keepのコアイメージは「保つ」だけではない|keep doing・up・in touchまで理解

keepは対象を同じ場所や状態に保ち続けることを示したイラスト

「keep=保つ」と覚えていても、実際の会話でkeepが出てくると、意味が急にバラバラに見えることがあります。 Keep the door open. ドアを開けたままにして。 Keep smiling. 笑顔でいてね。 Sorry to keep you waiting. お待たせしてすみません。 Can I keep this? これ、もらってもいいですか。 Keep up the good work. その調子で頑張って。 日本語では「開けておく」「続ける」「待たせる」「もらう」「維持する」と訳が変わります。 でも、keepの中で起きていることは一つです。 先に結論を言うと、keepのコアイメージは、「対象を、同じ場所・状態に保ち続ける」です。 前回のputのコアイメージは、対象をある場所・状態へ置く動きでした。
  • put:対象をゴールへ置く
  • keep:置かれた対象を、その場所・状態に保つ
putが「変化を起こす動詞」なら、keepは「その状態を時間の中で維持する動詞」です。 この時間軸が見えると、keep+名詞、keep+形容詞、keep+人+状態、keep+ing、keep up with、keep in touchまで一本につながります。

keepのコアイメージは「同じ場所・状態に保ち続ける」

机の上に青い本が置いてある場面を想像してください。 今も机の上。少しあとも机の上。時間が経っても、まだ同じ場所にあります。
keepのコアイメージとkeep the door open、keep smiling、keep you waitingの図解
Keep the book on the desk. その本は机の上に置いておいて。 この文では、本を机へ移動させることより、the bookがon the deskという位置から動かないことが大切です。 NOW → LATER → STILL ON THE DESK keepは対象を一瞬だけその状態にするのではありません。時間が流れても、同じ状態を保ちます。 Keep the window closed. 窓は閉めたままにして。 Keep your hands clean. 手を清潔に保って。 Keep the lights on. 電気はつけたままにして。 対象や状態が変わっても、keepの視線は同じです。 対象+状態 → 時間が経っても、そのまま 日本語訳を探す前に、「何を、どんな状態に保っている?」と考えてみてください。

putとkeepの違いは「置く瞬間」と「その後の時間」

putとkeepは、状態変化の流れとして並べると非常に分かりやすい動詞です。 Put the book on the desk. 本を机の上に置いて。 Keep the book on the desk. 本は机の上に置いておいて。 putでは、本が別の場所からon the deskへ移動します。カメラが見ているのは、ゴールへ到着するまでの変化です。 keepでは、本はすでに机の上にあります。カメラが見ているのは、その状態が続く時間です。
  • put:場所・状態A → 場所・状態B
  • keep:場所・状態B → B → B
たとえば、スマホをマナーモードにするならputです。 Put your phone on silent. スマホをマナーモードにして。 そのあと、マナーモードのままにしてほしいならkeepです。 Keep your phone on silent. スマホはマナーモードのままにしておいて。 この二文は似ていますが、時間の切り取り方が違います。 putが状態を作り、keepがその状態を守る。ここを押さえると、keepの「保つ」が単なる日本語訳ではなく、映像として理解できます。

keep+名詞:「持ち続ける・手元に残す」

keepのあとに名詞が来ると、その対象を自分の手元・管理下に保ちます。 Can I keep this postcard? この絵葉書、もらってもいいですか。 「所有してよいですか」ということですが、英語ではthis postcardを自分のところに保ち続けてよいかを聞いています。 You can keep the change. おつりは取っておいてください。 changeを相手の手元に残してよい、ということです。 I keep all my receipts. 私はレシートを全部取ってあります。 receiptsを捨てず、自分の管理下に保ちます。 Keep your ticket until the end. 最後までチケットを持っていてください。 これらは日本語で「もらう」「取っておく」「保管する」「持つ」と変わります。それでもkeepが見ているのは、対象が自分のところから離れない状態です。

keep+対象+形容詞:対象をその状態に保つ

keepの重要な形が、keep+対象+状態です。 Keep the door open. ドアを開けたままにして。 対象はthe door、状態はopenです。ドアがopenの状態から変わらないようにします。 Keep the room clean. 部屋をきれいに保って。 This coat will keep you warm. このコートがあなたを暖かく保ってくれます。 The news kept me awake. その知らせのせいで眠れませんでした。 Music keeps me calm. 音楽を聴くと落ち着いていられます。 日本語では「保つ」「暖める」「眠れなくする」「落ち着かせる」と訳が変わります。 しかし英文の骨格は同じです。
  • the door → open
  • the room → clean
  • you → warm
  • me → awake
  • me → calm
そしてkeepによって、その状態が時間の中で続きます。 keep+対象+状態=対象を、その状態から変わらないようにする この形を使えると、「〜したままにする」「〜の状態に保つ」という日常表現をかなり広く作れます。

