buy・pay・spend・costの違い|「買う・払う・使う・かかる」をコアイメージで整理

buy・pay・spend・costの違いを買い物場面で示したイラスト

「買う」「払う」「使う」「費用がかかる」。お金に関する英語として、buy・pay・spend・costはどれも日常会話でよく使います。

ところが、日本語から英語へ置き換えようとすると、I paid this bag. や This cost me expensive. のような間違いが起きやすくなります。4語は同じ「買い物」の場面に登場しても、見ている場所が違うからです。

しゅみすけ(大山俊輔) しゅみすけ
(大山俊輔)

buyは品物、payは支払い、spendは自分のお金や時間、costは品物・サービス側から見た必要量。主語と視点を変えると、4語の違いがすっきり見えます。

英会話スクール「b わたしの英会話」・英語コーチング「be:RIZE」創業者

この記事では、buy・pay・spend・costのコアイメージ、文型、前置詞、よく使う表現を一つの買い物場面から整理します。

buy・pay・spend・costの違いを一枚で整理

buy・pay・spend・costを4つの視点で比較したコアイメージ図
buyは品物、payは支払い、spendは自分の資源、costは必要な対価に焦点を置きます。
動詞中心にある感覚主語になりやすいもの基本の型
buyお金と引き換えに品物・サービスを手に入れる買う人buy+品物
pay請求・義務に対してお金を渡す支払う人pay+人/金額、pay for+対象
spend自分の持つお金・時間をある目的へ振り向ける使う人spend+お金・時間+on / doing
cost品物・出来事が対価や犠牲を必要とする品物・サービス・出来事cost+人+金額・代償

I bought this bag.
私はこのバッグを買いました。

I paid $80 for it.
それに80ドル払いました。

I spent $80 on it.
それに80ドル使いました。

It cost me $80.
それには80ドルかかりました。

同じ出来事でも、buyは手に入れた品物、payは支払いという行為、spendは自分の資源の使い道、costは品物側が必要とした対価を見ています。

buyのコアイメージ|対価と引き換えに手に入れる

buyの中心は、お金などの対価を出して、品物・サービス・権利を自分側へ入れることです。会話の焦点は「何を手に入れたか」にあります。

  • I bought a new laptop.
    新しいノートパソコンを買いました。
  • Where did you buy that jacket?
    そのジャケット、どこで買ったの?
  • I’ll buy you lunch.
    ランチをごちそうします。
  • Money can’t buy happiness.
    お金で幸せは買えません。

buy+人+物で「人に買ってあげる」

I bought my daughter a present. は「娘にプレゼントを買いました」。buy a present for my daughterとも言えます。buyは品物を手に入れ、それを相手のところへ向ける動きです。

payのコアイメージ|請求・義務に応じて支払う

payは、請求・借り・仕事などに対して、必要なお金や対価を渡す動詞です。「何を買ったか」より、支払いを済ませる行為へ焦点が向きます。

  • I paid the bill.
    勘定を払いました。
  • Can I pay by card?
    カードで払えますか?
  • She paid me $50.
    彼女は私に50ドル支払いました。
  • We paid for dinner.
    私たちが夕食代を払いました。

pay+対象ではなくpay for+品物

bill、fee、rent、taxなど「支払うべき金額・請求」はpayの直後に置けます。一方、bag、meal、ticketなど「お金を払って得る対象」には通常forが必要です。

I paid the hotel bill.
ホテル代を支払いました。

I paid for the hotel room.
ホテルの部屋代を支払いました。

I paid this bag.では、バッグそのものに給料を払うような形になります。「このバッグにお金を払った」ならI paid for this bag.です。

spendのコアイメージ|持っている資源を振り向ける

spendは、自分が持っているお金や時間を、ある目的・対象へ振り向けて使う動詞です。買い物だけでなく、時間の過ごし方にも使えるのが特徴です。

  • I spent $100 on books.
    本に100ドル使いました。
  • We spent a lot of time together.
    私たちは一緒に多くの時間を過ごしました。
  • She spends two hours commuting every day.
    彼女は毎日、通勤に2時間使います。
  • Don’t spend it all at once.
    一度に全部使わないでね。

spend money onとspend time doing

型例
spend+お金+on+対象I spent too much money on clothes.
spend+時間+on+対象I spent the afternoon on this report.
spend+時間+doingI spent the afternoon writing this report.

