「昔はよくサッカーをしていた」「以前は大阪に住んでいた」——英語で過去を振り返るときによく使うのが used to です。
学校では「昔は〜したものだ」と覚えることが多い表現ですが、それだけでは会話で使いにくいかもしれません。used to が伝えるのは、単なる過去ではなく、過去にはそれが現実だった。そして、今は状況が違うという時間のコントラストです。
この記事では、used to の意味・作り方から、過去の習慣と状態、否定文・疑問文、発音、間違えやすい be used to / get used to まで、例文を使って整理します。
used toの意味は「昔は〜だった・よく〜した」
used to + 動詞の原形 は、過去の習慣や状態を表します。日本語では主に「昔はよく〜した」「以前は〜だった」と訳せます。
- I used to play soccer.
昔はよくサッカーをしていました。 - I used to live in Osaka.
以前は大阪に住んでいました。 - This building used to be a movie theater.
この建物は以前、映画館でした。
3つとも過去の話ですが、重要なのは「その時は本当にそうだった」という事実です。同時に、話し手は「今はサッカーをしていない」「今は大阪に住んでいない」「今は映画館ではない」という現在との違いを意識しています。
used toのコアイメージは「過去の事実と今のズレ」
used to のコアイメージは、「昔はそうだった。でも今は違う」です。
ただし、文法的に「現在は絶対に違う」と断定する表現ではありません。文脈によっては今も続いている可能性を完全には排除しませんが、通常の会話では、現在との対比がかなり強く感じられます。
たとえば I played soccer when I was a child. は、子どもの頃にサッカーをしたという過去の事実を伝えます。一方、I used to play soccer. は「昔はよくやっていたけれど、今はもうやっていない」という変化まで自然ににじませます。
used toの基本形|後ろは必ず動詞の原形
肯定文の形はシンプルです。
主語 + used to + 動詞の原形
- She used to work at a bank.
彼女は以前、銀行で働いていました。 - We used to meet every Friday.
私たちは昔、毎週金曜日に会っていました。 - There used to be a bookstore here.
以前ここには書店がありました。
used の見た目につられて、後ろの動詞まで過去形にしないよう注意しましょう。used to played や used to lived にはなりません。
使い方1|過去に繰り返していた習慣
used to は、過去に何度も繰り返していた行動を表せます。「当時はそれが日常だった」という感覚です。
- I used to wake up at 5:30 every morning.
昔は毎朝5時30分に起きていました。 - My family used to go camping every summer.
家族で以前は毎夏キャンプに行っていました。 - He used to call me after work.
彼は昔、仕事のあとによく電話をくれました。
every morning や every summer のような頻度を示す表現と相性がよく、以前の生活リズムや思い出を話すときに便利です。
使い方2|過去の状態・性格・所有
used to は行動だけでなく、過去の状態にも使えます。ここが、次の記事で扱う would との大きな違いです。
- I used to be shy.
昔は内気でした。 - She used to have long hair.
彼女は以前、髪が長かったです。 - They used to live near the station.
彼らは以前、駅の近くに住んでいました。 - I used to like spicy food.
昔は辛い食べ物が好きでした。
be、have、live、like などで、昔の性格・所有・居住・好みを表せます。「昔はそういう状態だった」と客観的に振り返るのが used to です。
There used to beの意味と使い方
There used to be + 名詞 は「以前は〜があった・いた」という定番表現です。街や会社、身の回りの変化を話すときによく使います。
- There used to be a park here.
以前ここには公園がありました。 - There used to be fewer cars on this road.
昔はこの道を走る車がもっと少なかったです。 - There used to be a lot of small shops in this area.
以前この地域には小さな店がたくさんありました。
「今はもうない」という対比が自然に伝わるため、昔の写真を見ながら説明するときにも使いやすい表現です。
used toの否定文|didn’t use to
否定文は、一般動詞の過去形と同じく didn’t を使います。
主語 + didn’t use to + 動詞の原形
- I didn’t use to drink coffee.
以前はコーヒーを飲みませんでした。 - She didn’t use to exercise.
彼女は昔、運動する習慣がありませんでした。 - We didn’t use to have smartphones.
昔はスマートフォンを持っていませんでした。
didn’t が過去を担当するため、used は use に戻ります。「昔は〜しなかったが、今はする」という逆方向の変化を伝えられます。
used not to という形もありますが、現代の会話ではやや硬く、まずは didn’t use to を使えれば十分です。
used toの疑問文|Did you use to …?
疑問文も Did + 主語 + use to + 動詞の原形? の形です。
- Did you use to play baseball?
昔は野球をしていましたか。 - Did she use to have short hair?
彼女は以前、髪が短かったですか。 - Where did you use to live?
以前はどこに住んでいましたか。
答えるときは Yes, I did. / No, I didn’t. が基本です。質問文でも did が過去を表すので、つづりは use to になります。
used toの発音|会話では「ユーストゥ」より「ユースタ」に近い
会話では used と to がつながり、/ˈjuːstə/ のように発音されることがよくあります。カタカナで近づけるなら「ユースタ」のようなリズムです。
I used to live here. を一語ずつ「アイ・ユーズド・トゥ・リヴ・ヒア」と区切るより、I used-tə live here. と used to をひとかたまりにすると自然です。
なお、肯定文の used to と疑問・否定の use to は、速い会話ではほぼ同じように聞こえます。リスニングでは音だけでつづりを判断するのではなく、did / didn’t の有無と文全体の形を見ましょう。
used toとwouldの違いは?
used to と would は、どちらも過去の習慣を表せます。
- We used to play outside after school.
