be to不定詞は、be動詞+to+動詞の原形で作り、学校英文法では「予定・義務・可能・運命・意図」の5用法に分けて学ぶ表現です。
The meeting is to start at ten.
会議は10時に始まる予定です。
You are to submit the form by Friday.
金曜日までに書類を提出することになっています。
5つの日本語訳だけを見ると、別々の意味を持つ複雑な構文に見えます。しかし、その中心にあるのは一つです。
be=主語がある状態に置かれている
to=これからの行動へ向かう矢印
つまりbe to不定詞は、主語が、ある行動へ向かう流れ・取り決めの中に置かれていることを表します。その流れが予定表なら「予定」、規則なら「義務」、条件の中で残された道なら「可能」と、文脈によって訳が変わります。
この記事では、be to不定詞の意味・5用法・見分け方を、例文とコアイメージから解説します。
予定・義務・可能・運命・意図という5枚のカードを暗記する前に、「主語がto以下の行動へ向かう流れの中にある」と捉えてみてください。どの訳になるかは、その流れを作っているものが予定・規則・条件・物語・意志のどれかで決まります。
英会話スクール「b わたしの英会話」・英語コーチング「be:RIZE」創業者
be to不定詞とは?be動詞+to+動詞の原形
be to不定詞の基本形は、次のとおりです。
主語+be動詞+to+動詞の原形
- I am to meet her tomorrow.
- She is to lead the project.
- They were to leave that evening.
be動詞は主語や時制に合わせてam / is / are / was / wereへ変化しますが、toの後ろは必ず動詞の原形です。
be動詞そのものは、主語を場所・状態・存在の中に置く働きを持ちます。詳しくは、be動詞とは?意味と使い方をコアイメージから解説をご覧ください。
また、to不定詞のtoは、これから向かう動作へ矢印を伸ばします。to不定詞の3用法とコアイメージもあわせて確認すると、be to不定詞の共通感覚が見えやすくなります。
be to不定詞のコアイメージ
She is to speak at the conference.
彼女はその会議で講演することになっています。
まずShe isで「彼女がある状態にある」と置きます。その状態の先にto speakという行動への矢印があります。
She is[→ to speak at the conference].
単に本人が今そうしたいと述べているのではなく、日程・取り決め・周囲の計画などによって、その行動へ向かう位置に置かれている響きがあります。

このため、be to不定詞は日常会話の気軽な予定よりも、ニュース・案内・規則・公式な予定・物語などで使われやすい表現です。
be to不定詞の5用法一覧
| 用法 | 意味の目安 | 見分ける手がかり | 例 |
|---|---|---|---|
| 予定 | 〜する予定だ・ことになっている | 日時・公式な計画 | The president is to visit Paris. |
| 義務 | 〜すべきだ・しなければならない | 命令・規則・指示 | You are to stay here. |
| 可能 | 〜できる | 主に否定・条件表現 | Nothing was to be seen. |
| 運命 | 〜する運命だった・後に〜した | 過去から後の展開を見る | He was never to return. |
| 意図 | 〜するつもりなら | 主にif節 | If we are to succeed, we must act now. |
表は見分けるための地図です。実際の英文では、同じ共通構造を文脈に合う日本語へ訳します。
予定|公式に〜することになっている
予定用法では、主語が日程や公式な計画によって、ある行動へ向かう流れの中に置かれています。
The Prime Minister is to meet the president tomorrow.
首相は明日、大統領と会談する予定です。
The new store is to open in October.
新店舗は10月に開店する予定です。
個人的な日常予定にはbe going toや現在進行形がよく使われます。一方、be to不定詞は、ニュース記事や公式発表のような「すでに組まれた予定」と相性があります。
be going toとの違い
- I’m going to meet Ken tonight.
今夜ケンに会うつもりです。 - The two leaders are to meet tonight.
両首脳は今夜会談する予定です。
be going toは本人の意図や現在から見える流れを示します。be to不定詞は、外側の予定表・取り決めに主語が置かれている印象が強くなります。
義務|規則や指示によって〜することになっている
義務用法では、規則・命令・指示が、主語をto以下の行動へ向かわせます。
You are to report to the manager immediately.
直ちにマネージャーへ報告しなさい。
Students are not to use their phones during the test.
学生は試験中に携帯電話を使用してはいけません。
話し手の個人的な助言というより、立場・規則・正式な指示による義務を表しやすい形です。そのため、文脈によっては硬く、命令的に響きます。
must・have toとの違い
- You must leave now.:話し手が強く必要性を押し出す
- You have to leave now.:状況上、離れなければならない
- You are to leave now.:指示・取り決めとして離れることになっている
義務表現の違いは、mustとhave toの違いでも詳しく解説しています。
可能|〜できる
可能用法は、主に否定文や条件を表す表現の中で使われます。「その行動へ到達する道があるか・ないか」を示す使い方です。
Nothing was to be seen in the dark.
暗闇では何も見えませんでした。
The key was nowhere to be found.
