I remember locking the door.
ドアに鍵をかけた記憶があります。
Remember to lock the door.
ドアに鍵をかけるのを忘れないでください。
remember doing と remember to do は、どちらも「覚えている」に関係します。しかし、見ている時間の方向が逆です。
- remember doing:過去にしたことが記憶にある
- remember to do:これからすることを覚えておき、忘れずに実行する
doing と to do を機械的に暗記するのではなく、remember が記憶をどちら向きに使っているかを見ると、自然に使い分けられます。この記事では、否定文・疑問文、remember that節、forgetとの関係、会話で使える表現まで例文で整理します。
しゅみすけ(大山俊輔)
doingなら記憶の中を過去へ振り返り、to doなら忘れないよう未来の行動へ印を付けます。
結論:doingは過去、to doは未来の行動
| 形 | 意味 | 時間の向き | 例 |
|---|---|---|---|
| remember doing | ~したことを覚えている | 今 → 過去 | I remember meeting her. |
| remember to do | 忘れずに~する | 今 → 未来の行動 | Remember to call her. |

rememberのコアイメージは「記憶の中に置いておく」
remember の中心は、単に日本語の「覚える」ではありません。人・出来事・情報・用事を記憶の中に置いておき、必要なときに取り出せることです。
- 過去の出来事を取り出す:I remember that day.
- 情報を記憶に保つ:Remember my name.
- 未来の用事を落とさない:Remember to send the email.
remember doing では、すでに起きた行為が記憶の中にあります。remember to do では、まだ起きていない行為を記憶に置き、適切な時点で実行します。
この違いは「to doとdoingの使い分け」の基本と一致します。doingは経験・活動をひとかたまりとして置き、to doはこれから向かう行為を指します。
remember doing:~したことを覚えている
remember doing は、過去に実際に行ったこと、そのとき見聞きしたことが記憶に残っているという意味です。doing が表す行為は、remember より前に起きています。
基本例文
- I remember meeting her for the first time.
彼女に初めて会ったことを覚えています。 - Do you remember visiting this place?
この場所を訪れたことを覚えていますか。 - She remembers seeing the man at the station.
彼女は駅でその男性を見たことを覚えています。 - I clearly remember hearing that song as a child.
子どものころ、その歌を聞いたことをはっきり覚えています。
「会った」「訪れた」「見た」「聞いた」はすでに完了しています。その経験を今、記憶から取り出しています。
remember doingは「自分がしたこと」だけではない
doing の意味上の主語は、文の主語と同じとは限りません。
- I remember him saying that.
彼がそう言ったことを覚えています。 - Do you remember the door being open?
ドアが開いていたことを覚えていますか。
最初の文で saying したのは him、次の文で open だったのは the door です。形の仕組みは「不定詞・動名詞の意味上の主語」でも解説しています。
I remember doingとI remember having done
I remember having met him. のように完了動名詞も使えますが、remember 自体が過去の記憶を示すため、普通は I remember meeting him. で十分です。
having done は、時間の前後関係を特に明確にしたい場合に使います。詳しくは「完了動名詞having done」を参考にしてください。
remember to do:忘れずに~する
remember to do は、するべきことを記憶に保ち、忘れずに実行することです。to do の行為は remember の時点ではまだ先にあります。
基本例文
- Remember to bring your passport.
パスポートを忘れずに持ってきてください。 - I remembered to call my mother.
私は忘れずに母へ電話しました。 - Did you remember to turn off the lights?
忘れずに電気を消しましたか。 - Please remember to attach the file.
ファイルを添付するのを忘れないでください。
remembered to call は「電話する用事を覚えていて、実際に電話した」という意味を含みます。単に電話のことを考えたのではありません。
命令文でよく使う
相手へのリマインダーでは Remember to … が非常によく使われます。
- Remember to save your work.
作業内容を忘れずに保存してください。 - Remember to take your medicine.
薬を飲むのを忘れないでください。 - Remember to let me know.
忘れずに知らせてください。
丁寧に言うなら Please remember to …、やわらかく念押しするなら Just remember to … も使えます。
同じ場面で比べると違いが見える
鍵をかける
- I remember locking the door.
鍵をかけた記憶があります。 - I remembered to lock the door.
忘れずに鍵をかけました。
一つ目は、今になって過去の場面を思い出しています。二つ目は、鍵をかけるべき時点で用事を思い出し、実行しています。
メールを送る
- I remember sending the email.
メールを送ったことを覚えています。 - I remembered to send the email.
忘れずにメールを送りました。
メールが送信済みである点は同じでも、前者は記憶の有無、後者は用事を忘れず実行したことに焦点があります。
否定文では何が違う?
don’t remember doing:した記憶がない
- I don’t remember saying that.
