ofのコアイメージは「全体と部分」|意味・使い方とoff・fromとの違いを例文解説

前置詞ofのコアイメージ「全体と部分・分離と緩やかなつながり」をoffとの違い、ケーキ・本・木製机の例で示した図解

英語のofを、単純に「〜の」と覚えていませんか?
  • a friend of mine=私の友達
  • made of wood=木でできている
  • die of a heart attack=心臓発作で亡くなる
  • rob A of B=AからBを奪う
  • know of=存在を知っている
日本語訳を見ると、「の」「で」「から」など、意味がバラバラに見えます。しかし、ofのコアイメージは一つです。
of=全体から一部を取り出しながら、両者の緩やかなつながりを示す
短く言えば、「全体と部分・分離と緩やかなリンク」です。 前回解説したoffとofは、歴史的にも深いつながりがあります。この関係を知ると、「〜の」では説明できなかったofの用法まで一本につながります。

ofのコアイメージは「全体と部分・分離と緩やかなリンク」

ofでは、多くの場合、次のような関係が描かれます。
  • ofの前:全体から取り出した部分・特徴・結果
  • ofの後:その部分が属していた全体・出どころ
the last chapter of this book この本の最終章 ここでは、the last chapterが部分、this bookが全体です。最終章は本全体から区切って取り出せますが、その本とのつながりは残っています。 a piece of cake ケーキ一切れ 一切れはケーキ全体から切り分けられた部分です。離れていても、何の一部だったのかという関係は保たれています。 the roof of the house その家の屋根 屋根は家を構成する一部分です。「家が屋根を所有している」と機械的に考えるより、家という全体と屋根という部分を結ぶと捉える方がofらしい感覚です。
前置詞ofのコアイメージ「全体と部分・分離と緩やかなつながり」をoffとの違い、ケーキ・本・木製机の例で示した図解
ofは全体から部分を取り出しながら関係を残し、offはつながりから完全に離れる

ofとoffの違い|どちらも「分離」から始まった

ofとoffは、スペルがよく似ています。これは偶然ではありません。 古い英語では、ofにも「〜から離れて」という分離の感覚がありました。その後、純粋な分離を強く表す形としてoffが発達し、現在は役割が分かれています。
  • of:分けて取り出しても、元の全体との関係が残る
  • off:接触・接続・活動などからはっきり離れる
a slice of the cake そのケーキの一切れ 切り分けた一切れは、ケーキ全体と緩やかにつながっています。 The cup fell off the table. カップがテーブルから落ちました。 カップは、接触していたテーブルから離れています。こちらはonの接触が失われる、はっきりした分離です。 ofを「offよりもつながりが残っている分離」と見ると、後ほど扱うmade of、die of、rob A of Bなども理解しやすくなります。

「〜の」がすべてofになるわけではない

日本語の「〜の」は、二つの名詞の関係を文脈に任せられる便利な表現です。一方、英語では前置詞によって関係を具体的に描き分けます。
  • a friend of mine:私とつながりのある友達
  • a book on the desk:机に接触している本
  • fish in the river:川という空間の中にいる魚
日本語なら、どれも「私の友達」「机の本」「川の魚」と言えます。しかし、英語では「所有・所属」「接触」「内部」という関係をof、on、inで描き分けます。 したがって、「のを見たらof」ではなく、二つの名詞がどのような関係にあるかを見ることが大切です。

所属・構成を表すof|全体の中にある部分

ofの最も基本的な広がりは、全体と、その中にある部分・構成要素を結ぶ使い方です。 the city of London ロンドン市 cityという区画・概念を、Londonという全体と結びつけています。 the end of the movie その映画の終わり 映画という全体の中から、終わりの部分を取り出しています。 one of my friends 私の友達の一人 my friendsという集団全体から、oneを取り出しています。 the color of her eyes 彼女の目の色 colorという特徴は、her eyesという全体から取り出された要素です。 ofの後ろに全体を置き、そこから何を取り出して話題にしているのかを見ると、語順のまま理解できます。

