hopeもwishも、日本語にすると「願う」「〜ならいいな」です。しかし、英語では同じ願い方ではありません。I hope I can go.とI wish I could go.では、話し手が感じている実現可能性や現実との距離が違います。
この違いを「hopeの後ろは現在形、wishの後ろは過去形」と形だけで覚えると、会話のたびに迷います。この記事では、hopeとwishのコアイメージから、hope to・hope that、wish+過去形・過去完了、wish to、I hope soなどの使い方を例文とともに解説します。
この記事は、YouTubeで基本動詞の解説動画を発信し、英会話スクールの運営にも長年携わるしゅみすけ(大山俊輔)が監修しています。
hopeとwishの違いをコアイメージで理解する
hopeのコアイメージは「実現する可能性のある未来を、期待して見る」です。まだ結果は分かりませんが、望む未来へ道が開かれています。明日の天気、試験の結果、相手の反応など、現実に起こり得ることへ意識を向けます。
wishのコアイメージは「現実との距離を感じながら、こうならいいのにと願う」です。実現が不可能とは限りません。ただ、話し手は「今の現実はそうではない」「簡単には変わらない」という距離を感じています。過去への後悔や、相手への不満にも使われます。
| hope | wish | |
|---|---|---|
| 視線 | 実現し得る未来 | 今の現実とは異なる世界 |
| 感覚 | 期待して待つ | 距離を感じて願う |
| よく続く形 | to do / that+通常の時制 | 過去形 / 過去完了 / would |
hopeの意味と使い方
hope to do:自分が〜したいと期待する
hope to doは、自分がこれから行うことへの希望を表します。toは望む未来へ向かう矢印です。
I hope to see you again.
またお会いできればと思います。
We hope to finish the project by Friday.
金曜日までにプロジェクトを終えたいと思っています。
注意したいのは、hopeの直後に「人+to do」を置けないことです。「あなたに来てほしい」をI hope you to come.とは通常言いません。主語が変わる場合はthat節を使います。
hope that+文:〜であることを願う
hope that+主語+動詞では、誰についての希望でも表せます。会話ではthatがよく省略されます。
I hope you like it.
気に入ってもらえるとうれしいです。
I hope she passes the exam.
彼女が試験に合格するといいですね。
I hope it will be sunny tomorrow.
明日は晴れるといいなと思います。
未来のことでも、hopeの後ろは現在形とwillの両方が使われます。現在形は出来事そのものを自然に思い描き、willは未来の予測や意思を少し意識します。細かな違いはありますが、まずはどちらも「起こり得る未来への期待」と捉えましょう。
I hope so / I hope not:そうだといいね/そうでないといいね
相手の発言を繰り返さずに希望を返す定番表現です。
“Will he come?” “I hope so.”
「彼は来るかな」「そうだといいね」
“Is it going to rain?” “I hope not.”
「雨が降りそう?」「降らないといいけど」
I don’t hope so.ではなく、否定的な結果を望まない場合はI hope not.が自然です。
wishの意味と使い方
wish+過去形:今が違えばいいのに
現在の事実と異なる願いには、wish+主語+動詞の過去形を使います。過去形は過去の時間だけでなく、心理的な「遠さ」も作れます。現実から一歩離れた世界を思い描くため、時制が過去へずれるのです。
I wish I could speak English fluently.
英語を流暢に話せたらいいのに。
現実には、今は思うように話せない。その現実との距離がcouldに表れています。
I wish I had more time.
もっと時間があればいいのに。
I wish I were taller.
もっと背が高ければいいのに。
be動詞は伝統的に、主語にかかわらずwereを使う形がよく紹介されます。ただし、日常会話ではI wish I was …も広く使われます。まずは意味の距離感を理解し、改まった文章ではwereを選ぶと安心です。
wish+過去完了:過去が違っていたらよかったのに
すでに終わった過去への後悔は、wish+had+過去分詞で表します。現在の現実から過去を振り返るため、通常の過去形よりさらに一つ前へ時制をずらします。
I wish I had studied harder.
もっと一生懸命勉強しておけばよかった。
She wishes she had taken that job.
