こんにちは、しゅみすけです。
happenは「起こる」と訳される基本動詞です。What happened?は知っていても、happen toになると「〜に起こる」と「たまたま〜する」が混ざったり、make it happenがなぜ「実現させる」になるのか分からなくなったりしませんか。
What happened?
何が起きたのですか。It happens.
そういうこともあります。I happened to see her.
私はたまたま彼女を見かけました。
happenのコアイメージは、「出来事が、現実の場に立ち現れる」です。誰かが意図して何かを「する」視点ではなく、それまで存在していなかった出来事が場面の中に生じるところを見ています。
目次
- happenのコアイメージ|出来事が現実の場に立ち現れる
- happenは目的語を取らない自動詞
- What happened?の意味と使い方
- What happened to〜?|人や物がどうなったか尋ねる
- happen to do|たまたま〜する
- It happens.・Things happen.|そういうこともある
- It’s not going to happen.|そんな展開にはならない
- make it happenの意味|出来事を現実として生じさせる
- happen・occur・take placeの違い
- as it happens・happen uponの表現
- 動画で基本動詞のコアイメージをまとめて確認
- まとめ|happenは出来事が現実に立ち現れる
happenのコアイメージ|出来事が現実の場に立ち現れる

「彼がドミノを倒した」なら、彼が意図を持って動作を行っています。英語ではHe knocked over the dominoes.のように、人を主語にして「誰が何をしたか」を描けます。
一方、開いた窓から風が入り、書類が突然飛び散ったとします。この場面で話し手が注目しているのは、誰かの動作ではなく「書類が飛び散るという出来事が生じた」ことです。これがhappenの視点です。
- 出来事が、まだない状態から現実の場へ現れる
- 誰が引き起こしたか、原因は何かを前面に出さない
- 話し手の意図や予測の外で生じることが多い
「偶然」「予想外」というニュアンスが生まれやすいのは、原因や行為者ではなく、出来事の出現だけを捉えるからです。ただし、happenそのものが常に事故や悪い出来事を意味するわけではありません。
happenは目的語を取らない自動詞
happenは基本的に自動詞です。出来事自身が主語になり、その出来事が「起こる」と表現します。
Something strange happened last night.
昨夜、何か奇妙なことが起きました。The accident happened near the station.
その事故は駅の近くで起きました。What’s happening outside?
外で何が起きているのですか。
日本語では「事件を起こす」と言えるため、happenの後ろに目的語を置きたくなることがあります。しかし、英語では× He happened an accident.とは言いません。人が何かを引き起こすなら、cause、make、bring aboutなど別の形を使います。
また、happen自体を受け身にして× was happenedとは通常言いません。もともと「出来事が自ら起こる」という自動詞なので、目的語を主語へ移す受け身を作れないためです。
What happened?の意味と使い方
What happened?
何があったのですか。What happened last night?
昨夜、何が起きたのですか。Tell me what happened.
何があったのか教えてください。
What happened?のwhatは、happenした出来事そのものを尋ねています。Whatが文の主語なので、過去の疑問文でもdidを入れず、語順もそのままです。
× What did happen?が常に不可能というわけではありませんが、didを使うと「一体、実際には何が起きたのか」と強く対比・強調する特殊な響きになります。普通に事情を尋ねるならWhat happened?で十分です。
What happened to〜?|人や物がどうなったか尋ねる
What happened to your car?
あなたの車、どうしたのですか。What happened to Tom?
トムはどうしたのですか。Whatever happened to that plan?
あの計画は一体どうなったのですか。
happen to+人・物では、出来事がtoの先にある対象へ降りかかったと捉えます。その結果、「その人・物に何が起きたのか」「今どうなっているのか」を尋ねる表現になります。
相手の顔色が悪い、車がへこんでいる、いつもの人が来ていないなど、現在見えている変化の背景にある出来事を尋ねるときによく使います。
happen to do|たまたま〜する
I happened to meet her at the station.
私はたまたま駅で彼女に会いました。Do you happen to know his name?
ひょっとして彼の名前をご存じですか。Did you happen to see my keys?
ひょっとして私の鍵を見ませんでしたか。
happen to doは、to以下の行為が計画や狙いとして行われたのではなく、偶然その出来事として現れたことを表します。駅へ彼女に会いに行ったのではなく、別の流れの中で「会う」が生じたわけです。
疑問文のDo you happen to〜?は「あなたが知っている可能性が、たまたまあれば」という距離を置くため、直接的なDo you know〜?より柔らかく聞こえます。「ひょっとして」「もしかして」に近い丁寧な尋ね方です。
toが行為へ向かう感覚は、to不定詞のコアイメージもあわせて読むと、happen to doの構造が見えやすくなります。
It happens.・Things happen.|そういうこともある
Don’t worry. It happens.
