- a friend of mine=私の友達
- made of wood=木でできている
- die of a heart attack=心臓発作で亡くなる
- rob A of B=AからBを奪う
- know of=存在を知っている
of=全体から一部を取り出しながら、両者の緩やかなつながりを示す短く言えば、「全体と部分・分離と緩やかなリンク」です。 前回解説したoffとofは、歴史的にも深いつながりがあります。この関係を知ると、「〜の」では説明できなかったofの用法まで一本につながります。
ofのコアイメージは「全体と部分・分離と緩やかなリンク」
ofでは、多くの場合、次のような関係が描かれます。- ofの前:全体から取り出した部分・特徴・結果
- ofの後:その部分が属していた全体・出どころ

ofとoffの違い|どちらも「分離」から始まった
ofとoffは、スペルがよく似ています。これは偶然ではありません。 古い英語では、ofにも「〜から離れて」という分離の感覚がありました。その後、純粋な分離を強く表す形としてoffが発達し、現在は役割が分かれています。- of:分けて取り出しても、元の全体との関係が残る
- off:接触・接続・活動などからはっきり離れる
「〜の」がすべてofになるわけではない
日本語の「〜の」は、二つの名詞の関係を文脈に任せられる便利な表現です。一方、英語では前置詞によって関係を具体的に描き分けます。- a friend of mine:私とつながりのある友達
- a book on the desk:机に接触している本
- fish in the river:川という空間の中にいる魚
所属・構成を表すof|全体の中にある部分
ofの最も基本的な広がりは、全体と、その中にある部分・構成要素を結ぶ使い方です。 the city of London ロンドン市 cityという区画・概念を、Londonという全体と結びつけています。 the end of the movie その映画の終わり 映画という全体の中から、終わりの部分を取り出しています。 one of my friends 私の友達の一人 my friendsという集団全体から、oneを取り出しています。 the color of her eyes 彼女の目の色 colorという特徴は、her eyesという全体から取り出された要素です。 ofの後ろに全体を置き、そこから何を取り出して話題にしているのかを見ると、語順のまま理解できます。It is kind of youのof|人全体から性質を取り出す
It was kind of you to help me. 手伝ってくれるなんて、あなたは親切でした。 なぜkindの後ろがofなのでしょうか。 ここでは、youという人物全体からkindという性質を取り出して評価しています。親切さが、その人自身に由来する特徴として結びついているためofです。 同じ形で、さまざまな人物評価を表せます。- It was nice of you. 親切でしたね。
- It was careless of me. 私は不注意でした。
- It was rude of him. 彼は失礼でした。
- It was brave of her. 彼女は勇敢でした。
made ofとmade fromの違い|素材とのつながりが見えるか
素材を表すofとfromは、よく比較されます。 This desk is made of wood. この机は木でできています。 机という完成品になっても、木目や質感から木材とのつながりが見えます。完成品は材料から形を変えて取り出されていますが、元の素材とのリンクが残るためofです。 Cheese is made from milk. チーズは牛乳から作られます。 牛乳は発酵・加工され、見た目も性質も大きく変化しています。完成したチーズから、起点である牛乳を直接見分けることは困難です。そのため、起点から離れて変化するfromが自然です。- made of:材料と完成品のつながり・原形が見える
- made from:材料が変化し、起点から離れた印象がある
die ofとdie fromの違い|直接の原因か、起点となった原因か
死因を表すofとfromにも、同じ方向性があります。 He died of a heart attack. 彼は心臓発作で亡くなりました。 心臓発作と死の間に、直接的で強い因果関係が見えます。死という結果が心臓発作から切り離せないためofです。 He died from complications after surgery. 彼は手術後の合併症が原因で亡くなりました。 手術や病気を起点として、その後の経過や合併症を通じて死に至った流れに焦点を当てる場合、fromが使われやすくなります。- die of:病気・発作など、直接の死因との結びつきを示す
- die from:事故・負傷・影響など、原因から結果へ至る流れを示す
rob A of B・deprive A of B|AからBを切り離す
ofを「〜の」だけで覚えていると、特に分かりにくいのがこの形です。 The man robbed me of my wallet. その男は私から財布を奪いました。 もともと、meとmy walletは所有関係でつながっていました。robによって財布が私から切り離されます。つまり、Aと結びついていたBを分離するためofが使われています。 The injury deprived her of the chance to compete. そのけがは、彼女から競技に出る機会を奪いました。 herとthe chanceの間にあったつながりが、けがによって失われています。- rob A of B:AからBを奪う