そんなことを言った覚えはありません。 - She doesn’t remember meeting him.
彼女は彼に会ったことを覚えていません。
行為がなかったと断定しているのではなく、記憶にないと言っています。実際には言ったり会ったりした可能性があります。
didn’t remember to do:するのを忘れた
- I didn’t remember to call her.
彼女へ電話するのを忘れました。 - He didn’t remember to bring his ID.
彼は身分証明書を持ってくるのを忘れました。
日常会話では、これは普通 I forgot to call her. のように forget を使うほうが自然です。didn’t remember to do は「思い出せなかったため実行しなかった」という構造を強く見せたい場合に使われます。
remember doingとremember that節の違い
remember that+文 は、出来事だけでなく情報や事実を覚えているときに広く使えます。
- I remember that she was very kind.
彼女がとても親切だったことを覚えています。 - Remember that the office closes at six.
オフィスは6時に閉まることを覚えておいてください。
remember doing は「行為・経験」の記憶に焦点を当てます。remember that節は、主語と動詞を含む内容全体を記憶として置けるため、より自由です。
remember+名詞・疑問詞節も使える
remember+名詞
- I remember her face.
彼女の顔を覚えています。 - Do you remember my name?
私の名前を覚えていますか。 - I’ll always remember this day.
私はこの日をずっと忘れません。
remember+疑問詞節
- Do you remember where we parked?
どこに駐車したか覚えていますか。 - I can’t remember what he said.
彼が何と言ったか思い出せません。 - Remember how to open the file.
ファイルの開き方を覚えておいてください。
how to do は「どうすればよいか」という方法です。「疑問詞+to不定詞」とつなげると理解しやすくなります。
forget doing / forget to doも同じ時間関係
remember の反対側にある forget でも、doing と to do の時間関係は同じです。
| 表現 | 意味 |
|---|---|
| remember doing | したことを覚えている |
| forget doing | したことを忘れる |
| remember to do | 忘れずにする |
| forget to do | するのを忘れる |
- I’ll never forget meeting her.
彼女に会ったことを決して忘れません。 - I forgot to call her.
彼女に電話するのを忘れました。
doing は過去の経験、to do は未来へ向かう用事です。rememberかforgetかによって、その記憶を保てたか、落としてしまったかが変わります。
よくある間違い
「~するのを覚えている」を直訳する
日本語ではどちらも「~するのを覚えている」と言えますが、英語では時間を確認します。
- もうした経験の記憶 → remember doing
- これからする用事 → remember to do
remember to doを「~することを覚えている」とだけ訳す
I remembered to pay the bill. は、通常「支払いのことを覚えていた」だけでなく、忘れずに支払ったところまで含みます。
don’t remember doingを「していない」と断定する
I don’t remember signing it. は「署名した記憶がない」です。「署名していない」なら I didn’t sign it. と言います。記憶と事実は分けて考えましょう。
しゅみすけ(大山俊輔)
「行為はrememberより前か後か」と考えるだけで判断できます。前ならdoing、後ならto doです。
中学英語で言い換えると?
| 元の表現 | やさしい言い換え |
|---|---|
| I remember meeting him. | I met him, and I remember it. |
| Remember to call me. | Don’t forget to call me. |
| I don’t remember saying that. | Maybe I said it, but I don’t remember. |
| She remembered to bring it. | She didn’t forget it. She brought it. |
remember doing は「した+覚えている」の二文、remember to do は「忘れない+する」の二段階に分けると意味が見えます。
3分確認問題
( )内の動詞を適切な形にしてください。
- I remember (visit) Kyoto with my family.
- Remember (send) me the document.
- Did you remember (lock) the window?
- I don’t remember (see) this movie before.
- She remembered (buy) some milk on her way home.
答えと解説を見る
- visiting:家族と京都を訪れた過去の記憶です。
- to send:これから忘れずに送る用事です。
- to lock:鍵をかける用事を忘れず実行したかを尋ねています。
- seeing:以前に見た経験の記憶です。
- to buy:帰宅途中で牛乳を買う用事を思い出し、実行しました。
まとめ
- remember doing=過去に~したことを覚えている
- remember to do=これからすることを覚えておき、忘れずに実行する
- doingの行為はrememberより前、to doの行為はrememberより後
- don’t remember doingは「した記憶がない」で、していないとは限らない
- remember to doは、通常「思い出した」だけでなく実行まで含む
- forget doing / forget to doも同じ時間関係で整理できる
過去を振り返るdoing、未来へ印を付けるto do。この時間の矢印を思い浮かべれば、丸暗記せずに使い分けられます。動名詞全体の仕組みは「英語の動名詞とは?」もあわせてご覧ください。
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