英語の命令文というと、強く命令する表現を想像しやすいかもしれません。しかし実際には、案内・お願い・励まし・注意・レシピの手順など、日常会話のさまざまな場面で使われます。
命令文は、主語 you を表に出さず、動詞を先頭へ置いて、相手に行動を直接渡す文です。
基本形はとてもシンプルです。Open the door. のように、動詞の原形から始めます。否定なら Don’t open the door. のように、先頭へ don’t を置きます。
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しゅみすけ
命令文の主語youは消えたんやなく、目の前の相手として共有されてるんや。

英語の命令文とは?動詞から始めて行動を直接渡す
通常の英文は、You open the door. のように「誰が+どうする」という主語+動詞の骨格を持ちます。命令文では、行動を受け取る相手が目の前の you だとわかっているため、主語を表に出しません。
| 普通の文 | 命令文 | 変化 |
|---|---|---|
| You open the door. | Open the door. | youを表に出さず、動詞を先頭へ |
| You are careful. | Be careful. | be動詞は原形beを先頭へ |
日本語の「〜しなさい」だけに固定せず、相手へ次の行動を直接渡すと考えると、実際の会話での幅が見えてきます。
肯定の命令文の作り方|動詞の原形から始める
肯定の命令文は、文頭へ動詞の原形を置きます。主語が複数の相手でも、動詞の形は変わりません。
- Come here.(こっちへ来て)
- Look at this.(これを見て)
- Take your time.(ゆっくりでいいよ)
- Try again.(もう一度やってみて)
- Turn left at the corner.(角を左へ曲がってください)
be動詞の命令文はBeから始める
「〜の状態でいて」と伝えるときは、be動詞の原形 be を先頭へ置きます。am・is・areではありません。
- Be careful.(気をつけて)
- Be quiet.(静かにして)
- Be yourself.(あなたらしくいて)
- Be patient.(焦らず待って)
Careful! のように一語でも注意は伝わりますが、文法上の命令文として組み立てるなら Be careful. です。
否定の命令文の作り方|Don’t+動詞の原形
「〜しないで」と行動を止めるときは、動詞の前へ Don’t を置きます。一般動詞でもbe動詞でも同じです。
| 肯定 | 否定 |
|---|---|
| Open the window. | Don’t open the window. |
| Touch it. | Don’t touch it. |
| Be afraid. | Don’t be afraid. |
- Don’t worry.(心配しないで)
- Don’t forget your umbrella.(傘を忘れないで)
- Don’t be late.(遅れないで)
- Don’t give up.(あきらめないで)
否定文だからといって、be動詞の前へ not だけを置くわけではありません。命令文では Don’t be … が基本です。
Pleaseをつけると丁寧になる?位置とニュアンス
命令文に please を加えると、「お願いします」という気持ちを示せます。文頭または文末に置けます。
- Please sit down.
- Sit down, please.
- Please don’t touch the screen.
ただし、pleaseをつければ必ず柔らかく聞こえるとは限りません。声の調子や状況によっては、Please be quiet. も強い要求になります。店員・顧客・同僚などへ丁寧に頼むなら、疑問文を使う方が自然な場面もあります。
より柔らかく頼む表現
- Could you open the window?(窓を開けていただけますか)
- Would you wait here?(ここで待っていただけますか)
- Can you help me?(手伝ってくれる?)