keep+人+ing:「人を〜し続ける状態に置く」

Sorry to keep you waiting. お待たせしてすみません。 これは日常会話でも非常によく使う表現です。 youがwaitingしている状態を、話し手が一定時間続けてしまった。だから、「待たせる」になります。 He kept me waiting for an hour. 彼は私を1時間待たせました。 The teacher kept us standing. 先生は私たちを立たせたままにしました。 What kept you working so late? どうしてそんなに遅くまで仕事を続けていたのですか。 keepは「人に何かをさせる」というより、人がその動作をしている状態を終わらせずに保つ動詞です。 図解すると、次のようになります。 you are waiting → keep → you are still waiting ここでも、新しい意味を暗記する必要はありません。

keep+ingが「〜し続ける」になる理由

keepは、後ろにing形を置くことがとても多い動詞です。 Keep walking. 歩き続けて。 Keep smiling. 笑顔でいてね。 I want to keep working here. ここで働き続けたいです。 She kept asking the same question. 彼女は同じ質問を何度も尋ね続けました。 ing形は、動作の途中・活動中の景色を持っています。keepは、その活動中の状態を時間の中で保ちます。 walking → walking → walking だから、日本語では「〜し続ける」になります。 なお、keep workingのworkingは、学校文法では動名詞として説明されることがあります。文法用語を知ることも大切ですが、会話で使うときは、動作が途切れず続いている映像を持つほうが実用的です。

keepとcontinueの違い:会話ではkeepが日常的

continueも「続ける」と訳されます。 Please continue your work. 作業を続けてください。 Please keep working. そのまま作業を続けてください。 continueは、止まらず先へ進めることを比較的そのまま表します。やや説明的・形式的な場面でも使いやすい動詞です。 keepには、今の活動状態を保ったまま続ける感覚があります。日常会話では、短い命令や励ましにもよく使われます。 Keep going! そのまま進んで! Keep trying. 挑戦を続けて。 Keep practicing. 練習を続けて。 「今やっていることを、そのまま途切れさせないで」という温度がkeepにはあります。

keep on+ing:onが継続をさらに前へ押す

keepだけでも継続を表せますが、keep on+ingという形もあります。 He kept on talking. 彼はずっと話し続けました。 Prices keep on rising. 物価が上がり続けています。 Keep on walking until you see the bank. 銀行が見えるまで、そのまま歩き続けてください。 onには、接触した状態や進行中の線が先へ続く感覚があります。 keepが状態を保ち、onがその線をさらに先へ伸ばすため、keep onは継続を少し強く感じさせることがあります。 ただし、日常会話ではkeep workingとkeep on workingの両方が自然です。
  • keep working:働き続ける
  • keep on working:そのまま・さらに働き続ける
毎回厳密に訳し分けるより、onが継続の線を少し強調していると考えれば十分です。

keep upが「高い状態を維持する」になる理由

upには「上」という場所だけでなく、高い水準・活動中の状態があります。 Keep it up! その調子! 今のよい状態やペースを落とさず、高いところに保って、という励ましです。 Keep up the good work. その調子でよい仕事を続けてください。 We need to keep production up. 生産量を維持する必要があります。 productionをupの水準に保ちます。 日本語では「頑張る」「維持する」になりますが、keep+upの景色は、対象を下げずに高い状態へ保つことです。

keep up withが「遅れずについていく」になる理由

I can’t keep up with you. あなたについていけません。 相手が前へ進みます。自分も同じ位置・ペースを保とうとしますが、追いつけません。 It’s hard to keep up with new technology. 新しいテクノロジーについていくのは大変です。 She studies every day to keep up with the class. 彼女は授業に遅れないよう毎日勉強しています。 withは対象と一緒に並ぶ感覚です。keep upで水準・ペースを保ち、withで比較対象と並びます。 keep up with=相手と並んだ状態・ペースを保つ 「追いつく」というゴール一回だけを見るより、相手に遅れず同じペースを維持する映像を持つと理解しやすくなります。

keep away from:「離れた状態を保つ」

awayは、中心から離れた位置を示します。 Keep away from the edge of the pool. プールの縁に近づかないで。 Keep children away from medicine. 薬は子どもの手が届かないところに置いてください。 Please keep food away from direct sunlight. 食品は直射日光を避けて保管してください。 対象をaway、つまり危険なもの・避けたいものから離れた位置に保ちます。
  • keep:状態を保つ
  • away:離れた位置
  • from:何から離れるか
この三つの役割を重ねると、「近づかない」「遠ざけておく」「避ける」が一つの図になります。