spendの主語は、そのお金・時間を持っていて配分する人です。「この修理に3時間かかった」のように、対象側から必要量を言う場合はcostやtakeを使います。

costのコアイメージ|何かが対価・犠牲を必要とする

costでは、品物・サービス・出来事が主語になります。中心にあるのは、それを得る・実現するために、ある量のお金・時間・労力・犠牲が必要になるという感覚です。

  • This ticket costs $30.
    このチケットは30ドルです。
  • How much did it cost?
    いくらかかりましたか?
  • The repair cost me a lot of money.
    その修理にはかなりお金がかかりました。
  • That mistake cost us valuable time.
    そのミスによって、私たちは貴重な時間を失いました。
  • It could cost him his job.
    そのせいで彼は仕事を失うかもしれません。

costは「高い・安い」を直接続けない

It cost expensive.とは言いません。costの後ろには、原則として金額や必要になったものを置きます。

  • It cost $200.(200ドルかかりました)
  • It was expensive.(それは高価でした)
  • It cost a lot.(かなりかかりました)

迷ったときは「誰・何を主語にするか」で選ぶ

日本語の「この服に1万円使った」から単語を選ぶのではなく、英語でどこを主役にするかを決めます。

  1. 何を手に入れたかを言いたい → buy
    I bought this dress.
  2. 支払いをした人を主役にする → pay
    I paid 10,000 yen for this dress.
  3. 自分のお金の使い道を言う → spend
    I spent 10,000 yen on this dress.
  4. 品物に必要だった金額を言う → cost
    This dress cost me 10,000 yen.

買い物・旅行で使える会話例

A: I love your bag. Where did you buy it?
そのバッグ素敵。どこで買ったの?

B: I bought it online. It cost about $60.
オンラインで買ったの。60ドルくらいだったよ。

A: Did you have to pay for shipping?
送料も払ったの?

B: No. I spent over $50, so shipping was free.
ううん。50ドル以上使ったから、送料は無料だったよ。

4語を一つの場面で見ると、それぞれの担当が分かります。buyはバッグ、costは値段、payは送料の支払い、spendは使った総額を表しています。

buy・pay・spend・costのミニ練習

空欄に入る動詞をbuy・pay・spend・costから選び、必要に応じて形を変えてください。

  1. I ______ this watch in Tokyo.
  2. How much did you ______ for it?
  3. I ______ about 20,000 yen on it.
  4. It ______ less than I expected.
  5. We ______ the whole afternoon shopping.

答え
1. bought 2. pay 3. spent 4. cost 5. spent

buy・pay・spend・costについてよくある質問

「〜円で買った」はbuyとpayのどちらですか?

どちらも使えますが、形が違います。I bought it for 5,000 yen.は「5,000円でそれを買った」、I paid 5,000 yen for it.は「それに5,000円払った」です。buyは品物を得たこと、payは支払いへ焦点を置きます。

pay moneyとspend moneyの違いは何ですか?

payは請求や相手に対して支払う行為、spendは自分のお金を何かへ使うことです。I paid the restaurant.なら支払先、I spent too much money at the restaurant.なら自分のお金の使い方が中心です。

「時間がかかる」はcostを使いますか?

通常、単純に所要時間を表すならtakeを使います。It took three hours.です。cost timeは、ミスや問題のために貴重な時間を失ったという「代償」の感覚がある場面で使われます。

まとめ|4語は同じ買い物を違う位置から見ている

  • buy:対価と引き換えに品物・サービスを手に入れる
  • pay:請求・義務に応じてお金を渡す
  • spend:自分の持つお金・時間を目的へ振り向ける
  • cost:品物・出来事が対価や犠牲を必要とする

日本語訳だけで区別しようとせず、何を主語にして、買い物のどの部分を映しているかを見てください。同じ出来事を4つの視点から言い直せるようになると、文型と前置詞も自然につながります。

基本動詞を全体から学びたい方へ
buy・pay・spend・costを含む基本動詞は、親記事「英語の基本動詞とは?少ない単語で英会話が広がる理由とコアイメージ学習法」で、意味のグループ別に整理しています。

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