thoughの意味と使い方|コアイメージは「逆向きの事実を認める」

thoughのコアイメージ「逆向きの事実を認めつつ主張を残す」を表す図

thoughのコアイメージは「逆向きの事実を認めつつ、それでも主張を残す」です。日本語では「〜だけれども」「〜とはいえ」「でもね」などと訳されます。Aという事実なら普通は別の結果を予想するのに、その予想に反するBが成立すると示す語です。

この記事では、thoughの基本語順、文頭・文中・文末での使い方、although・even though・butとの違い、よくある間違い、FAQ、練習問題まで初心者向けの短い例文で解説します。

thoughのコアイメージは「逆向きの事実を認める」

Though it was raining, we went out.
雨が降っていましたが、私たちは出かけました。

「雨が降っている」なら「出かけない」と予想しやすいでしょう。thoughはまず雨という不利な事実を認めます。しかし、その事実で主張全体を止めず、「それでも出かけた」という予想外の結果を残します。

  • 認める事実:it was raining(雨が降っていた)
  • 残す主張:we went out(私たちは出かけた)

つまりthoughは、相手の反論になりそうな材料を先に受け止めながら、それを越えて本当に言いたい内容へ進む接続詞です。

thoughの基本語順|主語+動詞を続ける

thoughは接続詞として節を作ります。基本形はthough+主語+動詞です。

Though I was tired, I finished the work.
疲れていましたが、私は仕事を終えました。

Though she is young, she is very reliable.
彼女は若いですが、とても頼りになります。

thoughの直後には、原則として名詞だけでなく「主語+動詞」のまとまりが続きます。

though節を文頭に置く

Though the room was small, it was comfortable.
その部屋は狭かったですが、快適でした。

文頭では、反対材料を先に示し、その後ろに主張を置きます。though節の終わりにはカンマを置きます。

though節を文中に置く

The room was comfortable though it was small.
その部屋は狭かったですが、快適でした。

主張を先に伝え、あとから「もっとも〜だけれど」と制限を足す形です。短い文ではthoughの前にカンマを置かないことも多くあります。

though節を文頭と文中に置く基本語順の図

しゅみすけ

thoughの後ろには「主語+動詞」。文頭に置いたときは、though節の終わりにカンマを置きましょう。

文末のthough|会話の「でもね」

thoughは副詞として文末にも置けます。これはalthoughにはない、thoughらしい会話用法です。

It was expensive. I bought it, though.
高かったです。でも、買いました。

I don’t like the color. It’s useful, though.
その色は好きではありません。でも、便利です。

文末のthoughは、いったん言い切った内容に「ただし反対側の事実もある」と軽く付け足します。日本語の「でもね」「とはいえね」「もっとも」に近く、会話でとてもよく使われます。

通常は文末のthoughの前にカンマを置きます。発音でも少し間を取ると自然です。

though・although・even thoughの違い

三つとも、反対材料を認めながら主張を残す逆接を表します。違いは主に語調と強さです。

表現 特徴 文末
though 会話的で柔らかい 置ける
although やや硬く、文章でも使いやすい 通常置かない
even though 意外性・逆らう強さが大きい 通常置かない
though・although・even thoughの語調と強さを比較した図

thoughとalthough

Though it was late, we kept talking.
遅い時間でしたが、私たちは話し続けました。

Although it was late, we kept talking.
遅い時間でしたが、私たちは話し続けました。

基本的な意味は同じです。thoughのほうが日常会話で自然、althoughのほうがやや改まった響きです。ただし、We kept talking, though.のような文末用法にはalthoughを使いません。

even thoughは意外性を強める

Even though it was very late, we kept talking.
とても遅い時間だったにもかかわらず、私たちは話し続けました。

evenが予想の境界線を越えるため、「そんな強い事情があるのに、それでも」という驚きが加わります。even自体の働きはevenのコアイメージで確認できます。

thoughとbutの違い

thoughとbutはどちらも逆接ですが、文の組み立て方が違います。

Though I was tired, I went out.
疲れていましたが、出かけました。

I was tired, but I went out.
疲れていましたが、出かけました。

thoughは一方を「譲歩の背景」に下げ、主節を中心にします。butはAとBを対等につなぎ、Aから予想される流れをBで折り返します。

構造 焦点
though 従属節+主節 反対材料を認め、主節を残す
but 対等な要素+対等な要素 流れを後半で切り替える

butの仕組みはbutのコアイメージで詳しく解説しています。

「though A, but B」はなぜ間違い?

日本語の「〜だけれども、しかし〜」につられ、thoughとbutを一つの文で重ねる間違いがよくあります。

× Though I was tired, but I went out.

Though I was tired, I went out.