It is kind of youのof|人全体から性質を取り出す

It was kind of you to help me. 手伝ってくれるなんて、あなたは親切でした。 なぜkindの後ろがofなのでしょうか。 ここでは、youという人物全体からkindという性質を取り出して評価しています。親切さが、その人自身に由来する特徴として結びついているためofです。 同じ形で、さまざまな人物評価を表せます。
  • It was nice of you. 親切でしたね。
  • It was careless of me. 私は不注意でした。
  • It was rude of him. 彼は失礼でした。
  • It was brave of her. 彼女は勇敢でした。
人の行為だけを評価しているのではなく、その行為に表れた人間性の一部分を取り出していると考えましょう。

made ofとmade fromの違い|素材とのつながりが見えるか

素材を表すofとfromは、よく比較されます。 This desk is made of wood. この机は木でできています。 机という完成品になっても、木目や質感から木材とのつながりが見えます。完成品は材料から形を変えて取り出されていますが、元の素材とのリンクが残るためofです。 Cheese is made from milk. チーズは牛乳から作られます。 牛乳は発酵・加工され、見た目も性質も大きく変化しています。完成したチーズから、起点である牛乳を直接見分けることは困難です。そのため、起点から離れて変化するfromが自然です。
  • made of:材料と完成品のつながり・原形が見える
  • made from:材料が変化し、起点から離れた印象がある
ただし、実際の英語では話し手が素材との関係をどう捉えるかによって揺れもあります。日本語訳を固定するより、元の材料とのリンクを感じているかを見る方が応用できます。

die ofとdie fromの違い|直接の原因か、起点となった原因か

死因を表すofとfromにも、同じ方向性があります。 He died of a heart attack. 彼は心臓発作で亡くなりました。 心臓発作と死の間に、直接的で強い因果関係が見えます。死という結果が心臓発作から切り離せないためofです。 He died from complications after surgery. 彼は手術後の合併症が原因で亡くなりました。 手術や病気を起点として、その後の経過や合併症を通じて死に至った流れに焦点を当てる場合、fromが使われやすくなります。
  • die of:病気・発作など、直接の死因との結びつきを示す
  • die from:事故・負傷・影響など、原因から結果へ至る流れを示す
両方が可能な場合もあります。絶対的な暗記ルールというより、原因と結果を直接結ぶのか、起点からの流れとして見るのかという視点の違いです。

rob A of B・deprive A of B|AからBを切り離す

ofを「〜の」だけで覚えていると、特に分かりにくいのがこの形です。 The man robbed me of my wallet. その男は私から財布を奪いました。 もともと、meとmy walletは所有関係でつながっていました。robによって財布が私から切り離されます。つまり、Aと結びついていたBを分離するためofが使われています。 The injury deprived her of the chance to compete. そのけがは、彼女から競技に出る機会を奪いました。 herとthe chanceの間にあったつながりが、けがによって失われています。
  • rob A of B:AからBを奪う
  • deprive A of B:AからBを奪う・AにBを与えない
  • rid A of B:Aから不要なBを取り除く
日本語の語順に置き換えて暗記するより、AとBのつながりを動詞が切るという映像を持つと理解しやすくなります。

free of・independent of|つながりから離れている

ofには、元の関係を意識しながら「そこから離れている」状態を表す用法もあります。 This service is free of charge. このサービスは無料です。 charge、つまり料金が通常なら結びつくところ、そこからfreeな状態です。 The product is free of artificial colors. その商品には人工着色料が含まれていません。 商品から人工着色料が取り除かれ、結びついていない状態を表します。 Ken became independent of his parents. ケンは両親から独立しました。 生活上は親から離れても、家族としての関係まで完全に消えるわけではありません。分離と緩やかなリンクが同時に感じられる、ofらしい表現です。

I knowとI know ofの違い|直接知っているか、存在だけ知っているか

I know this book. 私はこの本をよく知っています。 knowがthis bookへ直接届いているため、その本の内容まである程度知っている印象があります。 I know of this book. 私はこの本のことは知っています。 ofが入ると、this bookとの間に少し距離が生まれます。存在や評判は聞いたことがあるものの、詳しく読んだとは限りません。
  • know:対象を直接知っている・面識や理解がある
  • know of:対象の存在については知っている
I know him.なら本人を知っていますが、I know of him.なら「その人の名前や存在は聞いたことがある」という距離感です。 ofの「緩やかなリンク」が、知識の深さまで調整しています。

a man of courage・full of|性質や中身との結びつき

ofは、人や物と、その性質・中身を結びつけるときにも使われます。 He is a man of courage. 彼は勇気のある人です。 manという人全体と、courageという属性を結んでいます。「勇気を構成要素として持つ人」という感覚です。 She is full of energy. 彼女は活力に満ちています。 容器全体の中をenergyが満たしている関係です。 The room was full of people. 部屋は人でいっぱいでした。 roomという空間全体と、その中身であるpeopleを結びつけています。 「of=所有」と限定せず、その人・物を構成する属性や中身との関係を見ると理解できます。

