throughを「〜を通って」と覚えていても、through the night、go through a difficult time、work through a problemのような表現になると、急に意味がつかみにくくなりませんか。
throughの意味は、バラバラではありません。コアイメージは、ある空間・時間・経験の入口から入り、その内部を通って、反対側の出口まで抜けることです。
through=入口から入り、内部を通り、出口まで抜ける
この記事では、throughが場所・手段・時間・経験・完了へどのように広がるのかを、コアイメージと例文でつなげて解説します。
throughのコアイメージは「中を通り抜ける」
throughを理解するときは、トンネルを思い浮かべるとわかりやすくなります。
- 入口から中へ入る
- 内部を進む
- 出口から外へ抜ける
大切なのは、単に「中にいる」のではなく、内部を端から端まで通過する流れがあることです。
We walked through the tunnel.
私たちはトンネルを通り抜けました。
私たちはトンネルの入口から入り、内部を進み、反対側へ抜けています。これがthroughの最も基本的な形です。
throughの意味・使い方一覧
| 使い方 | throughの捉え方 | 代表例 |
|---|---|---|
| 空間 | 内部を通り抜ける | through the tunnel |
| 障害物・媒体 | 中を通過して届く | through the window |
| 手段・経路 | 間にある経路を通す | through a friend |
| 時間 | 期間の初めから終わりまで | through the night |
| 経験・過程 | 困難や手順の中を進む | go through a hard time |
| 完了 | 最後までやり抜く | read through the report |
場所を表すthrough|空間の内部を通り抜ける
The train went through the tunnel.
列車はトンネルを通り抜けました。
We walked through the forest.
私たちは森の中を通り抜けました。
She pushed her way through the crowd.
彼女は人混みをかき分けて進みました。
トンネルには明確な入口と出口があります。森や人混みには壁がありませんが、話し手はそれらを「内部を持つ領域」として捉えています。その領域に入り、中を進み、向こう側へ出るためthroughを使います。
光・視線・音がthroughする|障害物や媒体の中を通る
Sunlight came through the window.
日差しが窓を通して入ってきました。
I could see her through the glass.
ガラス越しに彼女が見えました。
I heard a voice through the wall.
壁越しに声が聞こえました。
このthroughでは、人が移動するとは限りません。光・視線・音などが、窓やガラス、壁という媒体・障害物の内部を通ってこちら側まで届いています。
手段・経路を表すthrough|間にあるルートを通す
I heard about the job through a friend.
友人を通じて、その仕事について知りました。
We booked the hotel through a travel agency.
私たちは旅行代理店を通じてホテルを予約しました。
Please apply through our website.
当社のウェブサイトを通じてお申し込みください。
情報や手続きが、友人・代理店・ウェブサイトという「中間経路」を通って目的地へ届いています。日本語では「〜を通じて」「〜経由で」と訳されますが、throughの内部には同じ通過の矢印があります。
時間を表すthrough|期間の初めから終わりまで進む
It rained through the night.
夜通し雨が降りました。
She worked through the weekend.
彼女は週末を通して働きました。
The store is open Monday through Friday.
その店は月曜日から金曜日まで営業しています。
空間のトンネルを時間軸へ置き換えると、夜・週末・月曜日から金曜日という期間が「内部を持つ区間」になります。その区間の初めから終わりまで通過するため、throughが使われます。
なお、Monday through Fridayは特にアメリカ英語でよく使われ、「月曜日から金曜日まで」を表します。終点のFridayも範囲に含まれます。
経験・困難を表すgo through|状況の中を通って抜ける
She went through a difficult time.
彼女は困難な時期を経験しました。
We all go through changes.
私たちは誰もが変化を経験します。
He has been through a lot.
彼はいろいろ大変な経験をしてきました。
困難や変化を、途中経過のある一つの領域として捉えています。その入口に入り、渦中を進み、出口までたどり着く。だからgo throughは単に「経験する」より、その過程を実際に通る感覚を含みます。
確認・検討・完了を表すthrough|最初から最後まで目を通す
Let’s go through the plan.
