZEでは、基本動詞・英文の骨格・リスニング・実際の発話練習をつなげ、今の課題に合った学び方をご案内しています。

 

基本動詞を一覧から学びたい方へ
この動詞を英語全体の中で位置づけたい方は、親記事「英語の基本動詞とは?少ない単語で英会話が広がる理由とコアイメージ学習法」をご覧ください。

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