不定詞の進行形とは?to be doingの意味・使い方とto doとの違いを例文解説

不定詞の進行形to be doingを表したアイキャッチ画像

He seems to be sleeping. を見て、「なぜ to sleep ではなく to be sleeping なのだろう」と迷ったことはありませんか。

to be doing は、学校文法では「不定詞の進行形」または「進行不定詞」と呼ばれます。形だけを見ると長く感じますが、仕組みはシンプルです。

toで次の動作・状態へ視線を向け、be doingでその動作の途中にいる場面を置く。これが不定詞の進行形です。

He seems to be sleeping. なら、「彼は〜のようだ」と判断した時点で、眠る動作の途中にいるように見える、という意味になります。

しゅみすけ(大山俊輔)

to不定詞を「未来」とだけ覚えると、今まさに進行中の to be doing が例外に見えます。toは未来時制ではなく、意識を後ろの内容へ向ける矢印です。その矢印の先へ「動いている途中の場面」を置ける、と考えてみましょう。

英会話スクール「b わたしの英会話」・英語コーチング「be:RIZE」創業者

不定詞の進行形とは?to be doingで「進行中」を表す

不定詞の進行形は、to be+動詞の-ing形で作ります。

基本イメージ
to do 動作・状態へ向かう to work
to be doing その動作が進行中 to be working

She appears to be working from home.
彼女は自宅で仕事をしているようです。

話し手がそう判断している時点で、workという動作が進行しています。したがって、単なるto workではなくto be workingが選ばれます。

なお、ここで使われるdoingは動名詞ではなく、be動詞と組んで進行形を作る現在分詞です。動名詞と現在分詞の違いは、英語の分詞とは?でも整理しています。

to do・to be doing・to have doneの時間関係を示した図解
不定詞の形は、主動詞が作る基準時に対して、動作がどこにあるかを示します。

to doとto be doingの違い|「動作そのもの」か「途中の場面」か

to doto be doingの違いは、単純に現在と未来を分けるものではありません。前にある動詞が作る基準時に対して、その動作をどのように見せるかの違いです。

to do|動作・状態をそのまま置く

He seems to know the answer.
彼は答えを知っているようです。

knowは状態を表すため、通常は進行形にしません。「知っている状態」へtoの矢印を向けています。

She hopes to work abroad.
彼女は海外で働くことを望んでいます。

こちらはhopeから、これから実現したいworkへ意識が向かいます。

to be doing|基準時に動作の途中

He seems to be looking for something.
彼は何かを探しているようです。

seemsという現在の判断と同じ時点で、探す動作が進行中です。

She appeared to be waiting for someone.
彼女は誰かを待っているようでした。

今度の基準時は過去のappearedです。その過去の時点でwaitが進行していたので、同じくto be waitingになります。to be doing自体が現在時制なのではありません。

to do・to be doing・to have doneの時間関係

不定詞の時間は、不定詞だけで決めるのではなく、前にある主動詞を基準に考えます。

基準時との関係 例文
to do 同時の状態・一般的動作・これから He seems to know.
to be doing 基準時に進行中 He seems to be studying.
to have done 基準時より前 He seems to have left.

He seems to study hard.
彼はよく勉強するようです。

He seems to be studying now.
彼は今、勉強しているようです。

He seems to have studied abroad.
彼は海外で学んだことがあるようです。

一つ目は習慣・一般的傾向、二つ目は今進んでいる場面、三つ目は現在の判断より前の経験です。完了形の時間関係は、完了不定詞to have doneで詳しく解説しています。

不定詞の進行形と相性のよい主な動詞

seem・appear|進行中のように見える

The children seem to be enjoying the game.
子どもたちはゲームを楽しんでいるようです。

The economy appears to be recovering.
景気は回復しつつあるようです。

seemappearは、手がかりから見え方・判断を述べます。その判断時点で動いている場面を示すため、to be doingとよく結びつきます。seem自体の意味とIt seems that …との違いは、seemのコアイメージをご覧ください。

happen|たまたまその最中だった

I happened to be walking past the station.
私はたまたま駅の前を歩いているところでした。

happenedが作る過去の時点で、歩く動作が進行中でした。「たまたま歩いた」という一回の出来事より、「たまたまその最中だった」という場面が前に出ます。

pretend|進行中のふりをする

He pretended to be sleeping.
彼は眠っているふりをしました。

眠りにつく動作を演じたのではなく、「眠っている途中・状態」に見えるように振る舞ったということです。

expect・believe・sayなどの受動態

The company is expected to be announcing the results soon.
その会社は間もなく結果を発表するところだと予想されています。

