英語コーチングを受けても話せなかったのはなぜ?努力以外の5つの原因

英語コーチングを受けても話せず原因を考える大人の英語学習者

「英語コーチングを受けて、毎日きちんと勉強した。それなのに、外国人を前にすると言葉が出てこない」 そんな経験があると、かなり落ち込みますよね。 決して安くない費用を払い、単語も覚え、シャドーイングや瞬間英作文にも取り組んだ。それでも会話になると頭が真っ白になると、「自分には英語の才能がないのでは」「もっと頑張るべきだったのでは」と考えてしまうかもしれません。 でも、英語コーチングを受けても話せなかった理由を、すべて本人の努力不足で片づけることはできません。 学習時間を積み上げても、目的と練習がずれていたり、知識と会話をつなぐ工程が抜けていたりすれば、英語はなかなか口から出てこないからです。 この記事では、英語コーチングを受けても話せなかった人に多い「努力以外の5つの原因」を整理します。過去の学習を否定するためではありません。何が足りなかったのかを見つけ、次の学び方を選び直すための棚卸しです。 なお、英語コーチングそのものの仕組みで挫折が起きる理由は、英語コーチングの失敗は努力不足じゃない|挫折する3つの構造的理由でも詳しく解説しています。

英語コーチングを受ければ、自動的に話せるわけではない

英語コーチングは、一般的な英会話レッスンとは少し役割が違います。 現在地を分析し、目標までの学習計画を作り、日々の進み具合を確認する。迷ったときに方法を修正してもらえることも、コーチングの大きな価値です。 ただし、コーチングに申し込んだだけで会話力が自動的に身につくわけではありません。また、毎日長時間勉強すれば、その時間に比例して話せるようになるとも限りません。 たとえば、目的が「海外の同僚との会議で話すこと」なのに、学習の大部分が単語テストと文法問題だったらどうでしょうか。知識は増えても、相手の発言を処理し、その場で短く返す力はあまり練習できていません。 反対に、基礎的な語順や単語がまだ曖昧なのに、いきなり高速のシャドーイングやフリートークを繰り返しても、負荷が高すぎて「できない練習」を反復することになります。 大切なのは努力量だけでなく、目標に必要な技能を、現在地に合った順番で、実際に使える形へ変えていたかです。
英語コーチングを受けても話せなかった5つの原因を表す図解
知識を実際の会話につなぐには、目的・順序・発話・フィードバック・個別計画の接続が必要です。

原因1.目標が「英語力を上げる」のままだった

最初の原因は、学習目標が広すぎたことです。 「英語を話せるようになりたい」「ビジネス英語を身につけたい」「TOEICも会話もできるようになりたい」。どれも自然な希望ですが、このままでは必要な練習を選べません。 同じ「仕事で英語を使う」でも、必要な力は場面によって違います。
  • 海外出張で簡単な雑談と確認ができればよい
  • 英語会議で質問に短く答えたい
  • プレゼン後の質疑応答に対応したい
  • 外国人部下に指示やフィードバックを伝えたい
  • 転職面接で自分の経験を説明したい
それぞれ、優先すべき語彙、聞き取り方、発話練習が異なります。 目標が曖昧なままだと、成果も「単語テストの点」「教材を何ページ進めたか」「何時間勉強したか」で測りやすくなります。しかし、それらが増えても、実際に困っている場面が変わっていなければ、本人は「話せるようになっていない」と感じます。 まずは、「誰と」「どんな場面で」「何を言えるようになりたいか」まで小さくする必要があります。流暢な長文ではなく、会議で一度質問できることが最初のゴールでもかまいません。

