lookのコアイメージは「見る」ではない|look at・for・afterまで一本で理解

lookは対象へ自分から目と意識を向けることを表したイラスト

lookを「見る」と覚えている方は多いと思います。

ところが、「彼女は疲れて見える」はShe looks tired.、「仕事を探しています」はI’m looking for a job.、「子どもの世話をする」はlook after a childです。

日本語だけを見ると、「見る・見える・探す・世話をする」と意味がバラバラに見えますよね。でも、lookの中心にある動きは一つです。

自分から対象へ、目や意識を向ける

この記事では、基本動詞lookを「見る」という日本語訳から切り離し、look at、look for、look after、look into、look likeまで、一つの矢印で整理します。

lookのコアイメージは「自分から目・意識を向ける」

lookのコアイメージは、対象へ向かって視線や意識の矢印を伸ばすことです。

  • Look!(見て!)
  • Look at me.(私を見て)
  • Don’t look down.(下を見ないで)
  • Look this way.(こちらを見て)

Look!だけでも「意識を向けて」という動きは表せます。ただし、具体的な対象まで示すときはatを付けて、矢印を一点へ到達させます。

seeが、景色や状況が自然と視野・認識へ入ってくる感覚なのに対し、lookは自分が起点です。何かを見ようとして、こちらから目や意識を向けます。聴覚で同じ働きをするのが、音へ自分から耳・意識を向けるlistenのコアイメージです。

lookの目と意識を向ける感覚がlook at・look for・look after・look intoへ広がる図解
lookの矢印に前置詞・副詞が加わると、意識を向ける方向が変わる

look at|意識の矢印を一点へ向ける

atのコアイメージは「一点」です。lookの視線・意識を、atで特定の対象へ当てます。

  • Look at this picture.(この写真を見てください)
  • Look at the sky.(空を見て)
  • Everyone looked at me.(みんなが私を見ました)
  • Let’s look at the problem.(その問題を検討しましょう)

最後の例では、物理的に問題を眺めるとは限りません。話題や問題へ意識を向け、詳しく考えます。目だけでなく、注意・関心・思考も対象へ向けられるのがlookです。

look for|求める対象へ意識を向け続ける

forは「何かを求めて、そちらへ向かう」感覚を持っています。look forなら、まだ見つかっていない対象へ視線や意識を向け続けます。

  • I’m looking for my keys.(鍵を探しています)
  • We’re looking for a new teacher.(新しい先生を探しています)
  • What are you looking for?(何を探しているのですか)
  • I’m looking for a better way.(もっと良い方法を探しています)

look forを一語の「探す」として覚えても間違いではありません。でも、求めているものの方へ意識を向け、視界に入れようとしていると考えれば、物だけでなく、人・仕事・方法を探す場面にも自然に広がります。

look after|後ろから意識を向け、見守る

afterには「後ろについていく」という方向感覚があります。look afterでは、誰かの後ろ側から意識を向け、問題が起きないように見守ります。

  • Can you look after my dog?(犬の世話をしてもらえますか)
  • She looks after her mother.(彼女は母親の世話をしています)
  • Don’t worry. I’ll look after everything.(心配しないで。全部対応します)
  • You need to look after yourself.(自分を大切にしないといけません)

そこから日本語では「世話をする」「管理する」「面倒を見る」「大切にする」と訳されます。訳語は違っても、対象から目や意識を離さず、後ろから見守る映像は同じです。

look into|中へ意識を向けて調べる

intoは、外側から内側へ入る動きです。look intoでは、物事の表面だけでなく中へ視線・意識を入れます。

  • We’ll look into the problem.(その問題を調査します)
  • The police are looking into the case.(警察がその事件を調べています)
  • I’ll look into other options.(ほかの選択肢も調べてみます)

日本語の「調査する」を難しい英単語へ置き換えなくても、look+intoで表せます。問題の中へ意識の矢印を入れ、何があるかを見る。非常に英語らしい組み立てです。

look over|対象全体へ視線を走らせる

overは、対象の上を覆うように移動する感覚です。look overなら、書類や内容の全体へ視線を走らせます。

  • Could you look over this report?(この報告書に目を通してもらえますか)
  • I’ll look it over tonight.(今夜、それに目を通します)
  • She looked over my application.(彼女は私の申請書を確認しました)

一文字ずつ凝視するのではなく、対象を上から全体的に眺めて確認するため、「目を通す」「ざっと確認する」という意味になります。

look up|視線を上へ向けて情報へ到達する

look upの基本映像は、文字どおり視線を上へ向けることです。

  • He looked up at the sky.(彼は空を見上げました)
  • Look up the word in a dictionary.(その単語を辞書で調べてください)
  • I’ll look up the address.(住所を調べます)
  • Things are looking up.(状況が好転してきています)

