waitを「待つ」とだけ覚えていると、wait forのforを忘れたり、wait to doとの違いで迷ったりします。さらに、I can’t wait.がなぜ「待てない」ではなく「楽しみでたまらない」になるのかも、丸暗記になりがちです。
waitの中心にあるのは、「未来の人・物・出来事が来るまで、次の行動へ進まず、その場にとどまる」という感覚です。このコアイメージが分かれば、wait、wait for、wait to、wait until、can’t waitを一つの流れとして理解できます。
しゅみすけ(大山俊輔)
waitは、ただ時間が過ぎることではありません。「何かが来る」という未来へ意識を向けながら、今いる地点で動きを止めている言葉です。
英会話スクール「b わたしの英会話」・英語コーチング「be:RIZE」創業者
waitのコアイメージは「未来を見ながら、その場にとどまる」

waitのコアイメージは、「待ち構える・期待しながらとどまる」です。目線は未来へ向いていますが、行動は今いる地点でいったん止まっています。
現在地 → [wait:とどまる] → 人・物・出来事が来る
駅で電車を待つ、相手からの返事を待つ、料理ができるのを待つ。対象は違っても、どれも「期待している未来が現実になるまで、先へ進まない」という構造です。
- Wait here.
ここで待っていてください。 - I waited for three hours.
私は3時間待ちました。 - Can you wait a moment?
少し待ってもらえますか?
waitは基本的に自動詞です。そのため「誰を・何を待つのか」を続けるときは、通常forが必要になります。
wait for+人・物|「何を待つか」を示す
wait for+名詞は、人・物・返事・機会など、待っている対象を示します。forのコアイメージは「目的・目標への方向」。意識が待っている対象へ向かっているため、waitとよく結びつきます。
- I’m waiting for Sarah.
サラを待っています。 - We’re waiting for the train.
電車を待っています。 - I’m still waiting for a reply.
まだ返事を待っています。 - They waited for the right opportunity.
彼らは適切な機会を待ちました。
I’m waiting him.とは通常言いません。「彼を待つ」でも、英語ではI’m waiting for him.です。waitの直後に対象を直接置かない点が、日本語話者の重要ポイントです。
for自体の感覚は、forのコアイメージ「目的・目標への方向」で詳しく解説しています。
wait for A to do|「Aが〜するのを待つ」
待っているのが単なる人や物ではなく、「その人・物が何かをすること」なら、wait for A to doを使います。
- I’m waiting for him to call me.
彼が電話してくるのを待っています。 - We waited for the rain to stop.
雨がやむのを待ちました。 - She is waiting for the results to come out.
彼女は結果が出るのを待っています。
形はwait for[待つ対象]to[その対象の動作]です。I’m waiting him to call.のようにforを落とさないようにしましょう。
wait to do|「自分が〜する時を待つ」
wait to doでは、通常、waitする人とto以下の動作をする人が同じです。つまり「自分がその動作をするタイミングが来るまで待つ」という意味です。
- I waited to speak until everyone was ready.
全員の準備ができるまで、私は話すのを待ちました。 - She waited to open the letter.
彼女は手紙を開けるのを待ちました。 - I’ve been waiting to hear from you.
あなたから連絡をもらうのを待っていました。
違いを短くまとめると、wait for+名詞=対象を待つ、wait to+動詞=自分がする時を待つです。
wait untilとwait forの違い
wait until+文・時点は、「その時点になるまで待つ」と終点を示します。一方、wait forは待っている対象へ意識を向けます。
- Wait until tomorrow.
明日まで待ってください。 - Wait until I get back.
私が戻るまで待っていてください。 - Wait for me.
私を待っていてください。
「いつまで」ならuntil、「誰・何を」ならfor、と考えると整理しやすくなります。時間表現の違いは、sinceとuntilの違いもあわせて確認してください。
can’t waitは「楽しみで待ちきれない」
can’t wait to doは直訳すると「〜するまで待てない」。そこから、会話では「〜するのが楽しみでたまらない」という前向きな気持ちを表します。
- I can’t wait to see you.
あなたに会うのが待ちきれません。 - I can’t wait to start my new job.
新しい仕事を始めるのが楽しみです。 - We can’t wait for the trip.
私たちは旅行が待ち遠しくてたまりません。
ただし、状況によっては文字どおり「待てない」こともあります。I can’t wait any longer.なら「もうこれ以上待てません」です。前後の文脈と、to以下が楽しみな予定かどうかで判断します。
会話でよく使うwaitの定番表現
Wait a minute. / Wait a second.
「ちょっと待って」という定番表現です。実際に1分・1秒を意味するとは限りません。話を止めて確認したいときには、Wait a second. Are you saying that …?のようにも使えます。
Wait and see.
「待って見てみよう」「そのうち分かるよ」。今すぐ結論を出さず、未来の展開が現れるまで待つ表現です。
Dinner can wait.
can waitは「後回しにできる・急がなくてよい」です。反対にThis can’t wait.なら「これは待てない=緊急です」となります。
Sorry to keep you waiting.
「お待たせして申し訳ありません」。keep+人+waitingで「人を待っている状態にしておく」です。店頭・電話・オンライン会議でも使えます。
wait onはwait forと同じ?
wait onには主に「人に給仕する・応対する」という意味があります。アメリカ英語の一部では、返答・結果・確認などを「待つ」の意味でも使われますが、一般的な学習者はwait forを基本にするのが安全です。
- The staff waited on our table.
スタッフが私たちのテーブルを担当しました。 - We’re waiting for the test results.
検査結果を待っています。
「試験結果を待つ」は、まずwait for the exam resultsを使いましょう。教材や辞書でwait onを見かけても、地域差・業界差があると理解しておけば十分です。
wait・expect・look forward toの違い
- wait:出来事が来るまで行動を止めてとどまる
- expect:その出来事が起こるだろうと予想する
- look forward to:未来の出来事を楽しみにする
- I’m waiting for her.
私は彼女が来るまで待っています。 - I expect her to arrive soon.
彼女はもうすぐ到着すると思います。 - I’m looking forward to seeing her.
彼女に会うのを楽しみにしています。
waitは行動の状態、expectは予測、look forward toは前向きな感情に焦点があります。
waitでよくある間違い
- × I’m waiting him.
○ I’m waiting for him. - × Wait me.
○ Wait for me. - × I can’t wait seeing you.
○ I can’t wait to see you. - △ I’m waiting on the result.
○ 基本形:I’m waiting for the result.
まとめ|waitは「未来が来るまで、今の地点にとどまる」
waitの意味を一語の「待つ」だけで覚えるのではなく、「未来の人・物・出来事へ意識を向けながら、今いる地点で次の行動を止める」と捉えてください。
- wait:その場で待つ
- wait for+名詞:人・物・出来事を待つ
- wait for A to do:Aが〜するのを待つ
- wait to do:自分が〜する時を待つ
- wait until:ある時点まで待つ
- can’t wait to do:〜するのが待ちきれない
こうした基本動詞は、難しい単語を増やす前に深く理解したい英会話の土台です。全体像は英会話で重要なコア単語とは?で確認できます。また、基本動詞と前置詞が組み合わさる仕組みは英語の句動詞とは?、多数の完成表現はb-cafe.netのonを使った句動詞一覧で学べます。