彼女はあの仕事を引き受けておけばよかったと思っています。
過去そのものは変えられません。だからwishが持つ「現実とは別の世界への願い」が最も分かりやすく表れます。
wish+would:状況や相手が変わってくれたら
wish+wouldは、今後、状況や他人の行動が変わってほしいときに使います。しばしば不満や焦りを含みます。
I wish it would stop raining.
雨がやんでくれたらいいのに。
I wish you would listen to me.
私の話を聞いてくれたらいいのに。
自分でコントロールできる行動についてI wish I would …とは通常言いません。自分の希望ならI hope to …やI wish I could …など、意図に合う形を選びます。
wish to do:〜することを希望する
wishは仮定の願いだけではありません。wish to doはwant toより硬く、丁寧で事務的な「〜することを希望する」です。
I wish to speak to the manager.
責任者とお話ししたいのですが。
日常会話ではI’d like to speak to the manager.の方が柔らかく一般的です。wish toは正式な申し出、通知、ビジネス文書などで見かけます。
「幸運を祈る」のwishはなぜ現実離れではない?
wish+人+名詞では、相手へ幸運や幸福を贈るように願います。このwishは仮定法ではありません。
I wish you good luck.
幸運を祈ります。
We wish you a Merry Christmas.
楽しいクリスマスをお祈りします。
誕生日の願いを表すmake a wish、最善を祈るbest wishesも同じ仲間です。wishには「願いを相手や未来へ差し出す」名詞・動詞としての使い方があるため、すべてを「叶いそうにない」と機械的に訳さないことが大切です。
hopeとwishを例文で比較
I hope I can go to the party.
パーティーに行けるといいな。
I wish I could go to the party.
パーティーに行けたらいいのに。
hopeの文では、予定はまだ確定していませんが行ける可能性があります。wishの文では、仕事がある、予定が重なっているなど、行くのが難しい現実が背景に感じられます。
I hope you feel better soon.
早くよくなるといいですね。
I wish I felt better.
体調がよければいいのに。
前者は相手の回復を未来へ期待しています。後者は「今の自分は具合が悪い」という現実をにじませています。日本語訳よりも、話し手が未来を開いて見ているか、現実とのギャップを見ているかで判断しましょう。
なお、wishを使えば必ず悲観的になるわけではありません。叶えたい夢を語るときにも使えます。ただし、hopeよりも願いそのものへ意識が向き、どこか夢や祈りに近い響きが生まれます。反対にhopeは、結果がまだ見えない状況でも、現実の時間の中でその到来を待っている感覚です。
hope / wishを会話で使う練習
次の3種類を、自分のことに置き換えて声に出してみましょう。
- 実現してほしい未来:I hope …
- 今の現実と違う願い:I wish I could …
- 過去への後悔:I wish I had …
例えば、I hope I can travel abroad next year.、I wish I could take a long vacation now.、I wish I had learned English earlier.のように並べると、時間と現実の距離が体感できます。
be:RIZEでは、文法を知識として覚えるだけでなく、自分の本当の希望や経験を英語にして使う練習を大切にしています。学習の進め方を整理したい方は、受講前に知っておきたいことをご覧ください。ご相談はお問い合わせページから受け付けています。
動画で基本動詞の感覚をまとめて確認
hope / wishを含む基本動詞Top55は、しゅみすけのYouTube動画でもイラスト付きで解説しています。単語を日本語訳の一覧ではなく、頭に残るコアイメージで理解したい方は、あわせてご覧ください。
まとめ
- hope:実現する可能性のある未来を期待して見る
- wish:現実との距離を感じながら、こうならいいのにと願う
- hope to / hope that:これから実現してほしいこと
- wish+過去形:今の現実と異なる願い
- wish+過去完了:変えられない過去への後悔
- wish+would:状況や相手に変わってほしいという願い
hopeは、望む未来へ伸びている道を見る言葉です。wishは、今の現実と望む世界の間にある距離を見る言葉です。この二つの景色が浮かべば、後ろの文法も意味から選べるようになります。今日のhopeとwishを一文ずつ、自分の言葉で表してみてください。
基本動詞を一覧から学びたい方へ
この動詞を英語全体の中で位置づけたい方は、親記事「英語の基本動詞とは?少ない単語で英会話が広がる理由とコアイメージ学習法」をご覧ください。