I was tired, but I went out.

thoughだけで「逆向きの事実を認める」という関係が作られています。そこへbutを重ねる必要はありません。日本語訳に二つの逆接表現が見えても、英語ではどちらか一つを選びます。

thoughの省略形|though+形容詞など

主語とbe動詞が主節と同じ、または意味から明らかな場合、省略されることがあります。

Though tired, she continued working.
疲れていましたが、彼女は仕事を続けました。

これはThough she was tiredのshe wasが省略された形です。

Though small, the room was comfortable.
狭かったですが、その部屋は快適でした。

初心者はまず完全なthough+主語+動詞で文を作り、省略形は読めるようにしておけば十分です。

thoughを使う会話のニュアンス

相手の意見を部分的に認める

That’s true. It may be difficult, though.
それはそうですね。でも、難しいかもしれません。

いきなり否定せず、認めたあとで別の見方を添えられます。

評価を少し修正する

The movie was long. I enjoyed it, though.
その映画は長かったです。でも、楽しめました。

最初の評価だけで終わらせず、反対側の情報を追加します。

強すぎる断定を和らげる

I’m not sure. I think it will work, though.
確信はありません。でも、うまくいくと思います。

文末のthoughは、会話を柔らかくしながら自分の主張を残すのに便利です。

thoughとhoweverの違い

howeverも「しかし」を表しますが、品詞と文のつなぎ方が違います。

Though it was cold, we went out.

It was cold. However, we went out.

thoughは接続詞として一つの文の中で節をつなぎます。howeverは副詞なので、ピリオドやセミコロンなどで文を区切って使います。

× It was cold, however we went out.

正式な文章では、howeverだけをカンマ一つで二つの独立節の間に置かないよう注意しましょう。

よくある間違い

1. thoughとbutを同時に使う

× Though it was raining, but we played.
Though it was raining, we played.

2. thoughの後ろに名詞だけを置く

× Though the rain, we went out.
Though it was raining, we went out.

「雨にもかかわらず」と名詞を続けるなら、despite the rainin spite of the rainを使います。

3. althoughを文末に置く

× It was good, although.
It was good, though.

4. even thoughとeven ifを混同する

Even though it was rainingは、実際に雨が降っていた事実を認めます。Even if it rainsは、雨が降るか未確定の条件です。事実ならthough、仮定条件ならifと考えます。

ifの条件イメージはifのコアイメージで確認できます。

しゅみすけ

thoughは反対材料を消しません。いったん認めたうえで、「それでも」と本当に言いたいことを残します。

FAQ

Q1. thoughとalthoughは同じ意味ですか?

基本的な逆接の意味は同じです。thoughは会話的で文末にも置けます。althoughはやや改まった響きで、通常は文末に単独で置きません。

Q2. 文頭にThoughを置いてよいですか?

はい。Though A, B.が基本形の一つです。Aの終わりにカンマを置きます。

Q3. 文末のthoughは接続詞ですか?

文末のthoughは副詞として働きます。前の内容に「でもね」という反対情報を付け足します。

Q4. thoughとdespiteの違いは何ですか?

thoughの後ろは原則として主語+動詞、despiteの後ろは名詞または動名詞です。though it rainedに対し、despite the rainとなります。

練習問題

空欄にthough、but、although、even thoughから適切な語を入れてください。

  1. ( ) it was cold, we went out.
  2. It was cold, ( ) we went out.
  3. The bag is small. It’s useful, ( ).
  4. ( ) he practiced every day, he lost.(意外性を強調)
  5. 誤りを直す:Though I was busy, but I helped her.

答え

  1. Though / Although:反対事実を背景にする
  2. but:対等な二つの節をつなぐ
  3. though:文末の「でもね」
  4. Even though:強い意外性を示す
  5. Though I was busy, I helped her. または I was busy, but I helped her.

まとめ

thoughのコアイメージは「逆向きの事実を認めつつ、それでも主張を残す」です。

  • 基本はthough+主語+動詞
  • though節は文頭にも文中にも置ける
  • 文末のthoughは会話の「でもね」
  • althoughはやや硬く、even thoughは意外性が強い
  • thoughとbutを一つの文で重ねない
  • thoughの後ろは節、despiteの後ろは名詞

「〜だけれども」という訳だけでなく、反対材料を認めても主張が前へ進む様子を思い浮かべましょう。節全体の仕組みは副詞節の意味と接続詞、接続詞全体は英語の接続詞一覧で確認できます。基本語彙を体系的に見る場合は、Basic English 850語一覧(Things・Qualities・Operations)へ戻れます。

Basic Englishの重要語をまとめて学ぶ:Basic Englishの重要語46選|コアイメージ総合ガイド

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