鍵はどこにも見つかりませんでした。
「見る予定だった」「見なければならなかった」ではなく、文脈上「見ることが可能だったか」を述べています。特にnothing / nowhere / notなどの否定語が見分ける手がかりです。
現代の日常会話では、単純な可能ならcanやbe able toを使う方が自然です。可能用法のbe to不定詞は、やや文章的・定型的な表現として現れます。
運命|後に〜することになる
運命用法では、過去のある時点に主語を置き、そこから後に起きた出来事を振り返ります。
He was never to see his hometown again.
彼は二度と故郷を見ることはありませんでした。
She was to become one of the country’s leading scientists.
彼女は後に、その国を代表する科学者の一人になりました。
当時の本人が未来を知っていたわけではありません。語り手が結末を知った地点から、過去の主語に「その後この方向へ進むことになった」という道筋を与えています。
特にwas/were to、later、never、伝記・物語の文脈が手がかりになります。
意図|〜するつもりなら・〜したいのなら
意図用法は、主にif節の中で使われます。ある結果へ本気で向かうなら、そのために必要な条件を満たす、という形です。
If we are to succeed, we must work together.
成功したいのなら、協力しなければなりません。
If you are to improve your English, you need regular practice.
英語を上達させたいのなら、継続的な練習が必要です。
ifが条件の門を置き、その中で主語がto succeed / to improveへ向かう意志・目的を持っています。
ifの基本感覚は、ifのコアイメージは「条件の門を置く」で確認できます。
be to不定詞の5用法を見分ける方法
英文だけを見て、最初から5択問題を解く必要はありません。次の順番で文脈を確認します。
- be動詞の時制を見る:現在の取り決めか、過去から振り返る展開か
- 周囲の語を見る:日時・命令・否定語・if・later・neverなど
- 流れを作るものを見る:予定表、規則、可能性、物語、本人の目的のどれか
- 最後に自然な日本語を選ぶ
You are to be here at nine.
日時があり、相手への指示なら「9時にここへ来ること」。公式日程の説明なら「9時にここへ来る予定」。同じ形でも、文脈によって予定と義務の境界は連続しています。
予定と義務を完全に別物として切り分けようとすると迷います。「決められた予定」は、当事者から見ると「従うべき取り決め」でもあります。まず共通する流れを受け取り、誰が何によって動かされているかを見ましょう。
しゅみすけ
be to不定詞の否定形・疑問文・過去形
否定形|be not to do
否定形は、be動詞の後ろにnotを置きます。
You are not to tell anyone.
誰にも話してはいけません。
notはto以下の行動への流れを成立させないため、義務の文脈では禁止になります。
疑問文|be動詞を主語の前へ
Am I to wait here?
私はここで待つことになっているのですか。
Are we to understand that the plan has changed?
計画が変わったと理解すればよいのでしょうか。
be動詞を使うため、疑問文でもdoは使いません。
過去形|was/were to do
We were to meet at six.
私たちは6時に会うことになっていました。
実際に会ったかどうかは、この一文だけでは決まりません。実現しなかったことを明確にするなら、後ろの文脈で示します。
We were to meet at six, but she canceled.
6時に会う予定でしたが、彼女がキャンセルしました。
be to不定詞とbe about toの違い
be to doとbe about to doは似て見えますが、焦点が違います。
- be to do:予定・取り決めなどにより、その行動へ向かう状態
- be about to do:まさに今、その行動が始まる直前
The train is to leave at noon.
その列車は正午に出発する予定です。
The train is about to leave.
その列車はまもなく出発するところです。
aboutを使った直前表現は、aboutのコアイメージと使い方ともつながっています。
be to不定詞で間違いやすいポイント
toの後ろを名詞や過去形にしない
- ○ She is to visit London.
- × She is to visited London.
- × She is to visiting London.
be to不定詞のtoの後ろには動詞の原形を置きます。
すべてを「〜する予定」と訳さない
You are not to enter this room.は「この部屋へ入る予定ではない」ではなく、規則・指示の文脈なら「入ってはいけない」です。否定語や話し手と聞き手の関係を確認します。
日常予定で無理に使わない
友人との予定なら、通常は次のように言う方が自然です。
I’m meeting Aya tonight.
今夜アヤに会います。
I’m going to call my mother.
母へ電話するつもりです。
be to不定詞は間違いではありませんが、公式な取り決めや硬い指示の響きが生まれやすいため、場面に合わせて選びます。
まとめ|be to不定詞の5用法は一つの流れから生まれる
be to不定詞は、be動詞+to+動詞の原形で作ります。
- beは主語をある状態に置く
- toはこれからの行動へ矢印を向ける
- 主語がto以下の行動へ向かう流れ・取り決めの中にある
- 予定・規則・条件・物語・意図によって訳が変わる
学校英文法の「予定・義務・可能・運命・意図」は、見分けるための便利な名前です。ただし、英語の中で5つの意味が突然切り替わるわけではありません。
主語は何によって、その行動へ向かう位置に置かれているのか。
この一点から文脈を見ると、初めて読むbe to不定詞でも意味をつかみやすくなります。
不定詞の関連単元を含めて学校英文法を整理したい方は、高校英文法一覧もご覧ください。
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