- We would play outside after school.
ただし、used to は過去の事実と現在の違いを客観的に示しやすく、would は過去の場面を思い浮かべながら「よく〜したものだった」と回想する響きを持ちます。
また、would は通常、be、have、live、like などの状態には使えません。I used to be shy. は自然ですが、同じ意味で I would be shy. とすることはできません。
would 自体の距離感や丁寧さについては、wouldのコアイメージ解説もあわせて読むと整理しやすくなります。used to との詳しい比較は、wouldとused toの違いで、過去の習慣・状態・場面の回想という3つの視点から整理しています。

used toとbe used toは意味がまったく違う
最も混同しやすいのが used to と be used to です。be が一つ入るだけで意味と後ろの形が変わります。
- used to + 動詞の原形:昔は〜した・〜だった
- be used to + 名詞/動名詞:〜に慣れている
I used to get up early.
昔は早起きしていました。
I’m used to getting up early.
早起きすることに慣れています。
最初の文では get が動詞の原形。2つ目では to が前置詞なので、動詞を置くなら getting という動名詞にします。
- I’m used to the noise.
その騒音には慣れています。 - She’s used to speaking English at work.
彼女は仕事で英語を話すことに慣れています。
get used toは「〜に慣れる・慣れていく」
get used to + 名詞/動名詞 は、まだ完全に慣れた状態ではなく、慣れる変化を表します。
- I’m getting used to my new job.
新しい仕事に慣れてきています。 - You’ll get used to speaking in public.
人前で話すことに慣れるでしょう。 - It took me a while to get used to the weather.
その気候に慣れるまで少し時間がかかりました。
be used to は「もう慣れっこ」、get used to は「慣れていく途中」とイメージすると区別しやすいでしょう。
used toでよくある間違い
1. 後ろを過去形にする
誤:I used to played tennis.
正:I used to play tennis.
to の後ろは動詞の原形です。
2. didn’t used toと書く
標準的な学習文法では I didn’t use to … とします。didn’t が過去を表すため、use は原形です。
3. 今の習慣にused toを使う
used to は過去専用です。「普段は7時に起きます」という現在の習慣なら、I usually get up at seven. と言います。
4. be used toの後ろに動詞の原形を置く
誤:I’m used to speak English.
正:I’m used to speaking English.
be used to の to は前置詞なので、名詞または動名詞が続きます。
ミニ練習|日本語を英語にしてみよう
- 昔は毎日歩いて学校へ行きました。
- 彼女は以前、内気でした。
- ここには以前、小さなホテルがありました。
- 昔はコーヒーを飲まなかった。
- 以前はどこで働いていましたか。
解答例
- I used to walk to school every day.
- She used to be shy.
- There used to be a small hotel here.
- I didn’t use to drink coffee.
- Where did you use to work?
自分の過去についても3文作ってみましょう。「住んでいた場所」「好きだったもの」「よくしていたこと」から選ぶと、会話でそのまま使える文になります。
動画で助動詞・準助動詞の全体像をつかむ
used to を単独で暗記するより、can・will・would・must などと一緒に「話し手のスタンス」で整理すると、英語のニュアンスがつながって見えてきます。
動画では、しゅみすけが助動詞・準助動詞をコアイメージから教材級のボリュームで解説しています。詳しく語っている本人が be:RIZE の英語コーチングも担当しているため、学び方や説明の雰囲気を知る材料としてもご覧いただけます。
助動詞の記事を体系的に読みたい方は、英語の助動詞・準助動詞をコアイメージで理解する総合ガイドへどうぞ。
used toに関するよくある質問
used toは今も続いていることに使えますか?
一般には「昔はそうだったが、今は違う」という対比を含みます。今も続く習慣を伝えたいなら、現在形と usually などを使うほうが明確です。
used toは一度だけの出来事に使えますか?
基本的には使いません。used to は繰り返された習慣または一定期間続いた状態を表します。一度だけ起きた出来事は通常の過去形で表しましょう。
wouldといつでも置き換えられますか?
置き換えられません。would は過去の反復行動には使えますが、過去の状態を表す be、have、live、like などとは通常組み合わせません。
be used toのtoは不定詞ですか?
いいえ、前置詞です。そのため後ろには名詞または動名詞が続きます。I’m used to working late. のように使います。
まとめ|used toは「昔」と「今」を一本でつなぐ
- used to + 動詞の原形は「昔は〜した・〜だった」
- 過去の習慣だけでなく、性格・所有・居住などの状態にも使える
- 否定文は didn’t use to、疑問文は Did … use to?
- be used to は「慣れている」、get used to は「慣れていく」
- used to の中心には「過去には現実だった。今は違う」という対比がある
訳語を一つずつ覚えるより、昔の場面から今へ伸びる一本の時間軸を思い浮かべてみてください。used to が、過去の話を自然に始めるための使える表現に変わります。
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