「of=〜の」だけでは会話で使いにくい理由

ofを日本語訳で整理すると、次のように見えます。
  • a friend of mine=私友達
  • made of wood=木できている
  • die of a heart attack=心臓発作亡くなる
  • rob me of my wallet=私から財布を奪う
  • free of charge=料金なしで
  • know of him=彼のことを知っている
訳語を増やすほど、ofは複雑になります。しかし英語側では、いずれも全体・出どころ・元の関係から一部を取り出し、緩やかにつなぐという方向を共有しています。 前置詞は日本語へ置き換える記号ではありません。名詞と名詞、動作と原因、人と性質などの関係を描く言葉です。

4時間かけて前置詞Top50を解説した理由

しゅみすけのYouTubeでは、英会話でよく使われる前置詞50語を、約4時間かけてイラスト付きで解説しています。おそらくYouTube上でも、前置詞を相当熱く語っている動画の一つです(笑)。
https://youtu.be/fenLw7ydgzc
動画では、ofとoffの歴史的な関係から、made ofとmade from、die ofとdie from、rob A of B、know ofまで、イラストと例文を通じて詳しく扱っています。 前置詞は、試験の穴埋め問題を解くためだけの知識ではありません。実際の会話では、基本動詞と組み合わさり、話し手が見ている関係や方向を描きます。 日本語訳を増やすのではなく、基本動詞と前置詞をそれぞれ一つのイメージへ戻す。この練習によって、リスニングでは英文を語順のまま受け取りやすくなり、スピーキングでは少ない単語から表現を組み立てやすくなります。

ofの3分トレーニング

次の表現を、訳す前に「何が全体で、何が部分・特徴・結果なのか」を想像しながら声に出してください。
  1. 全体と部分:a piece of cake / the last chapter of the book
  2. 人物と性質:It was kind of you. / a man of courage
  3. 素材とのリンク:This table is made of wood.
  4. 直接の原因:He died of a heart attack.
  5. 所有物の分離:They robbed him of his money.
  6. 不要物から離れる:The water is free of chemicals.
  7. 知識の緩やかなリンク:I know of the book.
次に、自分の日常へ置き換えて3文作ります。
  • 自分が持つ性質:I am a person of ______.
  • 身近な物の素材:This ______ is made of ______.
  • 名前だけ知っている人・本:I know of ______.
最後に、ofを見たら「〜の」と訳す前に、ofの後ろにある全体・出どころと、前にある部分がどうつながっているかを一度だけ映像にしてください。

まとめ|ofは「全体と部分・分離と緩やかなリンク」

  • コアイメージ:全体から一部を取り出し、元の関係を緩やかに残す
  • 全体と部分:a piece of cake / the end of the movie
  • 人物と性質:It is kind of you / a man of courage
  • made of:完成品から元の素材とのリンクが見える
  • die of:結果と直接の原因を強く結ぶ
  • rob A of B:Aと結びついていたBを切り離す
  • free of・independent of:元の関係を意識しつつ、そこから離れる
  • know of:対象と間接的・部分的につながっている
ofを「〜の」という訳語だけで覚えるのではなく、何を全体として、そこから何を取り出しているのかを見てください。すると、「の」「で」「から」に見えた表現が、一つのイメージでつながります。 「コアイメージは分かったけれど、実際の会話では前置詞を選べない」「基本動詞と前置詞を組み合わせた表現が、とっさに出てこない」という方は、be:RIZEの資料請求・お問い合わせをご利用ください。 be:RIZEでは、単語を一律に覚え直すのではなく、現在のリスニング・スピーキングの詰まりを確認し、必要な基本動詞・前置詞・語順・音の処理を一人ひとりの学習計画へ落とし込みます。動画で前置詞を4時間語っているしゅみすけが、コーチングでも学習設計を担当しています。自分の現在地から相談したい方は、無料カウンセリングでお話しいただけます。

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