原因2.現在地に合わない順番で学んでいた

英語学習では、方法そのものより順番が問題になることがあります。 シャドーイング、瞬間英作文、オンライン英会話、多読、単語暗記。どれも使い方によっては役立ちます。ただし、すべての人が同じ順番で始めればよいわけではありません。 たとえば、英語を聞いた瞬間に日本語へ訳そうとして処理が止まる人が、音声だけを何度も追いかけても、意味を英語の語順で受け取る土台は作られにくいでしょう。 また、会話中に基本動詞すら出てこない人が、難しいビジネス単語を大量に覚えても、日常的な発話は急には軽くなりません。 初心者の学び直しでは、一般に次のような土台を確認します。
  1. 英文の主語と動詞を捉えられるか
  2. 英語を前から意味のまとまりで受け取れるか
  3. have、get、take、makeなどの基本語を場面と結びつけられるか
  4. 短い英文を、自分の内容に変えて言えるか
  5. 理解できる音声で、聞く練習と話す練習を往復できるか
これらを飛ばして難しい練習へ進むと、頑張っているのに毎回失敗感だけが残ります。 もし会話で日本語訳が止まらない場合は、日本語を英語に訳してから話す癖をやめる5ステップも参考にしてください。

原因3.知識を「自分の発話」に変える練習が少なかった

単語や文法を知っていることと、その場で使えることの間には距離があります。 教材の例文を見て意味が分かる。選択問題なら正解できる。音声を聞けば内容も理解できる。それでも、自分の仕事や経験について話そうとすると言葉が出ない人は少なくありません。 これは知識が無駄だったのではなく、認識できる知識から、自分で取り出せる表現へ変換する工程が不足していた可能性があります。 たとえば、次の英文を覚えたとします。 I’m responsible for this project. 私はこのプロジェクトを担当しています。 ここで暗唱して終わるのではなく、主語や目的語を自分に合わせて変えます。
  • I’m responsible for sales.
  • I’m responsible for training new staff.
  • She’s responsible for the Tokyo office.
  • Who’s responsible for this?
さらに、実際の会話で聞かれそうな質問と組み合わせます。 What do you do? What are you responsible for? このように、ひとつの表現を自分の場面へ移し、質問と回答を往復し、少し条件を変えて何度も使う。その工程を通って、初めて知識が「口から出る候補」になっていきます。 英語は聞き取れるのに話せない場合は、インプットを会話力に変える3段階もあわせて読んでみてください。

原因4.フィードバックが「学習時間の管理」に偏っていた

英語コーチングでは、毎日の学習報告が行われることがあります。 学習時間を記録し、習慣を作ること自体には意味があります。ただ、確認されるのが「今日は何分やったか」「予定どおり教材を終えたか」だけになると、英語そのものの問題が置き去りになることがあります。 本当に必要なのは、たとえば次のようなフィードバックです。
  • なぜこの音声は聞き取れなかったのか
  • 英文をどこで区切って理解しているか
  • なぜ会話でこの単語を選べなかったのか
  • 自分の英文が相手にどう聞こえるか
  • 練習の難易度が今のレベルに合っているか
  • 成果が出ないとき、何を減らし何を残すか
学習量の管理は、フィードバックの一部にすぎません。 毎日2時間続けているのに同じ場所で止まるなら、「あと1時間増やしましょう」ではなく、止まっている原因を特定する必要があります。教材が難しすぎるのか、理解せず音だけを追っているのか、そもそも目的に合わない練習なのか。原因によって修正方法は変わります。 コーチングの価値は、サボらないように監視することだけではなく、本人だけでは気づきにくいズレを見つけ、計画を調整することにあります。

原因5.生活や過去の学習歴を無視した計画だった

最後は、計画の個別性です。 同じ40代の会社員でも、英語経験、仕事内容、家庭環境、使える時間、疲れやすい時間帯は違います。 過去にTOEIC学習を続けてきた人と、中学英語から不安な人では、必要な土台が違います。オンライン英会話を何百回も受けた人と、外国人を前にすると緊張して声が出ない人にも、同じ課題は出せません。 それでも、全員に同じ教材、同じ分量、同じ順番を当てはめると、計画を守れる人だけが残ります。そして、続かなかった人は「意志が弱い」と自分を責めます。 でも、毎日3時間を前提とした計画が、仕事や家事のある生活に入らなかっただけかもしれません。過去に挫折したシャドーイングを、理由の説明もなく再び課されたことで、学習そのものが嫌になったのかもしれません。 計画は、守れなかった人を評価するためのものではありません。実際に試し、うまくいかなければ修正するための仮説です。 英語コーチングが自分に合うかどうか迷う方は、英語コーチングが向いている人・向いていない人も確認してみてください。