- Would you mind closing the door?(ドアを閉めていただけますか)
命令文は相手へ行動を直接渡す形。Could you …? などは、相手がしてくれるかを尋ねる形です。距離感や相手との関係で選びます。
命令文は「命令」以外にも使われる
英語のimperative sentenceを日本語で「命令文」と呼びますが、実際の働きは命令だけではありません。
| 場面 | 例文 | 自然な意味 |
|---|---|---|
| 案内 | Go straight. | まっすぐ進んでください |
| 励まし | Keep going. | そのまま続けて |
| 招待 | Come in. | どうぞ入って |
| 注意 | Watch your step. | 足元に気をつけて |
| 手順 | Add two eggs. | 卵を2個加えます |
| 願い | Have a nice day. | よい一日を |
特に Have a nice day. や Take care. は、文法上は命令文でも、相手を強く動かす命令には聞こえません。形と会話上の働きを分けて考えましょう。
Let’sとの違い|自分も一緒に行動する
Let’s+動詞の原形 は「一緒に〜しよう」という提案です。相手だけでなく、話し手の自分も行動へ入ります。
| 形 | 行動する人 | 例 |
|---|---|---|
| 命令文 | 相手=you | Go home.(家へ帰って) |
| Let’s+動詞 | 話し手+相手=we | Let’s go home.(一緒に帰ろう) |
否定の提案は Let’s not … です。Let’s not worry about it.(そのことは心配しないでおこう)のように使います。
命令文で主語を出すこともある
基本の命令文ではyouを省きますが、誰に向けた行動かを強く区別するときは、主語にあたる語を表へ出すことがあります。
- You stay here.(あなたはここにいて)
- Everyone, listen carefully.(みんな、よく聞いて)
- Someone call an ambulance.(誰か救急車を呼んで)
特に You be careful. はyouを強調するため、通常の Be careful. より強く響きます。日常会話では声の調子にも注意が必要です。
命令文+and/orの表現
命令文の後ろへandやorをつなぐと、「そうすれば」「そうしないと」という結果を続けられます。
- Hurry up, and you’ll catch the train.(急げば電車に間に合います)
- Turn left, and you’ll see the station.(左へ曲がると駅が見えます)
- Hurry up, or you’ll miss the train.(急がないと電車に乗り遅れます)
andは命令に従った先の結果、orは従わなかった場合の結果を示します。短い文をつなぐ感覚は英語の接続詞とは?and・but・because・ifでも解説しています。
命令文でよくある間違い
- 動詞を過去形や三単現にしない:Opens the door. ではなく Open the door.
- be動詞はbeを使う:Are careful. ではなく Be careful.
- 否定はDon’tから始める:Not touch it. ではなく Don’t touch it.
- Pleaseだけで丁寧さを決めない:相手・状況・声の調子に応じてCould you …?なども選ぶ
- 命令文=怒っている文と決めつけない:案内・励まし・願いにも使われる
会話で使える命令文の練習法
身の回りの行動を、短い動詞から始めて声に出してみましょう。最初から長い文にする必要はありません。
- ドアを見る → Open the door.
- 椅子を見る → Sit down.
- 道案内を想像する → Turn right.
- 相手を励ます → Keep going.
- 止めたい行動を想像する → Don’t touch it.
次にpleaseを加える、Could you …?へ言い換える、Let’s …で自分も行動へ入る、という順に広げると、相手との距離に応じて表現を選べるようになります。
よくある質問
英語の命令文には主語がないのですか?
行動する相手は意味上youですが、目の前の相手だとわかるため、通常は表に出しません。強調や区別が必要な場合はyouやeveryoneなどを置くことがあります。
命令文の動詞はなぜ原形ですか?
時制や三単現を示す普通の文ではなく、相手へ行動そのものを直接渡す形だからです。be動詞もam・is・areではなく原形beを使います。
Pleaseをつければ失礼になりませんか?
pleaseはお願いの気持ちを加えますが、必ず柔らかくなるとは限りません。相手や状況によってはCould you …?やWould you …?の方が自然です。
命令文とLet’sの違いは?
命令文は基本的に相手youへ行動を渡します。Let’sは話し手を含むweの行動を提案し、「一緒に〜しよう」と伝えます。
まとめ|命令文は主語youを置かず、動詞から始める
- 肯定の命令文は動詞の原形から始める
- 意味上の主語youは通常、表に出さない
- be動詞の命令文はBeから始める
- 否定はDon’t+動詞の原形
- 命令だけでなく、案内・お願い・励まし・注意・手順にも使う
- Please・疑問文・Let’sを、相手との距離や行動する人に応じて使い分ける
命令文は、英語の「動詞を先に出す」力が最も見えやすい形です。日本語を一文ずつ訳すのではなく、目の前の相手へ渡したい行動を一語目に置く練習をしてみましょう。中学英文法全体の位置づけは中学英文法一覧で確認できます。
be:RIZEでは、文法用語を覚えるだけでなく、頭の中の場面から英語の語順で短い一文を作る練習へつなげます。「知っているのに会話で出てこない」という方は、現在地と学習順から一緒に整理してみませんか。