She is believed to be living in Canada.
彼女はカナダに住んでいると考えられています。

He is said to be working on a new book.
彼は新しい本を執筆中だと言われています。

「予想される・考えられる・言われる」という基準時に、その動作が進行していると捉えます。

want・would like|その時点で進行していたい

I’d like to be relaxing on the beach this time tomorrow.
明日の今ごろはビーチでくつろいでいたいです。

希望する今から明日の時点へ矢印を伸ばし、そこでrelaxが進んでいる場面を思い描いています。to be doingは「今進行中」だけでなく、未来のある時点で進行中の場面にも使えます。

しゅみすけ(大山俊輔)

まず主動詞で基準となる場面を置き、その時点で動作が進んでいるならto be doingを選びます。「今だから進行形」と決めるのではなく、どの時点のカメラ映像なのかを見るのがコツです。

しゅみすけ(大山俊輔)

to be busyは不定詞の進行形ではない

He seems to be busy.にはto beがありますが、不定詞の進行形ではありません。

  • to be busy:be動詞+形容詞。忙しい状態
  • to be working:be動詞+現在分詞。働く動作が進行中

busyは形容詞、workingは現在分詞です。to be+単語という見た目だけでなく、be動詞の後ろに何が置かれているかを確認しましょう。

同じように、The train seems to be delayed.delayedは過去分詞で、「遅らされている・遅れている状態」を表します。これは進行不定詞ではなく、不定詞の中に受動・結果状態が入った形です。

不定詞の進行形と現在進行形の関係

She is studying.She seems to be studying.は、どちらもbe studyingで途中の場面を表します。

  • She is studying.:話し手が「彼女は勉強中だ」と直接述べる
  • She seems to be studying.:話し手が「勉強中のようだ」と判断する

違いは進行形の仕組みではなく、その場面を文の中心として断定するか、seemなどの後ろへ不定詞として組み込むかです。進行形の基本は、現在進行形とは?で確認できます。

否定形はnot to be doing

不定詞の進行形を否定するときは、原則として不定詞のまとまりの前にnotを置きます。

He seems not to be listening.
彼は話を聞いていないようです。

She pretended not to be watching us.
彼女は私たちを見ていないふりをしました。

not → to → be doingの順です。notは「進行中という内容」だけではなく、to be doingというまとまりの成立全体に×を置きます。

よくある間違い

to doingとする

× He seems to doing well.
He seems to be doing well.

進行形にはbe動詞が必要です。to+be doingという一つの形で覚えましょう。

主動詞が過去ならto be doingは使えないと思う

×「appearedが過去だからto have been doingにする」

She appeared to be waiting.なら、過去に「そう見えた」時点と、待っていた途中の場面は同時です。主動詞が過去でもto be doingを使えます。

状態動詞を無理に進行形にする

通常はHe seems to know the answer.であり、to be knowingとはしません。進行形にできるかどうかは、元の動詞が途中の動作として捉えられるかによります。

to be doneと混同する

  • to be doing:主語側が動作している途中
  • to be done:主語側が動作を受ける

She seems to be preparing the room.
彼女は部屋を準備しているようです。

The room seems to be prepared.
部屋は準備されているようです。

前から理解する3ステップ

  1. 主動詞で基準を置く
    She seems …=彼女について、今の手がかりから判断する。
  2. toで後ろの内容へ向かう
    何が「そのように見える」のか、次の情報を待つ。
  3. be doingで途中の場面を映す
    to be talking with someone=誰かと話している途中の場面。

She seems to be talking with someone.を、日本語へ戻ってから並べ替える必要はありません。「彼女はそのように見える → どのように? → 誰かと話している途中」と前から更新していきます。

to不定詞全体の「矢印」の感覚と名詞的・形容詞的・副詞的用法は、to不定詞とは?3用法をコアイメージで解説で確認してください。また、不定詞・動名詞・分詞の全体像は、準動詞とは?にまとめています。

まとめ|toの矢印の先で動作が進んでいる

  • 不定詞の進行形はto be doingで作る
  • 「進行不定詞」と呼ばれることもある
  • 主動詞が作る基準時に、動作が進行中であることを示す
  • to doは動作・状態そのもの、to be doingは途中の場面
  • to have doneは基準時より前の出来事
  • seemappearhappenpretendなどとよく使う
  • to be busyはbe動詞+形容詞なので進行不定詞ではない

to be doing=toの矢印の先に、動いている途中の映像を置く。

この一本で捉えると、現在・過去・未来という日本語訳に振り回されず、主動詞の時点と進行中の場面を自然につなげられます。

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形を比較:不定詞の受動態to be doneでは、進行中を表すto be doingとの見分け方も整理しています。

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