辞書やデータベースの中から情報へ視線・意識を向けて見つけるところから、「調べる」にも使われます。また、状況の方向が上を向くことで、Things are looking up.は「良くなってきている」という表現になります。

look forward to|未来へ意識を向けて待つ

forwardは「前方へ」、toは「到達点へ」です。look forward toでは、未来の出来事へ意識を向け、そこへ近づくのを楽しみに待ちます。

  • I’m looking forward to seeing you.(お会いするのを楽しみにしています)
  • We look forward to hearing from you.(ご連絡をお待ちしています)
  • I’m looking forward to the trip.(旅行を楽しみにしています)

toの後ろが名詞または動名詞になるという文法も大切ですが、まずは未来の楽しみへ目と意識を向けている姿を持つと、表現全体が覚えやすくなります。

look like・look+形容詞|見た印象を伝える

lookは「目を向ける」という動作だけでなく、対象へ目を向けたときにどんな印象として見えるかも表します。

  • You look tired.(疲れているように見えます)
  • She looks happy.(彼女は幸せそうです)
  • It looks good.(良さそうです)
  • He looks like his father.(彼は父親に似ています)
  • It looks like rain.(雨になりそうです)

You look tired.は、相手がlookしているという意味ではありません。こちらが相手へ目を向けると、tiredという姿で見えるということです。

look likeなら、目を向けたときにlike以下と似た印象を受けます。「似ている」「〜のようだ」「〜になりそうだ」と訳されますが、こちらも視覚・印象の矢印からつながっています。

lookとseeの違い|矢印の出発点が反対

動詞 コアイメージ 例文
look 自分から対象へ目・意識を向ける Look at Mt. Fuji.
see 対象が自然と視野・認識へ入る I can see Mt. Fuji.

Look at Mt. Fuji.は「富士山の方へ目を向けて」。I can see Mt. Fuji.は「富士山が視界に入って見える」です。

seeの「視野へ入る」から、I see.、see myself、see ifまで意味が広がる流れは、seeのコアイメージで詳しく解説しています。

3語を同じ場面で比べたい方は、see・look・watchの違いもご覧ください。「自然と入る・向ける・追う」の3秒判定で整理しています。

lookとseeはどちらも「見る」と訳されますが、矢印の向きが違います。しゅみすけ英語チャンネルのショート動画では、この違いを短く確認できます。

https://www.youtube.com/watch?v=Q-ojRa2Ztwk
lookとseeの違い、これで一発です|しゅみすけ英語チャンネル

動き・変化を見続けるwatch側は、watchのコアイメージで詳しく解説しています。see・look・watchの入口をまとめた「ネイティブはこの3つをこう使い分けます」も参考にしてください。

海外ドラマ『フレンズ』シーズン1〜5、約39時間分の会話から頻出動詞を整理した基本動詞Top55では、look・seeを52:01から比較しています。句動詞をさらに広げたい方は、頻出句動詞Top30のlook after解説(1:37:55〜)もどうぞ。

lookの感覚を身につける3分トレーニング

  1. 視線を向ける:
    Look at the window. / Look at this picture. / Look this way.
  2. 探しているものを言う:
    I’m looking for my phone. / I’m looking for a new job.
  3. 意識を中へ入れる:
    I’ll look into the problem. / Let’s look into other options.
  4. 見た印象を言う:
    You look happy. / It looks good. / It looks like rain.

lookを使う前に、日本語訳を思い出すのではなく、自分からどこへ目や意識の矢印を伸ばしているかを考えてみてください。at・for・after・intoなどが、その矢印の方向や対象を調整してくれます。

まとめ|lookは自分から対象へ意識を向ける

  • look:自分から対象へ目・意識を向ける
  • look at:一点へ向ける
  • look for:求める対象へ向ける
  • look after:後ろから意識を向けて見守る
  • look into:中へ意識を入れて調べる
  • look over:対象全体へ視線を走らせる
  • look forward to:未来の出来事へ意識を向ける
  • look like・look+形容詞:目を向けたときの印象を表す

lookを訳語で覚えると、句動詞が増えるたびに暗記項目も増えます。でも、「自分から目・意識を向ける」という矢印を一本持てば、後ろの前置詞・副詞が行き先を教えてくれます。

基本動詞をさらに整理したい方は、goとcomeの違いや、makeとdoの違いも続けて読んでみてください。


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