気にしないで。そういうこともあります。Things happen.
いろいろなことがあるものです。These things happen.
こういうことは起こるものです。
失敗や不運が起きた相手に対して、「そういう出来事は現実の中で生じるものだ」と受け止める表現です。責めるよりも、誰にでも起こり得るから気にしすぎなくていいと伝える響きがあります。
ただし、深刻な事故や大きな喪失に対して軽くIt happens.と言うと、相手の痛みを小さく扱うように聞こえることがあります。小さなミス、予定の行き違い、日常的な失敗などで使うのが自然です。
It’s not going to happen.|そんな展開にはならない
It’s not going to happen.
それは実現しません/そんなことにはなりません。It’s never going to happen.
そんなことは絶対に起こりません。
ここでのitは、文脈の中で期待されている展開です。その展開が現実の場へ現れることはないため、「無理だ」「実現しない」「そういう関係にはならない」など、文脈に合った日本語になります。
make it happenの意味|出来事を現実として生じさせる
Let’s make it happen.
それを実現させましょう。She worked hard to make her dream happen.
彼女は夢を実現するために努力しました。We can make this happen.
私たちなら、これを実現できます。
make it happenは、まだ現実に存在していない計画・夢・結果を、努力や働きかけによって実際の出来事として立ち現れさせることです。
happenだけなら、出来事が起こる側から眺めています。そこへmakeの「力を加えて、ある状態を作る」が加わることで、自然にはまだ起きていないitを現実化させます。makeの感覚は、makeのコアイメージでも詳しく解説しています。
happen・occur・take placeの違い
三つとも「起こる」と訳されますが、使われる場面と視点が少し異なります。
- happen:日常的。出来事が現実の中に生じる。偶然・予想外の響きを伴いやすい
- occur:やや硬く客観的。現象・問題・考えなどが発生する
- take place:予定・計画された行事や出来事が開催される
What happened yesterday?
昨日、何があったのですか。The error occurred during processing.
処理中にエラーが発生しました。The ceremony will take place on Friday.
式典は金曜日に行われます。
日常会話で予期しない出来事について話すならhappenが最も自然です。報告書や技術文書で客観的に発生を述べるならoccur、日時や場所を決めて行われるイベントならtake placeが合います。
as it happens・happen uponの表現
as it happens|実はちょうど・偶然にも
As it happens, I have an extra ticket.
実はちょうど、余分なチケットを一枚持っています。
会話の流れに偶然ぴったり合う事実を出すときの表現です。「たまたまそういう状況なのですが」という感覚があります。
happen upon/on|偶然見つける・出会う
I happened upon an old photo.
私は偶然、古い写真を見つけました。
探すことを目的にしていなかったのに、その対象との出会いが出来事として生じたことを表します。やや文章的ですが、happenの偶然性が分かりやすく残る表現です。
動画で基本動詞のコアイメージをまとめて確認
この記事を監修しているしゅみすけ(大山俊輔)は、英語学習YouTubeで基本動詞のコアイメージを長年解説してきました。基本動詞Top55の総集編は、チャンネル内でも特に多く再生されている代表的な動画の一つです。
【イラスト付き/教材級】英会話の9割がわかるようになる基本動詞Top55【総集編】をYouTubeで見る
まとめ|happenは出来事が現実に立ち現れる
happenのコアイメージは、「出来事が、現実の場に立ち現れる」です。
- What happened?:どんな出来事が現れたのか
- What happened to A?:Aにどんな出来事が降りかかったのか
- happen to do:意図せず、たまたまその行為が起こる
- It happens.:そういう出来事も生じるものだ
- not going to happen:期待される展開は現実にならない
- make it happen:出来事を現実として生じさせる
「起こる」という訳だけでなく、誰かの動作ではなく出来事自身を主語にしている、と捉えてください。happen toやmake it happenまで、一つの映像でつながるようになります。
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基本動詞を一覧から学びたい方へ
この動詞を英語全体の中で位置づけたい方は、親記事「英語の基本動詞とは?少ない単語で英会話が広がる理由とコアイメージ学習法」をご覧ください。