- deprive A of B:AからBを奪う・AにBを与えない
- rid A of B:Aから不要なBを取り除く
free of・independent of|つながりから離れている
ofには、元の関係を意識しながら「そこから離れている」状態を表す用法もあります。 This service is free of charge. このサービスは無料です。 charge、つまり料金が通常なら結びつくところ、そこからfreeな状態です。 The product is free of artificial colors. その商品には人工着色料が含まれていません。 商品から人工着色料が取り除かれ、結びついていない状態を表します。 Ken became independent of his parents. ケンは両親から独立しました。 生活上は親から離れても、家族としての関係まで完全に消えるわけではありません。分離と緩やかなリンクが同時に感じられる、ofらしい表現です。I knowとI know ofの違い|直接知っているか、存在だけ知っているか
I know this book. 私はこの本をよく知っています。 knowがthis bookへ直接届いているため、その本の内容まである程度知っている印象があります。 I know of this book. 私はこの本のことは知っています。 ofが入ると、this bookとの間に少し距離が生まれます。存在や評判は聞いたことがあるものの、詳しく読んだとは限りません。- know:対象を直接知っている・面識や理解がある
- know of:対象の存在については知っている
a man of courage・full of|性質や中身との結びつき
ofは、人や物と、その性質・中身を結びつけるときにも使われます。 He is a man of courage. 彼は勇気のある人です。 manという人全体と、courageという属性を結んでいます。「勇気を構成要素として持つ人」という感覚です。 She is full of energy. 彼女は活力に満ちています。 容器全体の中をenergyが満たしている関係です。 The room was full of people. 部屋は人でいっぱいでした。 roomという空間全体と、その中身であるpeopleを結びつけています。 「of=所有」と限定せず、その人・物を構成する属性や中身との関係を見ると理解できます。「of=〜の」だけでは会話で使いにくい理由
ofを日本語訳で整理すると、次のように見えます。- a friend of mine=私の友達
- made of wood=木でできている
- die of a heart attack=心臓発作で亡くなる
- rob me of my wallet=私から財布を奪う
- free of charge=料金なしで
- know of him=彼のことを知っている
4時間かけて前置詞Top50を解説した理由
しゅみすけのYouTubeでは、英会話でよく使われる前置詞50語を、約4時間かけてイラスト付きで解説しています。おそらくYouTube上でも、前置詞を相当熱く語っている動画の一つです(笑)。 動画では、ofとoffの歴史的な関係から、made ofとmade from、die ofとdie from、rob A of B、know ofまで、イラストと例文を通じて詳しく扱っています。 前置詞は、試験の穴埋め問題を解くためだけの知識ではありません。実際の会話では、基本動詞と組み合わさり、話し手が見ている関係や方向を描きます。 日本語訳を増やすのではなく、基本動詞と前置詞をそれぞれ一つのイメージへ戻す。この練習によって、リスニングでは英文を語順のまま受け取りやすくなり、スピーキングでは少ない単語から表現を組み立てやすくなります。ofの3分トレーニング
次の表現を、訳す前に「何が全体で、何が部分・特徴・結果なのか」を想像しながら声に出してください。- 全体と部分:a piece of cake / the last chapter of the book
- 人物と性質:It was kind of you. / a man of courage
- 素材とのリンク:This table is made of wood.
- 直接の原因:He died of a heart attack.
- 所有物の分離:They robbed him of his money.
- 不要物から離れる:The water is free of chemicals.
- 知識の緩やかなリンク:I know of the book.
- 自分が持つ性質:I am a person of ______.
- 身近な物の素材:This ______ is made of ______.
- 名前だけ知っている人・本:I know of ______.
まとめ|ofは「全体と部分・分離と緩やかなリンク」
- コアイメージ:全体から一部を取り出し、元の関係を緩やかに残す
- 全体と部分:a piece of cake / the end of the movie
- 人物と性質:It is kind of you / a man of courage
- made of:完成品から元の素材とのリンクが見える
- die of:結果と直接の原因を強く結ぶ
- rob A of B:Aと結びついていたBを切り離す
- free of・independent of:元の関係を意識しつつ、そこから離れる
- know of:対象と間接的・部分的につながっている
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