その計画を順番に確認しましょう。
I read through the report.
私はその報告書に最後まで目を通しました。
We need to work through this problem.
私たちはこの問題を一つずつ解決していく必要があります。
計画・報告書・問題にも、始まりから終わりまでの内部があります。go through the planは内容を順番に確認し、read throughは最初から最後まで読み、work throughは途中の課題を処理しながら出口へ進みます。
throughを使う代表的な句動詞・表現
| 表現 | 意味 | イメージ |
|---|---|---|
| go through | 経験する・確認する | 過程の内部を通る |
| get through | 切り抜ける・終える・電話がつながる | 障害を通って出口へ届く |
| come through | 届く・切り抜ける・期待に応える | 向こう側からこちらへ抜けてくる |
| look through | 目を通す・見抜く | 表面から内部へ視線を通す |
| see through | 見通す・正体を見抜く | 覆いの向こうまで視線が届く |
| pull through | 危機を乗り越える | 困難の中を抜け切る |
get throughは「出口まで到達する」
We finally got through the exam week.
私たちはようやく試験週間を乗り切りました。
I couldn’t get through to him.
彼に電話がつながりませんでした/彼に真意を伝えられませんでした。
getは「ある状態に至る」、throughは「内部を抜ける」。組み合わせると、障害や回線を通って向こう側へ到達するイメージになります。
throughとacrossの違い|「内部」か「表面」か
throughと混同しやすいのがacrossです。どちらも一方から反対側へ移動しますが、注目する場所が違います。
| 語 | コアイメージ | 例 |
|---|---|---|
| through | 内部に入り、中を通って抜ける | walk through the tunnel |
| across | 面・領域を端から反対側へ横切る | walk across the street |
トンネルや森、人混みの「中」を通るならthrough。道路・橋・川・広場などの「面」を横切るならacrossです。詳しくはacrossのコアイメージで、移動・位置・広がり・come acrossまで解説しています。詳しい使い分けは、throughとacrossの違いで、park・room・riverなど同じ場面を使って比較しています。
throughを自然に使うための覚え方
- まずトンネルの入口・内部・出口を思い浮かべる
- 空間を時間・経験・課題に置き換える
- go・get・come・workなど基本動詞と組み合わせる
- 自分が乗り越えた経験をthroughで一文にする
たとえば、I went through a busy month.(忙しい1か月を乗り切った)、I worked through the problem.(問題を順に処理した)のように、自分の経験へ置き換えると、throughが単なる訳語ではなく動きとして残ります。
動画で前置詞のコアイメージをまとめて学ぶ
しゅみすけのYouTubeでは、throughを含む英会話でよく使われる前置詞Top50を、約4時間かけて図解しています。前置詞を日本語訳ではなく、頭の中の景色として身につけたい方はこちらも活用してください。
理解したthroughが会話で出ないときは
コアイメージを理解することは、暗記を減らす大切な第一歩です。しかし、実際の会話でthroughが出るようになるには、基本動詞との組み合わせを音で聞き、自分の経験について話し、必要な場面で取り出す練習までつなげる必要があります。
be:RIZEの英語コーチングでは、文法や単語を説明して終わるのではなく、「わかっているのに聞けない・話せない」原因を分析し、その人に必要な練習へ落とし込みます。英語学習のどこで止まっているかわからない方は、現在地の整理から始めてみてください。
まとめ|throughは入口から内部を通り、出口まで抜ける
- 空間の内部を通り抜ける
- 光・音・情報が媒体や経路を通って届く
- 時間の初めから終わりまで続く
- 経験・困難・手順を最後まで進む
throughを見たら、「〜を通って」という日本語だけでなく、入口→内部→出口の矢印を思い浮かべてください。場所・時間・経験・句動詞まで、一本のイメージで理解できるようになります。
前置詞を一覧で確認:英語の前置詞一覧|コアイメージ・意味・使い分けを図解で完全解説



