保育士が英語を使う場面は、英語保育園やインターナショナルスクールだけではありません。一般の保育園・認定こども園でも、外国人保護者への登園・降園対応、子どもの体調やけが、食事・アレルギー、持ち物、行事、緊急連絡などで英語が必要になることがあります。
この記事の守備範囲
ここでは、保育士にどんな英語力が必要かを業務から逆算し、初心者が何から練習すべきかを整理します。具体的な場面別フレーズは、b-cafe.netの「保育士・保育園で使う英語フレーズ」で確認できます。

保育士に必要なのは「子ども向け英語」と「保護者対応英語」
保育現場の英語は大きく二つに分かれます。一つは、子どもへの挨拶、遊び、片付け、食事、昼寝、着替えなどの短い声かけ。もう一つは、保護者へその日の様子、体調、けが、持ち物、予定を正確に伝える英語です。
子どもには短く具体的な言葉と表情・動作が役立ちます。一方、保護者対応では、観察した事実、園で行った対応、家庭で確認してほしいことを分けて伝える力が必要です。
保育士が英語を使う6つの場面
1.登園・降園
挨拶、迎えに来る人、登園時の体調、降園時の引き渡し、その日の様子を確認します。安全な引き渡しに関わる事項は、園の本人確認・送迎ルールを優先します。
2.遊び・生活の声かけ
一緒に遊ぶ、順番を待つ、片付ける、手を洗う、危険な行動を止めるなど、一文一動作の短い英語が中心です。
3.食事・アレルギー
献立、食事量、飲み物、食物アレルギーを確認します。アレルギー対応は翻訳や記憶に頼らず、園の記録と手順を必ず照合します。
4.昼寝・着替え・トイレ
眠気、着替え、おむつ、トイレ、汚れた衣類など、プライバシーに配慮しながら生活状況を伝えます。
5.体調・けが
発熱、咳、嘔吐、発疹、転倒、擦り傷などを、診断せず観察事実として伝えます。緊急性がある場合は英語より園の救急手順を優先します。
6.保護者・緊急連絡
欠席、行事、持ち物、迎えの時間変更、災害・事故時の連絡などです。重要事項は口頭だけで終わらせず、園の指定文書や通訳を活用します。
保育士に必要な5つの英語力
- 短く指示する力:一度に一つの行動を分かりやすく伝える
- 子どもの返答を聞く力:痛み、気持ち、希望、拒否を聞き取る
- 観察を説明する力:食事量、睡眠、排泄、体調、けがを事実として話す
- 確認する力:アレルギー、送迎者、連絡先、予定を復唱する
- つなぐ力:園長、看護師、医療機関、通訳、保護者へ引き継ぐ
英語初心者が先に覚えたい文の型
- Let’s …:一緒に遊ぼう、片付けよう、手を洗おう
- Please …:座って、待って、ゆっくり歩いて
- Are you …?:痛い、眠い、寒い、気分が悪いか確認する
- Do you need …?:助け、水、トイレが必要か尋ねる
- He/She … today.:その日の食事・睡眠・遊びを伝える
- Please bring …:着替え、おむつ、書類など持ち物を依頼する
業務から逆算する勉強法
ステップ1:子ども向けと保護者向けに分ける
同じ「食事」でも、子どもには短い声かけ、保護者には食事量やアレルギー対応の説明が必要です。まず話す相手を分けます。
ステップ2:一日の流れから10場面を選ぶ
登園、自由遊び、食事、昼寝、排泄、着替え、降園など、自分のクラスで頻度が高い順に選びます。
ステップ3:一場面3~5文を動作と一緒に練習する
カードの英文を読むだけでなく、玩具を片付ける、手を洗う、連絡帳を渡す動作と一緒に口に出します。
ステップ4:保護者の質問と返答も練習する
こちらの説明だけでなく、「いつからですか」「どのくらい食べましたか」「明日は何が必要ですか」など、想定される質問を聞く練習も行います。
ステップ5:重要連絡は復唱・記録する
名前、日付、時刻、食物、薬、送迎者などは聞き返して確認し、園の正式な記録へ残します。
保育士・保育園は英語で何という?
- childcare worker:保育・育児支援に携わる職員
- nursery teacher:主に英国英語で保育園・幼児教育の先生
- preschool teacher:就学前教育の先生
- daycare teacher:会話で使われるデイケアの先生
- nursery school/daycare center/preschool:制度や年齢、国によって意味範囲が異なる
海外就職では名称だけで資格要件を判断せず、国・地域の制度と募集要項を確認する必要があります。
避けたい学び方
- 子ども向け単語や歌だけで保護者対応もできると思う
- 長く丁寧な英文を丸暗記する
- 重要なアレルギー・送迎情報を推測する
- 体調やけがを診断のように断定する
- 翻訳アプリだけで緊急連絡を完結させる
まとめ
保育士に必要な英語は、子どもへ伝える短い生活英語と、保護者へ事実を正確に伝える連絡英語です。まずは登園、遊び、食事、昼寝、体調、降園の6場面から、各3~5文ずつ練習しましょう。
実務では園の保育・安全・アレルギー・送迎・緊急連絡の手順を優先し、重要事項は記録と通訳を活用してください。
すぐ使えるフレーズを確認
子どもへの声かけ、登降園、食事、昼寝、体調・けが、外国人保護者対応は、b-cafe.netの「保育士・保育園で使う英語フレーズ」をご覧ください。
関連記事:外国人児童・生徒への指示、保護者面談、ALT連携など、学校現場の学習テーマは「学校教員に必要な英語力と勉強法」で解説しています。