過去のコーチングを無駄にしないための棚卸し

ここまで読んで、「自分はどれに当てはまるのだろう」と思った方は、以前の学習を次の5項目で振り返ってみてください。
  1. 目的:実際に英語を使いたい場面は具体的だったか
  2. 順番:自分の現在地に合った難易度から始めていたか
  3. 発話:覚えた表現を自分の内容に変えて使っていたか
  4. 修正:できない理由について具体的なフィードバックがあったか
  5. 個別性:仕事、生活、過去の学習歴に合わせて計画が変わったか
全部が足りなかったとは限りません。以前のコーチングで身についた習慣や知識もあるはずです。 「単語は増えた」「英語への抵抗が減った」「毎日机に向かえるようになった」という変化も、立派な資産です。そのうえで、会話につながらなかった部分だけを見つけ直します。 ゼロからやり直すのではなく、すでに持っているものと、まだ接続されていないものを分ける。この見方ができると、過去の努力は次の学習の材料になります。

次も英語コーチングを選ぶべき?

一度失敗したからといって、次も必ずコーチングを選ぶ必要はありません。 自分の課題と必要な練習が分かり、一人でも計画を調整できるなら、独学で十分な場合があります。実際に話す機会だけが足りないなら、オンライン英会話を準備と復習つきで利用する方法もあります。職場に英語を確認してくれる同僚や上司がいるなら、その環境を活用できるかもしれません。 一方で、次のような場合は、再び専門家のサポートを使う意味が生まれやすいでしょう。
  • 何が原因で話せないのか自分では特定できない
  • 教材を変えるたびに学習方針が揺れる
  • 英文や発話への具体的なフィードバックが必要
  • 仕事の予定に合わせて計画を調整してほしい
  • 過去の失敗を踏まえた学習設計を一緒に作りたい
オンライン英会話と英語コーチングの使い分けも、次の選択を整理する参考になると思います。

まとめ|話せなかった理由を、もう努力不足だけにしなくていい

英語コーチングを受けても話せなかったとき、まず見直したいのは努力量ではありません。
  1. 目標が具体的な会話場面になっていたか
  2. 現在地に合った順番で学んでいたか
  3. 知識を自分の発話へ変える練習があったか
  4. 英語そのものへのフィードバックがあったか
  5. 生活と学習歴に合わせて計画が調整されたか
この5つのどこかが外れていたなら、話せなかったことには理由があります。 必要なのは、「今度こそもっと頑張る」と気合を入れ直すことではありません。過去の学習で身についたものを残し、接続されていなかった部分を見つけ、今の自分に合う順番へ並べ直すことです。 英語コーチング自体に意味があるのか迷っている方は、英語コーチングは意味ない?成功する人と失敗する人の違いもご覧ください。
過去の学習を、一度ゆっくり整理してみませんか? be:RIZEでは、最初から入会を決めるのではなく、これまで何を学び、どこで止まり、これからどんな場面で英語を使いたいのかを確認するところから始めています。 コーチングが必要ないと判断できれば、独学やオンライン英会話を選ぶのもひとつです。まずは相談の内容や流れを見て、ご自身に合うかをゆっくり考えてください。 無料オリエンテーションの流れを見る

もし「話せない」以前に、課題がきつくて継続そのものが難しくなっているなら、英語コーチングが続かないときに学習時間を減らすべきサインから確認してみてください。

学習方法だけでなく、担当者とのコミュニケーションに違和感が残る方は、英語コーチとの相性が合わないときの判断基準も参考にしてください。

受講後の結果を振り返り、次の学習方法へつなげたい方は、英語コーチングを途中で辞めても大丈夫?挫折後の整理方法もご覧ください。

知識やスコアは伸びたものの会話へつながらず、再び支援を検討している方は、英語コーチングへの再挑戦で確認したい7つの基準もご覧ください。

受講中に成果が鈍いと感じ、新しい教材を探している方は、英語コーチングで成果が出ないとき、教材より先に見直すことも参考にしてください。

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