keep in touchが「連絡を取り合う」になる理由

Let’s keep in touch. これからも連絡を取り合いましょう。 touchは接触です。実際に触り続けるわけではありませんが、人と人とのつながり・接点が切れない状態を保ちます。 We keep in touch by email. 私たちはメールで連絡を取り合っています。 Do you still keep in touch with your old coworkers? 以前の同僚とは今も連絡を取っていますか。 「連絡する」という一回の行為ならcontactも使えます。 I’ll contact her tomorrow. 明日、彼女に連絡します。 keep in touchは、一度連絡して終わるのではなく、その後もつながりを保つ表現です。

keep a secret・keep a promise:情報や約束を自分の管理下に保つ

Can you keep a secret? 秘密を守れますか。 secretを外へ漏らさず、自分の管理下に保ちます。 You have to keep it secret. それは秘密にしておかないといけません。 itをsecretという状態に保ちます。 He always keeps his promises. 彼はいつも約束を守ります。 promiseを途中で放棄せず、成立した状態に保ち、最後まで実行します。 Keep your word. 約束を守って。 日本語の「秘密を守る」「約束を守る」は同じ「守る」ですが、keepの感覚は、情報や約束を崩さず維持することです。

keep from+ing:「〜する状態に入らないよう保つ」

I couldn’t keep from laughing. 笑わずにはいられませんでした。 The rain kept us from going out. 雨のせいで私たちは外出できませんでした。 fromは起点や分離を示します。 keep+人+from+ingでは、人をその行動から離れた状態に保ちます。 us ← 距離を保つ → going out そのため、「〜するのを妨げる」「〜しないでいる」と訳されます。 Nothing can keep me from trying. 何があっても挑戦をやめません。 直訳を組み立てるより、「meをtryingから離しておけるものは何もない」と景色を作ると、英語らしい力強さが見えてきます。

会話でkeepを使うための3ステップ

keepを使うときは、日本語の「続ける」「守る」「保つ」から英訳しようとするより、次の順番で考えてみてください。
  1. 保つ対象は何か:モノ、人、行動、関係、情報、約束
  2. どんな状態を保つのか:open、clean、waiting、working、away、in touchなど
  3. 時間が経っても同じか:NOW → LATER → STILL THE SAMEを描く
たとえば、「ドアを開けたままにして」。 対象はthe door。保つ状態はopenです。 Keep the door open. 「そのまま練習を続けて」。 対象は自分のpracticingという活動です。 Keep practicing. 「これ、取っておいていい?」 対象はthis。それを自分のところに保ちたい。 Can I keep this? keepの英文を作る鍵は、時間が経っても残したい状態を見つけることです。

動画でkeepを含む基本動詞の感覚を確認する

しゅみすけの「基本動詞Top55」では、keepを含む会話の中心動詞を、イラストとコアイメージでまとめて解説しています。
https://www.youtube.com/watch?v=e-TEo9BBfKw
基本動詞は、日本語訳を一つずつ増やすより、動き・状態・時間のどこへカメラが向いているかで整理すると、会話で選びやすくなります。 対象を新しい状態へ到達させる感覚は、getのコアイメージでも解説しています。

まとめ:keepは「今の状態を時間の中で保つ」

keepのコアイメージは、「対象を、同じ場所・状態に保ち続ける」です。
  • keep the book:本を手元に保つ
  • keep the door open:ドアをopenの状態に保つ
  • keep you waiting:youがwaitingしている状態を続ける
  • keep working:workingという活動を続ける
  • keep it up:今のよい水準を保つ
  • keep up with:相手と同じペースを保つ
  • keep away from:対象から離れた位置を保つ
  • keep in touch:人との接点を保ち続ける
日本語では「保つ」「持つ」「続ける」「待たせる」「守る」「ついていく」「連絡を取り合う」と訳が変わります。 でも、英語の中ではずっと同じです。 NOW → LATER → STILL THE SAME putで場所・状態を作り、keepでその状態を維持する。 この時間の流れが見えれば、keepの表現をバラバラに暗記する必要はありません。 be:RIZEでは、こうした基本動詞のコアイメージを、英文の骨格や実際の発話練習につなげます。単語は知っているのに会話になると動詞が出てこない方は、資料請求、または無料カウンセリングから気軽にご相談ください。 次は、対象をそのまま残し、自分がそこから離れるleaveのコアイメージへ進みます。put・keep・leaveを並べると、英語が場所と状態をどう切り取っているかがさらに見えやすくなります。

keepをput・leaveと並べて整理したい方は、put・keep・leaveの違いもご覧ください。

Keep running.は、runの「線の上を進み続ける」動きをkeepで保つ表現です。2語の感覚がどう重なるかは「runのコアイメージ」もあわせてご覧ください。

keepと似たholdは、状態を長く保つよりも、対象が動かないようその場で押さえることに焦点があります。「holdのコアイメージ」で違いを図解しています。

「状態を保つ」と「その位置に立つ」の違いは、standのコアイメージもあわせて読むと整理しやすくなります。

座った位置・姿勢を保つ表現は、sitのコアイメージでsit still・sit throughとともに解説しています。

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